皆さんが中学3年生のとき、何を考えていたでしょうか。夢は漠然としていて、世の中で起こっていることには疑問だらけだったと思います。貴子さんも、皆さんがそうであった通りの、普通の中学生です。「戦争はなんで起こるのだろう」「何でなくならないのだろう」子どもたちの素直な疑問に、大人がどれだけ真剣に寄り添えるかで、この世界はまったく変わってくると思うのです。このプロジェクトを立ち上げるにあたり、CoCの内部でもどこに焦点を当て、何を目指すのかについて議論をしました。そこででてきたこと、それはまず、私たち大人が「平和の価値」を理解しなければならないのではないか、ということです。平和の価値ってなんでしょう?みんながやりたいことできていること、愛する人を守ってあげられること・・・実は言葉で表そうとすると大人でも難しいことに気づきます。貴子さんがパレスチナに行ったら、そこで現地の状況を見て、肌で感じ、交流から何かを掴んで帰ってきたら、どんな言葉で平和を語るのでしょう。これはとんでもなくワクワクすることです。もしかしたら大人たちが想像もしなかったことを、まったく新鮮な角度から、純粋な言葉で表現してくれるかもしれません。すでに平和な日本で平和教育は必要ないと思われる方もいるかもしれません。日本にとって戦争は過去のもの。もう起きることはない・・・本当にそうでしょうか。今の日本の状態は、あと何年続くのでしょうか?世界に目を向ければ、今も50以上の争いが起きています。8万人以上がその犠牲になっています。地球規模で見ると平和からはほど遠い現在。それでも幸運ながら戦争や死について考えることの少ない日本。だからこそ、教育を通じて若い世代がそれらについて考え、自分の言葉で平和を語れることが必要だと思うのです。そして、平和構築に向けた取り組みを一人でも多くの人が始めてほしい。何かが起きてからでは遅いのです。平和が崩れてから、平和を取り戻すことはどれほど大変か。それは歴史が物語っています。このプロジェクトは、事前学習の開始から、すでに貴子さんにとって衝撃的な内容の学びが始まっています。実際に行くところの話だとなると、当然身の入れ方も変わってきます。日本人の大人が対岸の火事のように考えていた事柄が、彼女にとっては一気に自分ごとになってくるのです。こういった機会を提供するのは、今の普通教育の中ではなかなかできません。自分も教員免許を持っているので、教師になるトレーニングは受けてきました。実際に、中学校で貴子さんと同い年の子どもと向き合ってもきました。その中で感じたことは、世界に目を向けた平和構築教育の実践は、私たちのようなNPOが軽快なフットワークで率先すべきだということです。どんな子も、自分が興味を持って、自分で決めたことはぐんぐんできるようになりますし、その成長はときに驚愕するほどです。貴子さんはこのプロジェクトでどのように「化ける」のでしょうか。皆さんと一緒に見守っていきたいと思っています。ぜひクラウドファンディングに参加いただき、一緒に平和構築に向けた取り組みを実践しましょう!
私はパレスチナ駐在を経て世界各地の紛争地を経験し、それを日本社会に還元しようと考えてきました。「社会に還元する」ということが何を意味するかというと、端的に言えば自分の身近な人たちにも紛争を無くそうという意識を持ってもらいたい、そして欲を言えば意識だけでなく行動を起こしてほしい、ということです。紛争は、本当に嫌なことです。どこの赴任地でも、その口の中に砂を入れられたような感覚が私は本当に嫌でした。世界全体がそういった状況を無くそうとしないと、紛争は継続し、拡大し、ときにどんどん酷くなっていくのです。他人事のままにしておく、というのは、その事態の悪化に加担することです。私もこれまで色々なところで自分の人道支援の体験談を講演してきて、そういった活動に参加したい、日本でできることがしたい、少しでもいいから募金したい、という奇特な声も聞いてきました。それは大変ありがたいことです。しかし、「あなたのようになりたいから現地に行ってみたい」という本気の声を中学生の口から聞いたのはこれが初めてでした。私も考えました。これを本当にそのまま真に受けて良いものか。プロジェクトを立ち上げ実行したとして、それにはどんなリスクとコストがあるのか。しかし、自分より若く可能性のある誰かに、ポジティブな影響を与え平和のバトンを渡せるとしたら、それは個人的に幸甚であるばかりか、世界にとっての前進だと思ったのです。たったひとりの中学生の女の子かもしれませんが、彼女がこれから生み出す価値は計り知れないのですから。計り知れない価値の前で、リスクやコストは霞みます。それらは対策を講じることで抑えることが可能だからです。このクラウドファンディングは、コストに対して私ができることのひとつです。そして共感してくださった皆さんができることのひとつです。貴子さんの築く未来に賭けてみませんか?一言で言えば、このプロジェクトのリターンは世界平和です。話を大きくしすぎと言われるかもしれませんが、本当にそうだから仕方ありません。きっと、彼女は何かを掴んで帰ってきて、その影響は波及し、もしかしたらもっとたくさんの中学生・高校生が世界各国の子どもたちと連帯し、平和を構築するための大きくより大胆な行動を起こしていくかもしれません。何年か後に振り返って、これが第一歩だった、そう思えるようなこのプロジェクトに、皆さんぜひご参加ください。よろしくお願いします。
