|この一年の想い
京都で洋食店「グリルにんじん」を営む、二代目の近藤 太地と申します。
父が亡くなって、一年が経ちました。
あの日から、毎日店には立っていますが、いまだに厨房に父の姿を探してしまう自分がいます。
朝、店の扉を開けた瞬間。仕込みの音が鳴る厨房。閉店後の静まり返った店内。
どこを見ても、父の背中が重なります。
46年間、この場所を守り続けてきた人でした。休みもほとんど取らず、弱音も吐かず、「手間暇をかけた洋食を、できるだけ多くの人に食べてもらいたい」その一心で生きてきた人でした。
僕は、その背中を見て育ちました。
でも正直に言うと、あの背中の重さを、僕はまだ背負いきれていません。
父がいなくなった日から、店は変わらず営業を続けています。けれど、同じではありません。
仕込みの量も、判断も、責任も、すべてが僕の肩に乗るようになりました。そして初めて気づいたんです。
この店は、父ひとりの力で立っていたわけではないことを。長年父を支えてきた母の存在。汗を流してくれるスタッフの存在。通い続けてくださるお客様の存在。
その全部で、ようやく成り立っていたことを。
物価は上がり続けています。人件費も、光熱費も、食材も。老舗であるこの建物も、維持には大きなお金がかかります。
正直に言えば、「本当にこの店を未来に残せるのか」何度も夜中に考えました。
もし父が生きていたら、どう判断しただろうか。どう乗り越えただろうか。
答えは分かりません。
でも、ひとつだけ確かなことがあります。
この店には、父の人生そのものが詰まっているということ。
そして、ここで過ごしたお客様一人ひとりの時間が、確かに存在しているということ。

前回のクラウドファンディングでは、本当に多くの方に支えていただきました。
あのときの「応援してるよ」という言葉は、父を失った直後の僕にとって、救いそのものでした。
あの支援がなければ、この一年、踏ん張ることはできなかったと思います。
心から感謝しています。

そして今、父が亡くなって一年という節目に、もう一度、皆さまにお願いをさせてください。
守りたいのは、売上だけではありません。建物だけでもありません。
父の味を。母の支えを。この場所に積み重なった46年の時間を。
そして、これから生まれるはずの未来の記憶を。
簡単な道ではありません。正直に言えば、怖さもあります。
でも、ここで終わらせたくない。
だからこそ、今回もう一度、クラウドファンディングに挑戦します。
父が命をかけて守ってきたこの店を、次の世代へつなぐために。
それが、父を見送ってから一年経った今の、僕の、偽りのない想いです。
グリルにんじんは、京都で46年続く洋食店です。流行の料理でも、SNS映えのための料理でもありません。
父が大切にしてきたのは、たったひとつ。
「手間暇を惜しまない洋食を、できるだけ手の届く価格で、より多くの人に食べてもらう」という信念でした。
洋食は、簡単に見えて、実はとても“人の力”が必要です。温めて盛り付けて終わりではなく、ソースも、揚げ物も、下処理も、仕込みも、全部が積み重ねです。料理は、技術と段取りと集中力でできています。
父はそれを、毎日続けてきました。そしてその父を、陰で支え続けてきたのが、母でした。
父は厨房で料理を作り、店の顔としてお客さまを迎え続けました。
一方で母は、前菜やサラダの仕込み、店の細かな掃除、備品の管理、気づき、段取り。
正直、地味で目立たないけれど、店が回るために欠かせない仕事を、毎日当たり前のようにこなしてきました。

母は今70歳。写真に写るのも得意ではなく、前に出るタイプではありません。
でも、母の“気づき”と“手”があるから、店の品質が保たれてきたのは間違いありません。
父が亡くなったあとも、母は現場に立ち続けています。けれど、この先ずっと同じようにはいきません。
母の役割や技術を、誰かが受け継がなければならない。
今、私たちはまさにその“承継”の壁に直面しています。
この一年で、店の課題がよりはっきりと見えてきました。そして、どれもが「努力」だけでは解決できない問題です。

