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「バンド組もうぜ」みたいに「本屋やろうぜ」と言おう。かえるライブラリー始めます。

「かえるライブラリー」は、本棚を設置する場所さえあれば、どんな地域でもできる参加・参画型の本屋×ライブラリーです。「本を届けたい」と思うメンバーが本を持ち寄り、「本を読みたい」人がそこに集まります。販売に伴い発行される「かえる券」で地域の若者ともつながることができるプラットフォームをつくります。

現在の支援総額

450,784

45%

目標金額は1,000,000円

支援者数

118

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2019/01/01に募集を開始し、 118人の支援により 450,784円の資金を集め、 2019/01/30に募集を終了しました

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「バンド組もうぜ」みたいに「本屋やろうぜ」と言おう。かえるライブラリー始めます。

現在の支援総額

450,784

45%達成

終了

目標金額1,000,000

支援者数118

このプロジェクトは、2019/01/01に募集を開始し、 118人の支援により 450,784円の資金を集め、 2019/01/30に募集を終了しました

「かえるライブラリー」は、本棚を設置する場所さえあれば、どんな地域でもできる参加・参画型の本屋×ライブラリーです。「本を届けたい」と思うメンバーが本を持ち寄り、「本を読みたい」人がそこに集まります。販売に伴い発行される「かえる券」で地域の若者ともつながることができるプラットフォームをつくります。

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こんにちは!カリカリブックス(仮)の増川千晶です。「なぜ大学に行くのだろう?」高校生のとき、わたしはこんな疑問を一度も持ったことはありませんでした。高校が多少進学校であったこともあり、大学に行くこと、行けることが当たり前になっていて「なぜ行くのだろう」をすっぽり抜かして「どこに行こう」なーんて考えていました。高校のときの先生や友人に「高校の時のわたしってどんなだった?」ってきくと「勉強をひたすらしていた子」と答えられます(ほんとうに)。そして何人かには「二宮金次郎みたいだった」と言われます(これもほんとう…)。皆さんはご存知でしょうか?二宮金次郎少年の像を。二宮金次郎少年っていうのは薪を背負い、本を読み歩いている少年のことです。高校生のわたしは、自転車に乗りながら漢文必携を読み、歩きながら単語帳、トイレを待ちながら単語帳をこなす人間で、どんなときにも片手に勉強道具があったので、よくそう言われていました。正直、どんだけ…と引いてしまうくらい、なぜか勉強をひたすらしていたんです。大学に行く意味も勉強する意味も考えていなかったのに。ただ、「勉強しているわたし」としてしか認められなかった、それだけでした。上でも言ったように、わたしのことを聞くと「勉強」しか、正直出てこない。仮に、高校生のわたしから勉強をとったら何もなかったんです。友達も多くない、可愛くもない、部活も大してできない、そんな何の特徴もないわたしは自分の知ってる限りのパラメータの中で勉強を選んで必死にしがみついて高校生活を過ごしたのでした。・・・・・大学に入り、ツルハシブックスにいた姉がきっかけで西田さんとお会いしました。姉はすごく面白そうだから、と言って、イベントにわたしを誘い、西田さん・ツルハシブックスの皆さんを紹介してくれました。そこにいたツルハシブックスの方々の印象は、小学生の女の子が大学生のお兄さんに恋するようなキラキラした感じ…つまり、ひたすらに素敵でした。なぜこんなに楽しそうに、そしてたくさんのことをたくさんの方向から考えているんだろう、と本気で不思議に思いました。ここには、勉強以外の世界があった、高校生のわたしが生きていたのはとんでもなくちっぽけな世界だったんだと、思い知りました。・・・・・このイベントを機に、過去の自分に伝えたいことを今の高校生に伝えようと伊那で古本屋「カリカリブックス(仮)」を始めました。高校生のわたしはたったひとつだけの世界で生きていて、周りからの見える評価に頼りっぱなしで、立ち止まる隙もなくて、いつも全力で走っていました。そんなことをすると苦しくなるのは当たり前でした。でも、立ち止まっていいよ、と言ってくれる世界はわたしの中になかったんです。本、そして本屋というのはさまざまな価値観の宝庫です。たくさんの世界に出会い、生きる楽しさにあふれています。勉強という、ひとつのバロメーターにとらわれず、いっぱい立ち止まって。もっと楽しい方へ、いろんな世界へ。かえるライブラリーもそんなわくわくする価値観が集まってくる空間になります。色とりどりの価値観が混ざり合って踊りだしたりして…想像するだけで楽しすぎます。どうですか。本屋、やりたくなりませんか?


