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【学校を元気に!】 Edcamp都留で山梨の教育に新しい風を!!!

未来の教育に関心を持つ多様な人びとが出会い、語り合い、学び合う場として、「edcamp都留(つる)」を開催します。また、最先端の教育実践に取り組む教員を山梨に招き、地域の教育関係者や教職志望の若者が新しい教育の可能性を学ぶ場を創ります。

現在の支援総額

345,000

114%

目標金額は300,000円

支援者数

40

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2016/11/11に募集を開始し、 40人の支援により 345,000円の資金を集め、 2016/12/17に募集を終了しました

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【学校を元気に!】 Edcamp都留で山梨の教育に新しい風を!!!

現在の支援総額

345,000

114%達成

終了

目標金額300,000

支援者数40

このプロジェクトは、2016/11/11に募集を開始し、 40人の支援により 345,000円の資金を集め、 2016/12/17に募集を終了しました

未来の教育に関心を持つ多様な人びとが出会い、語り合い、学び合う場として、「edcamp都留(つる)」を開催します。また、最先端の教育実践に取り組む教員を山梨に招き、地域の教育関係者や教職志望の若者が新しい教育の可能性を学ぶ場を創ります。

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残暑お見舞い申し上げます。 プロジェクトの重要な柱である第1回講演の内容をお伝えすべく、遅ればせながら参加した学生のメモをとりまとめてレポートを作成しました。 中高6学年で約1500人の定員に対して500人程度まで生徒数が激減し、廃校の危機に立たされた順心女子中高が、共学化と校名変更に踏み切るとともに、教育ICTを大胆に導入して飛躍的な進化を遂げたという現実を踏まえ、これからの時代に必要な教師の戦略をわかりやすく、かつ挑発的に語って下さいました。 情報端末を中高生が文房具として使いこなすようになり、教員が知っていることを一方的に「教える」のではなく、生徒たちが自ら「学ぶ」ことができる環境をととのえることが、これからの学校教育を考える上で不可欠の課題であるということを再認識することができるご講演でした。 当日は、県内はもとより、東京、神奈川、埼玉、長野、静岡、愛知など、県外からの来場者もあり、ゼミ生をはじめとする参加者にとっては、きわめて貴重な経験となりました。 ありがとうございました。   金子暁先生講演会 戦略を持たない教師に未来は近づかない~広尾学園の挑戦~  平成29年6月24日(土)13時開演 会場 都留文科大学 自然科学棟 S1教室   初めに「学校生存戦略」として 第一期 学校改革・生徒数回復期 進学校化 第二期 教育活動の高度化 学校組織の透明化、公平性、公明性を行う 第三期 学校文化の高度化 →生き残るだけではなく成長し続ける学校でなくてはならない   【学校に必要な5つの要素】 1、経営=健全な組織+組織の永続化 2、ビジョン=時代・社会・意識の変化を感じる 3、戦略=その変化に学校はどう対応するかを考え抜く 4、パッション=誰にも止められない衝動 5、生徒数・志願者=社会的評価   ・かつての広尾学園 2007年以前は倍率がつかないところからスタート。定員割れで偏差値表に学校名が書かれない状況。 →2013年から上位に食い込み始める。現在は広尾インターSGの偏差値は58、広尾医Sは偏差値56、広尾本科は偏差値53。進路は私立志向から国公立志向に変化し始めている。 一昨年東大に初合格。   「かつての衰退+今の成長の構図」 衰退したときも現在も、教員は変わらない。   過去:教師の「都合」>生徒の「未来」  現在:教師の「都合」<生徒の「未来」    生徒の未来のために何ができるかを考えることで初めて成長する。   〈現在までの広尾学園の学校改革ポイント〉 1、授業を変える  2、説明会を変える  3、すべてのものを武器にする  4、なければ創ればいい  5、教職員の成長分だけ学校は伸びる→その分生徒も伸びる   生徒達に評価させることで、先生を客観的に見てもらう。 一生懸命やっても伝わっていなければ価値は無い。