私はこれまで、初任者研修の講師として現場に立ってきました。その中で何度も受講生から相談を受けてきました。「親の介護が始まりそうで不安です」「仕事を続けられるか分からない」「もう辞めるしかないのかもしれない」制度の説明を求められることもありましたが、本当に求められていたのは制度の知識ではありませんでした。本音を安心して話せる場所、そして自分で納得できる答えを一緒に探してくれる存在だったのだと思います。私は答えを押しつけることはしません。ただ、状況を整理し、選択肢を示し、その人自身が「これでいこう」と腹を決めるまで伴走します。その瞬間、「人の役に立てた」と心から感じるのです。介護という分野には、制度やサービスが数多く存在します。介護保険、訪問介護、デイサービス、施設入所…。しかし、家族が働きながら介護を続けるという視点の支援は、驚くほど少ないのが現実です。ケアマネジャーには言えない本音があります。「正直、しんどい」「もう限界かもしれない」「家族に対してイライラしてしまう」そうした感情は、相談しにくくなかなか言葉に出せない。だからこそ私は、介護離職というテーマに向き合い始めました。仕事を辞めるかどうかという人生の分岐点に立たされたとき、孤立させない仕組みをつくりたい。介護は突然始まります。でも、離職は突然でなくても防げる可能性がある。そのために、本音を聞き、一緒に考え、納得できる選択を支える。それが私がこのテーマに本気で取り組む理由です。
理由はいくつもあります。ですが一番の目的は、一人でも多くの人に「介護離職の現実」と、すでに始まっている超高齢化社会について知ってもらうことです。私は現役で、初任者研修の講師を5年間務めています。受講生はさまざまです。介護に興味がある人。会社から取得を勧められて来られた人。今まさに家族を介護していて、技術を学びたい人。私は最初の1時間を必ず「介護の本質」の話に使います。なぜなら、介護はある日突然始まる可能性があるからです。しかしその現実は、メディアではほとんど日常的に語られません。たとえ報道されても、どこか他人事に感じてしまう。たしかに友人との食事の席で、介護の話題が自然に出ることはほとんどありませんよね。車椅子も同じです。怪我や病気をして初めて、自分事になります。では、車椅子を使う人はどこで困るのか。どんな支援があれば社会参加できるのか。それを知らないままで、本当にいいのか。人生の中心を介護に置く必要はありません。ですが、日本はこれまで経験したことのない超高齢社会に突入しています。だからこそ、「少し知っている人」が増えるだけで、人生の質は確実に変わると私は信じています。実際、これまで登壇した教室のアンケートで最も多い声は、「介護に対する印象が変わった」「前向きに考えられるようになった」というものです。今、私に足りないのは資金力です。この挑戦を広げるための力が必要です。もし少しでも共感していただけるなら、どうか力を貸してください。このページを見てくださっているあなたが広めてくださることも、大きな支援です。私はこれまで、決して平坦とは言えない人生を歩んできました。その経験も含め、これからの活動報告で正直に綴っていきます。本気で、介護を「怖いもの」ではなく「理解できるもの」に変えていきたい。その一歩に、どうか参加してください。
「自分が倒れたら終わる。」頭ではわかっているのに、最後まで自分を後回しにしてしまう。でも、そもそも親は本当に、最後に共倒れする未来を望んでいるのでしょうか。自分を削って支えることが正解だとどこかで思い込んでいないか。なぜ自分を後回しにしてしまうのか。その理由を深く探っていくと、感情のクセや思い込みという「本質」が見えてきます。本質が見えると、目標は根性論ではなく、現実的な設計に変わります。共倒れを防ぐために必要なのは、我慢ではありません。必要なのは、生活と判断の「構造」を見直すこと。感情に押し流される前に、整理する場所を持つこと。それが、未来を守る一歩になります。
制度を知っていても、決められない人がいます。介護休業も知っている。介護保険の仕組みも理解している。ケアマネにも相談している。それでも、決められない。なぜか。理由はシンプルで、問題が「情報不足」だけではないからです。確かに、知識がないとケアマネや事業所の言われるがままの介護になってしまうことがあります。でも、知識があっても止まる人がいる。そこにあるのは、・本当に仕事を続けたいのか分からない・親を施設に預けることへの罪悪感・兄弟との温度差・「自分がやるべき」という思い込みこうした感情の渋滞です。情報は頭で処理できる。でも、感情は整理しないと動かない。だからカイゴのミライでは、制度の説明だけで終わらせません。知識と感情の両方を並べて、自分の本音を確認しながら整理していく。決断を急がせる場所ではなく、「納得できる決断」に向かうための整理の場。それが、私が目指している形です。
「もう仕事を辞めるしかないかもしれない」そう口にする人の多くは、制度を知らないわけではありません。介護休業も知っている。時短勤務も知っている。ケアマネにも相談している。AIを使いこなしてる。それでも追い込まれている。なぜか。問題は情報不足ではなく、感情が整理されないまま積み重なっているからです。・親を見捨てるような罪悪感・職場に迷惑をかけているという焦り・兄弟との温度差・「自分がやるしかない」という思い込みこれらが絡み合った状態で出す決断は、どちらを選んでも、どこかに後悔が残りやすい。辞めることも、続けることも、どちらも間違いではない。でも、「整理せずに出す決断」は危うい。在宅介護の現実。親の本音。自分の本音。ケアマネや介護職、親戚との関係。それぞれの立場を一度並べてみる。制度や選択肢を地図のように整理する。その上で出す結論なら、たとえ大変でも納得が残る。誰かが我慢し続ける形ではなく、自分自身が妥協しなくていい選択。介護を、追い込まれて向き合うものではなく、少しでも前向きに向き合える状態にすること。だから私は、「辞める前の整理」に特化しています。




