岡田 詩歌 1996年東京都生まれ。東京藝術大学大学院映像研究科修士課程一年に在籍。 普段は主に幼少期の性への興味や思い出と、現在の自分の性知識の差異をテーマに、ユーモアを加えた作品制作を行っている。技法に囚われずに、アニメーション、文筆、イラスト、刺繍など様々な形で表現活動を行っている。 2018年7月に発売された文芸誌 園で女性の体と公衆浴場をテーマにしたエッセイが掲載されている。 ―本日はone TO kyoを文筆や発信の面を中心に支える岡田詩歌さんにお話を伺います。岡田さん、よろしくお願いします― よろしくお願いします! ―現在藝大の大学院でアニメーション制作を専攻されているんですよね― はい。ですが技法に囚われずに、アニメーション、文筆、イラスト、刺繍など様々な形で表現活動を行っていたいと思っています。 ―様々な形で?― 一つの表現方法や媒体に囚われず、自分が表現発信したいことをどんどん出して行きたいんです!将来もマルチに活躍できる人になりたいので、ぜひお仕事ください♡ ―なるほど。ではそんなマルチな活動を展開する岡田さん、ミュージカルに挑戦された理由は何なんでしょうか?― 私は普段アニメーションばかり作っているんですが、アニメーションでは簡単に表現できることが舞台ではそうもいかないということがかなりあって。その制限が面白くて、自分が表現していたいことがどの媒体で表現可能かを見極める勉強になるからです。 ―そうですよね、舞台と映像では確かにまったく表現の手法が違いますし、そこに魅力を感じるというのは私も同感です。さて、このone TO kyo新作では本格王道ミュージカルを制作されているわけですが、岡田さんにとって王道ミュージカルと言えば?― コーラスラインです。主役のためのオーディションじゃなくて、あくまでアンサンブルのオーディションだけれども、すごい熱量で、あの中に一人一人の人生が浮き出てくるところが好きです。あと、結局見ている私たちはあの短時間で登場人物の全てを理解できるはずはないのに、その人生を知った気になれるところ。あと、踊ることが本当に好きだからどんな結果になっても悔いはない、と言い切るシーン!曲を聞くだけで涙が出てしまいます。 ―What I Did For Loveですね!舞台に命を懸ける舞台人の眩しいほどのきらめきに心動かされるナンバーです。「なんのこれしき」もそんなきらめきをまとった舞台にしたいですね― そうですね。今回私は広報なので、いかに前回よりももっとたくさんの人がこの団体を知って、見に行きたいと思わせられるかだなと思っています!one TO kyoをもっとビッグな団体にしたい! ―しましょう!制作陣も気合は十分です。 Instagram、Twitterぜひ観てくださいね! 本日はご多忙な中、貴重なお時間をいただきありがとうございました―
佐藤 江梨香 洗足学園音楽大学音楽学部ミュージカルコース1年在学中 目黒区立大岡山小学校時代、合唱団団長としてNHK合唱コンクール、TBS子ども音楽コンクール上位入賞を目指す生活を送る。 私立女子中高一貫校にて英語ミュージカルに没頭する。大学では、音楽全般、ダンスのみならず、外国人の先生に英語の楽曲のアドバイスを頂いたり、演技の基礎を様々な演出家の先生方から学んでいる。 出演歴 二期会オペラ【夕鶴 】子役 中学高校英語ミュージカル部公演 【Glee 】サンタナ【美女と野獣 】ベル【Cats 】ジェリーローラム【Westside story 】アニタ 洗足学園中高生ミュージカル 【smile the musical 】マリア 洗足学園音楽大学シアトリカルリーディング【転校生】瀬川みどり ―本日は最年少世代ながら誰よりもセクシーなオーラで魅せるアンサンブルキャスト、佐藤江梨香さんにお話を伺います。佐藤さん、よろしくお願いします― よろしくお願いします。 ―佐藤さんは大学でミュージカルを学ばれているということですが、そもそも舞台に立つようになったのはいつからですか?