全国のマイノリティ当事者がつながり 未来を描く「知」のコミュニティをつくりたい!

2019年7月より、社会的マイノリティに関する様々な分野で活躍されるゲストの方々と共につくる、未来構想プログラム「LITALICO研究所 OPEN LAB」を開講します。地域・経済格差を越え、マイノリティ当事者をはじめ誰もがオープンにアクセスできる学びの場を作るための「開講サポーター」を募集します。

現在の支援総額

4,163,777

118%

目標金額は3,500,000円

支援者数

418

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2019/06/11に募集を開始し、 418人の支援により 4,163,777円の資金を集め、 2019/07/07に募集を終了しました

全国のマイノリティ当事者がつながり 未来を描く「知」のコミュニティをつくりたい!

現在の支援総額

4,163,777

118%達成

終了

目標金額3,500,000

支援者数418

このプロジェクトは、2019/06/11に募集を開始し、 418人の支援により 4,163,777円の資金を集め、 2019/07/07に募集を終了しました

2019年7月より、社会的マイノリティに関する様々な分野で活躍されるゲストの方々と共につくる、未来構想プログラム「LITALICO研究所 OPEN LAB」を開講します。地域・経済格差を越え、マイノリティ当事者をはじめ誰もがオープンにアクセスできる学びの場を作るための「開講サポーター」を募集します。

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クラウドファンディングへの応援ありがとうございます!本日は、OPEN LABの「スカラーシップ制度」のご紹介と、スカラーシップ生の募集、スカラーシップ枠を増やしていくためのサポーター支援のお願いです。経済的な困難さがある人が「知」にアクセスできる環境をつくりたいLITALICO研究所OPEN LABは、障害や困難のある当事者を含め、あらゆる人にとって開かれた知のコミュニティを目指しています。これまでご紹介してきた通り、障害のある方、遠方にお住まいの方などへのアクセスを保障するべく、以下の情報保障を実施予定です。・すべての講義でのオンライン受講制度の実施・すべての講義のレポート記事(日/英)・レポート動画を無料公開・講義会場での合理的配慮(ライブ文字起こし、イヤーマフの貸出、休憩スペースの確保)さらに今回、人数限定の選抜制ではありますが、OPEN LAB各講義回に「スカラーシップ生」の参加枠をつくることにいたしました。障害や病気、経済的な困難さで、「学びたいのに学べない」、学ぶこと自体を諦めてしまわざるを得ない状況におられる方と、私自身もこれまで多く出会ってきました。そうした人たちに対して、自分自身の非力さ、もどかしさを感じつつも、困難な状況にある人にとってこそ、学ぶこと、知にアクセスすることができる環境をつくりたいと思ってきました。困難のある人をサポートする制度やサービスを知ること。自分と似たような境遇や障害のある人とつながったり、生き方のロールモデルを見つけること。自分たちが生きるこの社会がどう成り立ってきたか、歴史や思想的背景を学ぶこと。そういった一つ一つの「知」にふれることで、「自分達がどう生きていくか」を考えることができる。