伝わって初めて価値が生まれる。   第二期学校改革  「価値の高い教育活動をゼロから創る」 「うちの学校には何も無い」それを言っていたら終わり。 キャリア教育に力を入れる→大きな行事の間を埋める学校外教育活動 全校生のうち240人が東大キャンパスツアーに参加、4人に1人が参加している状況。 筑波サイエンスツアー他、宇宙天文合宿も行う。今までそういう行事が少なすぎた。   広尾学園の特別活動(キャリア教育)の5つのポイント 1、「生徒の未来」に「何が不足しているか」の追求 2、「ない」なら創れば良い 3、「ゼロ」からのほうがやりやすい 4、どうせ作るなら時代に高評価されるものを 5、教育活動は戦略的に、かつ最大限に広報する   テックキャンプ〈東大本郷キャンパスにて〉 →Webデザイン、ゲーム制作、iPhoneアプリ開発を行うキャンプ   生徒が安心できる相手ばかりに教わっていては、化学反応は起きない 「教員や保護者とか周りの大人の言うことを間に受けちゃいけない。だいぶズレてるから。」 「英語で講義をしない大学に行ったら終わり」「英語を運用しない人は終わり」 教員にとって耳の痛い話ばかりしてくれる人を外部から呼んで、生徒に話してもらう。耳を塞がせる必要はない。話してもらうときには中1にも子ども扱いせずに難しい話をしてもらって点を作る、何年後かにその点と新たな点が繋がってその子の発展になることが大事。 Googleの会長の来校時には、通訳無しの全て英語で、質問も英語で行っていた   ICT活用について コースによって必要な電子機器を生徒(家庭)が各自で用意する。 学校は無料のWi-Fi環境を強化する事を重視。 媒体を揃えることではなく、生徒一人ひとりが最も成果をあげやすいように自分に合ったものを使って勉強することが大事。   〈ICT活用の原則〉 ・教員だけでできるとは思わない ・生徒達の力を借りる ・生徒達に任せる ・教員自らの限界を知る ・教員は相談相手、サポートする役割   ICT委員会:美化委員会等の委員会と同じように生徒が役割を持つ組織。 →トラブル発生時の原因究明は、先生方が働くよりも自分達が率先して動いたほうが早い 「モデ1GP」を企画・交渉・開催などすべて生徒のみで成功させた。   企業とのコネクションを作り、結果3Dプリンターを無償で確保。   どこかの学校を参考にするのではなく、萩原伸郎氏(コルベカトリックカレッジ)、 山口飛氏(沖縄県特別支援学校教員)から影響を受け、参考にした。   インターナショナルコース: AG→英語での理解が早い生徒(英語ネイティブ) SG→一般入試で入ってきた生徒。 2つは初めから一緒に勉強する。AGはSGに英語を教える、SGはAGに日本語の知識を教える、お互いに教えることができる。   MIT映像公開 MIT+K12Videosの翻訳ボランティアを高校生が行う すべてのコースの生徒がすべてのコースの勉強を受けることができる。 「なんのためにその大学に進むのか、それを生徒全員が理解している。」 生徒達は普通の中高生で、部活も行っている。その上に研究があるから、いちいち集まって先生に質問する時間なんてない。さらに、その研究はすでに研究されているテーマではいけないので、一年目から先行研究を探さなければならない。 →生徒からICTを取ったら研究はできなくなる。   勉強ができるから、頭が良いから医学部に進めなんて指導は間違っている!   「企業の調子が悪い=大学の調子が悪い=中高が悪いのではないか?」   過去の教育 勉強と部活の両立=文武両道を目指す 現在の教育 勉強と部活と研究活動・インターンシップと社会貢献などを   自分で選んで自分で進んでいくことが求められる 過去の教育の環境しか提供しなかったら、中学では顔が暗くなり、高校では目が死んでいく状態になってしまうのではないか。   勉強をするモチベーションは、学校の「豊かな教育活動」から生まれる。「豊かな教育活動」のベースに「ICT」は不可欠。   土台となる価値観や考え方→教育システム→教育活動・手法 の流れがあるべき姿。 広尾学園には広尾学園の学校運営の仕方がある。それは学校それぞれにあるはず。   「生徒の可能性の広がり」=「学校の役割の進化」(生徒発信の発言)   これからの学校と教師の最も重要な仕事は、生徒と一緒に「進化」「成長」していくこと。   教員側が「自分が育ててやる」ではなく、生徒本人に挑戦させる。 自らの戦略を持とうとしない教員に未来はない。 その前に「戦略なき生徒・学生」に未来は近づかない。   以上です。