― 小学生のころから合唱団でNコンやTBS子ども音楽コンクールの上位入賞を目指す日々を送っていました。その後中高一貫校で英語ミュージカルに没頭し、舞台の台本から配役、歌唱、振り付け、演出、衣装、広告、舞台芸術など全てを限られた時間で生徒達だけで作り上げるということをしていました。そんな生活ですっかり舞台の魅力に取り憑かれてしまって。 ―なるほど。それで将来もミュージカルの世界に、と― はい。部活を引退して普通に大学進学のために受験勉強をしていましたが、集大成として演じたウエストサイドストーリーのアニタという役をまた演じたいという気持ちが湧き上がり、今に至ります。 もともと趣味で止めるはずが、私の中のラテンの血は燃えたぎるばかり、普通の可愛らしい女子大生になれそうもないから、それだけ好きな事が見つけられたのなら挑戦しても良いという家族の許しを得られたという事もありました笑。 将来は、アニタだけでなく、自分のスタイルを追求して個性的に表現し続けることが夢です。 ―ウエストサイドストーリーは本当に名作ですよね― 本当に大好きです!初めて見た小学生の時から変わらず!どの時代にも投影できる背景、ストーリー展開、問題提起に感動します。バーンスタインの楽曲はどのシーンも素晴らしく、何千回聴いても飽きることはありませんし、ダンスの斬新さも言うまでもありません。 最初私はマリアに憧れ、演じるため頑張っていましたが、アニタという役を通じて自分の中のラテンの血が騒ぐのを感じました。自分の追求すべきことを気づかせてくれた大切な作品でもあります。 ―運命の出会い……!それでは今回の舞台に応募した理由や、既に始まっている稽古について思うことなどあればぜひ教えてください― 大学生になって、とにかく一刻も早く舞台に立ちたいという気持ちが爆発しこの舞台のオーディションを受けました。ワークショップや稽古で受ける刺激はとても大きくて、まだ私は手も足も出ない状況ですが、個性溢れる各方面の先輩方に囲まれてしっかり勉強させて頂いています。機会があれば舞台美術などもお手伝いしたいと思っています。 ―本番に向けて意気込みをお願いします― セクシー系はもちろん、年齢の高い役など、幅広く私らしい表現をお届けできればと思っています。 ―ありがとうございます。それでは最後に、公演タイトルにちなんで思わず「なんのこれしき」と言ってしまった出来事はありますか― 絶対に間に合わないと他の誰もが諦める状況だろうと、なんのこれしき!という思いで、汗でドロドロになりながら学校への道を猛ダッシュすることは今でも多々あります。 ―学生らしい一面ですね笑。本日は素敵なお話をありがとうございました!本番でラテンのハートを完全燃焼させる佐藤さんを拝見できること、楽しみにしています―
徳丸 ゆいの 東京藝術大学音楽学部音楽環境創造科在籍中 ―今回はone TO kyo旗揚げ公演で音響を務め、今回は制作として裏から舞台の屋台骨を支えている徳丸ゆいのさんにお話を伺います。徳丸さん、よろしくお願いします― よろしくお願いします。 ―徳丸さんは旗揚げ時からone TO kyoを支えているうちの1人ですが、どのような経緯でone TO kyoに参加されることになったのでしょうか― 東京藝術大学のミュージカル団体、ミュージカルエクスプレスで音響をしていた際に、one TO kyoで演出をしている、大舘に出会いました。そのご縁で、旗揚げ公演で音響スタッフをさせていただいたんですが、 one TO kyoの演出助手・制作をしないかと 大舘に声をかけてもらって、、、。 今度はone TO kyoに根幹から関わりたいと思い、one TO kyoに参加することにしました。 ―なるほど。徳丸さんは音響専攻ですし、実際初回公演では音響を担当されていましたが、舞台に関わるということについてどのような考えをお持ちですか― 元々は、映画や売り出されてパッケージ化した音楽のような、作り込まれて完成度を追求した作品が好きだったんです。