未来を切り拓くための知にアクセスする機会を、困難な状況にあっても学ぶことを諦めない人たちに届けたい。そんな思いでスカラーシップ制度の実施を決めました。LITALICO研究所 OPEN LAB スカラーシップ生募集概要まず本日は、開催日が間近に迫った第一回講義、7月10日(水)19:30〜の熊谷晋一郎さんの講義についての、スカラーシップ生の募集をいたします。(第2回以降の募集については、追って別途ご案内します)スカラーシップ枠とは、・障害や病気、経済的な困難さがあり、参加費のお支払いが難しい方・本講義に対する学びの意欲が高く、明確な目的を持って参加できる方を対象にした、公募・選抜制での参加枠です。スカラーシップ生として選抜された方は、同講義に無料で参加いただけます(遠方の場合は交通費を一定額まで支援いたします)。・講義に参加すること(オンラインでも参加可能)・講義終了後に、講義を受けて考えたことを「講義レポート」として提出いただくことスカラーシップ生としての参加の条件となります。第1回講義へのスカラーシップ生としての受講を希望される方は、以下の申込みフォームのURLの必要事項を記入・提出してください(応募者のご状況、スカラーシップ生を通して学びたいことなどをご記載いただきます)https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSc_UYR_x7euO5OtfigWX59OS_2MDbFCCm7dYSXp629FRaCtGw/viewform?usp=sf_link本講義のスカラーシップ枠の申し込み締切は7月5日(金)終日です。締切後、7月7日(日)20時までに選抜結果をご連絡いたします。※1 通常の抽選申し込みチケットはこちらのPeatixよりお申し込みください(4,000円・30枠・応募多数の場合抽選)https://openlabo-1.peatix.com/view※2クラウドファンディング「GoodMorning」にて講義の先行予約チケットも販売中です(6,000円・20枠)https://camp-fire.jp/projects/view/162982スカラーシップ枠を増やす「スカラーシップ応援券」をクラウドファンディングで募集中これまでご案内してきた通り、OPEN LABの取り組みを全国に広げる情報保障のための支援を、クラウドファンディング「GoodMorning」で募集中です。https://camp-fire.jp/projects/view/162982支援の選択肢として、金額・内容も多様なさまざまな支援チケットおよびリターンをご用意しておりますが、その中の一つに「スカラーシップ応援券」というものを設けました。OPEN LABのスカラーシップ枠は、全ての講義において最低3名の枠を設ける予定でおりますが、この「スカラーシップ応援券」を1枚購入いただくごとに、各回講義の参加枠を1名ずつ増やそうと考えています。チケットの金額は50,000円、枚数は10枚です。このチケットをご購入いただいた方へは以下のリターンをご提供いたします。①活動報告メールをお送りします。②OPEN LAB全講義終了後の「アニューアルレポート」(PDFファイル)をお送りします。③OPEN LAB各講義のオンライン配信およびアーカイブ映像を限定公開チャンネルにて通年聴講いただけます。④スカラーシップ生による講義受講レポートをメールでお送りします。ぜひご支援いただければ幸いです!https://camp-fire.jp/projects/view/162982