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こんにちは。ツルハシブックスで3年ほど店員サムライをしていました、増川葉月です。わたしが店員サムライをするきっかけになったのは、今回のかえるライブラリーの発起人である、西田さんに声をかけていただいたことがきっかけでした。ツルハシブックスは新潟大学の近くの駅前に位置し、地域の大学生や中高生、そして地域の大人と、多様な人たちが行き交う場所。当時大学生だったわたしも徐々にその中に入っていき、中高生たちと塾をしたり、ツルハシブックスの店員をしたりと、多様な方法でツルハシブックスに関わらせていただいていました。現在は旅行代理店に務めながら、週に1度、わたしが現在暮らしている村上市高根という場所にて中高生のための学習スペースを開いたり、地域の子どもたちに向けたイベントを行ったりしています。中高生の頃の自分を振り返ってみると、本当によく頑張っていたなーと思います。まさしく、「生きる」ということに必死でした。その頃は、勉強、部活、習い事から、友だちや彼氏という人間関係まで、いつも心の中は不安でいっぱい。周りの期待に応えなきゃって、表には見せなくても、空気を敏感に感じ取っていたように思います。だから自分に自信をつけられるように、分かりやすい方法で自信の獲得を試みていました。わたしにとって、そのひとつが、勉強でした。どんな評価を自分がそこでもらえるのか、というところに焦点を当てていたのです。とにかく外からの評価で、自分を正当化したかった、自信をつけたかったのですね。でも、どうしてか、自分が望んでいた点数を取っても、希望の高校に入学しても、根本的な自信の獲得にはなりませんでした。「何のために勉強するのか?」「何のために進学するのか?」それらの問いに対して、中高生の頃のわたしは自分の中に答えを探すことはしていなかったのです。だから、大学生になって突然、大勢の自分と同じくらいの学力の人たちの中に入れられたとき、「わたしはだあれ?」という謎が生まれ、現代よく聞く大学生の悩みでもある、「自分のやりたいことが分からない」という悩みがわたしの中にも存在していました。すごく漠然とした悩みだったのです。だからツルハシブックスの店員サムライを始めた当初、わたしはそんな自分の悩みや苦しみを言語化出来ていませんでした。ただ、ツルハシブックスで店員サムライをしたり、中高生たちと勉強をしていると、少しずつ自分の引っかかりに気が付くようになりました。つまり、問いが生まれるようになったのです。どうしてあの高校生の女の子は友人関係の悩みをわざわざわたしに説明してくるのだろう?どうしてあの中学生の男の子は特に何を話すわけでもないのにツルハシブックスにやってくるのだろう?わたしはどうして中高生のために本屋をやっているのだろう?etc……まさしく、これらの問いこそが「ツルハシブックス」というものだったと今では感じています。問いが生まれると、いままでどうにも思っていなかったことを少しずつ紐解いていけるようになります。わたしにとっては、「中高生と関わる」ということが、過去の自分や現代の地域と子どもたちの関係性を見つめ直すいい機会になったのだと思います。すると少しずつ、「わたしにとって、ツルハシブックスでのお客さんは過去の自分だな」と思うようになっていきました。いまここに過去の自分が居たら、わたしはどんな場を提供したい?どんな風に接したい?そんなことを考えながら、日々、過ごしていました。ツルハシブックスが本屋であったことには意味がありました。本屋であるということは、みんなに開かれた場であること。本屋に入ってはいけない人はいません。その上、本屋にはたくさんの世界があります。作家さんたちの世界が無数にある中、本屋空間に行きかう人たちの世界も重なっていくことで、さらに広がる世界が存在するようになります。そして、そんな中に中高生たちが入ってきてくれたとき。本屋にとっても良い問いを与えてくれるし、中高生たちにとっても、広い世界を感じるひとつのきっかけになるのだと思います。わたしが中高生の頃は、学校と家庭での評価が、すべての世界だと感じていました。ただただがむしゃらに励むこと、それにも価値があるとは思いますが、特にこれからの時代を生きていく中では、他人評価よりも自分の感性を信じて生きていくことが大切だと感じます。そして、自分の感性こそが原動力となっていくと思います。そのためには、やっぱりいろんな問いを感じること、そしてそれを追求してみることがカギになるのではないかと、思っています。いまのわたしは、中高生がいろんな問いを感じられる、そんなかえるライブラリーを目指したいです。ぜひ、一緒にやってみませんか?そして、あなたはどんなかえるライブラリーを目指しますか?