新年度になり、4月以来、いくつかのフィールドワークを実施し、講演会も無事に開催することができ、多くの学びを山梨にもたらすことができました。 遅ればせながら、その模様をこれから順番に報告してまいります。 まずは、六本木のYouTube本社に行って、動画作成の教育活用について学び合う現職教員の会に、ゼミ生が単身参加したイベントの報告です。 当日、印象に残ったことをメモ書きしたものですが、生徒たちが「発信」する手段としての動画の可能性について、また教員が「発信」する手段としての動画の可能性について、考えるきっかけを得ることができるイベントでした。 (※画像は参加者の1人、GEG West TokyoのNate GildartさんのTweetによる)   4/15(土) <GEG関東合同イベント>@六本木   【youtube】 ・youtuber専用の芸能事務所あり →「youtuber」ではなく「youtubeクリエイター」と呼んでいる ・youtubeキッズ →保護者のための安心機能が充実  ex)タイマー、年齢設定、子供向けでない動画の削除 →学校向けに活用可能に! ・youtubeスペース →イベント等を通じての交流の場として設けているクリエイターズスペース   【GEG川越】 (youtubeを使用した授業実践) ・youtube→限定公開が可能! ・現在の高校生 →ほとんどがスマートフォンを所持 →youtubeを使用することが手軽 ・授業のねらい、デザイン →動画作成 →URLをQRコードにし、生徒に配布(Googleフォームでも良かった...) →生徒視聴 →授業(学び合いや課題解決学習) ・生徒が飽きないように動画の長さは5分程度 ・先生自身がこだわりを持ちすぎ、動画撮影時間が長すぎてしまう  ex)動画再生時間:5分      動画撮影時間:1時間 ・手元を見せるor講義型 どちらが良いのか? ・体育等実技系は見本を動画に収録する →有効活用ができる! ・反転学習の課題=反転学習をするうえでのポイント! ・動画を視聴してこない生徒が諦める、のではなく  どうすればその生徒が動画を視聴してくるのかを模索する →youtubeアナリティクスが有効か?(後述)   【GEG新宿】 (学校の教育活動をyoutubeで発信) ・ブックトレーラーコンテスト →動画を見た人がその本を読みたくなるような動画を作成する →1番良い動画を紹介した人をコンテストする →当初は限定公開 →徐々に公開していった (現在はyoutubeチャンネルを作成) →先輩の作品に憧れ、模倣するようになる →youtube内にロールモデルが出来るように ・テクノロジーが不得意な生徒 →写真を撮影し、それを動画に! ・音声等にも工夫している ・youtubeチャンネルを作成@和光高等学校 →登録者は300人強 ・youtubeアナリティクス →過去誰がどのくらい動画を視聴したのかが分かる →性別、地域、再生場所が全て分かる →どの動画が最も視聴されたのかランキング化されている   ex)入学式1位、卒業式2位@和光高等学校 ・web上に載っけて良いのかどうか入学時に聞き取る →許可が得られたらTwitter、Facebookに載っけていく   【感想】 ・「youtube=暇つぶし、遊ぶためだけのデバイス」という認識だったが、限定公開やyoutubeアナリティクスといったような手段を駆使することで授業に用いることが可能になる、ということを知りyoutubeを含めた今現在は「暇つぶし、遊ぶためだけ」と考えられているデバイス(モンスト、パズドラ、ニコ動等)も近々何かしらの形で授業に用いられる時代がやってくるのではないだろうか。   ・youtubeオープンスペースは六本木ヒルズの29階にあり窓からは東京タワーを一望することができる最高のロケーションだった。4/15(土)当日もyoutubeクリエイターの方々が動画を撮影されていたのだが、どう見ても遊んでいるようにしか見えなかった。ただ「どう見ても遊んでいるようにしか見えない」動画の撮影を提供している場所が六本木ヒルズの29階にあることから、恐らくこの「どう見ても遊んでいるようにしか見えない」ことでキチンとお金を稼ぐことが出来ているという証拠なのでは、と思った。・youtubeオープンスペースはまさに「楽しみながら仕事をする」ことが出来つつある日本の現代を象徴する場所だな、と感じた。と同時に学校教育では未だに「我慢、忍耐」が求められており、youtubeオープンスペースが象徴する「楽しみながら仕事をする」こととは大きく乖離してると言わざるを得ないな、と思った。・ここ10年でテレビの接触時間がかなり減少し、その代替物としてスマートフォンの普及が著しいというデータを見て、スマートフォンの持ち込みが禁止若しくは持ち込みはOKだが校内では電源OFFとなっている学校が未だに大多数を占めている学校はこのままで良いのだろうか、という疑問を抱かざるを得なかった。・登壇された方は僕より恐らく10歳は上の方ばかりで(あくまで目視による)、youtubeは勿論のことICT教育すらも受けてこなかった世代であるのにも関わらず、今はICT教育の最先端を突っ走っていらっしゃって、やはり自らが受けてきた教育を絶対視することなく、常に自らの経験や体験を疑い続ける必要があることを身をもって体感することができた。


