こんにちは、高岡です! 今回は子どもに話しを聞く際に知っておくべきこと、2回目です。 ===== 前回のエントリ #アプリ開発#5:子どもに話しを聞く際に知っておくべきこと ===== 今回お伝えしたいことは、前回に引き続きポイント2つです。 ③気をつけること ・話した内容を否定しないこと ・話すことを強要しないこと ・「本当?」など再確認しないこと ・誰がしたと決めつけないこと もし子どもから”誰にも言わないで”、”秘密にして”と言われても、「お話を聞いたら、子どもを守る人に伝えることになってるんだよ。でも心配してたことを伝えておくね」と伝えて下さい。 ④専門家に連絡をする 子どもの話を聞く技術を持った専門家がいます。子どもが虐待を受けている疑いを持ったら、児童相談所へ相談してください。 どうして良いか困った時 いざ子どもから「言わないで」と言われたら、びっくりして対応に困ってしまいますよね。 そして時には、話しを聞いた大人自身がどうして良いかわからなくなることがあります。 その際に、心理的に落ち着こうと、 (この子は大人の気を引こうとウソを付いている・・・) (そんなにその子が嫌がるなら通告するのは止めておこう・・・) (児童相談所に言っても何も変わらないだろう・・・) など、通告しないことを支持する偏った理由を無意識的に探し始めることがあります。 ですが、それだとその晩子どもが被害に遭う可能性があります。 場合によっては、打ち所が悪ければ、亡くなってしまうことも。 子どもにとっての「やっぱり言わないで」は、加害者に言うなと脅されていたり、もし言ったことが加害者に知られたらもっと被害に遭うのが怖いからです。 ですが、なんとかその状況から逃げ出したいと思って、大人にSOSを話します。 もし大人が話しを聞いたのであれば、するべきことは「関係機関に情報を共有すること」です。 そして、様々な機関でその子どもを守る体制を創ることです。 そして、大人がしてはならないことは、「関係機関に情報を共有しないこと」です。 なぜなら、関係機関への情報提供は、“閉じた”家庭内で進行した家族の機能不全を地域に“開き”、支援を開始するための大事な支援行為だからです。 子どもから話しを聞いた大人一人だけで子どもを守ることはできません。 それに話しを聞いた大人が、真実を明らかにする必要はありません。 特に児童相談所への相談は、厚労省(2014)『子どもの虐待対応の手引き』に以下のようにまとまっています。 通告の要件①〜③に、虐待の虐の字も入っていません。 このアプリは、いつでも・誰でも・どこでも、次に何をすればいいか&何をしてはいけないかを皆さんにガイドします。 どうしてよいか対応に困った時、このアプリが皆さんの隣でサポートしてくれる。 そんなアプリになるよう、開発を進めています。 お読み頂き、ありがとうございました。 次回からは、具体的な聴き取り、アプリ画面をご紹介します!!
こんにちは、高岡です。 鳥取地震のニュースを見ました。被害に遭われた方はとても怖かったのではないかと思います。 今回の地震によって被害に遭われた皆さまに心からお見舞い申し上げます。 今回は、アプリ開発#5として、いよいよ子どもの話への聞き方に入ります。 子どもに話しを聞くときは、どのようなことを知っておかないといけないでしょうか? 上のサムネイル写真は、子どもの話を聞くときのポイントをまとめたものです。 私達が配信している子ども虐待対応に関する情報啓発ボット(注:書きためておいたものを、自動的に時間になったらTwitter上につぶやいてくれるプログラムのことです) でも2,800回を越えるリツイート、2,900件を越えるお気に入り登録されました。 子ども虐待対応に関する情報啓発ボットはこちら その後も同じ内容を何度も定期的につぶやいていますが、やはり最もリツイートやお気に入り登録して頂けるツイート内容の一つです。 ある意味Twitterで、それだけリツイート&お気に入り登録されるということは、フォロワーの方々にとって、使える情報の一つだったと思われます。 今回のアプリでは、その内容をリマインダーのように表示していきます。 ポイントをまとめると、子どもに話しを聞くときは ====== ①子どもの記憶はとても繊細であること 特に年齢の幼い子どもには、プレッシャーを与えてしまったり、小学生以上の子どもでも、本当は虐待が真実にもかかわらず、大人に信じてもらえないと思うと「ごめん、やっぱりウソ」、「大丈夫だから」と撤回してしまうことがあります。 ②聞き方がとても大切であること ・子どもが落ち着いて話せる場所であること(他の子どもがいるところや、うるさい場所、気の散る場所は適していません) ・年齢によって能力的に答えられる質問が異なること ====== を知っておくことが大切です。 でも、これって初めて子どもから話しを聴く人からしたら、とても難しいですよね? 今回のアプリは、機能としてこの部分をサポート&ガイドすることができます! ではどうやって聞いていくか?次回はその内容についてお伝えしていきます! 皆様、どうぞ良い週末をお過ごしください!
