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チャリティー絵本制作プロジェクト-福島の子どもに笑顔を

現在の支援総額

1,348,310

158%

目標金額は850,000円

支援者数

142

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2015/01/14に募集を開始し、 142人の支援により 1,348,310円の資金を集め、 2015/04/02に募集を終了しました

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チャリティー絵本制作プロジェクト-福島の子どもに笑顔を

現在の支援総額

1,348,310

158%達成

終了

目標金額850,000

支援者数142

このプロジェクトは、2015/01/14に募集を開始し、 142人の支援により 1,348,310円の資金を集め、 2015/04/02に募集を終了しました

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さまざまな活動
2015/01/24 11:37

今日は「制作現場から」は一休みし いくつかの報告をします。 と言いますのも明日十三で 福島の映画「へっつの家」の上映会があり 私たち「福島HPジョイントチーム」は その実行委員会の一員のため 今から淡路品を離れ西宮に行くためです。  明日13時30分からと16時30分からの2回 映画を上映しますので 時間がある方は是非おいでください。 また福島からプロデューサーの関さんをお迎えし トークイベントも開催します。 詩人でもある関さんには自作を朗読していただきます。 共演が総合芸術家のだるま森さんという豪華イベントです。   当日以下のチラシも他の印刷物と一緒に配ります。 皆さま こんにちは、福島HPジョイントチームです。「むすんでひらく へっついの家」はいかがでしたか?  私たちも、来る3月26日~30日まで淡路島で一時保養キャンプを行ないます。今春は、福島から4家族8人、西宮に避難している2家族6人、計14人が参加します。放射能の被害を軽減するには、とても大切な取り組みです。  キャンプには多くの費用がかかります。私たちは「キャンプファイアー」というサイトを使い、ネットで資金を集めるプロジェクトをはじめました。チャリティ絵本を作り、それを販売することで多くの活動資金が得られます。どうか私たちに絵本を作らせてください。そうすれば、福島の子どもたちを避難させることができます。募金は500円からできます。このチラシをお読みいただき、「パトロン=資金提供者」になってください。今夏のキャンプは7月30日~8月3日です。いつも募金の話で申し訳ありません。事情をおくみいただきよろしくお願いいたします。       福島HPジョイントチーム 代表 木田拓雄  文中にありますように、今年も春夏2回のキャンプを開きます。 春キャンプ 3月26日~30日 夏キャンプ 7月30日~8月3日 これらのキャンプの成功のために、ご支援よろしくお願いいたします。                              木田拓雄      


昨日見ていただいた絵には 前のバージョンがあります。 それをまず見ていただきましょう。   とても同じ材料から描かれたとは思えません。 何が起こったのでしょう。 実は私とイラストレーターの藤井さんには 宮沢賢治のファンという共通点があります。   書き直す前の絵で 私たちが共に不満であったのは 何度も話題にしています抽象度なのです。 表紙では「愛」をいかに描くのかでしたが ここでテーマは「死」に変わっています。 しかし直面している困難は同じです。   前のバージョンの絵(今日の絵)では 病院とおぼしき建物 悲しげな太陽 雲に乗った女性 それらを見つめるコート姿の男性 いずれも死の暗示と受け取れなくはありません。 それが新しいバージョン(昨日の絵)では見事に払拭され 死が空飛ぶ列車にまで抽象化されています。 この絵を見たとたん 私は「あっ『銀河鉄道の夜』だ」と思いました。   鉄道を持ち出したのは私でしたが 具体性のないただの思いつきです。 それを星空に飛ばし 乗務員にも乗客にも本を読ませ ヒョウにも鳥にさえ読書を楽しませ 多くのいのちと結びつきながら 空を渡ることに死があると 絵柄に纏め上げたのは 藤井さんのアイディアと絵の力でした。   もちろんこの絵までたどり着けたのは 私たちふたりが 賢治ファンであったことと無縁ではありません 次も賢治の影響について考えましょう。    