LITALICO研究所OPEN LABへの応援、ありがとうございます。本日は8/30開催の第2回、ドミニク・チェンさん、木戸奏江さん、岩本友規さんの講義をご紹介します。第2回 「自己知」とウェルビーイング - からだが教えてくれたこと 日時: 2019年8月30日(金) 19:30〜22:00(18:30開場)場所: 株式会社LITALICO本社 セミナールーム(東京・中目黒)ゲスト:ドミニク・チェンさん研究者1981年生まれ。フランス国籍。博士(学際情報学)。2017年4月より早稲田大学文学学術院・表象メディア論系・准教授。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)デザイン/メディアアート学科卒業、東京大学大学院学際情報学府修士課程・博士課程修了。メディアアートセンターNTT InterCommunication Center[ICC]研究員/キュレーターを経て、NPOクリエイティブ・コモンズ・ジャパン(現コモンスフィア)を立ち上げ、理事としてオープンライセンスの普及活動を行う。2008年に株式会社ディヴィデュアルを共同創業、オンラインコミュニティやゲームソフト開発を行い、2015年と2016年には連続してApple Best of Appstoreを受賞。2008年IPA未踏IT人材育成プログラム・スーパークリエイター認定。NHK NEWSWEB第四期ネットナビゲーター(2015年4月~2016年3月)として一年間、情報技術の専門家として深夜ニュース番組のホストを務める。2016年度から2018年度までグッドデザイン賞・審査員、「技術と情報」、「社会基盤の進化」フォーカスイシューディレクターを務める。XXII La Triennale Milano『Broken Nature』展(2019.3.1~9.1)でぬか床ロボット『NukaBot』、あいちトリエンナーレ2019『情の時代』展(2019.8.1~10.1)では人々の遺言の執筆プロセスを可視化する『Last Words』を出展。主な著書に、『電脳のレリギオ:ビッグデータ社会で心をつくる』(NTT出版)、『インターネットを生命化する:プロクロニズムの思想と実践』(青土社)、『フリーカルチャーをつくるためのガイドブック:クリエイティブ・コモンズによる創造の循環』(フィルムアート社)等。共著に『情報環世界:身体とAIの間であそぶガイドブック』(NTT出版)、『謎床:思考が発酵する編集術』(晶文社、松岡正剛との共著)等。訳書に『ウェルビーイングの設計論:人がよりよく生きるための情報技術』(BNN新社、渡邊淳司との共同監修)、『シンギュラリティ:人工知能から超知能まで』(NTT出版)。木戸奏江さんWHILL株式会社 マーケティングコミュニケーション部10歳の時に顔面肩甲上腕型筋ジストロフィーの診断を受け、20歳より電動車椅子を使用しての生活を始める。社会福祉士の資格を取得し、大阪府立大学を卒業。ダスキン障害者リーダー育成海外研修派遣事業 第34期研修派遣生としてアメリカに渡り、社会的マイノリティのアイデンティティ形成について関心を持つ。車椅子を使用し始めたことによる、見られ方が変わった自身の経験をきっかけに、次世代型電動車椅子のメーカー、WHILL株式会社に新卒入社する。現在3年目。「障害者であることから心理的に自由になる」をモットーにWHILLのマーケティング業務に携わる。岩本友規さん研究者・フリーランス明星大学発達支援研究センター研究員。中央大学法学部卒業。3回の転職を経て、携帯通信キャリアに勤務していた33歳のとき発達障害の診断を受ける。