こんにちは、ピアニストの重松壮一郎です。今日は、楽曲「ここから させぼから」に込めた想いについて、綴ろうと思います。歌が生まれた背景佐世保をテーマにしたオリジナルソングを作ろうと思い立ったのは、昨年の春。佐世保市の文化イベント「させぼ文化マンス2019」に、「みんなで作る こどもコンサート」というプロジェクトで参加するあたり、どんな曲を演奏するかを考えました。このプロジェクトでは、子どもたちが主役となって、楽器作り、衣装作り、演奏まで行いましたが、演奏する楽曲に関しても、既存の曲ではなく、オリジナルにこだわりたいと思いました。もともと、僕自身が、作曲家として、オリジナル楽曲を演奏することを基本にしているというのもありますが、既存の楽曲を演奏するのと、オリジナル曲を演奏するのとでは、取り組む姿勢も、モチベーションも、演奏する意義も大きく違ってきます。子どもたちからもらった夏の思い出、エピソードさて、ではどんな曲にするか....。ここはやっぱり、子どもたちからインスピレーションをもらい、楽曲制作にも関わってもらいたいと思いました。最初、子どもたちに「佐世保といえば?」というテーマでキーワードを書いてもらったのですが、観光名所や、お土産物の商品名などがずらり。これでは大人が考えても一緒だし、単なる観光ソングになってしまう。ということで、夏休み明けにもう一度やり直し、「佐世保で過ごした夏の思い出」というテーマでエピソードを書いてもらいました(上の写真が現物です)。すると、子どもたちならではの目線で、素敵なエピソードがたくさん出てきました。僕はそこから思い浮かぶ風景を曲と歌詞にして行きました。「烏帽子岳山頂で天の川を見たよ」-> " かぜとほしのひろばで みんなでみた あまのがわ "「イングリッシュキャンプに参加して、知らない子たちと英語だけで過ごした」-> " いろんなことば はなすともだち またあおうねって てをふった "「白浜の海で、魚を追いかけたり、貝を拾ったよ」「みんなで花火を見たよ」-> " さかなおいかけ かいをあつめて はなびみあげた なつのひに "上記の通り、みんなのエピソードを、そのまま歌詞として当てはめていきました。楽曲としてのイメージ僕は通常、まず作曲してから、歌詞を当てはめていきます。今回も、子どもたちからもらったエピソードをインスピレーションに、まずは作曲しました。リズムやメロディ、楽曲の雰囲気のベースになっているのは、佐世保の「海」です。寄せては返すさざなみをイメージしています(専門的に言うと、シンコペーションを多用しています)。また、僕にとって佐世保は、「港を中心とした、外に開かれた明るいイメージ」が大きいですので、楽曲全体を、明るく開かれた、船が寄っては旅立っていくようなイメージにしました。子どもたちの成長と旅立ちを応援するこの曲のタイトル「ここから させぼから」は、二つの意味を込めています。「ここから佐世保を発信していいく」「佐世保で育ち、ここから巣立っていく」佐世保の素晴らしさを自分たちで自ら発信することは、この曲のベースです。よその人が聴いた時に、「佐世保っていいな、行ってみたいな」と思ってもらえる曲にしたいと思いました。そして、子どもたちが佐世保で育ち、そして、いつかは大人へと成長し、外の世界へと旅立っていくことを、応援する気持ちを込めています。これは子どもたちの想いというより、僕たち大人の想いです。大人になって、佐世保を離れるかもしれません。それでも、故郷の風景はずっと心に残り続けます。それは子どもたちの人格や人生のベースとなるものかもしれません。外の世界で出会った人に「私の故郷ってこんなところだよ」って伝えてほしいし、ひと回りも二回りも大きくなって、帰ってきてほしい。そんな想いを込めています。この曲とともに、故郷のことが子どもたちの心に残り続けてくれたら、作曲者として、こんなに嬉しいことはありません。この曲が、卒業式で歌ってもらえる曲になったらいいな、と思っていますが、これらのような想いを込めたからです。その想いは、サビの歌詞に詰まっています。佐世保に寄港し、また旅立っていく船のように、子どもたちが旅立つイメージです。" ここから はじまるわたしの せかいがここから させぼから "" ここから たびだつまだみぬ せかいへここから させぼから "素晴らしいインスピレーションと言葉をくれた、子どもたちと佐世保に感謝です。この曲が、幅広く歌い継がれていくことを、心から願っています。長くなってしまいましたが、読んでくださってありがとうございました。




