【コミュニケーションのあり方というもの自体を見直さなければならないと考えさせられました。心を届ける、、、というのが本当に感動でした。】* * *先日9月23日に行ったインターネット上Zoomを使ったイベントOriHime開発者吉藤オリィさん、オンライン教育プロデューサー田原真人さん、監督の古新と語り合う、【映画とロボットと反転授業】にご参加いただいた方からの感想の一部です。(他の方々の感想やイベントの概要はこちら)Zoomとは!スカイプのようにインターネット上でミーティングを行うことができるのですが、個別のIDがなくても、URLをワンクリックすることで接続でき、プレゼン資料等も参加者で共有できる、便利なツールです。世界中どこにいても、繋がることができます。 このZoomを使い、オンライン教育プロデューサーの田原真人さんの呼びかけで、日本全国、そして海外からも参加者が集まってくださいました。イベントでは、吉藤オリィさんがOriHimeのコンセプトについて説明。身体が弱く小学校5年から中学3年まで不登校を経験したオリィさんは当初、車椅子の発明に注力、その後、車椅子に乗ることもできない人達の生活を知ったことで、心を運ぶ車椅子を作れないかと、OriHimeが生まれました。エースパイロット、番田雄太さんもOriHimeでイベント参加してくれました。 監督の古新は、作り手の想いを一方的に伝えるだけではない、コミュニケーションのツールとしての映画の在り方、という話をしました。『存在に価値がある』オリィさんは、分身ロボットを通じて、古新は映画を通して、一方的ではなく、向こう側の存在、人と、双方向のコミュニケーションで繋がることを大切にしています。↓吉藤オリィ×古新舜 対談記事(リクナビネクストジャーナル2015.10.2)「孤独を癒すのは人口知能ではない」元引きこもりの科学者が開発する“人と人を繋ぐロボット”とは 本作あまのがわは、いじめで自分を見失ってしまった女子高生、史織が、OriHimeと旅をする物語。昨今様々なICTツールが登場し、高校生をとりまくコミュニケーションの在り方も劇的に変化するなか、史織は誰とどのようなコミュニケーションを紡いでいくのでしょうか。
2年前、東京ビッグサイト。 ステージに立つ吉藤オリィさんが手に持つ、黄色くて今より少しだけ大きいOriHimeが動き出し、そして、声が。皆は前を向き、OriHimeと黒い白衣のオリィさんに夢中。 私はそっと振り返りました、その声の主はきっと、少し後ろのほう、あのベッド型の車椅子に居る方なのではないかと感じ、何度も振り返りました。この日、はじめて番田雄太さんとお逢いしました。 * * * みなさま、映画あまのがわ、プロデューサーの松本沙織です。ここから2回にわけ、OriHimeエースパイロット、 【一歩を踏み出すこと】の大切さを教えてくれた大事な友人、番田雄太くんのことを、書きたいと思います。 私たちは2014年、雄太くんの存在を知るより前に、まず、早稲田大学の大先輩のご紹介で、吉藤オリィさんにお会いする機会を頂きました。オリィさんとお話し、OriHimeのことをもっと知りたいと訪れたのが前述のビッグサイト、福祉関係の展示会でした。 プレゼンが終わりブースへ。ここで、番田雄太さんとはじめて逢いました。「昨夜、作ったばかりの名刺」、といただいたのがこちら。彼は、岩手から分身ロボットのOriHimeを操作することで、オリィさんとともに全国で講演活動を行っていました。 その出逢いから数ヶ月後、私たちが主催するパーティーに、雄太君がどうしても参加したい、住まいの岩手から、OriHimeを介してではなく、実際に東京に来たい、とメッセージをくれました。そのの強い気持ちに先導され、いつしか、どうしても逢いたい、会場に呼びたいと思うようになりました。仲間で名前をなんて呼び合おうか、ということもメッセージで会話をして、雄太くん、と呼ばせてもらうことにしたのもこのときです^^ 行きたい気持ちと、呼びたい気持ち、それが一致した、私たちが本当の友達になれた瞬間だったのではと思っています。 そして、雄太くんはベッド型車いすを使い、新幹線に乗り、早稲田にあるパーティー会場へ来てくれました。嬉しかったです。このパーティーには子どもたちも大勢参加していて、雄太くんの話をじっと聞いていました。雄太君は一生懸命話をしてくれました。 このとき、いろいろなことを知りました。 車椅子が会場に入れるよう、事前に、ドア幅を調べたり、スロープの場所を確認したり、階段の段数を数えたり。 