翌年、興味や特性を活かせる仕事へ転身し、レノボ・ジャパン株式会社のシニアアナリストとしてglobal supply chain individual award、Integrated Operation individual awardなどを受賞。発達障害のある人の「自律」や「主体性」発達の研究や普及活動を行い、2018年から現職。2017年度厚生労働省委託事業「発達障害者就労支援者育成事業(南関東)」支援者向け交流会コーディネーター。日本LD学会LD-SKAIP委員会委員。著書:『発達障害の自分の育て方』(主婦の友社)。ただ生きるのではなく、より「善く生きる」ということ。その条件は何か飢えることなく食事を得ることができ、雨風をしのぐ住まいがある。そういった最低限の生活保障があることや、病気や怪我に対する治療が施されること。「負」の状態を解消して安全を確保することは、私たちが生存するための前提条件として重要です。では、安全が確保された「その後」には何が待っているのでしょうか。生きていく上で、何を目指していけばいいのでしょうか。ただ生きるだけでなく、より善く生きること。一人ひとりが尊厳を持って自分らしく生きていくことができ、身体的にも、精神的にも、社会的にも良好である「ウェルビーイング」という概念が注目されています。それはすなわち、「幸福」と言い換えることができるかもしれません。個人が「ウェルビーイング」な生き方をするためにはどのような条件や要素があるのか、「主観的ウェルビーイング」をめぐるさまざまな研究が世界中で行われてきました。過去40年のウェルビーイング研究をレビューした結果、天候や収入、宗教や政治と、実にさまざまな要素がウェルビーイングに影響するということです(Diener, Ed & Oishi, Shigehiro & Tay, Louis.(2018). Advances in subjective well-being research. Nature Human Behaviour. 10.1038/s41562-018-0307-6.)。この主観的ウェルビーイングにかかわる因子が地域文化によって異なってくるということも、現在注目されている研究テーマのひとつです。個人が他者や世界と切り離されていると捉えるか、連続的につながっていると考えるか。西洋と東洋、地域ごとの世界認識の様式、人と人との関係性によって、私たちの「幸福」のあり方は異なるのかもしれません。「からだ」に耳を傾ける。他者との関係を編み直す研究者のドミニク・チェンさんは、こうした背景のもと、日本文化に特有の「日本的ウェルビーイング」の姿を捉えようと試みて、さまざまな研究やプロジェクトを手がけています。例えば、心臓を立方体で物質的に表し、人の鼓動に触れられる『心臓ピクニック』というプロジェクト。普段あまり意識することのない心臓の鼓動が、自分の手のひらで感じられる。自分自身の心臓だけでなく、身近な友人や、その場に居合わせた隣人とボックスを交換して、鼓動を感じ合うこともできるそうです。自分のものだと思っていても、意識的にコントロールできない領域がたくさんある。「身体」とは、自分にとって一番身近な「他者」であると言えます。自分と他者とのかかわりを感じ、つながりを見つめ直すことは、ウェルビーイングに繋がるヒントをもたらしてくれるのかもしれません。身体障害や発達障害といった、他の多くの人達と異なる身体機能や認知パターンの特性を持つ人たちは、自分の身体のうち、自分自身の思い通りに動かせない度合いが大きかったり、自身の考え方や行動が、自分が暮らす社会の文化や通念、生活環境とマッチせずに苦しんだりといった経験が、障害のない人たちよりも多くなる傾向があります。