すでにお知らせした通り、来たる6月24日(土)に第1回先進教育講演会を開催いたします。 当初予定していた広尾学園の金子暁先生に加え、GEG(Google Educator Group)鎌倉のリーダーの小林勇輔先生にもご講演をお引き受け頂けました。また、都留文科大学の学生による教育先進校の授業見学レポートも実施します。 皆様のご支援によって、日本の教育の最先端を走り続けるおふたりの先生のご講演をいっぺんに聴くことができる貴重な時間を持つことができます。 ありがとうございます。 お時間がありましたら、ぜひとも都留へ足をお運び下さい。   会場:都留文科大学 2号館   第1部 13:00〜14:30 教育先進校訪問レポート(工学院大学付属中高、和光学園など) 鎌倉学園 小林勇輔先生による講演 「GEG鎌倉の今までとこれから(仮)」   第2部 14:40〜16:10 広尾学園 金子 暁先生による講演 「戦略を持たない教師に未来は近づかない~広尾学園の挑戦~」   クロージング 16:10〜16:30


学生は2/24とは別のメンバーです。学生以外に、私(野中)が兼任講師として教えている中央大学の院生とゼミのOB(いずれも教職志望)が自費参加しています。   工学院大学付属中学高等学校 学校訪問レポート2/24   参加者:学部生5人(自費参加:教員1人、中大院生1人、OB1人)   午前8時30分頃に到着。有山先生の案内で図書館へ。その後、1時間目から授業見学。   1時間目 中学生の英語:高橋先生、ジョン先生 中学1、2年生13人の混合クラス(2人欠席)。 移動型の五角形の形をした机→生徒は自由に机を動かし着席。そのため、座席表はない。 単語クイズ(ある英単語の説明文を読んで、それが何の英単語のことなのかを当てる)ペーパーで解答し、iPadで正答を見ながら自己採点 満点を取った生徒2人がどういう方法で勉強したかを質問され、2人ともiPadで配布されたpdfを見て覚えたと答えていた。 edmodeでテスト範囲、テストに出るポイントの確認 エッセーを書いてくる宿題が出されていた。終わっている人は教室の前へ、終わっていない人は教室の後ろへ移動。 二人一組になって、パートナーが書いてきたペーパー(エッセー)を読み、それに基づいてマインドマップを書く。 パートナーのペーパーで分からないところには質問を書き、気に入ったところにはを書く。 自分のエッセーとの共通点を見つけたり、マインドマップとの整合性を確認したり、自分たちが書いた文章の構造についてメタ認知を促す学習が、ペアワークの形で組み込まれていた。 パートナーの指摘を参考にリライトしてくるのが次回までの宿題。 ホワイトボードに学習しておくべき事項とページが書かれると、生徒たちは当たり前のようにメモ代わりにiPadで撮影。それだけではなく、ホワイトボードに書いたジョン先生ご自身も、自分で出した課題を忘れないようにiPhoneで撮影していた!   参考ページ:未来の教える」をどうデザインする?