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西田卓司です。今日は、ツルハシブックスのコミュニケーションデザインについて、特に「寄付サムライ」について考えたいと思います。「ツルハシブックス」の特徴としては、サムライ制度が挙げられます。もともとは、「みんなで本屋を運営する」という意図で、名作映画「七人の侍」にならって、店員サムライ(店員をやる)、贈本サムライ(ハックツに本を寄贈)、掃除サムライ(街中のごみ拾い)など七種類のサムライがありました。「店員ボランティア」ではなくて、「店員サムライ」と呼ぶことで、何か劇団のようになる気がしました。その中でもネーミング的に一番イノベーションだったのは、2013年の改装と2014年のツルハシ号の費用を集めるための「寄付サムライ」だったのではないかと思います。寄付されると、「寄付サムライ認定バッチ」を授与して、木刀と一緒に写真を撮る。この「寄付サムライ」は、「寄付」文化に大きなイノベーションを起こしたのです。(と僕はめちゃめちゃ思ってます。「ファンドレイジングジャパン」に呼ばれないのが不思議でした。笑)通常、寄付する人と寄付される人は、寄付したい人のほうが強い立場にあります。寄付したい人「寄付します」寄付される人「あ、ほんとですか?うれしいです。ありがとうございます。」とこのような会話になるのが普通です。ところが、寄付サムライ募集では、次のような会話が発生したのです。寄付したい人「あの、すみません。寄付サムライになりたいんですけど。」寄付される人「えっと・・・。まだ君には早いんじゃないですかね。ほんとに覚悟あるんですか?寄付したい人「あります!ぼく、寄付サムライになりたいんです!お願いします!」(実際にツルハシブックスで起こった会話より)(イロハニ堂サカノさんも寄付サムライに。)このとき、寄付の総額を金額で表すのではなくて、寄付者の人数で表現しています。結果、200名を超える寄付サムライが発生したのです。(女子高生寄付サムライも誕生)東京でも、今回参画する仙台の一馬さんと能登の奈美さんが寄付サムライに。最近、とある応募書類のペーパーを書いていて、「得意なことは何か?」と唐突に聞かれて、あ、僕の得意なことってなんだろう?って考えて、出てきたワードが、「フラットな関係性をつくるコミュニケーション・デザイン」が得意って出てきたんです。悩みを聞いて本を処方する「本の処方箋」も寄贈本を持ち寄ってやる「10代に手紙を届ける読書会」もフラットな関係性をつくるコミュニケーションのデザインなのではないかと思います。その中でも、「寄付サムライ」は、もっともインパクトの大きなコミュニケーションデザインなのではないかと思います。「寄付」ではなく、「寄付するあなた」がほしい。だから、金額ではなく、人数が大事なんです。今回の「かえるライブラリー」クラウドファンディングも、人数を大切にしたいと思います。「本屋やろうぜ」に共感した人が寄付をする。あるいは、寄付しなくても、「本屋がやりたくなってきた」と思う人が増える。そんなことがこのクラウドファンディングが生み出す価値なのではないかと思います。なので、1か月のあいだに更新する活動報告では「なぜ本屋なのか?」という問いに対する自分なりの仮説と「本屋をやってみた」人による本屋やってみたら?というメッセージになっています。あなたも、「本屋元年」という名の船に乗りませんか?


