札幌開催!大仏イベント東京に引き続き、札幌にて「大仏棚 展示」と「ミニ大仏ワークショップ」を行います! 会場は札幌市にある「CAI03」というギャラリーです。会場では、ミニ大仏を集合させることで生み出した「2m程の大仏棚」と「大仏造立プロジェクトの資料」などをご覧いただくことができます。これまで作られた個性豊かなミニ大仏たちを、リアルで見に来ていただけたら幸いです!週末には「ミニ大仏」を作るワークショップも行います。参加費は1体1000円。ぜひこの機会に、自分のオリジナルミニ大仏を作ることで、それぞれの今の想いを祈願してください!ワークショップの日は、風間天心も会場におります。日程は、以下の通り。11月12日(金) ① 13:00-15:00 ② 16:00-18:0011月13日(土) ① 13:00-15:00 ② 16:00-18:0011月14日(日) ① 13:00-15:00 ② 16:00-18:0011月19日(金) ① 13:00-15:00 ② 16:00-18:0011月20日(土) ① 13:00-15:00 ② 16:00-18:0011月21日(日) ① 13:00-15:00 ② 16:00-18:00参加希望の方は、下記アドレスまで「お名前/参加日時/参加人数/」をメールしてください。info@bigbuddha.jp開催概要 [ 大仏造立プロジェクト ] Big Buddha ProjectGerman Suplex Airlines会期:2021年11月11日 (木) - 11月21日 (日)時間:13:00-19:00休館日:11月15日 (月)会場:CAI03 札幌市中央区南14条西6丁目6-3主催:CAI現代芸術研究所/CAI03HP:https://cai-net.jp助成:公益財団法人 小笠原敏晶記念財団協力:株式会社 タダカラボタモチ 大仏型の棚と装飾された小さな大仏によって表現される社会の景色。7月に大阪で開催された展示会では、棚に密な状態で並ぶミニ大仏が購入され、個体同士に隙間ができることで、このコロナ禍で形成されてきた距離を表現しました。その後、新宿での展示会を経て、今回の北海道では、ワークショップにより制作されたミニ大仏が棚に追加されていくことにより、その逆の人の流れ、即ち、賑わう街の姿を「今後われわれが取り戻していく未来」を表現します。 2020年5月、コロナ禍のなか始動した「大仏造立プロジェクト」は、誰でもが参加できる前向きなアクションを集約することによって、現代の新たな大仏を造立することを目的に活動を続けています。今回の展示では、数百体のミニ大仏をのせた「大仏型の棚」、人々の「悩みや不安」を託されるべく全国行脚を行った「勧進キャラバン」の記録、プロジェクトにまつわる様々な資料を展示します。展覧会中には、それぞれの想いを込めたオリジナルの「ミニ大仏」をつくる「ミニ大仏ワークショップ」を実施します。[ ミニ大仏ワークショップ ]ワークショップ日程:12日(金)、13日(土)、14日(日)、19日(金)、20日(土)、21日(日)ワークショップ時間:13:00-15:00、16:00-18:00会場:CAI03 札幌市中央区南14条西6丁目6-3(参加希望の方は、下記アドレスまで「お名前/参加日時/参加人数/」をメールしてください。)info@bigbuddha.jpそれぞれの想いを込めたオリジナルの「ミニ大仏」をつくるワークショップです。展覧会の会期中は、「棚大仏」の中に展示させていただきます。ワークショップの参加費は1 体、1,100 円、ミニ大仏を持ち帰りたい場合は、別途料金。✳︎ ご自宅で「ミニ大仏」を制作したい方は、3,980円 (送料込)。 無垢なミニ大仏/接着剤/説明書を入れた「ワークショップキット」をお送りしています。 ご希望の方は、以下のページよりご注文ください。 https://tadakarabotamochi.com/minibuddha/東京での実施報告10月21日(木)〜23日(日)に新宿で開催されたイベント「rooms 43」にて、「ミニ大仏ワークショップ」と「大仏型の棚」を展示しました。会場となった新宿住友ビル三角広場には、たくさんの会社や作家が出展しており、僕たちは「エシカルエリア」というエリアの入口で実施させていただきました。