——工学院大学附属中学校・高橋一也さんの取り組み   2時間目 高校2年生の現代文:水川先生 森鴎外「舞姫」の授業 33人出席(1人欠席?) ワークシートを用い、チョーク&トークによる新出語句の確認や内容の把握。 生徒とのやりとりする授業展開の随所に水川先生の豊かな知識が動員され、小説言語の世界を豊かに耕していく名人芸的な授業。 それでもやはり文語調の難解な小説である「舞姫」を生徒が音読する場面では生徒から「眠くなる」との声が上がった。 中高を比較すると、高校の方が従来型の授業が多いらしい。   3時間目 中学1年生の国語 :福田先生「小説の名言に学ぼう」 中3の教室の窓側後ろには畳が敷かれていた。ごろごろできる空間が作られていた。(後刻確認したところ、他の場所にあったものを生徒たちが持ち込み、遊びの空間として使い始めたものをそのまま容認しているとのことだった。学びの空間を作るために柔軟に対応していることがうかがえる事例と言えそう) 小説の名言に対する考察をPowerPointを使いながら展開。水川先生と同じように、生徒と間で丁々発止のやりとりをしながらの授業展開。 言葉の出典を調べ、どのような場面で使われているか確認→なぜ名言と言われているか各グループで話し合う。 その言葉に合うような写真をピックアップ ロイロノートスクールを使って写真に言葉を書き込み、チームリーダーが発表。 プロジェクターやiPadが学習を進めるための道具として自然に授業に溶け込んでいた。   4時間目(2チームに分かれて前半と後半、別々の授業を見学)   中学1年生の国語:野田先生 文法(詞の単位)の授業 帰国子女が多いクラスなので、文法が苦手な子が多い。 チョーク&トークの授業でありながら、ピン芸人の独演会のように聞き手を引きつける話術が驚異的。 笑いが絶えず起こり、生徒の授業参画率はきわめて高い。 授業中生徒が興味を持つような話を間に入れることで、生徒は苦手な文法の授業を楽しく受けていた。 野田先生でなければできない、野田先生ならではの授業。   中学3年生の英語:岡部先生 ロイロノートの他に、QuizletやKahoot!を使用。 Quizletを使って、英単語の学習(ゼミ生も参加しました)。初めにネイティブの先生の発音を聞き、難しい単語や大事な単語は日本語訳を確認。英単語の確認が終わったら、ランダムにグループ分けをして、各グループと対決。 仮定法過去の文法問題を4択で出題(If I had a problem, I ( would ) ask…) スクリーンに問題文と選択肢4つが表示され、制限時間(30秒)以内で手元のiPadで解答。正解するごとにポイントが加算されていき、途中からは時々得点上位者のランキングも発表。   5時間目のデザイン思考:有山先生 電子書籍編集用アプリロマンサーの説明。 電子書籍の読み上げ機能の紹介。 1年間のふりかえり。 自己紹介ムービー、デジタルブックトーク、本の帯づくり。   「来年この授業で何をやりたいか教えて下さい」 制限時間3分でロイロのカードを提出させる   「図書館にもっと来てほしい。どうしたら良いか教えて!」 図書館に来る生徒数が減少していることに危惧している有山先生からの質問。これも生徒がロイロノートのカードを提出する。   