今日は里山まるごとホテルの一棟貸し型宿泊施設「中右衛門(なかよも)」に使う木材を探してきました。里山まるごとホテルのある輪島市三井町(みいまち)は、林業を主産業に発展してきました。今回のリノベーションでは、中右衛門にある材料を活かしていくことをベースにし、新たに加えたりするものについてはできるだけ、天然素材を使うこと、地元素材を使うことを念頭に置いています。今日はダイニングテーブル、そして洗面所や脱衣所につかうシンクのカウンター用の天板を探し、ダイニングテーブルには地元産のスギ、そしてカウンターには水に強い能登ヒバを使うことを決めました。(設計士の奥能登アーキの越田さんと。どんなダイニングテーブルに生まれ変わるか楽しみ)
本日発売の北國新聞の朝刊に中右衛門のクラウドファンディングを紹介いただきました。クラウドファンディングを始めてから多くの方から「みたよ!」「がんばっているね」「応援したよ」と声かけいただき、少しずつ輪が広がっているのが嬉しいです。私たちの力だけでは、そして残念ながら高齢化、過疎化が進む地域だけでは、世界農業遺産に認定された能登の里山を未来へとつなぐことはできません。クラウドファンディングをやる大きな目的は、もちろん足りない資金を支援いただくこともありますが、里山まるごとホテルのプロジェクトに関わってくださる仲間、応援団を増やしていくことにもあります。先ずは1棟の古民家の再生から。そして次は、里山に食べられる実のなる木や山菜を増やしたり、耕作放棄地でお米を育ててお酒を醸したり、薪や炭をつくってみたりと、私たちが楽しい/やってみたいと思っていること、地域の方が大切に紡いできた暮らしを、一緒に単身で参加してくださる仲間が増えていくことが、結果的に里山を未来へと残していくことにつながると考えています。おいしい、たのしい、うつくしい、はみんな好き。私たち夫婦が尊敬する千葉の鴨川の林さんから教わった言葉。肩肘はった地域活性化!でなく、おいしく、たのしく、うつくしい時間をみんなでシェアしていけたらと思っています。(山本亮)
https://www.youtube.com/watch?v=EdVjAG4ZBcA&t=1sこちらの動画の1:48~ 約10秒ほどの短い時間ですが、茅葺庵、私、妻の晶子、子ども店長の泰生、そして三井のばあちゃんがお二人が登場します。きっかけは昨年の秋にフラッと茅葺庵に立ち寄られたお客様。縁側でくつろぎながらお食事を楽しまれていました。「ここいいな~」という言葉にお話をしているとハワイ州観光局のプロモーションの撮影をしたいと。ハワイと日本、遠くみえるかもしれないけど、実は近いところがたくさんあって、リゾートを楽しむだけではない、ハワイの日常を楽しむ旅をしてほしい。昔ながらのハワイの景色と対比するのに日本の昔ながらの場所を撮りたいと能登にこられたのでした。嬉しいご縁でかっこいいCMにださせていただきました。私もハワイ=リゾートで、あまり惹かれていなかったのですが、このCMを見てすっかりハワイに行きたくなってました。この動画はしばらくするとタクシーについてるモニターをはじめ、様々な媒体で流れる模様。昔の暮らしを、自分の暮らしと重ねながら楽しむ旅。能登でも、ハワイでも、いかがでしょうか?(山本亮)
クラウドファンディングを始めて1週間。支援してくださった方だけでなく、シェアやいいね!を押してくださった方も本当にありがとうございます。1人1人のお気持ちがありがたく、1つ1つのコメントに勇気づけられます。さて、今回のクラウドファンディングの中心である築150年以上の古民家「中右衛門(なかよも)」。最初にここを里山まるごとホテルの拠点の宿にしたい!と思ったのは2018年の秋と2年前。三井町中にある空き家を見て回る中で出会いました。最初に惹かれたのは道路から1段高くなっている敷地と、能登瓦でビシッときまった建物の風格。道路からあがっていくアプローチは、ちょっと雰囲気は違いますが、となりのトトロのサツキとメイが引っ越してきたシーンを思い出し、ワクワク。陽当たりもよく、敷地内には庭が広くとられていてプライベート感があるため、ゆったりと過ごすのに最適な場所でした。私が能登の古民家で好きなことの1つが「能登瓦(のとがわら)」。厳しい能登の冬を乗り切るために生まれた知恵で、普通の瓦と違って釉薬(ゆうやく)が塗られています(塗られている理由は「熱を吸収しやすく、早く雪を解かせるように」とか「滑りがよくなるので雪が屋根から落ちやすくなる」など諸説あり)。私が好きなのは釉薬が塗られているため、黒光りするところ。特に田植えの頃になると、水を張った田んぼがキラキラと光り、さらに能登瓦の建物もキラキラ、と三井町中の景色がキラキラと光り輝きます。そして、敷地の目の前は田んぼビュー庭は広く、バーベキューや花火も。オススメはシートを敷いて満天の星空を眺めながらゴロゴロすること。そして最終的な決定要因になったのは中右衛門のオーナーの理解と建物への愛情でした。通常、空き家になってしまうとどんどんと家は傷んでいってしまい、再生しようにも大変な状況になる場合もあります。中右衛門が空き家になったのは10年以上前。それを聞いたときには「立地と外見は素晴らしいけど、きっと中は大変なことになっているんだろうな。」と半ばあきらめももちながら、設計士の越田さんと現場に初めて入れたのが2019年の4月。「あれ、思ったよりもほとんど傷んでない」ここで宿をやることが現実に見えた瞬間でした。お聞きすると、先祖代々引き継いできた家や敷地が荒れてしまわないよう、定期的に風をいれ、草を刈りとオーナーの方がマメにメンテナンスをしてくださっていました。中右衛門はその存在を忘れられたさみしい空き家なんではなく、愛情をたっぷり注がれた古民家でした。「こどもたちもここは使わないと言っている。本気でこの家を使いたいと思ってくれる人にはゆずるつもりだった。」私たちの想いを理解して下さり、大切に受け継がれてきた中右衛門をゆずってくださることに。その後、登記作業などを進め、2019年12月に正式に譲っていただき、翌1月からリノベーション工事が始まりました。(山本亮)
たくさんのご支援をありがとうございます!みなさまのおかげで50万円を超えてきました。引き続き応援よろしくお願いします。金沢を中心に北陸の様々な情報を発信するライフスタイル情報誌『月刊Clubism』。本日発売の3月号に里山まるごとホテルの取り組みが掲載されました!特集『「地域」と「人」の新しい関係』にて、「里山の暮らしにどっぷり浸れる地域観光構想」として取り上げていただきました。里山まるごとホテルの強みの1つは地域の方との関係性。移住した私たち夫婦の想いを盛り立ててくれる、じいちゃんやばあちゃんたちこそが最大の資源だと思っています。そんな里山の暮らしの知恵にあふれたじいちゃん、ばあちゃんたちの魅力をもっと伝えたいというところから始まった里山まるごとホテル。ゆっくり里山で泊まる、だけでなくじいちゃんばあちゃんたちと楽しく過ごせる時間もご用意できるよう準備を進めています。Clubismは石川県を中心にコンビニや書店で購入できます。ぜひお手に取ってみていただければと思います。