(写真の右側に大仏棚の後ろ姿が見えます。)会場に入ってすぐ、来場者を迎えるような場所に置かせてもらったこともあり、お陰様でたくさんの方々に楽しんでいただくことができました。棚に展示していたのは、7月に大阪で作ってもらったミニ大仏たち400体以上。本当にそれぞれの個性が素晴らしく、いつまでも見ていられます。2時間ぐらいずっとグルグルまわって見てくれている方もいました。ワークショップに使用できるスペースの関係で、同時に4組ほどしか実施できなかったのですが、ほとんど途切れることなく、たくさんの方々にオリジナルのミニ大仏をつくってもらうことができました。そのまま購入して持ち帰られる方もいたのですが、「みんなと一緒の大仏の一部になる方がこの子も喜ぶと思います。」と言って、棚において行かれる方もいらっしゃいました。11月にはまた、関西でも実施予定です。できればいろんな場所でワークショップを開催し、より多くの方々にミニ大仏をつくっていただきたいと思っております。もし実施してもらえる場所があれば、是非ご連絡ください!
(2021年現在ではなく、昨年2020年に行った「勧進キャラバン」についての報告になります。)令和2年10月3日 (土)会場:日蓮宗 如意山 妙常寺http://www.myojoji.com/index.html第21回目のイベント会場は、神奈川県海老名市にある「妙常寺(みょうじょうじ)」です。住職の本良敬典さんとは面識はなかったのですが、「未来の住職塾」グループでイベント会場の募集をかけたところ、すぐに反応していただきました。写真の通り、本堂に大仏を安置されているお寺です。鎌倉大仏鎌倉大仏前回の栃木県から数日間、それぞれのホームに戻り、神奈川県からキャラバンを再スタートです。関西から戻る前田さんとバイナルマンとは別ルートで、僕は「鎌倉の大仏」に寄ることにしました。実はこれまでお参りしたことがなかったので、新たな発見がたくさんありました。大きさ自体は台座を入れて「13m」。近代つくられた巨大仏に比べると、思ったよりも小さい気がしましたが、体感としては非常に大きく見えます。例えば東大寺の場合は、大仏殿という屋内にあることで、天井に迫るほどの巨大さに見えます。しかし、こちらは屋外にあるため、その効果が活かせません。秀逸なのは、大仏までのアプローチ(導入路)。高徳院の入口「仁王門」からでは大仏が見えない作りになっており、何度か道を曲がった先に突然大仏が現れます。大仏の背後に高い建造物はなく、山がそびえるだけ。大仏を更に大きく見せるための仕掛けが入念に考えられています。カンボジアのアンコールワットも同じようなアプローチの効果が計算されているようです。「鎌倉大仏」鎌倉大仏殿高徳院 神奈川県鎌倉市長谷4丁目2番28号https://www.kotoku-in.jp/index.php#guidance高徳院境内にある石碑一丈六尺「祐天上人」の石碑、「与謝野晶子」などの歌碑がいたるところに立てられています。この日はゆっくりできる時間がありませんでしたが、これらを読んでまわるだけでも一日楽しめそうです。ちなみに鎌倉大仏が緑色なのは、銅で作られているためです。銅が酸化すると「緑青」と呼ばれる緑色のサビが生成されるためです。さて、仏像にも様々な大きさがありますが、どこから「大仏」と呼ぶのでしょうか。これには「丈六(じょうろく)」と呼ばれる明確な規定があり、一丈六尺(約4.85m)以上のものを指します。今回のイベント会場「妙常寺」にある大仏は、まさに「丈六」サイズです。ただし、座像の場合は、半分の2.4m程でも大仏の範疇に入るそうです。僕も大仏に関わるようになるまで、この基礎知識すらありませんでした。妙常寺本良敬典 住職法要と対談初の鎌倉大仏を堪能したのち、海老名市へ向かいます。他のキャラバンメンバーと合流し、午前の法事を終えた住職の本良さんに迎えていただきました。早速、本堂に案内していただくと、先ほどの鎌倉大仏にも見劣りしないほどの立派な大仏が!そして、こちらも十分なアプローチのある大きな本堂です。せっかくの大きな本堂と大仏をうまく活用する方法を考えた結果、本良さんと僕が向かい合うシンメトリーな形で法要を行うことにしました。キャラバンで訪れた会場は、ほとんどが初見の場所だったので、毎回その場でカメラや作品配置、イベントの段取りを決めていきます。