「ここ、いつも繁盛してるし儲かってるでしょ?」そう言われることがあります。沢山のお客様に愛され足を運んでいただいているものの、正直に言えば、そのイメージと現実には大きな差があります。
手作り洋食は、原材料も、油も、電気も、ガスも、人件費も、すべてが積み重なってコストになります。それでも、父の理念を守り、できる限り価格を抑えてきました。
でも今は、物価高騰の波が、じわじわではなく“確実に”店の体力を削っています。そして、値上げをするにも、私たちは「ただ上げればいい」状態ではありません。

私たちの店は、約120坪の建物で営業しています。老舗であるがゆえに、建物の維持には継続的な修繕が必要です。
本来なら、利益のうち約5%は修繕費として積み立てるべきだと言われます。しかし今、現実は修繕積立ができません。
赤字の月もあり、キャッシュが残らない。大規模な修繕が必要になれば、約2,000万円規模の費用がかかる可能性もあります。さらに、現在も借入があり、先の不安を見ないふりはできない状況です。
ここが、私たちにとって最も大きい“存続の壁”です。

父の洋食は、“職人の手”で成り立っています。だからこそ、私が今一番力を入れているのは、スタッフを育て、定着してもらえる環境をつくることです。
でも、職人はすぐに育ちません。数ヶ月で身につくものではなく、年単位の時間がかかります。そして、育てるには「人件費」も「教育の時間」も必要です。
昨年は、厳しい経営状況の中で、十分な還元ができなかったこともありました。それでも、残ってくれている仲間がいます。この“人”を守らないと、料理も、品質も、未来も守れない。私はそう思っています。
父が亡くなって一年。私たちは、喪失感の中でも、営業を止めず、店を守ってきました。
でも、守るだけでは、未来へはつながりません。むしろ、今ここで一歩前に出ないと、「気づいた時には手遅れだった」そんな未来になってしまう気がしています。
だから今回のクラウドファンディングは、“資金集め”だけが目的ではありません。
・店の未来を守るための体力をつくること
・母の技術を承継できる仕組みをつくること
・職人が育ち、定着できる環境を整えること
・建物を維持できるよう、修繕の備えを始めること
それらを一つずつ積み上げて、「次の100年につなぐスタート」を切りたいのです。
今回の挑戦では、常連のお客さま、そして店を知る方々からの応援メッセージをいただきました。


長年この店を支えてくださった方々の言葉は、何よりも強い証明になると思っています。「この店には、残る価値がある」「ここで食べた時間が、人生の記憶になっている」そんな声が集まれば、店の未来を信じる力になります。
今回集まったご支援は、未来へつなぐための基盤づくりに充てます。
・建物維持・修繕に向けた準備(緊急箇所の点検・修繕費の確保)
・承継のためのマニュアル化・仕組みづくり(母の役割の言語化/業務改善)
・スタッフ育成・定着に向けた環境整備(教育・運用改善)
・クラファン実施に伴う必要経費(手数料・制作費等)
※具体の内訳は、目標金額と合わせて明記します。
|未来に残したいのは「建物」だけではありません
守りたいのは、建物だけではありません。父が積み上げた味。母が支えてきた日々。職人の手仕事。そして、ここで食事をした人たちの“記憶”。
この店は、私たち家族だけのものではなく、地域の時間の一部になっていると感じることがあります。
「また来るね」「ここがあるから頑張れる」そんな言葉を何度もいただきました。
だから、簡単に終わらせたくありません。次の世代へつなげるために、どうしても今、力が必要です。
もし、少しでも「この店が残ってほしい」「この挑戦を応援したい」そう思っていただけたら、ご支援・拡散という形で力を貸してください。
どうぞ、よろしくお願いいたします。


店舗名:グリルにんじん
所在地:京都市左京区一乗寺出口町51−2 専用駐車場7台あり
営業時間:ランチ 11:30~L.O.14:00(CLOSE14:30) / ディナー 17:00~L.O.21:15(CLOSE22:00)
定休日:火曜、第3月曜(祝日は営業)(夏期臨時休、年末年始休)
総席数:45席(C19席、T14席、座敷12席)
ご予約:075-711-7210
リターン品のワインについて酒類販売業免許の表記が必要な為、以下にリンクを記載しております。
https://www.grill-ninjin.com/news/wine-shop/
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