また、呼吸器のこと、身体を冷やす氷をどれくらい用意しておけばよいかということ。 雄太くんが到着したとき、私は会場につながるスロープで待っていました。お母様が車椅子を押してこちらへ近づき、そして、会えた。 会場で場所を移動するとき、帰りに出口まで行くときは、車椅子の操作をさせていただき、友達の重みを感じました。 その後もときどき、雄太くんから「松本さん、東京へ行くので、どこかにでかけませんか?」と誘っていただき、都内をめぐったり、水族館にも行きました^^ いくつものパーティーでもご一緒しました。幹事を一緒に行ったときには、パーティーの後一緒に会計報告をしたり、反省会をしたこともあります。 岩手にも逢いに行きました。 こうして、OriHimeが繋いでくれたご縁、少しずつやりとりを重ね、場所が離れているときにはOriHimeで、ときにリアルに逢えるようになりました。 雄太くんがいまこうして、『東京に逢いに来てくれる』ことや、『岩手に来て下さいと誘ってくれる』こと、つまり、【リアルに逢える】ようになるまでには、いくつもの、彼の、「踏み出す勇気」があったことを、私達は少しずつ、知るようになります。 (後編へつづく)
このたび本プロジェクトをvalue-pressにてプレスリリース配信致しましたので、ご報告申し上げます。 既に複数の媒体・メディアの方々からお問合せを頂戴しております。 是非、ご一読いただけますと幸いです。■本件お問合せ コスモボックス株式会社 担当:松本 090-1699-8408 info@cosmobox.jp プレスリリース本文はこちらです
主体的に協働することの大切さを伝えたい 本作を通じて行いたいことは、 映画を通じて学校教育をより深く、視野の広い環境にしたい この映画を通じて、教育現場、学生さん、教職員の方々に、 クリエイティブな学びの大切さをドンドンお伝えしていきたいという想いがあります。 アクティブ・ラーニングって言葉をご存知ですか? 2020年にセンター試験が無くなります。 2014年には下村博文元文部科学大臣が「アクティブラーニング」を全国の学校に 普及させようと提言されたのです。 「アクティブラーニング」は「主体的かつ対話的な深い学び」という定義で 今までの学校のように先生の板書をただ写して学ぶ受動的なやり方ではなく、 自分たちから学び合いをしていく中で、 学ぶことを自分たちからアクションを起こしていき、 他者と学びを享受し合う環境にしていこうという取り組みです。 この考え方は学校だけでなく、企業でも大変注目されているあり方で、 自分は2007年に入学したデジタルハリウッド大学大学院でこのやり方を体感し、 大手予備校時代も含め、約10年間、アクティブラーニング教育を実践してきました。 自分にとって、学校は牢獄のような場所だった 自分は学生時代、日本の学校教育に馴染めませんでした。 黒板で書いたことを学んで、それを点数だけで評価する。 自分のやりたいものを学べず、同じことを同じようにするあり方が とても息苦しかったのです。 大学の講義も90分間、教授が無口で黒板を書くだけ。 これなら内容をコピーして配布したら1分で終わるじゃないか、 そういう気持ちでおりました。 大手予備校で10年間、物理の教鞭を取る 大学を卒業してすぐに大手予備校講師の物理科に採用されておりました。 最初は受験の高得点を取るためのテクニックを重視してましたが、 デジハリ大学院でのアクティブラーニングを知ることにより、 講義の仕方をガラッと変えました。 Yotubeやアニメーションを積極的に学生同士を対話させておりました。 予備校講師時代に伝えていたことは、 勉強はスポーツであり、みんなで声を出しながら学んだ方が 断然記憶に残るよね、ということでした。 この考え方は、今行っているアクティブ・ラーニングの活動にも とても通ずる発想だと思っております。 映画の現場で学んだチームビルディングと社会人基礎力 アクティブ・ラーニングと映画の現場のつながりはとても強い関係があります。 勉強ばかりしかしてこなかった自分は、映画の助監督に就いた時に 怒られてばかりで使い物にならないと言われ続けました。 物事の視野が狭く、自分中心に物事を考えること、相手に迷惑を考えずに行動するなどなど、 今から考えると様々なことをやらかしていました。 その理由は、生の体験、人との関わる体験をしてこなかったことが原因でした。 そこから、様々な先輩方に教えを請いながら、少しずつ自分改革を行っていったのです。 学校や家庭では教えてくれない大切なことが山ほどあったのです。 答えが一つに決まらないことをトレーニングしてもらいたい このような経験と活動を元に、本作を通じて 学校の教育現場で本作を使ってもらいたいと思っております。 道徳教育はもとより、チームで一緒になり、アイデアや意見をぶつけ合いながら、 企画力や計画力、発想の柔軟性やチームビルディングのあり方、 社会に出た時にちゃんと使えるコミュニケーションの仕方や 自分の意志をしっかりと伝えることができる積極性を 身につけてもらいたいと考えております。