この日は基本的に本良さんに日蓮宗方式で法要を進めてもらい、僕はそれに時折参加する形をとりました。「木鉦(もくしょう)」と呼ばれる木魚のような法具の使い方にも特徴があるのですが、日蓮宗のお経はとてもリズミカルです。そして本良さんはジャズ演奏とのコラボもする方なので、向かいにいながらも思わず聞き惚れてしまいました。Nam Jazz Experimenthttps://youtu.be/ijiyBbi8jnQ対談では、大仏に関する貴重なお話をお聞きすることができました。妙常寺では、平成15年の本堂改築の際に、「本堂とは一体何のためにあるのか?」を改めて考え、「お釈迦様のお家」としての本堂にするために、大きなお釈迦様を中心に発想したそうです。そして、まだ設計図もない状態から「もし必要な金額が集まったら、その時に立てよう。」ということで、「一人いくら」のような一律な集め方ではなく、それぞれが出したいだけ出す形をとったところ、なんと1ヶ月で「何億円」という金額が集まったそうなのです。その頃はまだありませんでしたが、まさに「クラウドファンディング的」です。そして、「いま大仏をつくるとしたら、どんなものがよいか」という問いかけに対し、「コロナ禍というのは、『そもそも』を考える良いタイミング。では、『そもそもの大仏ってどんなものだったのか。』その意義を改めて考えることで、いま作るべきものが見えてくるのではないでしょうか。奈良の大仏も、「一枝の草、ひとつかみの土」を持って参加するように呼びかけられたように、「想いの数、その量が大仏をつくる。」それこそが、大仏のあるべき姿ではないでしょうか。」そう答えてくれました。他にも、実際に大仏を作られた際の「造立方法」や、具体的な「製作費」なども教えていただき、大仏先輩からの勇気と知恵をいただきました。西へ東へ実は、前回の栃木でのイベント後の数日間、「大仏カー」を海老名付近の駐車場にとめることにしました。周辺を見比べて安いところに停めたつもりが、えらく高い金額になってしまっていました、、。駐車場の設定料金には要注意です。神奈川県海老名市の次は、茨城県。北へ戻る形になります。そして、また神奈川県へとんぼ返りして、その後は和歌山県までいってから、東京へ戻ってきます。キャラバンで特に苦労したのは、この日程調整です。お寺では毎日のように法事や法要があり、こちらの都合通りに日程を組むことはできません。そして何よりも、この時期は(2020年10月)全国の感染者が減少する一方、東京の数字だけが極端に多く見える時期でした。そのため、できる限り他の県を先にまわってから、東京に入る日程を組もうとしていました。ということで、次回は「牛久大仏」のある茨城県です!風間天心
1日(半) 限定 !! 大仏イベント東京で、1日(半) 限定の「大仏棚 展示」と「ミニ大仏ワークショップ」を行います! 会場は新宿「都庁前駅」直結の「新宿住友ビル 三角広場」で、「クリエイティブの祭典 rooms(ルームス)43」という大きな展示会の中で実施いたします。開催日程は、「10月22日(金) の17:00-20:00」「10月23日(土) 10:00-17:00」と、限られた時間ではありますが、ミニ大仏を集合させることで生み出した「2m程の大仏」をご覧いただくことができます。会場では「ミニ大仏」を作るワークショップも行います。ぜひこの機会に、自分のオリジナルミニ大仏を作ることで、それぞれの今の想いを祈願してください!(注意)ご来場には「事前登録」が必要です。本文の最後に登録方法を記載してあります。お手数なのですが、宜しくお願いいたします。「rooms 43」のメインイメージrooms 43<開催概要>イベント名:クリエイティブの祭典 rooms43日程:2021年10月22日(金) 17:00-20:00 23日(土) 10:00-17:00 (21日から22日17:00までは、ビジネス関係者限定)会場:新宿住友ビル 三角広場(地下鉄都営大江戸線「都庁前駅」直結)大仏イベントの会場配置:ブースNO 220.(「ETHICAL エシカル」エリアの入口)大仏型の棚と装飾された小さな大仏によって表現される社会の景色。7 月開催のrooms 大阪展ではコロナ禍で形成されてきた人々の距離を表現しました。