おはようございます。本日は料理のリチエッタ(イタリア語でレシピ)ではなく、どおしても皆様に御礼を申し上げたく今まで載せた料理の一部写真と共に投稿させて頂きます。混迷を極めるコロナ禍にあり、国の制度としてコロナ対応の大きな補助金が出たことで、丁度お店を移転再開するタイミングとして、やるのなら島の方々の為に成る事をいっそのことやってみようと現在までやってきました。その一貫としての資金集めとしてクラウドファンディングを始め今日が最終日となりました。正直に申し上げて、私は高名なシェフではありませんし、大企業でもありません。たった一粒の個人でしかありません。話していることは大ホラ吹きで夢物語のような話ばかりで信用していただけるとは思ってはいませんでした。ですから資金が集まらないことは、私の不徳であり人徳が無いことから招かれた当たり前の事実だと思っています。しかし、私は私の思う事の半分は叶ったと思っています。まずは支援して頂いた方々、そして拡散して頂いた方々、更にこうして読んでいただいている方々に深く大きく感謝いたし心より御礼を申し上げます。ありがとうございました。半分叶ったとは、私の強い思いでもあるコロナを建機に本当の地産地消を目指すことで外的要因に頼らない強い八重山の経済基盤を作るとと共に復活する力に成っていくと言う話。コロナの影響による経済の疲弊から、犠牲に成っている子供達を助ける一助としての飲食店のあり方や場所の提供の仕方の御説明。誇るべき八重山食材のポテンシャルと可能性これらを御知らせすることができて、読んで頂いた方が多数いらっしゃったことは、Facebookと連動させ数字が出てきているのでわかります。実際、データとしての実数は1日平均4000人を越える方々にご覧になって頂いていました。この事により、私ではない、どなたかに伝わり、どなたがが行動を起こして貰えるのではないか、規模が小さくとも動きとして少しでも背中を押せたのではないか、1つのあり方として伝わったのではないかと心底嬉しく思っています。例え私が夢破れても、想いの種は蒔けたのではと思っています。最後に今一度お力添えを頂いた皆様、読んで頂いた皆様本当にありがとうございました。確かに大きな事業はできませんが、規模を小さくして自分の店を新しく石垣島で開くためにこれから奔走致します。御支援頂いた皆様には感謝と共に必ずや御客様のため、八重山のために役立てさせて頂きます。信じて頂きお力添え頂いたことは生涯忘れず感謝と共に、己を戒める力にも致します。最後まで裏切らず努力をやめず精進し続けます。重ねて皆様には厚く厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。
ランチ営業についての計画を御話致します。Pranzo(イタリア語でランチ)は小さなお子様連れの御家族が多いだろうことから、かしこまった形式ではなくパスタハウスつまりはスパゲティ屋さんにしようと思っています。数種類から好きなパスタを選んで注文して頂くと、スープと島の野菜を使った前菜をブッフェ形式で召し上がって頂こうと思います。価格帯は800円~1200円の幅でやるつもりです。ランチとしての狙いは★前菜では市場の野菜だけを使いイタリア郷土料理をおだしして、皆様にイタリアの食を知って頂くと同時に、島の野菜のすばらしさを再認識して頂き島野菜を御家庭でも使うきっかけに成って頂きたい。島の経済を島で回すきっかけに成って欲しい。★どうしても実現したいのは、コロナの影響で不自由を強いられている子供達の手助けをしたい以前も記しましたが高校生のボランティアに食事を無料で提供することで中学生、小学生、その弟さん、妹さんの勉強を見てもらい、見てもらう子供達にも食事を出す事にして、食事の時間は全員一緒にして絆を深め、手伝い片付けを通じて道徳含めた総合教育の手助けをする計画をしています。