今、私が研究の拠点としている道南函館。粘菌たちも共に住んでいます。森に入ると粘菌の足跡を見ることができます。今年も冬を経て春を迎えようとしています。粘菌の季節、楽しみです。そして、このプロジェクトも始動します。1歩1歩皆さまの支援を噛み締めながら大切に進めていきます。引き続き応援の程、よろしくお願いいたします。

現在の支援総額
131,000円
目標金額は1,000,000円
支援者数
8人
募集終了まで残り
13日
今、私が研究の拠点としている道南函館。粘菌たちも共に住んでいます。森に入ると粘菌の足跡を見ることができます。今年も冬を経て春を迎えようとしています。粘菌の季節、楽しみです。そして、このプロジェクトも始動します。1歩1歩皆さまの支援を噛み締めながら大切に進めていきます。引き続き応援の程、よろしくお願いいたします。
粘菌との出会いは突然のことでした。別の研究で飼育していたミノムシの飼育ケースの中で見つけたのが初めての出会いでした。この時の衝撃は今でも覚えています。私の天命と思っている研究は2つありますが、その一つに動物実験を減らし、試験管内でできる実験系を構築することがあります。生体内の環境は複雑でそれを試験管で再現することはとても大変です。ですが10年近くそれに取り組み、少なからず実績を挙げてきました。しかし、実験方法が難しく、誰でもが組み込める実験系ではありませんでした。そんな中で物理的にアメーバを分割することでクローンを簡単にできる粘菌アメーバは魅力的なものでした。また、とても実験が簡略化でき、煩雑な操作が無いため、誰にでも扱いやすいというメリットもあります。この研究では細胞と細菌の1体1の関係を粘菌アメーバを使って解析し、細胞と細菌が共生する時に必要なキーストーンを探索します。今回明らかにするキーストーンが実際に動物で発揮されているのかを調べることで、今回の粘菌モデルが細胞と細菌の関係を調べるツールとなる事を提唱したいです。今回の研究はその土台となる研究となります。
研究を実際に行うにあたり電子顕微鏡で粘菌アメーバに付着・内部に存在する細菌を観察しました。以下は粘菌アメーバの表面に付着した細菌を撮影したものです(赤矢印部分が細菌)。この細菌が粘菌の生存にどのような影響を及ぼしているのか非常に興味深いところです。前回の活動報告にて掲載した粘菌フローラは遺伝子のみの解析でしたが、実際に写真で細菌の存在を確認する事で研究の幅がグッと拡がると考えています。まさに百聞は一見にしかず。
このプロジェクトの研究アイディアは私の独自の内容で、これまでなかったものです。私自身、森の宝石と呼ばれる粘菌と出会った当初は研究に発展するとは思っても見ませんでした。粘菌と出会えた私は幸運であると思っています。本プロジェクトを思い立った2年ほど前に粘菌に共生する細菌を調査しました。その結果は驚くべきものでした。土壌に棲む細菌はもちろん、極限環境(通常生物が生きているとは思われていなかった環境)で棲息が確認されている珍しい細菌も棲息していました。ごく単純な細菌構成を予想していた私にとっては驚くべき結果でした。その中で分離に成功したのが本プロジェクトで使う細菌(Flavobacterium)です。たくさんの培養が困難な細菌がいる中で研究に使える細菌を見つけられた事は大変幸運なことです。この幸運を逃さないようしっかりと研究を進めていきます。この内容については今後、学会等で世界初の内容として発表していく予定です。また、もう1つ大きな思いがあり、研究を進めていきます。それは動物実験に変わる実験モデルとして、本プロジェクトで使う粘菌を提唱することです。私自身、学生時代も含めると20年近く動物実験に従事してきました。その中で動物実験に変わる実験モデルを作ることにも力を注いできました(2013年に日本農芸化学会において実験モデルを使った研究でトピック賞を受賞、その後、学術論文も投稿しています。)。ですが、生体内の環境を試験管内で再現することに大変苦労していました。そんな中で、粘菌に出会ったというストーリーがあります。このモデルを確立する事で将来、動物実験が減ることを期待しています。