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こんにちは。井上有紀です。2014年に新潟市内野町のツルハシブックスを訪れ、翌2015年4月から1年間、「店員サムライ」と呼ばれるスタッフをしていました。もともと東京出身で大学も東京でしたが、それがきっかけとなって新潟県で就職し、現在は、地域と若者のプロジェクトをコーディネートしたりシェアハウスで暮らしたりしています。・・・・・「本が好き」という人はそれなりにいると思う。活字離れやネットの普及で本を読まなくなったとは言われるけれど、紙の本はまだまだ身近なところや生活の中に意外とある。ただ、本とひとくくりに言っても本当にたくさんのジャンルやタイプがある。小説、詩集、専門書、絵本、漫画…だから、個人の所有する本棚も、本がセレクトされている本屋も、本当に十人十色だ。ツルハシブックスは、コミュニケーション本屋だった。初来店者から常連さん、小学生からお年寄りまでさまざまな人が来て、雑談やイベント参加や寄付など、本を買うだけでないコミュニケーションをして帰っていく。ここで店員サムライをやるようになって、私はたくさんの人と「おすすめの本」を起点にいろいろな話をするようになった。皆がおススメしてくる本の中には知っている本もあったけれど、多くが新しく知るものだったり、読んだことがないものだった。読んだことがあっても、おすすめする人やタイミングによって、その本への見方が変わったりまた読んでみようと思ったりした。好きな人たちがおすすめする本は不思議と、大型書店で様々なジャンルの本を歩いて見ている時よりもずっと、「読んでみよう」と思えたし、「あの本はあの人が好きそうだ」「この本屋の人の選び方は好きだな」などと思うと、一人での本屋めぐりもずっと楽しくなった。視点が変わっている本や好きな本、その本の話を共有する仲間が増えてくると、「届けたくなる本」が生まれてくるときがある。つい先日も、リトルプレスではあるがある本に感銘を受け、読んでほしい人が何人も頭に浮かんだので思わず問い合わせて数冊仕入れてしまった本があった。読んだ後、結婚するしないに関わらず、女性が年を重ねることが楽しみになるような、そんな本だった。仕入れたその本は、私のSNSで呼びかけて販売した。近くに売っている店もあるけど、私から買いたい、とメッセージをくれる方もいた。読んでから感想を送ってくれる方もいた。口から直接言葉で伝えられる以上のことが、本に乗って届いたような気がして、とても嬉しかった。私は本の専門家でもなんでもない。ツルハシブックスの店員も、半分成りゆきでなったものだった。けれど、私は本を誰かに届けることができたし、届ける楽しさや幸福度を知った。専門家じゃなくても、「好きな本を薦める人」にはなれるのだと思った。「かえるライブラリー」はそんな体験を増やしていく仕組みなんじゃないかと思う。2016年11月に、内野駅前のツルハシブックスは閉店した。けれども結果的にツルハシブックスから生まれた「本屋」はむしろ増えた。ツルハシブックスで働いていた店員サムライたちが「一人本屋さん」をやりはじめたのである。「本屋」といっても実店舗はなくイベント販売だったり間借り販売だったりとその数は少量だけれど、本屋同士だからといって競争することもない。選ぶ人や時期が違えば、本棚のラインナップも変わってくる。その個性や色の違いや変化が魅力で、醍醐味で、本に関わり続ける理由だ。「経営」という意味での本屋のプロはいるかもしれないけれど、「本を選んで届ける」ことは誰しもができ得ることなんじゃないかと思う。それこそ大学生でも、高校生でも。「場」を小さく作ってみること、その時生まれたコミュニケーションと景色を知ることは、実はそれだけで少し自信になる。そのツールとしても「本」はぴったりだと思う。「個人」を大切にしながら自分たちの暮らしをつくる、これからの地域での生き方を、「かえるライブラリー」がちょっとだけ支えてくれるかもしれない。・・・・・2年前に引っ越してきて仲間や先輩に支えられながら暮らしてきた長岡でも、小さく「かえるライブラリー」を始めようかなと思っています。 つづく。


