AUFの賛同メンバー、名付け親でもある、大澤寅雄さんから、応援メッセージをいただきました!「生態系」という話について、より深く、お話いただいております。皆様からのご支援・応援を、引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。ーーーーーーーーーーー「芸術文化の生態系を支えるアーティスト、フリーランスの制作者や技術スタッフ」を支援するAUF。この「芸術文化の生態系」を、私は生物界の生態系と同じように捉えています。持続可能な環境には生物の多様性が不可欠であるように、持続可能な社会にも、文化の多様性が必要です。生物の多様性には3つのレベルの多様性があります。同じ生き物でも多様な形や模様や個性を持つ「遺伝子の多様性」。動物や植物や細菌などいろいろな種類の生き物がいる「種の多様性」。海、川、山、畑、里などいろいろな環境の「生態系の多様性」。遺伝子、種、生態系という3つのレベルで多様性を捉えます。その視点を文化の生態系にも応用すると、例えば、同じ音楽でも旋律や和声やリズムなどのいろんな表現があり、音楽、演劇、ダンス、美術などいろんな分野があり、劇場やホールや美術館や映画館などいろんな環境があります。遺伝子、種、生態系の多様性をなぞらえて、文化多様性を支える「表現、分野、環境」の多様性とでも仮に呼びましょう。なぜフリーランスが大事かというと、この3つのレベルの多様性を往来しながら、ニッチ(隙間や適所)を埋めてくれているからです。芸術文化業界の労働市場は規模が小さく脆弱で、元来、多くの労働力をフリーランスに依存しています。同時にフリーランスは、異なる表現、分野、環境を移動し、情報や技術や人のつながりの共有化、流動化、さらなる多様化を促します。新しい表現、分野、環境を切り開く際には、フリーランスが欠かせません。私は、現在のコロナ禍によるフリーランスの存亡の危機は、芸術文化業界の土台を揺るがしかねないと考えます。ですから、AUFを通じてフリーランスを支えることは、彼ら・彼女たちを支援するだけでなく、芸術文化の維持や発展、そして文化の多様性を尊重する社会の持続可能性を支える運動だと、私は確信しています。ーーーーーーーーーーー<大澤寅雄さんプロフィール>(株)ニッセイ基礎研究所芸術文化プロジェクト室主任研究員、日本文化政策学会理事、NPO法人アートNPOリンク理事、九州大学ソーシャルアートラボ・アドバイザー。共著=『これからのアートマネジメント"ソーシャル・シェア"への道』『文化からの復興 市民と震災といわきアリオスと』『文化政策の現在3 文化政策の展望』『ソーシャルアートラボ 地域と社会をひらく』。
いつもご支援、応援ありがとうございます。支援金額が400万円を超えました!ありがとうございます。皆様の引き続きの応援を、どうぞよろしくおねがいいたします。
劇作家・演出家・小説家の市原佐都子さんより、質問に答える形でメッセージをいただきました!市原さん、ありがとうございます。本質的な、そして、前向きなお言葉をいただきました。みなさま、ぜひ今後とも、応援・ご支援どうぞよろしくお願い申し上げます。ーーーーーーーーーーー市原さんにとっての、アーティストとは、芸術文化とは何ですか? 私の作品は身体の生理現象や、人間と異種の動物の交配などを描いていたりします。それは過激な表現がしたいためではなく私なりに裏付けを持ち、そして観客へ説得力を持った表現にしたいと考えた結果ですが、観客の中には生理的な嫌悪感を持つ人もいます。しかしだからと言って、目先にある観客の理解や快感ばかり求めていてはその先にあるかもしれない価値へ手を伸ばすことはできません。芸術は多様であり、誰かにとっての毒は誰かにとっての特効薬であったりします。アーティストとして「私は社会にとって必要な存在である」ということを言うようになるまで時間がかかりました。それは世の中にある「私のようなアーティストのことを不要だ」と感じている視線を感じてです。しかし、それはその視線を内面化していることになりますし、自分の居場所を守るためにも「私はアーティストです」「世の中に必要な存在です」と言っていかなければと思っています。 ・市原さんが今回、コロナで困ったことは何ですか?4月から三か月ミュンヘンへ滞在し新作を現地の劇場へ書き下ろすはずでしたが、その仕事は日本にいながら進めることになりました。当初、ミュンヘンに行くため日本の家を引き払う予定だったので、急遽国内で引っ越しをしなければいけなくなりコロナ禍のなかでの物件探しや引っ越しは大変でした。 8月に台北のフェスティバルで公演するはずでしたが、海外演目をフェスティバルが招聘できなくなり、公演がキャンセルとなり収入が減ることになりました。