表紙の問題は この先2転3転します。 しかしながらここではあとを追わずに 別の角度から抽象性の問題を考えて見ます。   タイトルが示すように この本に書かれたメッセージのいくつかは 本を介して語られています。 ひとつは本から生まれるものは愛であり もうひとつは死を前にして 人は何をすべきかという問題です それに対してこの本では 本を読むべきとのメッセージを与えています。 下の本文の18・19ページを見てください。   人は死を前にしても 本を読めばいいという提案は 実は私の友だちの振る舞いがもとになっています。 彼女は末期の胆管ガンでした。 もうダメかもしれないということで 最後の別れのつもりで病院を訪ねると 彼女は平然と本を読んでいたのです。   3日後に彼女が亡くなり 私は彼女の行為について考えはじめました。 彼女が死の床で得た知識はどこで活きるのであろうか? 向上する可能性がまったく閉ざされても 彼女にはまだ求めるものがあったのか?   私の頭の中では 彼女の甲斐のない努力は どこかで不条理な死を前にした人の嘆きと 神の沈黙に通じるものがありました。 そして次のフレーズが生まれたのです。 「死に迫られたぼくも 母のように本を読み続けるであろう 本から生まれるのは 希望であり愛なのだから」と。   この部分を書いたことで 私のメッセージは思いもしない方向に拡大し 宮沢賢治の世界と重なるようになりました。 それが「雨ニモマケズ」の引用になったのですが この続きは明日にしましょう。    


昨日の表紙は 数日をへて劇的に変更されます。 私たちが掲げたテーマは ハートやダンスを使わずに いかに愛が表現できるのかということでした。   私たちといっても 先に書きましたように 私とイラストレーターの藤井さんが 協同作業をしたのではありません。 それどころか私たちは絵本を作りはじめて 一度しか会っていないのです。 藤井さんは私の書いたものを読み 私はそれをもとに描かれた絵を見ます。 文と絵を介した無言の交感だけです。 表紙の第2案はこんな絵です。 ハートが消え2人で踊る絵も背景の一部になりました。 いちばん大きな変更点は多くの動物と人が登場し だれもが本を読んでいることです。 私たちは期せずして原則に立ち戻ったのです。 表紙のデザインがむずかしいのは 本のタイトルが1枚の絵によって 表現されなければならないからです。 タイトルは「本から生まれるものは愛」。   藤井さんがどういう意図で 本を読む動物を登場させたのか知りません。 しかし多くの動物と人間を描くことで 読書と愛の間にかすかな結びつきが生まれています。   本文中に私のこんな文があります。 「本から1冊の本になる長い旅で さまざまないのちがリレーされる ホンヲヨメバイノチヒカル」と。 「本から生まれるものは愛」であるのは 「さまざまないのちがリレーされる」から?   ここにいたり少し先が見えてきました。 つづきは明日です。                     木田 拓雄    


表紙であっても本文であっても 文章に添えられた絵は 意味や価値をもってしまいます。 「本から生まれるものは愛」の 最初の表紙案はこのようなものでした。       絵柄にあるダンスとハートは 強い意味とメッセージをもっています。 それらは男女の愛を謳い ダンスをすることで その喜びと永遠性が祝福される 多くの人はこのように解釈するはずです。   実際この絵は本文の情景でもありました。 最後のシーンの結婚式で 若い男女がこのように踊るのです。 結婚式シーンの描写としては 決して悪くはありません。 しかし「本から生まれるものは愛」の愛は ハートやダンスで表現できるものなのか。 私たちの疑問はここにありました。   この躊躇は絵本を作るときに 常に私たちの頭を悩ますものです。 愛のような抽象的な概念も だれにでもわかるように表現するには 具体的な事物(ハート・ダンス)の助けを 借りなければなりません。 しかし具体的な事物は 地上的な意味や価値をもってしまい 愛の抽象性(天上性)が損なわれるという 矛盾に私たちは直面せざるを得ないのです。   私たちはせめてハートを捨て 別の方法で抽象度をもつ愛を 表現できる方法を探すことにしたのです。                       木田 拓雄