柴山広行(14代丁子屋平吉)1978年生まれ、2006年(有)丁子屋入社、2020年14代丁子屋平吉襲名東海道丸子宿とろろ汁 元祖 丁子屋藤枝のお隣、静岡市は丸子宿で420年ほど前からとろろ汁の茶店を営んでおります。江戸時代より、東海道の旅人達に愛され続けています。このチャレンジは丁子屋としても同じ道沿い(東海道)の仲間として応援せずにはいられない取組です。facebookで知った時、「いよいよだね!」と、自分がやるんではないけど、ちょっとした緊張感を持って記事を読んでいました。私達丁子屋が広重の風景をつなげる取組として茅葺修復のご支援をいただいたのが2017年。多くの方からご支援いただき、修復は無事終わりました。その後も、東海道をさらに多くの方がワクワクできる場にするための活動はまだまだ続けています。そんな中での唯央君のチャレンジです。この宿坊ができれば、丸子でとろろ汁を食べ、宇津谷峠を超えて藤枝で宿泊。という楽しみ方もできるでしょう。ますます東海道が東海道らしい風景に近づくものと信じています。東海道のワクワクの共犯者として、私達も応援して行きます。
遠藤卓也(えんどう たくや)地域に根ざしたお寺の “場づくり” に大きな可能性を感じ、2012年に仲間たちと「未来の住職塾」を立ち上げる。以降、各地の寺院の事例研究を活かし、伴走支援型の個別サポートや僧侶向けの研修・講演、お寺の広報ディレクション等を行なう。2020年よりポッドキャスト「Temple Morning Radio」の制作、お寺のフィールドレコーディングプロジェクト「音の巡礼」を開始。音の巡礼未来の住職塾NEXT共著書『お寺という場のつくりかた』(学芸出版)『みんなに喜ばれるお寺33実践集: これからの寺院コンセプト』(興山舎)3年前、大慶寺の”場づくり”について大場さんにインタビューした際に「最近、お寺の境界を明確にしている塀がいらないと思えてきた」と言っていたのが印象的でした(笑)それはお寺としてはある意味究極のバリアフリーといえます。それまでも、境内にベンチを増やしたり、靴を脱がずとも入れる屋内休憩所を整えたり、とにかく「いてくださいね」というメッセージを、お寺の空間づくりにあらわしてきた大場さん。「泊まることもできますよ」とは、さらに居場所を拡張するチャレンジだなあと、そのこだわりに思わず唸りました。お寺ではやはり葬儀・法事・墓地管理が大切な役割であり、そのつとめを担うことで持続可能性を担保しているお寺がほとんどです。しかしこれからの多死社会の先には、人口減少・少子高齢化によってお寺を支えてくださる人たちがいなくなってしまう未来が見えています。急激に変化していく外部環境の中で、何か他の役割を加えていく発想が、これからのお寺のビジョンを描いていく上では不可欠になってきたと感じています。特に、地域貢献や社会福祉といったカテゴリーにおける役割が、お寺の事業としては親和性が高いと思えます。この度の大慶寺のチャレンジは、地域貢献という目的が含まれていることにワクワクします。これからのお寺の可能性の一つの希望になることを願い、応援させていただきます。大場さん、いつかお寺の塀がなくなる日まで、楽しみながら歩んでいきましょう!
保志 弘幸(ほし ひろゆき)静岡市生まれの藤枝育ち。関西の大学進学、栃木県での企業経験を経て、8年前にUターン。中山間地域における空き家を利活用した関係人口創出に取り組んでいる。むかし田舎体験 水車むら 代表。JICA海外協力隊OB。むかし田舎体験 水車むらつむぎ宿 藤(今秋オープン予定)藤枝市の中山間地域で体験宿泊業を営んでいる、むかし田舎体験 水車むらの保志です。大場さんが新たな取り組みを始められるということで、ワクワクしています。これまでにも、彼の周りにはいつもワクワクさせてくれる取り組みがあり、それに賛同する仲間たちが数多くいることを目の当たりにしてきました。最初に声を上げ、構想を練り、想いを形にすることは並大抵のことではありませんが、諦めず実直に、利他的な目標に向かって、しかも楽しみながら進んでいく姿に、思わず人は手を差し伸べるのでしょう。今回は、県内初の一棟貸しの宿坊ということで、単に大慶寺の資産価値を高めるだけでなく、藤枝の未来を見据えた地方寺の役割を担う拠点開発という位置づけが、いかにも大場さんらしい柔軟で、長期的視野をもった構想だと認識しています。男気ある一歩を称賛するとともに、想いを形にしていく実践力に期待しています。藤枝の魅力を発掘し発信していく仲間として、いち友人として、心から応援しています。
