ご支援くださいまして、誠にありがとうございます。皆さまから寄せられた応援メッセージも日に日に増えており、大変励みになっております。今回は、狭山市の夏を彩る「七夕飾り」について、少し詳しくご紹介いたします。入間川七夕まつりが江戸時代から続く伝統的なお祭りであることは、これまでの活動報告でもお伝えしてきました。なかでも、商店街を彩る独特の飾り付けは、見た人の記憶に残る存在感を放っています。これらは「矢来(やらい)飾り」と呼ばれ、狭山ならではの七夕飾りのスタイルです。もともとは、竹の枝を使った高さ1メートルほどの簡素な飾りが主流でしたが、昭和30年代後半から、現在の「矢来飾り」へと変化していきました。「矢来」とは、元来、防護や囲いに用いられる構造物の名称で、その名前を冠するこの飾りもまた、独特な構造をしています。通りの両端に柱を立て、その間に2本の丸太を水平に通し、そこから様々な装飾を吊るす構造は、全国的にも珍しく、狭山独自の形式として知られています。さらに、矢来飾りの華やかで個性的なデザインのルーツには、画家・竹久夢二にまつわるエピソードがあると伝えられています。夢二の美的センスに影響を受けた地元の若者たちが、自らの創意工夫を加えて飾りを制作したことが、今のデザインの基礎になっているそうです。毎年、その年の流行や時事ネタ、人気アニメのキャラクターなどをモチーフにした飾りが登場し、訪れた人々を楽しませています。いわば、地域の表現力が発揮されるアート作品のような存在でもあります。また、矢来飾りのそばには、七夕飾りとして広く知られている「竹飾り」も点在しています。狭山の竹飾りの特徴は、その先端に「魔除け」の意味を込めた飾りが付けられていることです。これは、古くからの信仰や風習を今に伝える重要な要素でもあります。七夕まつり当日はもちろん、まつり前後の期間にも矢来飾りを眺めに足を運んでいただければと思います。狭山市駅西口から七夕通り商店街までの道を、おりぴぃグッズを片手に散策してみてはいかがでしょうか。歴史と想いが詰まった飾りたちが、皆さまの訪れをお待ちしています。