「感想文庫はどうだろう?」 「感想文庫」の新聞記事を読んで、これが学校の図書館に応用できるか考える 「感想文庫」が面白いと思ったらピンクのカードを、イマイチだと思ったらロイロのカードを提出する。   放課後:高橋先生と懇談&校内見学   中学職員室→職員室改革、机の上を何もない状態にして、職員のコミュニケーションが取りやすいように(ペーパーレス化) 廊下にはホワイトボードが常備されている。 廊下にはレゴブロックが置かれていたり、カラーのキューブが置いてあったり、休み時間や放課後の居場所として機能するように工夫されていた。 【参加者の感想】 中学生の英語力が衝撃的。帰国生を集めたクラスであるとは言え、こういう同級生が大勢いることで、同学年に与えるインパクトは大きいはずであるし、中高6カ年を過ごす中で帰国生ではない生徒の英語力向上にも良い影響を与えそう。実際に、一般の生徒のクラスでも、英語の活用能力の高さが感じられた。 英語の時間のQuizletを使った授業などを見て、自分が持っている中学校の英語の授業のイメージを突き崩された。寝ていたりぼんやりしていたりする生徒はほとんどいなくて、授業の最初から最後まで集中を切らさず、英語を使った学習活動が持続していた。国語の授業でも、こういう形で楽しみながら古文単語や文語文法などの学習をしたら、古文嫌いを減らせるかもしれない。 生徒たちの学びが教室内にとどまっていない活発さを感じた。それは、学校のラウンジで知的談義をする様子や、校内の至る所に備え付けてあるホワイトボードから分かる。授業後子どもたちがどうなるのか、ということを考える大切さを知った。 一人一台iPadを持つ体制が、授業の幅を広げていることが目に見えて分かった。小テストの答え合わせを各自のiPadからedmodeに入り確認する、とか、全員の意見を集約するときにロイロノートカードを提出させる、といった活用は時間短縮になる。その分、グループワーク等の活動に時間を回せる。自分が現場に出た時に、すぐに真似してみたい活用法だ。 中学生が電子ブックを実際に作っているという話に驚いた。自分たちが作ったものを現実社会に流通させ、反応を得ることもできるわけで、「社会に開かれた教育課程」の1つのあり方かもしれないと思った。 すべての教員がICTを使っているわけではなく、また50分間すべての時間をICTで学んでいるわけでもなく、教員の個性や学習内容に応じて柔軟に活用されていた。また、導入している教員も、試行錯誤しながら新しい学びのあり方を模索している様子だった。きわめて高い英語力を持ち、高橋先生に代表される新しいメソッドの授業を受けた中学生たちが高校に進学し、周囲に影響を与えながら力を伸ばしていったときに学校全体がどのように進化していくのかということがとても気になる。 公立学校と私立学校の格差を痛感した。自習スペースとして活用している食堂に大学生が待機していて学習相談を受けていたり、隣接する工学院大学の設備を使った学習を展開していたり、iPadやプロジェクターのような設備の格差だけではなく、環境やシステムという点での格差もあると感じた。


