
現在、御堂(屋根)が設置されていない放牛石仏は、15体。
そのすべてが、今も雨ざらしのまま、台風や長雨、強い日差しにさらされています。
中でも、「86体目」と「8体目」の石仏は、劣化の進行があまりにも早く、表情、文字、輪郭が、日ごとに失われつつある状態です。

このまま風雨にさらされ続ければ、“石仏なのかどうかさえ判別できない状態”に入ってしまう可能性も、決して誇張ではありません。
一度失われた彫刻の表情や文字は、どんな技術をもってしても、二度と元には戻りません。
今、ここで守らなければ、「間に合わなかった」という言葉だけが、未来に残ってしまう。
それが、私たちがこのクラウドファンディングに踏み切った、最も大きな理由のひとつです。
もちろん、すべての石仏を一度に守ることはできません。
だからこそ私たちは、まず最も劣化の進んだ1〜2体を、最優先で守ることを今回の第一目標としました。
この一歩が、残された13体、そして100体すべてへとつながる“最初の支点”になると信じています。
繰り返しになりますが、すべてを一度に守ることはできません。
だからこそ、今
一体でも守るための一歩を、踏み出しました。
どうか、この小さくも確かな一歩に、お力をお貸しいただけたら幸いです。
「放牛石仏を守る会」正田