これは、障害のある人は、ウェルビーイングを感じられにくいということなのでしょうか。それとも、思い通りにならない領域が大きいからこそ、他者との関係性に対する洞察を深め、自分自身のオリジナルなウェルビーイングを探求する契機に恵まれやすいということなのでしょうか。最も身近な他者である自分の「からだ」で何が起こっているのか、さらに、自分のからだの外側にいる他者ー他人や道具、乗り物や建物、職場や地域の文化と、どう関係を取り結ぶのか。第2回では、自身の疾患症状・心身特性への理解を深めながら、企業・研究の現場で活躍する当事者をお招きして、この問いを深めていきたいと思います。1人目は木戸奏江さん。顔面肩甲上腕型筋ジストロフィーであり、次世代型電動車椅子のメーカー、WHILL株式会社でマーケティングに携わっています。2人目は岩本友規さん。33歳のとき発達障害の診断を受け、自分の得意や関心を生かせる仕事を模索しながら企業で働いたのち、現在は発達障害のある人の「自律」や「主体性」発達の研究や普及活動を行っています。そして、3人目のゲストは「ウェルビーイング」研究の第一人者ドミニク・チェンさんです。ドミニクさんと共に、木戸さん、岩本さんの経験を紐解いていき、より善く生きていくための実践知の抽出と共有を試みます。講義への参加方法①クラウドファンディングでの先行予約券の購入LITALICO研究所OPEN LABは、社会問題と向き合う人のクラウドファンディング「GoodMorning」にて、6/11~7/7の期間、クラウドファンディングを実施中。地域・経済格差を越え、マイノリティ当事者をはじめ誰もがオープンにアクセスできる学びの場を作るための「開講サポーター」を募集しています。開講サポーターのリターン(お礼のお返し)として、当日の講義に参加する先行予約券をご購入していただく形で、現在お申し込みを受け付けています。・第2回講義の先行予約券: 6,000円(限定20枚)・全講義のオンライン受講券: 5,000円(枚数制限なし)・全講義の参加・オンライン受講・講義の合間に開催のゼミフリー参加券: 50,000円(限定20枚)第2回講義に参加することができるチケットは上記3種類ございます。以下のサイトからリターンを選択し、クラウドファンディングのご支援という形でご購入いただければ幸いです。https://camp-fire.jp/projects/view/162982②Peatixでの通常チケットの抽選申し込み7月中には、Peatixでの通常申込みチケットの抽選を開始します。通常チケットは4,000円(限定30名)となります。追ってお知らせいたします。③スカラーシップ生としての参加こちらも、Peatixと同じタイミングで募集要項を公開いたしますが、経済的に困難な状況にあるが、ぜひ講義に参加したいという方向けに、各回人数限定・選考制での無料参加「スカラーシップ生」枠を設けております。こちらも追って公開いたします。ぜひご参加ください!-------LITALICO研究所OPEN LAB クラウドファンディング「GoodMorning」で開講サポーター募集中!オンライン講義やレポート記事・動画、スカラーシップ制度、会場での合理的配慮など、困難のあるマイノリティ当事者の方もアクセスしやすい環境整備のための資金を集めています。ぜひご支援ください。https://camp-fire.jp/projects/view/162982


