前回は、なぜ「登米市の食を絵本にしたい」と思ったのかを書きました。今回は、なぜその絵本を「高校生と一緒につくりたい」と思ったのかについて書いてみます。私自身、18歳で登米市を離れ、東京で暮らしていた時期があります。その頃、「出身どこ?」と聞かれると、よく「宮城・仙台」と答えていました。「登米市」と答えても、「どこ?」となることが多かったからです。これは単純に、登米市の知名度の問題だったと思います。ただ、それとは別に、当時の私は登米市のことを、「特にこれといった特徴のない田舎」くらいに思っていました。ずっと住んでいたので、そこにあるものが当たり前すぎて、わざわざ地元について考えることもなかったんだと思います。でも、大人になって改めて見てみると、意外とそうでもない。人口は約7万人いて、面積も広い。広大な田んぼがあって、お米をはじめ、野菜や牛、豚など、いろいろなものが作られているし、郷土料理もちゃんとある。海はないけれど、気仙沼市や南三陸町、石巻市と接していて、少し行けば三陸の海があり、新鮮な魚も入ってくる。夏には伊豆沼・内沼いっぱいに蓮が咲いて、冬になればたくさんの雁が飛んでくる。こうやって並べてみると、結構いろいろあるんですよね!でも、高校生だった頃の私は、そんなことをほとんど知りませんでしたし、考えたこともありませんでした。だから、これから進学や就職で登米市を離れていくかもしれない高校生たちには、その前に一度だけでも、自分たちが暮らしているまちのことを見つめる機会があってもいいんじゃないかと思いました。今回、高校生には、登米市の食を題材にした絵本作りを共に進める中で、「こんなにたくさんの食が登米市にはあるんだ」と、一つでも新しく知るものがあればいい。そして、その高校生たちが描いた絵が一冊の絵本になって、今度は市内の小さな子どもたちへ届きます。高校を卒業したら、いろいろな場所に行って、いろいろな経験をしてほしいです。ただ、いつか誰かに、「出身どこ?」と聞かれたときに、「登米市です。実は、食べ物めちゃくちゃうまいんですよ」くらいのことを、ちょっと自慢げに言ってもらえたら嬉しい。私が大学生の頃は、そんなふうに地元のことを話すことはなかったので。そして、一度他所の地域に出て行っても、将来登米市に戻ってこようかなと思える小さなきっかけづくりをしていきたいと考えています。そんなことも考えながら、高校生と一緒にこの絵本をつくっていきます。そして、今回は「食」についてですが、子どもたちが郷土愛を育めるように今後も様々な活動をいたします。どうぞとめ青年会議所の活動へご支援・応援の程、今後ともよろしくお願いいたします。