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授業見学レポートの第3弾は、東京都八王子市にある工学院大学付属中学高等学校です。 教育界のノーベル賞とも言われるグローバルティーチャーのファイナリストに、日本人として初めて選ばれた高橋一也先生が教壇に立ち、中学教頭をつとめ、学校をあげて21世紀型の新しい教育に取り組んでいる学校です。 都留文科大学で非常勤講師をなさっている有山裕美子先生にご尽力を頂き、2月22日(水)と24日(金)の2日にわたって学生を受け入れて下さり、ほぼ丸一日にわたってじっくり見学させて頂きました。   今回は、2月22日(水)の学校見学の記録をご報告いたします。     工学院大学付属中高 学校訪問レポート2/22   参加者:学部生4人(自費参加:院生1人、教員1人)   午前9時30分頃に到着。有山裕美子先生の案内で図書館へ。その後2時間目から授業見学。   2時間目 英語:高橋一也先生、ジョン先生 中学1、2年生16人の混合クラス(1人欠席)。 英語でのコミュニケーションが既に出来る水準に達した生徒を選抜したクラス。 座席は固定されておらず、私語に関して寛容である。そのため座学感が薄い。 導入に時間をかけて(動画やLegoの使用)その後の授業の意味を理解させてようとしている。 導入に使われていた脳科学に関する短い動画が生徒の関心をグッと引きつけていた。 Legoの使用や、自分の目標やその達成法について考えさせるなど「創造力」の養成が授業の根底にあるように感じられる。(高橋先生もおっしゃっていた) パワーポイントを使用して授業を進めており、生徒はノートを取っていない。(ノート自体は持っている)→授業の振り返りを各自で行なえるのか? 黒板はメモ程度の使用。板書のための黒板でない。 出席確認は生徒の数を数えた上で、欠席者が誰であるかを口頭で確認していた。 机や椅子のレイアウトを含め、座り方が自由なので座席表は存在しないためだと思われる。 授業のあった特別教室の壁は英語の掲示物で埋め尽くされていた。教科書も検定教科書と英語オンリーのもの(見学の際は英語オンリーの教科書を使用)。→英語を音のシャワー(聴覚)&文字のシャワー(視覚)で生徒に浴びせている。 Survival English>受験英語  参考ページ:未来の教える」をどうデザインする?——工学院大学附属中学校・高橋一也さんの取り組み  3時間目 英語:岡部先生(最初の写真がこの授業のメニュー) 中学3年生の一般的なクラス。約30人。 ロイロノートで単語学習の教材配信。 グループを作ってQuizletで単語のゲーム形式学習(ゼミ生も参加)。席の形式に縛られない自由な班の形で生徒が授業中でものびのびとしていた。班員が誰かわからないところから授業が始まる・自分のタブレットに限られた単語しか出てこない等、他の生徒とコミュニケーションを取りながら取り組まざるを得ない状況だった。yourself と by yourself で何が違うかといった教科についての自主的な深め合いも見られた。 そのあとにワークシートで確認テスト。採点後の答案を写真で取ってロイロノートで提出。 次に、教科書の本文を部分的に班に割りあてて訳と重要な文法をチェックさせる。これもプリントに訳とラインマーカーを書き込みロイロノートで撮影して提出。生徒のプリントにレスポンスや修正を入れて、特に注意させたい点は予めまとめられていたテキストスライドで確実に伝えていた。 最後にkahoot!で文法の早解きパズルゲーム。コミュニケーションの仕掛けが随所で見られたが、ゲーム形式が多くて生徒も楽しさを感じながら取り組めていた。ただのゲームではなく学びも自然と組み込まれているが、ゲームに関わらず全体的にそもそもICTがなければ膨大な時間がかかる授業であり、効果的に授業に利用されている証拠だと感じた。 Quizlet→ https://quizlet.com/ kahoot!→ https://kahoot.it/ 4時間目(前半) デザイン思考:有山先生 電子書籍作り(総合的な学習の時間) 総合的な学習の中で設けられているPBL方式の授業。 「ロマンサー」というアプリを使用して、最終的に作品を作り公開する予定(限定付き)何かを自分の手で作るということをテーマにされている。 読み上げ機能の紹介。電子書籍つくりの可能性をつたえていた。 本日は「紙と電子辞書のどちらが好きか」についてのアンケート調査から始まった。(どちらでもないと答えた生徒は、そもそも本を読まない生徒だった) ・ロイロノートでスライドを色分け ・Google フォームで作ったルーブリックをロイロで配信。