2022年夏にお母さんさがしを始めてからおよそ一年半、先月『母をさがす ー GIベビー、ベルさんの戦後』が刊行され、充足感に包まれて久方振りにまったりしたのも束の間、さっそくベルさんから「お兄さんに連絡してみたい」と電話がありました。
本を読んでくださった方はご承知と思いますが、「お兄さん」とは、一昨年まで名前も知らなかったお父さんの息子、ベルさんの母違いの兄のことです。
「えっちゃん忙しいんでしょ? 時間があるときでいいから。ゆっくりでいいからね」
わたしを気遣ってそう言ってくれるベルさんですが、きっと本を読んであらためて「次の夢」に向かいたくなったんだろうな、と思うと、腰を上げないわけにはいきません。
弟ジニヤさんと妹たちにアプローチしたときと同様に、まずはお兄さん宛の手紙の文面を考え、ベルさんに読んでもらいました。
「すごく良く書けてる。これでいい」
許可が出たので、ベルさんにはそれを手書きの手紙にするようお願いしました。
一方で、わたしはその手紙の英訳と、別に簡単な事情を書いた英文の手紙を書きました。スマホからベルさんの写真を2枚選び(バストショットと全身写っているもの)、コンビニでプリントもしておきました。
3月13日、それぞれが用意したものを一つの封筒に入れ、宛名書きをして、祈りながら封をしました。
フロリダに住むベルさんのお兄さんへ、無事に届きますように。
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返礼品のひとつである「出版記念イベント」の準備も進めています。進捗はまた、こちらの「活動報告」でお知らせいたします。