佐藤 真衣株式会社シェアウィング 代表取締役社長埼玉浦和生まれ。早稲田大学スポーツ科学科卒業。学生時代にインターンシップでベンチャースピリッツに触れ将来の独立を決意。独立系ベンチャーキャピタルウィルキャピタルマネジメント株式会社にてライフスタイル分野の投資先発掘、投資育成を担当。担当投資先のアロマ空間演出メーカーに転職。2006年26歳にてスパプランニング会社、有限会社ホットマーク創業。14年で120か所以上の岩盤浴、ホットヨガ施設を企画、施工工事。2016年に長年縁ある雲林院奈央子と上田浩司の3人でシェアウィングを共同代表取締役として創業。ホットでほっとできる、わくわくする場づくりが趣味でもあり、ライフワーク。2020年6月~2022年国土交通省観光庁「城泊・寺泊による歴史的資源の活用事業(城泊・寺泊専門家派遣)」寺泊専門家に就任お寺での体験、滞在を通じたサービスブランド「OTERA STAY」事業を展開するシェアウィングの代表を務めています。大場住職とこの宿坊事業については、令和5年度観光庁が実施する『訪日外国人旅行者周遊促進事業費補助金(歴史的資源を活用した観光まちづくり推進事業)』で宿坊立ち上げの支援を寺泊専門家のとしてお手伝いが始まりました。この観光庁の公募では全国で11の城やお寺が採択され、大慶寺は『天然記念物「久遠の松」とお寺カフェを旅の安らぎ拠点に。東海道宿場町復活構想』というテーマで観光庁から支援事業として選ばれました。この観光庁の事業から新築の宿泊施設建設に向けて、具体的な事業コンセプトなどを検討の上、事業計画書の作成が始まり、次年度には見事、観光庁の補助金事業としても採択され、国が注目し、応援するプロジェクトとして進んでいます。全国数多くのお寺や宿坊を見ている宿坊の専門家からみて、大慶寺の取り組みが注目されている点、他と異なる部分は、ずばり大場住職だと思います。地方創生事業を藤枝市密着で行っている住職による自坊を基軸にした地域活性化事業構想は絵空事でなく、地域振興のリーダーとして住職がすでに活動をしており、いくつもの空き家再生事例が実現化している点や町に素晴らしい仲間がいる点が非常に先進的だと認められました。お寺の遊休スペースに新築で 1 日 1 組の宿坊を新築する本計画は、大まかな計画とスケジュール構想は住職の中であるので、具体的な事業計画をつくることや実際の運用を想定し、より現実的な計画に落とすことを現在も進めています。藤枝は現在観光客は少ないものの地元住民に愛されている地域であるが、ここに付加価値の高い宿坊が加わることで、着地型観光としてより発展していくことが期待されます。宿場町復活をビジョンとする住職の壮大な夢、本プロジェクトを地域内外の力をお借りし、実現することを私も陰ながらお手伝いしております。ぜひみなさんも応援してくださるとうれしいです!(^^)
山田裕幸(やまだひろゆき)劇作家、演出家。焼津市(旧志太郡大井川町)出身。大学卒業後、25年にわたって東京で活動を行う。2018年藤枝市に移住し、白子名店街に白子ノ劇場をオープンし活動拠点とするが建物の老朽化により取り壊しに。現在、新たな拠点を市内に準備中。劇団での活動の他にも、SPAC野外芸術フェスタでの演出や戯曲講座、日本劇作家協会人材育成委員長として後身の育成にも関わる。2022年には藤枝ノ演劇祭を立ち上げ、初代フェスティバルディレクターも務めている。週一回、市内中学生とともに地域部活動yattaraも実施中。藤枝市制70周年記念、みんなでつくる音楽劇「ふじえだMY VOICCE」を12月15日、藤枝市民会館で上演!劇団ユニークポイント藤枝ノ演劇祭今日は朝一でアメリカにいる友人と仕事の相談をして、そのあと自作の参考にと、1960年代の時代劇をネットで観た。庶民の所得は上がらないが、やはりぼくたちは未来に来たのだ。家から一歩も出ないで、世界中とつながり、作品に触れることができる。僕は仕事で、いろいろな場所を訪れることも多いが、ひと段落して(ときには親睦会などを終え)ふと宿までの帰り道に独りになったとき、そのまちの風景に紛れ込むことがある。「もしかしたらここで暮らしていたかもしれない自分」に出会うことがある。それはぼくにとって大切な時間で、そのときに「知らないまちに来た」のだと思い、忘れられない記憶になる。それはパリなどへの観光ではなかなか感じることのできないもので、できるだけ地味な「いつだって」すぐに行けるような土地であればあるほど魅力的な「妄想」となる。藤枝のまちは、その「妄想」をするには、これ以上ない土地だとぼくは思う。派手なものはあまりないが、おいしいもの、そして愉快なひとたちに、これほど恵まれた場所はない。そしてそれは決まって夜の時間に訪れることが多い。知らないまちで、夜をきまぐれに過ごすことは、とても贅沢なexperienceなのだ。家にいるのも楽しいが、人はそういうものに時々触れなければいけない。世界はこうあるべきだという見方そのものが揺らぐような体験が、人を成長させるからだ。770年の歴史ある場所に宿泊場所を作ってどうなるんだ?と思う人がいるだろうが、ぼくはその価値は、この夜の時間を作ることにあると思う。泊まることでさらに加速する「妄想」とともに、夜を過ごしてもらえるのではないだろうか。がんばれ!大慶寺!そして、ようこそ、藤枝へ。