約2か月間のクラウドファンディングが明日で終了します。準備も含めると約3か月取り組みました。私は文章を構成することが非常に苦手で、プロジェクトページの記事を考えるのも苦労しました。何回も何回もやり直し、せっかく完成した記事を一からやり直すといったこともしました。本プロジェクトは誰もやったことがない0から1を作り出すプロジェクトです。そのため、参考になるようなプロジェクトはほとんどなく本当に大変でした。この活動報告も毎日欠かさず投稿いたしました。スタッフの力も借りながらなんとか毎日投稿をすることができました。また、オンラインイベントをクラウドファンディング中に2回実施しました。弊社としても初のオンラインイベントで学ぶことはたくさんありました。私としては何もかもが初めてで試行錯誤を繰り返す日々を送らせていただきました。正直に言いますと、この約3か月間は大変で早く終わってくれと何回も思いました。しかし、明日で終わると思うと悔しい気持ちでいっぱいです。このクラウドファンディングは明日で終了しますが、ARアプリのプロジェクト自体はここからスタートします。少なからず、期待し応援してくれている方はいるのでその方たちが「このプロジェクトを支援して良かった」と思ってもらえるような結果をこれから残していきます。AR技術は間違いなく過疎地域には必要で、僻地医療の課題を解決する一つの手段になります。この思いは、クラウドファンディングを始める前も今も全く変わりません。むしろ、強くなっています。
「何か困ったことがあった時、相談できる人がいないんよ…」島に住む人から聞くことがあります。都市部より地方の方が、隣近所との結び付きが強いと思っていたので、初めて聞いた時には少し意外でした。でも、隣近所の人と近い関係にあるが故に、相談しにくいという面があると聞き、なるほどと思ったのです。ぽろっと愚痴をこぼした時に、良い悪いを言われずに、ただ黙って聞いて欲しい時もある。人に知られて噂にされたら困ることもある。それならば、私たちよそ者にもお役に立てることもあるのだろうと思うのです。窮屈でなく、知らんぷりでもない関係が網の目のように広がっていくことで、「ここで暮らしてよかった」と感じられることでしょう。今回の運動アプリをはじめとしていろいろな提案をしていき、地域の皆さんが健康に楽しく暮らせるようにと願っています。
一言でARと言っても、活用例は様々です。本プロジェクトで行っているゲームはもちろんですが、医療、スポーツ、教育など様々なことへ活用できます。弊社は医療・介護系ベンチャー企業であるため、医療・介護分野での活用を目指しています。今回の運動アプリも、今後はリハビリ分野に繋げていく予定です。私たちが生活している大崎下島の高齢化率65%であり、広島県呉市の高齢化率は35%と広島県で3番目の都市にも関わらず日本の高齢化率より高く推移しています。この課題を自治体に任せきりにしては、まず解決しません。県や市に任せるのではなく住んでいる私たちが動かなければ決して解決する課題ではありません。動き出して有用な結果がでれば自治体は協力してくれる可能性もあります。要は口だけではなく行動に移さなければならないということです。ARという技術は今後必ず生活に浸透していきます。スマホではなくARグラスが1人1台所有する時代が近い将来きます。都市部や過疎地域という区別はこのオンライン時代には意味はありません。むしろ、過疎地域は顔が見える関係ができているため、新しいことを始めるときはスピーディーに行動に移せます。「住めば健康になる島」を目指して、様々なことにチャレンジする弊社を今後ともよろしくお願いいたします。
クリスマスです。先日、ささやかですがクリスマス会を地域の郵便局で行いました。正直に言いますが、ほぼ利用する方はいません。目的がないと利用はしてくれないのが現状です。そこで、郵便局の局長と相談しクリスマス会を行うことに決定いたしました。郵便局長と話し合い計画を詰めていましたが、12月上旬ころから広島県内のコロナ感染者が急増しました。地域のサロンが自粛し、観光客も減り、島全体もピリピリした雰囲気が漂っています。郵便局長や地域の老人会会長からもクリスマス会は中止した方がいいのではと言われました。もちろん中止も検討しましたが、この落ち込んだ雰囲気を少しでも解消したいと思い、感染予防に十分配慮し、小規模で行うことに決めました。当日、郵便局を利用した方や、その知人のみのこじんまりなクリスマス会とはなりましたが、集まった方でケーキを食べてお茶やコーヒーを飲んで話し始めると、笑い声が絶えず郵便局だけ明るい雰囲気になりました。クリスマス会を終えて、帰るときに住民の方から「久しぶりにこんなに笑った。とても楽しかったよ。ありがとう。」と言っていただきました。どんなプレゼントよりも嬉しい言葉です。こんな時期に小規模でも人を集めるのは良くないと思う方もいるかもしれませんが、私たち看護師が入り適切な感染予防(手指消毒、飲食時以外のマスク着用、体温測定、換気)を徹底して行いました。何でも中止にするのではなく、どうしたらできるのかを考えるのも必要なのではないでしょうか。
この安芸灘地域は、本土との橋が20年前に出来てから、加速度的に人口、特に若い人が減っていったと聞きます。島に住む高齢者は、心身の状態により生活が難しくなると、本土の子どもと同居または本土の施設に入所する方が多いそうです。でも、誰しもが住み慣れた自宅で暮らしたいですし、島と都市部の生活は大きく違います。「あんなところへは絶対行きとうない。畑もないからすることがないじゃろ。いっつも新鮮な野菜や海でとった魚を食べとるんじゃけえ、町の食べ物は口に合わんわ。」そのため、足腰が痛くても、どんなに時間がかかっても、押し車で買い物やゴミ出しに行くのです。人生の最期をどこで迎えるのか、とてもとても大きな問題を地域の皆さんと一緒に考えていきたいと思います。