それが大学に入って音響として舞台作品に関わる中で、複雑にいろんな要素が絡み合ってその瞬間にしか生まれないエネルギーを持った舞台という場所にとても魅力を感じるようになって。 ―同じものを二度見ることが出来ない刹那性みたいなものは上演系作品の最大の魅力と言っても過言ではないのではと私も思います― そう。それで、自由に音楽をダウンロードできたり、簡単に見たい映画を見られる時代だからこそ、生身の人間がお客さんの前で表現することに価値があるんじゃないかなーと、考えたりしています。 ―そうですね、空間や瞬間を共有することの価値をしっかり認めていきたいです。ちなみに好きなミュージカルって何ですか?― Finding Neverland。 こういう言い方はありきたりだけど、本当に、観る人全員に夢を与えてくれます。大人にもこれだけ説得力があるのはすごい。PippinやHairの演出家ダイアン・パウルスによる舞台上の表現方法にも驚かされます。わたしにとってミュージカルを心から好きになるきっかけとなった作品ですね。いつかこんな作品を作れたらいいな。 ―夢はね、与えてほしいですよね、やっぱり。さて、今回の舞台では制作としてまた違った立場から公演を支えているわけですが、どのような意気込みがありますか― お客さんはもちろん、関わるすべての人間がよかったと思えるようにしたいです。one TO kyoの次の公演のお客さんや、次につながるスタッフを一人でも多くして終えられるように。そして目指せ黒字。 ―音楽環境創造科で学ぶマネジメント的な視点を活かして円滑に運営してくださると信じています!それでは最後に、徳丸さんの将来の夢と、思わず「なんのこれしき」と言ってしまった出来事を教えて下さい― なんでそこまとめたの笑。 将来の夢は、尊敬し愛してやまない役者さんや演出家と仕事をすることです。もちろん大舘実佐子も超尊敬している。 (左:演出の大舘 右:徳丸ゆいの) それから思わず「なんのこれしき」と言ってしまった出来事は、私、年に1回、相当重大な怪我をする習性があり(去年は指を8針縫った)、年1回はなんのこれしきと思ってます。 ―徳丸さんの冷静に状況を見渡せるバランス感覚や技術班としての視点は具体的にone TO kyoを支えてくれています。素敵な公演を皆さまにお届けできるよう、one TO kyo一同頑張ります!本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました!―
大塚 瑞季 高校からストリートダンスを始め、大学時代、青山学院大学のダンスサークルADLでジャズヒップホップなどの振り付けを多数担当。その後声楽などのレッスンを重ね、ミュージカルコンサートや自主公演などで舞台に立つ。今回がoneTOkyoへの参加、並びにミュージカル作品初出演となる。特技はすぐ寝ること、どこでも寝ること。好きな食べ物はカレー、たまごサンド、チョコモナカジャンボ。 ―本日は女役、凛とした雰囲気が魅力的なダンサー育ちの新鋭女優、大塚瑞季さんにお話を伺います。大塚さん、よろしくお願いします― よろしくお願いします。 ―大塚さんは元々ダンサーとして活動されていたとか?― そうです。高校からストリートダンスを始めて、大学でもダンスサークルに入ってジャズやヒップホップを踊っていました。 (右から二番目:大塚瑞季) ―ストリートにジャズにヒップホップ!万能ですね……!ではミュージカルのご経験は?― (ミュージカル楽曲の)コンサートに参加したことはあるのですが、ミュージカルそのものは今回の「なんのこれしき」が初めてです。 ―そうなんですね!稽古ももう始まっていますが、共演する役者のみなさんの印象や本番への意気込みなどはいかがでしょうか― まだ稽古も数回ですが、全員チャレンジ精神があって舞台に対する愛に溢れていて、その熱量がとても魅力的だなと思っています。私もしっかりその一部になって、自分の役を誰よりも愛して舞台で体現したいです。 ―素敵な意気込みをいただきありがとうございます……!