今回はその逆の流れ、即ち、賑わう街の姿を、今後取り戻していく未来を表現します。大阪展でも好評だったミニ大仏作りのワークショップは、事前予約なしでブース内で参加可能です。(見るだけは無料。)ワークショップの参加費は1 体1,000 円、ミニ大仏を持ち帰りたい場合は+¥2,300 円。「rooms43」公式HPhttps://www.roomsroom.com/rooms-about大仏イベント情報https://www.roomsroom.com/%E8%A4%87%E8%A3%BD-43-brand-listこちらからプレスリリースPDFがご覧いただけます。https://efd41298-684c-4a81-a13a-e0b182cbb8dc.filesusr.com/ugd/c037b4_b362585bf700481c8b1160f7f2d09d64.pdfミニ大仏ワークショップ魂が込められるのを待つ無垢のミニ大仏たち来場登録入場は無料ですが、ご来場には事前の「来場登録」が必要となります。もしくは事前に連絡をいただければ「招待券」をお渡しできます。「招待券」があれば事前登録は必要ありませんので、風間か前田までお気軽にご連絡ください。不明点は、下記の「大仏造立プロジェクト」までご連絡ください。info@bigbuddha.jp【登録方法】❶ スマートフォンで「QRコード」を読み込んで、「rooms公式LINEアカウント」を友達に追加してください。❷ 「rooms公式LINEアカウント」からメッセージが届くので、下部にあるメニューを開いて来場登録を行なってください。「来場登録」。❸【一般来場者限定 10/22(金)】か【10/23(土)】を選んで、参加フォームに入力して送信してください。この登録方法、実は僕たちもよくわかっていません。会場に到着される前に、風間か前田に一報いただけたら、入場できると思います…。
(2021年現在ではなく、昨年2020年に行った「勧進キャラバン」についての報告になります。)令和2年9月28日 (月)会場:「áret」(浄土宗 光琳寺)https://aret.house/第20回目のイベント会場は、栃木県宇都宮市にある「áret(アレット)」。隣接する浄土宗のお寺「光琳寺」が企画・考案したコワーキングスペースです。住職の井上広法さんとは、8年前に受講した「未来の住職塾」からの繋がりです。áretコワーキングスペース井上さんに「勧進キャラバン」の趣旨をお伝えしたところ、「それであれば、お寺とは違った人たちと交流できる場所はどうですか。」ということで、シェアオフィス、イベントスペースとしても利用可能な、この「áret」でイベントを開催させていただくことになりました。これまでのキャラバンでも、「コロナ騒動によって、仕事が止まったり無くなったり、業務形態の変化を余儀なくされた」という話をたくさん聞いてきたので、そんな「やり場のない仕事上の想い」を供養させていただきたいと思っていました。この日も「áret」内でMTGなどが行われておりましたが、外の共有スペースをお借りして法要を実施しました。もともと置かれていた素敵な椅子や机などを再配置し、作品や法要道具をバランスよく置いて、即興のイベント空間をつくっていきます。前田さんの指示で、あっという間に法要会場が完成。「áret(アレット)」栃木県宇都宮市西原1丁目3-4https://aret.house/井上広法 住職法要と対談ちょうど光琳寺で新しく作った「お守り」があったので、合わせて「開眼法要」を実施することに。「開眼」とは魂を入れることで、仏壇や仏像を新たにする際、大仏造立の際にも行います。法要の導師は井上住職にお願いし、僕はその後ろで「般若心経」を一緒に読ませていただきます。「áret」の中で仕事をされている方々にも法要中に一旦外へ出てきてもらい、勧進仏像にそれぞれの想いを貼ってもらいました。この日は平日にも関わらず、10名以上の方々が法要に参加してくれました。イベントのお知らせをみて、遠方から駆けつけてくれた方々も。ちなみに、法要中の前田さんの役割は、勧進仏像に貼ってもらう紙に糊付けをする仕事です。「俺はこんな仕事するために全国行脚してんのか‥」と拗ねている時期もありましたが、この頃には糊付けの手練れになっていました。