26年間務めた新聞社を辞めて故郷の羽須美に帰ってきたとき、JR三江線の廃線は既に決定済みでした。そこで、考えていたのは、ここを訪れた人たちが、廃線後も思い出を共有できる「場」が必要だということでした。宇都井駅前にあった家を借りようと大家さんにお願いし、廃線までの間、借りることになりました。 名前は、井上さんに決めてもらいました。「天空の駅前宿 うづい通信部」。山の奥から、細々と、しかし、生き生きとした暮らしをここから伝えていこう、という思いを語り合いましたね。 初代「うづい通信部」は、大家さんとの約束(実は1年延長してもらいました)で、ことし3月にお返ししました。閉鎖を決めた後、かねてから、井上さんと相談していた旧服部医院の改修に向けて交渉を本格的に始めました。宇都井を支えてきた医院の歴史を深く知るにつれ、この挑戦は、私たちの思いだけではなく、宇都井に住む住民やここで生まれた人たちのためにも、どうしても成し遂げなければならないものに思えてきました。 このクラウドファンディングは、私が立つべきか、とも思いましたが、井上さんに「やってくれますか」と聞いたら、案外あっさり「やりますよ」と、立ち上がってくれました。ちょっと距離を取りながら見ていた感じの井上さんが「マジ」になりました。井上さんの家と服部医院の関係も明らかになりました。これは間違いなく、井上さんがやるべきプロジェクトでした。 でも、その後の苦労は、レポートにも紹介されているとおりです。人からお金をいただくということの、その重みを井上さんが日々ずっしりと感じているのは側で見て分かります。その原動力は、けっして自分の欲ではなく、この宇都井の暮らしの豊かさを、ここから発信するという強い決意の現れと感じています。 今回のクラウドファンディングは私も一緒に走っていると思っていますし、新「うづい通信部」のオープンまで、一緒に走り抜きます。 私も一緒に走っているつもりなので、私の方からも、今回支援をいただいた皆さまに心より感謝を申し上げます。本当にありがとうございました。皆さまの支援により、宇都井の住民や、天空の駅を愛するみんなや、故郷を応援したいという出身者や、中国山地の自然や文化を愛する仲間たちが集う「場」をつくることができます。 そして、これから、ストレッチゴールに向けて支援をいただく皆さんの思いも受け止めて、訪れてくださった皆さんが「支援して良かった」と思えるように、一生懸命、リノベーションしていきます。 最後の最後まで応援をよろしくお願いします! あすは朝8時から、井上さんと一緒に、土間を作り直すための準備作業に汗を流します。でも、50代になると疲れますね、井上さん。
皆さんの支援により、目標金額の250万円に到達いたしました。 重ね重ね感謝の言葉を申し上げます。 ありがとうございました。 「うづい通信部」に宿泊施設が欲しい、という声に応えて、 ストレッチゴールを設定しました。 プラス80万円です。 一層の支援をよろしくお願いいたします。 それに合わせて、新しい支援コースを加えました。 ①15000円コース。 ・「うづい通信部」店内名前入れ権 ・日本酒 玉櫻(4合瓶)の「うづい通信部」オリジナルラベル1本(純米 五百万石) ②25000円コース。 ・「うづい通信部」店内名前入れ権 ・日本酒 玉櫻(4合瓶)の「うづい通信部」オリジナルラベル2本セット(純米 五百万石・純米 秋のお酒) 以上の2コースです。 玉櫻は、私が働く地元、邑南町の酒蔵のお酒です。 お米の味がしっかり感じられ、どんな料理も受け止める、 懐の深さが特長です。 返礼品のお酒は、もちろん私が造りに関わっています。 邑南町はきれいな水が流れ、美味しい酒米ができる土地です。 骨太で素朴な味わいを楽しんでください。 これが玉櫻の仕込み水です。 限りなく透明に近いブルーとは、こんな色のことを言うのでは。
目標金額に達することができました! 本当にありがとうございました。 宇都井地区の皆が、みなさんの支援に心から感謝をしています。 ここでお願いがあります。 支援が広がった中で、東京・大阪など遠方からの応援が増えました。 大変うれしい現象でした。 その方たちから、「うづい通信部」に行きたいので宿泊できないか? という声が上がっています。 広島の支援者からも、邑南町の地酒の会ができるなら、 是非泊まりたいとメッセージをいただきました。 今まではカフェしか想定していませんでしたが、 簡易宿泊的な機能も備えたいと考えました。そのためには、お風呂も設置しないといけません。併せて、建物の改修準備をする中で、新たにシロアリの被害も見つかりました。想定外の出費が発生しているのも現実です。 それらへの対応のため、残り10日間を利用して、 あと80万円のストレッチゴールを設けることにしました。目標金額は330万円です。 一層の、また追加のご支援をよろしくお願いいたします。
達成率は94%。 支援をありがとうございます。最初は知り合いからの応援がほとんどでしたが、今は名前に憶えのない方からが多くなりました。皆さんの拡散・シェアのおかげで、趣旨が広まったものと、喜んでいます。あと少しです、よろしくお願いします。 旧服部医院の片づけをしていましたら、屋根裏から1枚の板が見つかりました。建築壹棟(一棟)服部家醫務室(医務室)の文字が見えます。大正拾四(十四)年五月起工、大正拾四年八月二拾二日上棟、ともあります。まさに服部医院が開業した年です。 棟札(むなふだ)と呼ばれるものです。起工から上棟までが短期間なのは、木や材の乾燥などの事前準備は全て済ませ、起工したものと想像します。 大工、木挽き(製材する人)、左官さんなどの名前が書かれています。そして左側の世話係が、地元の木や材、労力を提供した人たちです。 驚きました。世話係の筆頭に井上博とあります。私の祖父、井上整八の兄、本家の家長だった人です。 分限者だったのですが、お人よしで、保証人になった関係で、最終的に財産を失ったそうです。本家に代わり、その役を担ったのが、私の祖父の整八だったと聞いています。 服部医院と井上家の歴史を知ることなく、私はその再活用を思い立ち行動を始めました。95年前に、私の先祖も同じことをしていたのを知り、運命的なものを感じました。 私にとって旧服部医院は、先人から渡されたバトンです。一所懸命に走ります。
達成率は89%。 誰か私に、90という数字を見せてください!、と懇願。 同じ島根県内、隣り町でクラウドファンディング(CF)に挑戦している女性3人組が、ついに目標額を達成しました。本当におめでたい! 彼女らのプロジェクトは、島根県の川本神楽団と美大生のコラボレーション公演を実現したい! 私が住む邑南町の隣り、川本町の地域おこし協力隊の女性(実家は埼玉県)と、東京に住む女性2人が、神楽団を東京の武蔵野美術大学に招いて、アートと神楽のコラボレーションをしたい、という試みです。3人とも若い! 目標額150万円は、若い3人にはハードルが高いのでは、と思いましたが、見事に達成しました。 CFのスタートは、私とちょうど同じ時期でした。彼女たち3人は、早々に私のプロジェクトに支援を入れてくれました。自分たちこそが、一番お金が必要な時なのに。そんなことをされると、お返しをするしかありません! 150万円集めるために、支援者の数が225人。細めに積み上げたことが分かります。その努力と苦労が想像できます。 彼女たちのこれからの人生において、今回のCFは、ものすごく貴重な体験になったはずです。なんか、娘の気持ちを思う、親の気分です。 あ、娘より若い!