こんにちは、活動報告6回目です!! 今回は子どもの基本情報入力画面について現在開発中のイメージをお伝えします。 開発チームから上がってきたイメージは今、このようになっています! それぞれの行を説明します(項目名は変更予定です) 1行目は子どもの名前入力フォーム! 2行目(Gender)は子どもの性別選択! 3行目(Age)は年齢選択! 4行目(Nation)は子どものイメージ選択!現在、ヨーロピアン、アジアン、アフリカンの画像を表示できます。 5行目(Recording)は記録方法選択!現在はマイクON/OFF、カメラON/OFFをユーザーが選べるようにしています。 6行目(Enter IQ)は、発達年齢入力(任意、スキップ可能)フォーム!発達年齢がもしわかれば、それに会わせてどこまで子どもに聞けるかを調整する計算式を組み込んでいます。 7行目(Begin Interview)は面接開始ボタンです。 どうやって使う?使用イメージ 小さい子どもの場合は、 ====== 大人:お名前なんて呼んだらいい? 子ども:チェルシー 大人:チェルシーだね。どんなスペルか教えて。 子ども:C、H、E、L、S、E、Aだよ 大人:C、H、E、L、S、E、Aだね。今何歳? 子ども:7さい。 大人:7さいね。この絵はチェルシーに似てるかな? 子ども:うん、似てるよ〜! ・・・(つづく) ===== というように子どもと話しながら基本情報を一緒に入力できるようにしています。 また、高学年の子どもには予めユーザーの大人が入力しておいて、ここのやりとりは飛ばして、いきなり本題に移るということも可能です。 なるべく子どもに対してオープンで、ユーザーに対しても色々な使い方ができるようにしていければと思っています! この画面は前回までにご紹介した、子どもに安心してもらう前段階で入力して頂く予定です。 この辺りはまだまだ見やすいレイアウトやデザインに作り込んでいきます。 本日もお読み頂きありがとうございました! 明日はいよいよ実際に何があったかのアプリ機能をご紹介します! 今晩中に頑張って開発進めます!!
こんにちは、高岡です。 前回までのエントリでは、いきなり子どもに虐待の話しを聞くのではなく、子どもが好きなこと、楽しいことから話しを聞き、子どもが安心してから本題に移ることが大切と書きました。 ====== 前回までのエントリはこちら!・アプリ開発#1:もし心配な子どもに会ったら、どんなふうに話しを聞く?・アプリ開発#2:子どもにどのタイミングで話しを切り出したらいいか====== でも、とても緊張が強かったり、加害者から「誰にも言うなよ!その傷は転んだと言え!」と言われている子どもの場合は、怖くて怖くて、誰にもお話できない子どももいます。 そんな時はどうしたらいいでしょうか? 現場でベテランの人達がやっている工夫として、特に小さい子どもの場合は、絵を用いたり、好きなペット(動物)の話しをして、緊張を解くことがあります。 例えば、 ======= 大人:「この絵見てみて。これは誰に似てるかな〜?」(その場で絵を描く/見せる) 子ども:”・・・○○ちゃん” ======= 大人:「好きなペット(動物)はいる?」(まずは話しを聞く) 子ども:「・・・犬、好き」 大人:「犬好きなんだね!そのことについて教えて」(その場で絵を描く/見せる) 子ども:「・・・お家にね、犬飼ってるの。名前はね、○×△□っていうの。」 ======= というように、子どもを少し落ち着かせて、話しを聞けるときがあります。 このアプリは、年齢に合わせて、その子に近い絵を表示したり、ペットの絵を表示します。 例えば、5歳の女の子で、幼稚園/保育園に行っている子どもの設定であれば、こんな風にイメージが表示されます。 (※開発中のため、画面ははめ込み合成です。) この機能で ======== 「この絵は○○ちゃん/くんに似てるかな?」 「このペットは○×△□に似てる?」 ========というように少しでも話しやすい雰囲気を作れます。 他にも、ペットには鳥やハムスターなど色々なペットイメージを搭載しています。 この機能だけで子どもが話せない状況を全て解決できるわけではありませんが、子どもの緊張を解くための一つの工夫になります。 まだまだ他の工夫機能も搭載していますので、またの機会にご紹介します! 明日もアプリ開発#4をお伝えします! 今回もお読み頂き、ありがとうございました。
こんにちは、高岡です。 本日は、アプリ開発画面2回目をご報告致します。 前回の記事で、子どもに話しを聞く際には、いきなり何があったのか聞くのではなく、まずは子どもに安心してもらうために、子どもが好きなことや話しやすいことから聞くのが大切と書きました。 ただ、ずっと子どもが好きな話しだけを聞いてしまうと、身体に不自然な傷アザがどうしてできたのか、なかなか本題に移りづらくなってしまうときがあります。 実際に話しを聞くときは、どのような時に、本題に移れればいいでしょうか? 心理学的には、子どもが自発的に話しをしてくれるタイミングが大切と言われています。 子どもが自発的にお話してくれる時は、子どもの緊張が和らぎ、大人の人に少し心を開いてくれたということを意味しています。 例えばですが、こんな風にお話を子どもに聞く場面があります。〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜大人:「保育園で好きなことってある?」(質問) 子ども:”・・・おままごと。”(質問に対する答え) 大人:「おままごと好きなんだね。誰とおままごとするの?」(質問) 子ども:・・Aちゃん。(質問に対する答え) 大人:Aちゃんとおままごとするんだね〜。 子ども:あとね、○○先生とも一緒におままごとするよ!(←自発的な話し!!) 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 例えば、このアプリは、上記のようなやりとりの際に「自発的な返事があったか?」確認してくれます。 もし子どもが自発的に話をしてくれた場合、下に表示されている「Child answers(自発的な話しがあった)」をクリックすると、いよいよ本題に進んでいきます! この機能があれば、子どもにとっても、大人であっても、お互いに安心できる適切なタイミングで、本題へと移ることができます。 今日はこのへんで!今回もお読みいただき、ありがとうございました。※しばらくは、アプリイメージの報告が続きますが、その後、開発中のAIについてご報告する予定です!お楽しみに:-)