
「それで、どうなるんですか?」
カメラが止まった合間や、打ち合わせのふとした瞬間に、出演者たちから目を輝かせてそう聞かれます。 実は、彼女たちも『なぎのえき』の本当のラストシーンをまだ知りません。
今回、皆様にお届けするリターンとして一から書き下ろしている「完全版小説」。 私にとって脚本の執筆は日常ですが、情景や心情を言葉だけで隅々まで描き出す「小説」への挑戦は、これが初めてでした。
執筆にあたっては、元編集者や小説家の友人たちに頼り、夜な夜な相談を重ねながら、ひとつひとつの言葉を紡ぎ直してきました。 そうしてようやく書き上げた最終回。原稿を読んだ彼らから、こんな言葉が返ってきたのです。
「……鳥肌が立った」
プロとして数々の物語に触れてきた彼らの心を震わせた、あの結末。
それを何よりもまず、プロジェクトを応援してくださる皆様と共有したい。
その強い想いが、今の私の大きな原動力になっています。
思い返せば、私にも憑かれたように物語を欲していた時期がありました。 池袋の大きな書店で、両手で抱えきれないほどの恋愛小説を買い込み、そのまま千葉のホテルに何日も籠って、ただひたすらに活字の波に溺れ、読み漁っていた日々。
あの時、私の心に蓄積された無数の「切なさ」や「愛おしさ」の欠片が、長い時間を経て、ついに『なぎのえき』というひとつの物語として結実しました。 書き上げた瞬間の、胸を突き抜けるような青空のような喜びと興奮が、今の私を真っ直ぐに突き動かしています。
プロジェクトは、いよいよラストスパートです。
演じる彼女たちすらまだ知らない、なぎと先生の「真の結末」。 海風が吹き抜けるその駅で、二人は最後にどんな答えを出すのでしょうか。
どうか皆様と一緒に、この切なくも激しい『なぎのえき』への旅に出たい。 心からの感謝とともに、皆様のご乗車をお待ちしております。
プロデューサー・篠原
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