キャラバンにおける前田さんの大事な仕事はもう一つ。イベント後の対談です。「これだけ科学が発達した時代であっても、ウイルスを撲滅したり、感染症を完治することはできません。困った時には神様、仏様に祈る。これは、どんな時代であっても人間が行うことのできる大切なアクションではないでしょうか。」井上さんを交えて、そんな内容のお話をさせていただきました。この日はとても天気の良い日で、配信用に準備していたアイパッドが高熱で動かなくなり、急遽スマホを使って配信しました。また、ちょうど真裏で工事が行われており、配信映像を見かえしてみると、屋根の上にショベルカーの先端が見え隠れしています。まさに現在進行形の働いている姿が映り込んだことで、様々な業種とのコラボ配信になりました。Facebookの配信動画よりWEB上の記事より引用光琳寺と井上住職イベントが終わったあと、改めて井上さんのお寺「光琳寺」にお参りしました。光琳寺では閻魔大王をお祀りしており、現存する「閻魔大王像」は、東大寺大仏建立で勧進を行った「行基上人」の作と言われています。普段は「秘仏」になっているので見ることはできませんでしたが、毎年8月16日にご開帳されているそうです。このあたりの土地は、もともと「六道」と呼ばれていました。仏教の「六道」とは、衆生が輪廻転生する「天道、人間道、修羅道、畜生道、餓鬼道、地獄道」の6種類の世界を指し、閻魔大王の捌きによって行く道が決められます。そのため、六道という地名自体が、このお寺に祀られている閻魔大王と関係しているようです。そして、住職の井上広法さん自身、先進的な活動を驚くほど沢山されています。今回使用させていただいたコワーキングスペース「áret」は、あくまでも井上さんの活動の一端であり、他にも、史上初のお坊さんバラエティ番組「ぶっちゃけ寺」の立ち上げ、僧侶に人生相談ができるWebサイト「hasunoha(ハスノハ)」、マインドフルネスをベースにしたビジネスパーソン向けプログラム「cocokuri」などなど。お寺を窓口にして多分野と繋がることで、現代社会における仏教の実質的な活用方法を提示し続けている、稀有な存在です。hasunohahttps://hasunoha.jp/cocokurihttps://www.cocokuri.com/それぞれの道キャラバンメンバーのワジーが北海道に戻るので、イベントの前に宇都宮駅まで送りました。また僕自身も、この頃には再開し始めていた高校やデッサン教室で教えるために、数日間だけ北海道に戻りました。バイナルマンにはバンドのライブが決まり、前田さんも仕事で度々抜けることがあり、キャラバンメンバーが流動的になってきます。この頃(2020年9月時点)には、社会全体が自粛モードに耐えきれなくなり、少しずつ再開するモノゴトが増えてきました。キャラバンスタート時点よりも、かなり日程調整が難しくなってきたことを記憶しています。今は中止している「勧進キャラバン」ですが、これまで参加してくれたキャラバンメンバーも、会場を使用させてくれたお寺やお店の方々も、旅先で出会った様々な方たちも、それぞれの道で「今できること」に邁進しているはずです。風間天心
(ちょうど1年前になってしまいましたが、昨年行った「勧進キャラバン」についての報告になります。令和3年、現在の話ではありません。)令和2年9月27日 (日)会場:真言宗豊山派 田子山 壽徳寺https://jyutokuji.net/第19回目のイベント会場は、福島県猪苗代町にある「壽徳寺(じゅとくじ)」です。住職の松村妙仁(まつむらみょうにん)さんとは「未来の住職塾」コミュニティからの繋がりで新たなご縁をいただきました。猪苗代湖「壽徳寺」境内猪苗代湖へ新たな発見とヒントが満載だった「勧進キャラバン東北編」も、福島県まで来ました。福島は「いわき市」に震災前からのご縁があったのですが、急な動きでもあったので今回は伺えませんでした。そんな中、Facebook上のグループで繋がっていた松村さんにお声がけしたところ、イベント会場として引き受けてくださいました。前日の秋田県大館市から福島県「猪苗代町」まで450km。高速でも5時間以上かかりますが、大仏カーなら10時間ほど。北海道も相当な広さですが、東北の大きさをナメちゃいけませんね。前日は郡山市で一泊して、当日は郡山から猪苗代へ向かうことにしました。