その上で普段からブッフェの用意をしておけば、子供達の場合はパスタ含めて全部をブッフェにしますが、準備は簡単で、私の店としても負担は少なく、すぐにでも出来る準備が可能だと思っています。以上をふまえてランチのパスタの試作をいくつか載せます。スパゲティ屋さんとして和風スパゲッティをメニューに入れようと思っています。【明太子と海老、ホウレン草の和風スパゲティ】です。ランチの価格はどんなに高価でも1200円以内にして、多くの価格帯は1000円以内にできればと思っています。作り方です。まずは出汁を作ります。だしの素と味醂、酒、醤油、塩で薄目の吸い地を作ります。醤油は香りをつけるイメージで塩味の決めては塩にします。薄目にする理由は折角の明太子を全面に押し出すためです。海老は2%の塩水で解凍します。殻を外して片栗粉をまぶしい揉み込んでさっと水洗いし汚れと臭みを流します。日本酒につけて暫く置き、更に臭みを抜き背わたを抜きます。無塩バターをフライパンにいれ海老をいれてバターを焦がさないようにソテーします。海老に半分火が入ったら酒でフランベして、海老を取り出しておきます。出汁をフライパンに加えて明太子の半分とホウレン草を入れます。茹でたパスタを加えて軽く合わせ、海老を戻して皿に盛り付けます。上に刻み海苔と明太子を飾り付ければ完成です。明太子をやるならタラコも!!石垣島のシークワーサー、マイヤーレモンを使ってみました。以前1度、料理のご提案で作り載せました物を少し改良しました。イタリア料理が日本人に受け入れやすかった理由の1つに、和食に通ずる素材を生かす調理法にあります。いわゆる引き算の料理と言われ、あれもこれもと足していく料理とは違うのです。個人的にですが足し算の料理は味も濃くインパクトは強いですが、それだけに飽きやすく、食べても途中で食べる事を止めてしまう事があります。また調理人の意志として何を食べさせたいのかわからなくなり御客様に評価されにくいと思うのです。しかし引き算の料理も万能ではありません。プロのコックとして何もしていない料理と言われてしまうと辛いですし不安に成る事もあります。それでも私は食文化を御伝えする使命もある事からシンプルに美味しくを貫きます。さんざん言い訳をして、このタラコのスパゲッティは、な~~~~にもしていません(笑)(笑)(笑)(笑)では作り方です。多めのタラコをほぐしておきます。無塩バターを溶かし、飾る分のタラコを残し、シークワーサー果汁と共にバターに加えます。パスタを湯がき、少しゆで汁と一緒に先程のソースに加え良く和えます。皿に盛り付けて上にタラコを乗せて、マイヤーレモンの皮を薄くスライスして裏の白い部分を削ぎ取って微塵切りして最後に振りかけてタラコのスパゲッティの完成です。
今回、今まで躊躇していた八重山の誇るべき食材『車海老』を使って料理を3品を試作しました。車海老を躊躇していた最大の理由は価格です。ただし申し添えたいのは決して高価だから使わないと言うわけではありません。養殖には手間がかかり、これだけの鮮度で提供頂くのは適正な価格だと思っています。しかし、石垣市の方々に日常的に使って頂きたい事から、前菜を含め1200円近くもしくは超えてしまう事に成ってしまうのが良いのか悩んでいたのです。他の料理と比べた場合、果たして召し上がって頂けるのだろうか・・・・ユーグレナ竹富海老養殖←タップ今回は竹富島で作って頂いている車海老で試作してみて決めました。まだ問い合わせていませんが、石垣島の崎枝にも車海老の養殖をしているので(HPなし)どちらを使うかは未定ではありますが、地産地消を旨とする当店、そして価格的にもギリギリなのではないかと言う思いから、やはりグランドメニューとして扱わせて頂くことにしました。決断の最大の理由はシンプルです。旨い!!まずはAntipasuto 前菜2品です。南イタリアの居酒屋さんに置いてある定番おつまみ【Impanata di Gamberi dell'isola di Taketomi】竹富島産車海老の香草パン粉焼き です。