LITALICO研究所OPEN LABへの応援、ありがとうございます。本日より、各回講義のテーマ、ゲスト講師のご紹介、講義に先立っての問いの共有をできればと思います。クラウドファンディングの期間は7/7まで。その後すぐに第一回講義がはじまります。本日は7/10開催、熊谷晋一郎さんの講義をご紹介します。第1回「障害のない社会」に向けた現在地と課題、そして日時: 2019年7月10日(水) 19:30〜22:00(18:30開場)場所: 株式会社LITALICO本社 セミナールーム(東京・中目黒)ゲスト:熊谷晋一郎さん東京大学先端科学技術研究センター准教授・小児科医東京大学先端科学技術研究センター准教授、小児科医。新生児仮死の後遺症で、脳性マヒに。以後車いす生活となる。東京大学医学部医学科卒業後、千葉西病院小児科、埼玉医科大学小児心臓科での勤務、東京大学大学院医学系研究科博士課程での研究生活を経て、現職。専門は小児科学、当事者研究。主な著作に、「リハビリの夜」(医学書院、2009年)、「発達障害当事者研究」(共著、医学書院、2008年)、「つながりの作法」(共著、NHK出版、2010年)、「痛みの哲学」(共著、青土社、2013年)、「みんなの当事者研究」(編著、金剛出版、2017年)、「当事者研究と専門知」(編著、金剛出版、2018年)など。「障害」はどこにあるのか。先人たちが切り開いた地平食事をする、移動をする、働く、遊ぶ、語り合う。私たちが生きていく上で抱く欲求や願い、それを実現するための行動。それらが自分の思うままに叶えられないー「障害」があるというとき、その原因はどこにあるのでしょうか。障害の原因は本人の側にある、だから治療やリハビリを通して本人を「健常者」に近づける必要がある。そのような考え方がスタンダードだった時代がありました。OPEN LAB第1回講師である熊谷晋一郎さんが生まれたのは1977年。生まれつきに脳性麻痺のあるため、自分の足で歩くことができず、物心つく前から毎日約6時間、リハビリに明け暮れる日々だったといいます。しかし、学術研究の進展と共に、世の中の認識も変化していきました。1980年に入ると、これまでの社会通念を覆す研究結果や言論が多く発信されるようになったのです。「障害というものは、皮膚の内側にあるものではない、皮膚の外側にあるものだ」という考え方、いわゆる、障害の「医療モデル」から「社会モデル」への転換が起こります。そして、自分たちはむき出しの体のままで社会に出て良い。変わるのは社会の方だと、障害のある当事者が街に出て声を上げ始めたのです。現在の障害者総合支援法に連なるさまざまな法律や福祉サービスの制定・改正、生活環境のバリアフリーやユニバーサルデザイン、身体を拡張するさまざまなテクノロジーの開発と普及。先人たちの「当事者運動」の結果、さまざまな制度や社会環境の整備が進んでいきました。そして近年では、困りごとのある当事者が、医師や支援者ではなく、自分自身が主役となって困りごとの正体を研究する、「当事者研究」というムーブメントが広がりを見せています。統合失調症等の精神障害の当事者が集う北海道・浦河の「べてるの家」で芽生えた当事者研究。熊谷さんも、自身の脳性麻痺当事者としての経験をもとにした『リハビリの夜』や、発達障害当事者である綾屋紗月さんとの共同研究である『発達障害当事者研究』を刊行しました。「自分自身で、ともに」「自分が苦労の主人公」といった言葉とともに、当事者の自主・自律の精神を体現した当事者研究の実践とネットワークは、困難の種類や地域ごとの多様性を持ちながら、全国各地で広がりを見せています。複雑化した課題と見えない不安。歴史から何を学ぶのか「医療モデル」から「社会モデル」、「当事者運動」から「当事者研究」…先人たちの挑戦が切り開いた地平に私たちは立っています。一方で、現代にはまた新たな課題が顕在化してきています。さまざまな医療・福祉制度が充実し、障害のある人が生活上の困りごとに対する支援を受けやすくなった一方、同じ障害のある当事者同士でのつながりを形成・維持しにくくなったという「ポスト制度化時代」の課題も指摘されています。テクノロジーや制度の進歩に伴い、より多様な人たちが出会い、関わりあうようになった一方で、その多様さゆえの利害の衝突、相互不信といった分断のリスクが高まるというジレンマも起きています。「フィルターバブル」と呼ばれるインターネット言論空間の分断や両極化現象は、その象徴と言えるかもしれません。そして起こった、2016年の相模原障害者施設殺傷事件。更に今年2019年に起きた、川崎・登戸の20人殺傷事件、元農林水産省事務次官による息子殺傷事件。これまで積み上げてきた歴史と倫理、そして私たちが生きる日常が足元から揺るがされるような衝撃。これは戦前の「優生思想」への揺り戻しなのか。それとも、社会全体が余裕をなくし不安に苛まれるなか、無意識下に、しかし広く浸透する「能力主義」の写し絵なのか。私たちに何ができるのか。未来に向けて、何を語ることができるのか。「答え」は見えない。それでも、ヒントは歴史の中にあるかもしれない。シリーズ第1回は、障害のある当事者を取り巻く歴史を振り返りながら、現在の課題と未来の可能性について、熊谷晋一郎さんと共に考えたいと思います。GoodMorningより先行予約チケットの購入・ご支援を受付中です。ぜひご参加ください!https://camp-fire.jp/projects/view/162982