本作「あまのがわ」のテーマ「踏み出す勇気が、自分を変える」に至るまでには 前作「ノー・ヴォイス」の制作、上映活動が強く関係しております。 殺処分される犬猫の数ってどのくらい? 前作のテーマは「捨てられる命ゼロを目指して」 制作当時は、犬猫の殺処分数(環境省発表の数字)は20万頭近くでした。 現在は、10万頭近くまで減ったのですが、 まだまだ悲惨な状況の犬猫たちは本当に数が多いのです。 自分は、この問題を知るまではペットショップで当然買うんだという知識しかありませんでした。 その中で、民間の団体が保健所から犬猫を預かり、新しい飼い主を探す活動をしていることを 知ったのでした。 保健所では、人間の都合で飼えなくなった犬や猫が 数日から一週間という短い時間で殺されてしまう現状があります。 ですので、保健所や預かっている団体さんには、 新しい飼い主さんを待っている犬や猫が沢山いるわけなのです。 ペットショップの犬や猫は、とてもかわいく心をひきますよね。 でもその見えない部分にも、実は同じ命として 飼い主を探している犬や猫がたくさんいるのです。 人間は、どうしても外見や新しさというものに惹かれがちなのかもしれませんが、 犬や猫はモノではありません。 命なのです。 だからこそ、この現実を知ってもらい、 犬や猫を飼う際に、選択肢を知って選んでもらいたい、 そういう思いを前作には込めたつもりです。 「飼わないことも動物愛護」 犬や猫が死ぬまで面倒を見るのですから、 時間やお金も覚悟がなければ、一緒に暮らすことはできません。 犬や猫は、家族と同じ存在なのです。 その意識を持って、ちゃんと家族に迎え入れてほしい。 切実にそう思うのです。 「地道な活動を継続してされている方々」 悲惨な犬や猫の数を減らしたい 殺処分される犬猫をゼロにしたい そんな思いを掲げている方々が全国に沢山いらっしゃることを知り、 映画を通じて、この想いを子供たちに伝えていきたい、という想いで 劇場公開から早三年、現在も各地で本作の上映が続いております。 そこで感じたことは、何か具体的な行動を小さくてもいいから起こしていくことが 横のつながりになっていき、社会を動かしていく、ということでした。 現に様々な自治体でも、保健所の環境衛生の改善、 殺処分数を減らすための職員の対応の改善、 キャンペーンを掲げて捨てられる犬猫の事実の普及など、 取り組まれております。 こうしたアクションが社会に根付いた課題を変えていくきっかけになると思います。 「ノー・ヴォイス」のエンディング曲の田中秀子さんや NPO法人 日本動物生命尊重の会 A.L.I.Sさんともご一緒させて頂き、 日本の殺処分の現状をお伝えすることもつい数日前にさせて頂きました。 田中秀子さん、A.L.I.Sさん他、全国の沢山の活動家の方々の想いに 頭が下がる想いで、自分自身を振り返った時に、 踏み出すことで、様々な出会いや気付きが生まれる。 それが社会をプラスにしていき、自分たちも幸せになっていく。 大切なことは、自分から踏み出していく勇気を持つことなんだ、 そう思い、次回作のメッセージを「踏み出す勇気が、自分を変える」にしたのです。 「ノー・ヴォイス」の想いはまだまだ続けてまいります。 いろいろな方々と連携を取っていきたいと思います。 この3年間で全国各地を巡らせて頂きました 埼玉県の主催で約2000名の方々に向けて講演と上映を開催させていただいたり、 俳優座で女優の杉本彩さんと上映及び対談をさせて頂いたり、 日本航空高等学校さんで石川・山梨1300名の学生さんに 都議の塩村あやかさんと一緒に上映会と講演会をさせて頂いたり、 こうして様々な方々と連携を取りながら、前作の活動も広げて参りたいと思います。 来年には、「ノー・ヴォイス」の小説も出版されますので、 ぜひ、応援を頂けましたら幸甚です。 「ノー・ヴォイス」と「あまのがわ」各々連携を取っていき、 犬猫の命の大切さを伝え、そして、踏み出す勇気の大切さを 伝えていきたいと思っております!