そういえば大塚さんはWICKEDがお好きだと伺いましたが― 好きです。WICKEDは私の人生を変えてくれた作品だから。WICKEDを観て、自分のやりたいものはこれだと思ったんです。 それまでダンスばかりしていて、ミュージカルっていきなり歌い出すのに違和感を感じて苦手意識すらあったし、自分がやるものだとは思っていませんでした。でもなぜか大学4年の就職も決まった頃に気が向いて、当日券も運良く買えてひとりで観に行ったんです。それまで自分はどんな表現の場に進みたいのかなとずっともやもやしていたものが、すーっと晴れたような感覚でした。私はこれをやらないとだめだ、と思いました。大好きで大切な作品です。 (中央:大塚瑞季) ―運命の出会いだったんですね……!それで将来の夢が決まった、ということですか?― あ、将来の夢は海の近くに住んで家族と毎日笑いながら食卓を囲む生活を送ることです。 ―(笑) これだ!と思ったことに思い切って飛び込む勇気があり、かつ等身大で素朴な素顔もお持ちで。これからの大塚さんから目が離せませんね!それでは最後に、思わず「なんのこれしき」と言ってしまった出来事を教えて下さい― かっこつけてNYに一人旅に出たら、パスポートと財布が入ったリュックをなくして泣きながらNYの街中をかけずりまわったときです……大使館のお兄さんの優しさ、一生忘れません。 ―意外過ぎるおっちょこちょいエピソードです笑。本日はお忙しい中楽しいお話をありがとうございました!大塚さんのミュージカルデビューをどうぞ皆さまお見逃しなく!―
阿部 さくら 上智大学卒業。大学時代は早稲田大学ミュージカル サークルSeiren Musical Projectで役者や振付を経験。卒業後ミュージカル ・アカデミー06期を経て現在フリーで活動中。出演作にミュージカル座『RANGER』『サイト』がある。主な振付作品にはSeiren『Catch Me If You Can』など。 ーー今日は、若手振付師として活躍中で、「なんのこれしき」の振付を担当してくださっている、阿部さくらさんにお話を伺います。よろしくお願いしますーー お願いします ーー阿部さくらさんはミュージカルでのキャリアも長く、現在フリーで活躍されているということですが、何か他の特技もあるんですか?ーー 唐突ですね! 私は、中高時代に、軽音楽部でバンドをしていました。ギター担当です。 あと、タイピングも得意。ブラインドタッチめちゃくちゃ早いです!笑 ーー意外な一面を知ることができて、嬉しく思います。ーー それでは、早速ですが、この舞台にかける思いを教えていただきたいです。 実は、1人で「ミュージカル全編」の振付を担当するのは初めてで、気合が入ってます!One TO kyoのメンバーから「良い作品を作りたい」という気持ちがビシビシ伝わってくるので私も頑張らなくてはと思っています! ーーありがとうございます。阿部さくらさんの振付には華があります。今回、阿部さくらワールド全開の振付を見ることができるのが楽しみです。ーー ありがとうございます ーー舞台の世界に飛び込んだきっかけを教えてくださいーー 宝塚歌劇団を観て面白いと思って、ちょうどその後地元で子供ミュージカルのレッスンが始まったので入りました!そこからずっと続いてます。 ーーそうなんですね。将来の夢も、、、やはりミュージカル女優ですか?ーー 将来は、、、 演技派女優をしながら名振付師になる!です。 ちょっと贅沢…ですね笑 ーー応援しています。ーー ありがとうございます ーーそれでは最後に今回のミュージカル「なんのこれしき」に関連して、なんのこれしき!!!と言ってしまったエピソードを教えてください。ーー やらなきゃいけないことがたくさんある時、なんのこれしきと言いたいけど、あーどうしようこんなに課題が、頑張らなきゃ……ってなります。笑 ーーなかなか言う機会のない言葉かもしれませんね!それでは、本番で阿部さくらさんの振付を拝見することを楽しみにしています!本日はお忙しい中お話をしてくださりありがとうございましたーー