(電子書籍つくりの振り返り) 4時間目(後半) 国語:小野寺先生 峠三吉の詩の授業 詩を読んだ感想を意識して、各生徒が強調したい語句に線を引いてロイロノートで共有。グループ(4,5人×7班)で一人を選定し音読(特別に学生が二回ほど音読)後に最初と印象がどう変わるか議論するというタイミングだった。 ロイロノートで全員が即時に共有。これはプリントや声ではなかなかできない。先生もロイロを持ちながら机間巡視ができ、誰がどんなものを提出したか参照しながら具体的に話しかけられていた。 一回の見学だったため、作者や執筆の背景などを知っての授業かどうかはわからなかった。  昼休み 図書館にて高橋先生と懇談 図書館やコンピュータールームなどのリニューアルを計画中。 着任後、職員室の改善に力を入れた。 机のレイアウトを変え(ほんとうはフリーアドレスにしたかった)、机上の私物を撤去させて教員同士のコミュニケーションが円滑にできるようにした。 教員はペーパーレスで会議を行い、サイボウズで情報を共有している。 5時間目 校内見学:有山先生 中学職員室や高校校舎の吹き抜け、図書館自習室などを見学。 中学職員室はペーパーレスが進み、机上には必要最小限のものしか置かれていなかった。 中学職員室には大型液晶ディスプレイが置かれていて、連絡事項などを共有するとともに、放課後は校内の状況を監視カメラで確認できるようになっていた。 6時間目 英語:中川先生・ジョン先生 カナダの地理について 先生は2人とも英語。最初は予め課されていたクラスメイト宛の英作メールのチェック。先生方は英作文が書けていない生徒に対応しながら、他の生徒はペアの相手に作文をスピーキングしていた。各自が自主的に何度も繰り返し音読していたり、他の生徒とも交流していたりした。 英語のみのテキストを用いて、カナダの地理についての授業。写真を参照しながら英文を読んで発問に答え、ワークシートに取り組む形式。ワークシート時には先生方が机間巡視しながら手元のタブレットでGoogleアースを利用して生徒の疑問を具体的かつ迅速に解消していた。 全体を通して、先生方が臨機応変に授業進行を計画しながら進められていた印象。生徒の状況を観察し、反応を確認しながら、中川先生とジョン先生がコミュニケーションを取り、その場で判断して指示を出し、学習活動を微調整していた。 放課後 図書館見学&ミニワークショップ 3Dプリンターの利用状況について図書委員で中学1年のS君の話を聞く。 日常的に3Dプリンターを使って物作りをすることができる環境。ただし、まだ利用者はごく少数らしい。自分が作ったプログラムを一生懸命に見せてくれ、説明してくれた。主体的に学ぶことで自ずと対話的なモードが生まれているという印象。 ワークショップでは、本のラミネート体験をさせていただいた。普段は図書委員の生徒が活動の一環で取り組んでいる。 【参加者の感想】 非常に効果的なICT利用が全授業を通してなされているなど「工学院附属中高という学校と先生方」の設備や技術も印象的だったが、「工学院附属中高」にいる生徒の姿勢がとりわけ個人的には印象深かった。 パンフレットを見ると「対話」が学校コンセプトの一つとして掲げられている。ラウンジの存在やホワイトボードの設置などにあらわれており、もちろん授業からもこれは伺えた。 それが生徒にしっかり浸透しているのかラウンジにいつも多くの生徒がいたり、授業でも積極的にスピーチをしあったり、これとその単語はどうだと議論し合う光景が当たり前だった。英語が苦手そうな生徒・分からない単語がある生徒もALTの先生の話を頑張って聞いて理解し反応していた。 実習で唯一ICTを利用されていた先生が「動画とか見せるだけだと案外すぐに飽きちゃう。やっぱり教師と生徒が色々話せないとダメだね!」と仰っていたのが思い出される。設備だけでなく教師の技量・生徒の姿勢・両者の意思疎通が結果を決めるもので、工学院附属中高は教師-生徒間・生徒-生徒間のコミュニケーションの素地が充分にあるからこそ設備や指導も一層効果的になっているのではないかと考える。   高橋一也先生の言葉(前出Webサイトからの引用) 生徒のスイッチを押すことができる教員でないといけません。教育する人間はLearner(学習者)でなくてはいけないことは大前提ですが、生徒のアイデアを引き出すFacilitator(ファシリテーター)でもあり、同時に生徒を学校の外で活動させるProducer(プロデューサー)でもなくてはいけないと思うんです。ステージに乗せてあげれば、生徒は勝手に踊りだすものです。自分の手の平で踊らせることしかできない教育者ではダメ。僕らが学校全体でそのロールを共有していないと、これからの教育界は変わらない。   ※2/24編につづく