会場に向かう道中、「猪苗代湖」の周辺を走るのですが、体感的には「海」です。東北の壮大な森の中で、この湖がどれだけ人々の生活を支えてきたのかが、勝手に想像できてしまいます。ワジーWELCOME寺院ちなみにキャラバンメンバーの一人「ワジー」は、ここを最後に離脱。北海道に戻らなくてはいけません。この頃(2020年9月時点)は大学も、ほぼオンライン授業ではあったのですが、夏休み明けのタイミングで学業に戻ってもらいました。ワジーには、この後も「大仏アニメーション」を制作してもらったり、HPなどに掲載する文章を英訳してもらったり、本当に様々な形で助けてもらいました。掲載画像の顔抜きからも分かるように、会場の壽徳寺さんには色々なグッズが置いてありました。ご住職の松村さんが女性という理由も大きいと思いますが、お寺中に、なんというか「WELCOME感」が漂っています。会津の有名なお土産のである「赤べこ」グッズも、思わず購入してしまいました(笑)。ちなみに、そもそも「赤べこ」は疫病除けの縁起物です。到着してすぐに「おむすび」を出してくれたので、あっという間に完食です。法要と対談法要は、ご住職の松村さんに執り行っていただき、般若心経を一緒にお唱えいたしました。こちらのご本尊は、災禍をなくし病を治癒するご利益のある「薬師如来」。「疫病退散、疫病罹患者の平癒安寧、コロナ大仏造立プロジェクトの成満、道中安全」等々を祈っていただきました。対談では、やはり「東日本大震災」の話になりました。福島県民は「コロナウィルス」と同じように、目に見えない「放射線」による弊害として、県外でバイキン扱いされた経験がある。そんな境遇を乗り越えたんだから、きっと今回も耐えられるのではないか、互いに手を取り合うことの重要性を痛感している。そんなことを話してくれました。相手は得体の知れないものだから、自分の気持ちを整理するため「区別」する。それは人間として当然の解決方法。しかしそれが転じて「差別」となったりする。コロナという物質的、視覚的に認識できない「目に見えないもの」に翻弄される中で、大仏という「目に見えるもの」をあえて造り、その対象に向けて祈る。その行為自体にはきっと意義があるのではないか。そんな話にもなりました。福島の特産品に話が及び、「赤べこ」などの「張子細工」を紹介してくれました。確かに、東北全域で得た「大仏の作り方」の案として、この「貼る」という行為には何か感じるものがありました。コロナ禍において、お互いに「触れられない」こともストレスの原因をつくっています。「コロナ大仏」の作り方に「触覚的な方法」を用いるのは、とても適している気がしてきました。この頃、イベントに来てくれた方々に、前田さんがインタビューをしていました。個人的な問題や悩みを面と向かって聞くことで、自分の中だけに納めていた正直な想いが溢れ出てくることが多かったからです。そして、コロナ禍の中で「今、自分たちができること」を具体的にみつけたいという思いもありました。参列してくれた一人の方が仰っていた言葉がとても印象的でした。「福島の人は今回のコロナ騒動でも、きっと我慢すると思いますし、耐え忍べると思います。これまでの歴史でも我慢しなきゃいけない事が多かったから、我慢すること自体に慣れちゃってるんです。だけどね、決して好きで我慢しているわけではないんです。」東北最終回こちらの会場には、「福島民報」「福島民友」が取材に来てくれました。そして、(特に距離的に)長かった東北編もこの福島で終了です。勧進仏像も、たくさんの人々の想いをまとって、かなりふくよかになりました。前回も少し触れましたが、東北地方には、歴史の教科書には載っていない多様な歴史があることを再認識しました。関東より西に進んで行くと、お寺の歴史にはいわゆる「歴史上の人物」や「太字の歴史」がたくさん登場します。しかし、東北のお寺に残っている歴史には、もっと地域性や民衆性が強いものが多いのです。最近、世界遺産に登録された「縄文遺跡群」が東北に多いことからも、いかに「日本(ヤマト)」の歴史とは違った、大きな時間軸の中にいるのかが推測できます。それまでは活字にされることもなかった「恐山」や「なまはげ」などの「東北文化」に、原始日本を見出し、日本文化の源泉を再認識させた「岡本太郎」が熱くなった理由が少しわかったような気がします。風間天心