40周年記念誌のクラウドファンディングも、いよいよ本日で終了します。そして「飛生の40年」も、今回が最終回です。第20回は、「過去から未来へ。僕らは同じ夢をみる。」______1986年。閉校した飛生小学校を、アーティストたちが共同アトリエとして使い始めました。そこから、飛生アートコミュニティーの40年が始まりました。でも、この連載で40年を辿ってみると、飛生はずっと同じではありませんでした。人が入り、人が離れ、また新しい人がやってくる。校舎で作品をつくるだけだった場所から、森へ入り、みんなで木を運び、道をつくるようになった。芸術祭が始まり、TOBIU CAMPが生まれた。黒い鳥の物語が育ち、森の中に作品が増え、そして巣立った。活動は森を越えて白老の町へと広がり、ときには町内会のような小さな関係へと戻っていく。大きく広げることだけが正解ではなく、その時々で行ったり来たりしながら、自分たちなりの形を探してきました。木が倒れたこともありました。祭りを開催できない年もありました。立ち止まって、自分たちは何をやっているのかを考え直したこともありました。同じ形を守るのではなく、名前を変え、規模を変え、走る時もあれば、歩く時もあった。そして40周年を迎えた今年。また新しい人たちが森に入り、それぞれのやり方で、森との関わりをつくり始めています。振り返ってみると、飛生を40年間続けてきたものは、何かひとつの理念や、変わらない方法ではなかったのかもしれません。変わり続けること。その時そこにいる人たちが考え、話し、面白がりながら、その時の飛生をつくってきた。その積み重ねが、40年になりました。今回、40周年記念誌をつくるためにクラウドファンディングを始めました。そのことを知ってもらうために始めたのが、この「飛生の40年」という連載でした。古い写真を探し、記録を読み返し、過去の動画を見る。忘れていた出来事を思い出し、当時は気づかなかった意味を、いまになって見つける。そうして一つずつ書いていくうちに、いつの間にか、この連載そのものが40周年の大切な時間になっていました。記念誌は、まだできていません。むしろ、ここからが始まりです。この数週間で掘り起こした記録や写真、たくさんの人の言葉を、もう一度丁寧に編み直して、一冊にしていきます。そしてきっと、その一冊も「これが飛生です」と答えを決めるものにはならないと思います。40年を振り返っても、飛生はずっと変わってきたから。変わり続けることで、飛生は40年続いてきました。それぞれ違う人たちが、この場所にやってきて、森と出会い、何かを始める。ひとりひとりが見ている夢は、きっと同じではありません。それでも、過去から未来へ、いくつもの夢が重なり、いつの間にかひとつの大きな流れになっていく。僕らは同じ夢をみる。本日、クラウドファンディング最終日です。ここまで応援してくださったみなさま、本当にありがとうございました。そして最後まで、どうぞよろしくお願いいたします。