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六本木「文喫」いってきました。入場料1620円の本屋。コーヒーと煎茶は飲み放題。先週、ウチノ食堂藤蔵のイベントの時のフレーズ、「じかんどろぼう」を思い出しました。「良質な時間を盗まれたい。」そんな人のための本屋だなと思いました。そんな空間で、コウメイさんとトークしてました。かえるライブラリーの仕組みについて。「なぜ、かえるライブラリーなのか?」そんなことをあらためて考える時間になりました。「かえるライブラリー」は場であり、プラットフォームで、特に20代~大学生、高校生とのコミュニケーションに有効な手段であると思います。場所としては、基本的には、福岡・福津・津屋崎のように、地域に本屋・古本屋が無くて困っている本屋空白地域に本屋をつくりたいという人が「本屋やろうぜ」と本屋を始めるのを想定していますが、1 不動産屋・旅行代理店など、お客さんがくればくるほど潜在的な顧客になる場を運営している人2 分譲・賃貸マンションの共用部分など、地域コミュニティの拠点として生かしたいという人3 大学や大学サテライト(地域)キャンパスなど、地域と学生の接点をつくりたいという人このような場を持ちたい、またはすでに経営・運営してる人にとっては、「かえるライブラリー」は有効であると考えます。「かえるライブラリー」の特徴は、1 「かえる券」の発行で若者に本を届けやすい2 私設図書館と違って、本が入れ替わる3 「本屋(的空間)をやりたい」という人がスタッフになってくれるの3つが挙げられます。コウメイくんと話したことは以下のような感じです。1 「かえる券」の発行で若者に本を届けやすい地域にはプレイヤーが必要で、地域に大学が無い場合は、高校生以下にアプローチするしかない。その時にコミュニケーションの方法はなかなか難しい。「かえる券」で本を買い、本を通じてコミュニケーションが起こることで、中学生高校生が地域のプレイヤーになっていく。そんなことをイメージしています。それは東京・練馬の「暗やみ本屋ハックツ」のように、中学生高校生にとっても、新たな世界の獲得につながっていくと思います。2 私設図書館と違って、本が入れ替わる本文中にも少し書きましたが、私設図書館の「賞味期限」問題があります。最初は面白がって人は集まってきますが、だんだんと気になる本を読みつくし、停滞していく傾向があります。それは、本が入れ替わらないから、何よりも「本を捨てられない」から、そういうことになっていくのかと思います。かえるライブラリーは、基本的には「販売すること」を前提に値段を付けて、本を置いてもらいます。(もちろん非売品もあってもよいのですが)その際に、申し込み用紙などに、「1年後には本を引き取りに来る、または処分することに同意する」というチェック項目を書いてもらうことで、1年後まで動きがなかった場合、運営側の判断で、その本を外すことができるようにしておくこと。これは、非常にささいなことにように見えますが、場に与える影響は非常に大きいと考えます。入れ替わらない本棚は、場にマイナスの影響を与えてしまうこともある、とツルハシブックスでの経験からも思います。3 「本屋(的空間)をやりたい」という人がスタッフになってくれるツルハシブックスは、「店員サムライ」という仕組みに支えられていました。お客さんとして本屋に来た人を、「店員やらない?」と言って、店員に誘うのです。劇場のような本屋ではなく、本屋のような劇場を目指していたツルハシブックスは、本屋という「舞台」で「店員サムライ」という「店員」役が「お客」役の人と演じる、一期一会の演劇だったのです。本文中にもありますが、キャッチコピーは「気がついたら私も、本屋という舞台の共演者になっていました」でした。そして、「店員サムライがなぜあれだけモチベーション高くやれたのか?」と聞かれることがあります。それはおそらく、バンドをやるように、本屋をやることが芸術活動、表現活動に近かったからではないかと思います。スタッフは半年ごとにミーティング合宿「サムライ合宿」をしていました。それは、新潟市から始まり、県内5か所くらいのカフェをハシゴしながら新潟県を北上し、新潟最北の村上市に宿泊するというものでした。合宿のコンテンツは、以下の通りです。(1ターム90分くらい)1 自らの人生の振り返り(ワークシート→発表)2 ここ半年くらいで行ったよかった場所の確認(チューニング)3 本屋であった名シーンの確認4 未来日記(1~5年後の日付を設定して日記を書く)5 「顧客」と「提供価値」の言語化(誰に何を届けるか) そして6 来季の計画、具体的やることの確認という流れで行っていました。午前中2ターム午後は3ターム。ランチは2人1組でペアランチで1ターム目を深掘りするようなランチにしました。振り返って重要だと思うのは、やはり、「チューニング」の時間を多くとっていたということだと思います。未来を描く前に、その人のバックボーンと感性を確認できるのがよかったのではないかと。劇場風に言えば、これから僕たちはどんな演劇をつくっていくんだっけ?バンド風に言えば、これから僕たちはどんな音楽をつくっていくんだっけ?を確認するっていうこと。だからこそ、表現活動としての本屋があったのではないかと思うのです。ツルハシブックスのように、地域で若者を含めてチームを組んで「かえるライブラリー」を運営できたら理想的だなと思います。もし、以下のような案件がありましたら、ご紹介ください。〇本屋空白地において、本屋やろうぜ、って言いたい人1 不動産屋・旅行代理店など、お客さんがくればくるほど潜在的な顧客になる場を運営している人2 分譲・賃貸マンションの共用部分など、地域コミュニティの拠点として生かしたいという人3 大学や大学サテライト(地域)キャンパスなど、地域と学生の接点をつくりたいという人バンドを組むように本屋をやり、本棚を組む。そして、「本」と「人」を循環していく仕組みをつくる。そんな表現活動のあるまちに住みたいなあと僕は思います。本屋、やろうぜ。