極上の鮮度である海老は可能な限り引き算、つまり素材を生かした料理の方がより素材の旨味が際立つと思いシンプルに仕上げました。料理の肝は火入れです。昨日もお話致しましたが、海老は身を縮める程火を入れると旨味が全て絞り出され不味くなります。ですから海老を縦に切り分けて強火で一気に火を、入れてミディアムレアに仕上げます。海老を2%の塩水で解凍するか、一晩冷蔵庫で解凍します。海老を縦に割って平たくします。ニンニク、アンチョビ、パセリ、タイムとパン粉、オリーブオイルをフードプロセッサーに入れて撹拌します。縦に割った海老にブランデーを塗ります。(パン粉に加えてしまうとアンチョビの香りと個性を消してしまうので、必ず塗ってください)海老の上に香草パン粉をたっぷり乗せて温めて置いた、魚焼機かオーブントースターで最大の強火で焼いていきます。この時に火を早く入れたいことから、何も敷かずに一気に焼きます。パン粉がコンガリ焦げたら皿に盛り付け、好みで柑橘を添えて完成です。今回、黒オリーブを添えましたが、要らないと思いました。やはり色味からシークワーサー、マイヤーレモンが良いと思います。ミディアムレアレアで仕上げた海老は絶句するほど甘味を湛えています。香ばしいパン粉との愛称は抜群 次の前菜です 【Gamberi e tonno dell'isola cruda battuta al coltello con verdure dell'isola di Ishigaki】竹富産車海老と石垣産マグロ、野菜のタルタルステーキ、 海老煎餅を添えて 北イタリア ピエモンテ州に【Carne cruda battuta al coltello con cristalli di sale e erbe di provenza】と言う郷土料理があります。簡単に言うと生の牛肉のタルタルステーキです。塩とハーブを使ったユッケのような料理です。余談ですが、昔々ヨーロッパの東部から北部は狩猟民族であるタタール人が多く暮らしていました。そのタタール人が好んで食べていたのがタルタルステーキ、そのタルタルステーキが悪くなりそうなので、食中毒に成らないように焼いて食べた最初の人がドイツのハンブルグの方で、それがハンバーグの誕生に繋がったそうです。ハンブルグ→ハンバーグこの文化的な歴史背景から和食文化が世界に広まった事と合わせた影響から生まれた料理が生の魚のタルタルです。今回はこんな事から完全と言える地産地消の前菜を作りました。材料は全て石垣島と竹富島の海老から出来ています。作り方です。以前投稿したJAゆらてぃく市場から島らっきょうと島ネギの根元部分でピクルスを作り、荒く微塵切りにします。島のキュウリを同じく切り分けて塩を軽くまぶしてマリネしてから流水で塩を抜いて水気切っておきます。マグロは1%の塩を当てて暫く置いて酒で拭いて冷凍した物を解凍して小さなサイコロ状に切り分けます。先程のキュウリとピクルス、マグロをボールに入れて隠し味にほんの少しの醤油を加え(色が付かない程度)黒オリーブの微塵切り、オリーブオイル、塩で味付けして皿に盛ります。竹富島の海老は頭と尾の部分を切り分けて、身を軽くシャブシャブのように湯引きして刻み、マグロの上に盛り付けます。切り分けた頭と尾は小麦粉をまぶして油で揚げて塩を軽く振りかけタルタルの脇に飾ります。最後にオリーブオイルをかけて、シークワーサーを飾り完成です。 最後にPurimo piatto パスタです。ソースは以前、作り投稿したクスクスのソースを使いました。【Spaghetti alla livornese con gamberidell'isola di Taketomi】竹富島産 車海老のリヴォルノ風トマトソースのスパゲティです。《リヴォルノ風とは》北イタリア トスカーナ州チェルタルドに「バッカラのリヴォルノ風」という郷土料理があります。