前回の活動報告では、「どうやって酒蔵を造るのか?」というお話をしましたが、今回はその次の大きな壁、「誰が酒をつくるのか?」についてご紹介します。私たちは今回のプロジェクトを始めるにあたって、「専門家でなくても、想いがあれば酒はつくれるのか?」という問いに正面から向き合いました。その答えが、**“素人醸造”**という私たちの新しい挑戦です。醸造責任者として名乗りを上げたのは、佐々木 悠(ささき ゆう)。社内から立候補し、この未知の世界に一歩踏み出した彼は、酒づくりの経験はゼロ。ですが、その分、固定観念に縛られない自由な発想と、何より「良い酒をつくりたい」という純粋な情熱を持っています。とはいえ、本当の素人では「飲み手が納得する品質のお酒はつくれない」ことは、いくら素人の私たちでも重々理解しています。そこで、お力いただいたのは、前回もお名前を挙げた東京浅草にある『木花之醸造所』さまです。酒造研修についても、三代目醸造長・木村柚月さんのもとで佐々木が約6ヶ月の修行を重ね、基礎から実践まで教えていただきました。彼の役職名は――C酒O(しーしゅーおー)。Chief Sake Officerとして、醸造の現場をゼロから立ち上げていく挑戦が、今まさに始まったところです。初めての仕込み、初めての選択、初めての失敗。一つひとつが、私たちにとっての「はじまり」です。技術ではまだ未熟かもしれません。けれど、誰よりも“今、酒をつくっている”という実感と責任を持って動いている。それが私たちの酒づくりのスタイルです。次回の活動報告では、最後の条件「どうやって製造免許を取得したのか?」についてお伝えします。引き続き、みんなのさかぐらのご支援や、発信をどうぞよろしくお願いいたします。






