ZINEもフリーペーパーも選書家も、ブックカフェという言葉すらなかった時代から、模索舎はそこにあった。日本の少部数/自費出版の歴史は模索舎抜きに語れない。模索舎が歩んだ道のりはそのまま、出版を企業から自分たちの手に取り戻そうと闘い続けてきたすべての人々の軌跡なのだ。都築響一編集者
若い頃からミニコミの編集・製作・販売に関わってきたから、昔ならウニタ書舗、今なら模索舎のような書店の存在には、常に親しみを覚える。店舗へは今はごく稀にしか行けないが、50年間の、そのときどきの模索舎の佇まいは、くっきりと目に浮かぶほどに、近しい。太田昌国編集者・民族問題研究家
初めて訪れたのは90年代の終わり頃。自分にとって模索舎は、本やミニコミを買う店というだけでなく、自主制作したモノの納品先であり、また友人たちが切り盛りしてきた「仲間の書店」でもあります。なんだかんだで四半世紀の付き合いがあるとはいうものの、その内実については実はあまりよく知りません。50年の間にどんな人たちが関わり、どんな試行錯誤があったのか。貴重な資料も豊富に盛り込まれているという本書、読むのがたいへん楽しみです。成田圭祐IRREGULAR RHYTHM ASYLUM
時代、世代をこえた幾多の舎員、アルバイト、納品者、お客さんが、あのカオスでだれも制御できない空間を作ってきたと思います。末席ではありますが、舎員として関われたことを誇りに思っています。いまでもあのときの経験が、自分の指針になっている気がします。モサク本、楽しみです。前田浩彦元模索舎舎員(1996~2001)、あわぶっく市発起人