皆さま、こんにちは。エファの高橋です。
本日は、ラオスの子どもたちに読まれている本の一つをご紹介します。
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絵本のタイトル「賢い孤児」
作:Ki-Deang Phonekasermsouk
絵:Seang Nguen Bouddara
出版社: SMP Publishing House
あらすじ:
昔ある国の王様が家来を集めて言いました。「誰かを騙す方法を知っているか? 誰でもいいから、私をだましてみてくれ。」
家来から何の反応もなかったため、王様は「私を騙すことができる者には大金を与えよう」と言ってすべての町や村を回りました。
これを聞いた孤児のカンパは、王様にいたずらをしてみようと思いました。
実は、カンパの亡くなったお父さんは、昔、先代の王様に大切なゾウを騙し取られ、カンパはその借金を負っていたのです。
王様の家来は、カンパが大金を得るのは面白くないため、騙しが成功しないようにじゃまをします。
カンパは王様からお金を取り戻せるのでしょうか...?
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子どもの頃に読んでいた童話絵本。
良い人物と悪い人物とが明確に分けて描かれていて、善悪についての共通の判断力や価値観を、知らず知らずのうちに学んでいた気がします。
この「賢い孤児」のお話も、善悪に関する教訓を示しています。
賢い孤児カンパの画策により、王様はカンパに「騙された場合」も大金を払わなければならないし、「騙されない場合」も昔の王の不正を認めてカンパにお金を返さざるを得ないという状況になります。
見事にお金を取り戻したカンパは、貧しい人たちのために家を建て、食べ物を提供します。そしていつまでも幸せに暮らすのです。
このお話は、「嘘や悪いことを貫きとおすことはできないのだよ」「良いことをしようとしているひとに天は味方するのだよ」ということを子どもたちへ教えているのではないでしょうか。
子どもたちが本を通してさまざまなことを学ぶのは世界共通。
引き続き、本を届ける活動に共感、お力添えいただけたらうれしいです。