LITALICO研究所 OPEN LABクラウドファンディングを応援してくださっているみなさま、ありがとうございます。鈴木悠平です。本日も、応援メッセージのご紹介です。自閉スペクトラム症(ASD)当事者であり、ライターとして活動されている宇樹義子(そらき よしこ)さんからのメッセージです。特性ゆえの学ぶことの困難さと、地方在住ゆえに情報にアクセスしづらい境遇などをお話いただきました。*はじめまして、ライターの宇樹義子と申します。私は、発達障害のASDや複雑性PTSD(複雑性心的外傷後ストレス障害)を抱えています。働くことや生き方についてずいぶんと苦労や工夫をしてきましたが、自分の経験をエッセイやブログに書いたり、同じく障害や疾患のある方に向けた支援情報を発信するライティングのお仕事をしたり、大学院の聴講をしたりしながら、自分なりの道を探求しています。今日はそんな私自身の経験から、LITALICO研究所OPEN LABが取り組もうとしている情報保障が、障害のある当事者や地方在住者にとってなぜ重要か、どんなサポートが必要か、お話したいと思います。地方にはそもそも学べる場が少ない!都会に出ていくのも一苦労OPEN LABのことを知ったとき、オンライン受講制度や、レポート記事・レポート動画が全ての講義にあると聞いて、地方在住の私としては、とてもありがたいと感じました。やはり、一流の講師が登壇していたり、最先端のことが学べるレベルの高いイベントなどは、東京をはじめとする都市部に集中しています。私は地方といってもかなりの田舎に住んでいますので、都会に出るだけで相当なお金が必要で、なかなか気軽には参加できません。「ああ、この先生の講義聞きたい!」と思っても、たいていは諦めざるをえないのが現実です。本屋や図書館も、在庫の充実度合いは都心部には及びません。加えて、私には発達障害の特性による困難さがあります。感覚過敏があるため、行き帰りや会場でさまざまな視覚・聴覚刺激にさらされると、どっと疲れてしまいます。そのため体調も崩しやすく、仮に開催場所の近くに住んでいたとしても講義に参加できない日もあったと思います。外出自体が他の人より大きな負担になるため、体調が悪いときにオンライン受講に切り替えられる、という仕組みはとても助かります。 お互いのちょっとの工夫や対話で、気持ちが楽になる障害がある人たちへの個別の調整として「合理的配慮」という考え方があります。OPEN LABではこの対応に力を入れると言ってくれています。 文字起こしやイヤーマフの貸し出し、休憩スペースなどが例として挙げられています。どんな調整を行うかは、本人と周囲の人がその都度話し合って決めるので、受講生の方とOPEN LAB運営メンバーの方が、どんな相談をしてどんなことを実施したのかも、講義の過程でレポートしてもらえると嬉しいです。私は東京まで行って参加するのは難しそうなのですが(オンラインで受講予定です)、「もし私がイベント会場にいたら」という想定で、こんな環境があると嬉しいなということを書いてみます。・飲み物の用意や自販機がある場合、ノンカフェイン・デカフェの飲み物、常温の飲み物など、体調に配慮した飲み物があると、とても助かります(薬剤過敏や過活動膀胱があり、温度刺激で体調も不安定になりがちなため)・部屋の光量・音量を落としたエリアや教室があるといいかもしれません(個々人の対策としてサングラスをするということもありますし、他のお客さんと会場環境の兼ね合い次第だと思いますが)・オンライン受講の場合、質疑応答への参加やコメントができるなど、「参加している感」がこちらも周囲もよりリアルに感じられる仕組みやツールを導入してもらえると嬉しいです。OPEN LABは「マイノリティのための放送大学」みなさんは、「放送大学」という大学をご存知ですか?自分のペースで好きな時間に学習でき、単位も取得することができる通信制大学です。OPEN LABの講義内容やコンセプトは、まさに「マイノリティのための放送大学」だと感じました。社会的マイノリティの当事者が、自分たちが生きる社会を良くしていくための知恵を得ることができる。誰かに助けられたり、支援を受けるだけでなく、自分たちで未来を描いていくことができる。そんな世の中に向けての第一歩となることを願っています。宇樹義子Twitter: https://twitter.com/decinormal1個人ホームページ: https://sorakiyoshiko.com/*宇樹さん、ありがとうございました!OPEN LABは「マイノリティのための放送大学」という応援メッセージをいただきました。受講生のみなさんと対話を重ねながら、受講しやすい・学びやすい環境を整えていきたいと思います。まずはそのための資金を集めるためのクラウドファンディング!最後までがんばります。引き続きご支援をお願いいたします!https://camp-fire.jp/projects/view/162982 


LITALICO研究所 OPEN LABクラウドファンディングへのご支援ありがとうございます!昨晩、支援額が「150万円」を突破しました!!!!新たに追加したチケット、講義・オンライン・ゼミすべてに参加できる「フリーアクセスチケット」や、ご支援いただきた枚数分スカラーシップ枠が増える「スカラーシップ応援チケット」なども早速お選びいただいた方がおられました。ありがとうございます!講義の先行予約券もすべてオープンとなっています。クラウドファンディングページの本文に、各講義のテーマ詳細や、ゲスト講師プロフィールも掲載していますので、ぜひじっくりお選びくださいね。目標350万円まであと200万円、引き続き応援よろしくお願いします!https://camp-fire.jp/projects/view/162982 


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