バッカラとは干しダラで、塩抜きして戻したタラをトマトソースやハーブと煮込む料理です。そして余談ですが、リヴォルノはトスカーナ州西端にある港町で、メディチ家の主要港として繁栄しました。この港町の名物は5種類以上の魚介とトマト、ハーブ類を煮込んだスープ「カッチュッコ」いわゆるブイヤベースに似た魚のごった煮があります。平たく言うと漁師さんが漁から戻り、ペコペコにお腹を空かせて商品に成らない規格外の取ってきた魚をぶつ切りにしてトマトソースに放り込んで煮込んで食べた野手溢れる漁師料理なのです。そして、この2つの料理が地域も近いことから近年合わさり【リヴォルノ風カチュッコ】となり、これを目当てにフィレンツェから車を飛ばす食通たちも多い程の有名な料理になりました。さて話を戻して今回はクスクスの時に作った赤海老、島魚のビタローのアラで煮込んだトマトソースを使います。車海老は頭と尾を切り離して小麦粉をまぶして油で揚げ、軽く塩を振っておきます。こうすることで海老の頭も食べることが出来て、竹富島の車海老を丸ごと頂けます。次に胴体は塩を加えたお湯で、海老に串を打ち、だいたい30~40秒芯が半生くらいで仕上がるように茹でます。(甘味が出て美味しい)パスタを茹でてソースと合わせ、皿に盛り付けて、上に海老を飾りつけ、最後に上から香草パン粉をローストしたものを振りかけて完成です。(香草パン粉は前々回投稿した香草パン粉焼きの時に使った物です)寒い北イタリア(青森県と同じくらいの緯度)鍋料理のような郷土料理をパスタソースにして日本の最南端の海老と出会わせた極上のパスタをDai!!buon appetito!!さぁ!!召し上がれ!!
個人的な考えですが、コロナ後の地元の活性は観光だけの他力本願だけではなく、自力での復活が出来る力を付ける事が、これからの時代必要だと思っています。東京で勤めていた時もイベント頼みの幕張や後楽園、五反田の店舗では、イベントの無い平日との売上幅が広すぎたために、アルバイトの安定的な確保、食材の維持管理、OFFシーズンの固定費の高さからいずれも厳しくうまくいきませんでした。この事は石垣市でも同じ事が言えると思います。特にコロナが広がった経験から見ても地元の方ではなく観光客の方々をメインターゲットにした事業は相当厳しいはずです。以上を鑑みて自力、つまり経済を石垣市の中で回す事業を作り、既存の事業もある程度の方向転換が結果的に石垣市の強い体力に成って行くと思うのです。その一環として地元の食材を出来るだけ使い切る事がとても大事だと思うのです。そこで今回作りたい製品として石垣の産物を使って家庭用の冷凍食品を作りたい事をご説明したいと思います。石垣市は共働き、シングルが多く、出生率も日本トップクラスの子だくさんの為に食事を作る事は大きな負担となっています。そこで御家庭の為になり、島の一次産業の為になり、私の為にもなる。更にコロナと同じような事がこの先起こっても接触機会の少ないやり方は、相互にも安心を生むとも思うのです。具体的には島で良く作られているズッキーニ、ナス、パプリカ、人参、玉ねぎ、トマトを市場で仕入れ小さくカットして蒸し煮にしておけば、レトルトのカレーやシチューに入れても栄養バランスが取れますし味もワンランク上がります。写真はイメージです。もちろんそのままレンジで温めて塩コショウで味を調えれば1品料理に成ります。以前ご説明した機材を使っての冷凍ですから半年以上は優にもちます。同じ材料で沖縄のショルダーベーコンを使えば野菜スープも製品としてできますから卵を浮かべたり、パスタを入れてスープスパしたりもできますから汎用性は高いと思います。写真はイメージです。勝手な思いではありますが、こうした小さな活動が石垣市全体で広がり多くの店がオリジナルの製品を作る事で、どこにも頼らない強い石垣市が出来るのではと夢見ているのです。