新しい平和教育の形を作るプロジェクト。この度、チケットの手配が完了したことをご報告させていただきます!出発は、3月11日(土)18時。成田空港第二ターミナルです。16時頃、保安検査場へ向かう予定ですので、もし、一緒に送り出したい!という方は、ご一緒しましょう!パレスチナへ行く日程は、3月11日(土)〜3月17日(金)。帰国は3月18日(土)21時20分です。チケットは変更不可。いよいよ、という感じです。現地の方とも連携をとり続けており、宿泊や実際の行動のルートがかなり固まってきています。中学3年生の貴子さんは受験真っ只中ですが、ついにチケットが取れたのか!!ワクワクする!!そのためにも受験頑張る!とさらに熱が入っています。
イスラエル人のギラドさんから、このプロジェクトに対してメッセージを受け取りました。ギラドさんの家族は今も、イスラエルのKibbutz Nir Amという、ガザ地区の隣町に住んでいます。この活動報告のために彼が送ってくれた写真は、Kibbutz Nir Amで撮影したものです。ーーーーーーーー以下がギラドさんからのメッセージです。「平和は常に実現可能であるとともに、必要なものだ」イスラエルとパレスチナで過去75年間続いてきた紛争は、多くの人々の生活を破壊しただけでなく、健全な社会が形成されるための社会基盤をも侵食してきた。しかし今こそ、信頼を回復し、古傷や対立を捨て、平和という共通の目的のために兄弟として団結するときが来たと感じている。だから僕は、このプロジェクトが非常に重要だと考えている。偏りのない視点から、現場の現実を世界(今回の場合は日本と日本人)に伝え、武器が封印された未来を想像することができるから。さらには15歳の貴子ちゃんが、誰かを助けたいと思い、さらには実際にそれに向けて行動を起こすことは、彼女の世界観を広げるだけでなく、彼女が日本に帰ってきてから出会うすべての子どもたちの世界観も広げることになるから。また、貴子ちゃんが現地に行き、パレスチナ人とイスラエル人の暮らしぶり、考え方、食文化を理解すれば、多民族で文化的に豊かな地域の全体像が見えてくるはずなんだ。イスラエルとパレスチナでは長い間、「紛争相手が望まないなら和平はありえない」と言われてきた。でも、それは紛争を行き詰まらせるだけだ。私自身、イスラエルに生まれ、幼少期をイスラエルで過ごしていた時、第二次インティファーダ(※1987年12月から1993年までの2回目の対イスラエル抗議運動)が激化し、あちこちでテロが起こった。バスや電車に乗るのが怖くて、父の手を固く握りしめていたことを今でもはっきり覚えている。僕は「貴い平和を'収穫する'には、まず'理解の種'を蒔かなければならない」と考える。子どもたちや若い世代がその種であり、未来であり、パレスチナ人とイスラエル人を結びつける架け橋の基礎となる人々だ。この架け橋は、遂には痛みを置き去りにし、幸せと共に手を取り合って発展する未来をもたらすと信じている。これは、僕もあなた(パレスチナ人)と同じ人間であり、あなたと同じように感じ、あなたと同じように苦しんでいる、というビジョンから生まれている。僕は、両国の未来を考えるとき、いつも弟のシャハールのことを考える。彼は、平和なイスラエル−パレスチナを実現する世代の一人であり、真の平和を享受する最初の世代でもあるのだ。シュベ・ギラドイスラエルで生まれ、8歳までイスラエルで過ごす。紛争も一因し、その後スペインへ移住。16歳の時に日本が好きになる。好きなことは水泳やバスケットボールなどのスポーツやハイキング。そして何より友人や家族と過ごすこと。心が広く、前向きな人間で、人を助けることが大好きな27歳。
貴子さんの妹の和さんから、私もお姉ちゃんを応援したい!とインタビューをさせていただきました!!お母さんの想い、お父さん、妹さんの言葉、家族の愛を感じます。ぜひ3部作併せてご覧ください!Q普段のお姉さんはどんな感じですか?A学校では生徒会をやっていて、三年生の最後まで仕事を全うしていて責任感があると思った。高校に受かるために、塾でも家でも進んで勉強をしていて努力をしていた。Q学校の姿で印象的なことは?A生徒会で新聞作りをしていたときカット割りや記事の内容を考えたり、取材をしたりしていた。お姉ちゃんが一人でやらないといけない状況になった時でも、全部の記事を考え締め切りまでに終わらせていた。Q姉がパレスチナにいくと聞いてどう思いましたか?A危なそうだなとか大丈夫かなと心配になったけど、お話を聞いているうちに、現地に行って少しでも体験することで、世界の出来事を自分事として見れるようになるのでいい体験になるんじゃないかなと思った。Qスタディーツアーについてどう思うかA現地の人の生活とか全部を見ることはできないと思うけど、少しでも現地の人の声を聞いて学んできて欲しい。 実際に見て、感じたことを私たちに教えて欲しい。その経験を生かして将来につなげて欲しい。Q姉のことを応援してくれる人へのメッセージA私のお姉ちゃんは、誰とでも仲良くなれることがいいところです。現地でもそれを発揮して、パレスチナの人の心に寄り添って活動できると思うので、みなさんの期待に応えられると思います。応援をよろしくお願いします!