
編んだもんだらを生んだ、もうひとりの母。
ゆっきーさん(ゆきえさん)は、登米市を拠点に、岩手でも活躍するフラワーアレンジメントの講師です。
鱒淵に暮らし、自然の草や木、花に、やさしく、まっすぐに向き合う人。
そのまなざしは、いま、草木染めへと広がり、新たな表現へとつながっています。
東日本大震災のとき。
登米市東和町米川・旧鱒淵小学校には、南三陸町志津川中瀬町の方々が二次避難してきました。
ゆっきーさんはボランティアとして、避難してきた方々の生活を支え続けていました。
そこで、体育館を拠点に活動していたアダチと再会します。
震災前、地域づくりのアドバイザーとして登米市に関わっていたアダチ。
被災した女性たちの「生きがい」になるものをつくりたい。
そんな想いから生まれたのが、エコたわしの構想でした。
その話を聞いたゆっきーさんは、迷うことなく、自身が懇意にしていた手芸店を紹介します。
アダチは、そこに通い、毎週のように編み物を学び、やがて生まれたのが――
「編んだもんだら」でした。
ゆっきーさんは、編んだもんだら誕生の、きっかけの人。
いわば、“もうひとりの母”のような存在です。
そして、ゆっきーさん自身もまた、震災の当事者でした。
働いていた場所で地震に遭い、建物の2階から階段が崩れ落ちる中、やっとの思いで階下へ降りたあの日。
一緒に働いていた志津川の方が、決死の覚悟で南三陸へ戻る姿を、涙ながらに見送った記憶は、今も心に残っています。
だからこそ、命と向き合うまなざしが、深い。
今回のプロジェクトでは、「八幡さまの椿を染めたい」という想いから、椿染めを担当してくださっています。
草や木、花の命を受け取り、次のかたちへとつないでいく。
ゆっきーさんと真弓さん、お二人の愛にあふれた椿染めに、どうぞご期待ください。
※この時は、このあとに素敵な物語が生まれるとは思いもよらなかったのです。
ゆっきーさんと真弓さんの出会いが生んだもう一つの物語をどうぞご覧ください。
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