しかし、仮に公演があっても、稽古場も閉鎖されている今の状況では十分な準備が日本でできていたかわからず、良いものを見せられるか不安を持っていたでしょう。 ・市原さんが今後、やっていきたいことがあれば、ぜひ教えてください。いまはオンラインで過去作品『妖精の問題』の再演をする予定です。過去に書いた言葉たちが現在の状況で聞くとまた違った意味を持ち、それは現在の私達の姿を教えてくれることになります。新型コロナの影響が深刻になり、咄嗟にできることを考え、過去作品のオンライン再演をしてみている現在ですが、今後は新作を書きたいです。この特殊な状況だからこそ沸き上がるもの、そして捉えられることあります。この経験を作品に昇華できればと思っています。 ーーーーーーーーーーー<プロフィール>市原佐都子(いちはら さとこ) 劇作家・演出家・小説家1988年生まれ。演劇ユニットQ主宰。人間の行動や身体にまつわる生理、その違和感を独自の言語センスと身体感覚で捉えた劇作、演出を行う。2011年、『虫』で第11回AAF戯曲賞受賞。2019年、小説集『マミトの天使』早川書房より出版。あいちトリエンナーレ2019パフォーミングアーツプログラム『バッコスの信女 ― ホルスタインの雌』上演。本作で第64回岸田國士戯曲賞受賞。公益財団法人セゾン文化財団フェロー。ホームページ:http://qqq-qqq-qqq.com/
賛同メンバーの、プロジェクト・コーディネーター若林朋子さんより、応援メッセージをいただきました!なぜ、今AUFへの支援が重要なのか、丁寧で、心のこもったメッセージとなっています。本当にありがとうございます。 ーーーーーーーーーーー民間の基金は、発案者の熱い志と行動力に、数多くの賛同者からたくさんの資金が寄せられることで実を結ぶ。だから私はストレートにお願いしたい。どうかアーツ・ユナイテッド・ファンド(AUF)にご寄付をお願いします。 「芸術文化を担うフリーランスを救う」というミッションは、個人の救済を意味しない。この基金への参加は、これから生まれる表現や作品創造に力を貸すということ。これから観たいと思う作品、聴きたい音色、読みたい本を、一緒に生み出していくということ。 子どもたちに見せたい世界を絶やさないということ。 個人の支援の先には芸術創造の現場があり、その現場を個人単位で働く数多の人々が支えてきたという事実。 AUF への寄付は、芸術創造に自分も関わるということ。 未来に生まれるはずの芸術文化の芽をつぶさないように、いま応援するということ。 ーーーーーーーーーーー<プロフィール>若林朋子プロジェクト・コーディネーター英国で文化政策を学んだ後、1999~2013 年企業メセナ協議会勤務。プログラム・オフィサーとして企業が行う文化活動の推進と芸術支援の環境整備に従事。13 年よりフリー。事業コーディネート、執筆、調査研究、評価、助成制度設計、自治体の文化政策や NPO 支援等に取り組む。立教大学大学院 21 世紀社会デザイン研究科特任准教授
賛同メンバーの、ニッセイ基礎研究所研究理事/企業メセナ協議会理事の吉本光宏さんより、応援メッセージをいただきました!ありがとうございます。公益財団法人による、税制優遇の対象についても、ご説明いただいております。引き続きのみなさまのご支援・応援を、どうぞよろしくお願い申し上げます。ーーーーーーーーーーーこのファンドが素晴らしいのは、自ら芸術活動に携わっている訳ではない、つまり芸術とは直接的な利害関係のない落合さんという個人が発起人として立ち上げたこと、しかも、支援の手が届きにくい個人・フリーランスを支援したいという強い思いがそのベースになっていること、だと思います。しかも寄付金が税制優遇の対象となる点も見逃せません。税額控除を使えば、寄付額から2000円を引いた額の40%が確定申告で還付されます。実際には、その還付分もAUFを通してアーティスト支援に使われるわけですから、結果的に私たちの意思で税金の使い道を変えられることに他なりません。目標額の2,500万円が集まれば、その約40%、つまり1,000万円近い所得税をフリーランスへの支援に使えることになります。ぜひ、私たちの意思で、私たちの税金をアーティスト支援に!ーーーーーーーーーーー<プロフィール>吉本光宏(ニッセイ基礎研究所研究理事/企業メセナ協議会理事)1958年徳島県生まれ。1985年頃から文化施設開発のコンサルティングや文化政策・アートマネジメント分野の調査研究に携わる。現在、東京芸術文化評議会評議員、アーツカウンシル東京カウンシルボード委員、東京2020組織委員会文化・教育委員、国際文化会館評議員、日本文化政策学会理事、東京藝術大学非常勤講師などを兼務。