皆さまお久しぶりです。今年はコロナ禍もあり予定していた活動ができなかったのですが、先日、取材の案内で久々に現地を訪れました。山﨑さんご夫妻もお元気でした! お知らせ 来週末の12月5日(土)に、日本天文教育普及研究会の関東支部会がZOOM開催されます。2年前の「60周年記念イベント」で岡部隕石の新経路について講演していただいた佐藤幹哉さんが、この7月に話題となった「習志野隕石」の経路について、また「ふたご座流星群」、ついに地球へ帰還する「はやぶさ2」について語ります。 そしてなぜか私(前田知絵)も関東の隕石つながり(?)ということで「岡部隕石の記念碑建立」についてお話することになりました。一般の方も参加できるので、興味のある方は下記からお申し込みください。11月30日(月)締め切り。 日本天文教育普及研究会・関東支部会(ZOOM開催)12月5日(土)13:00〜17:00 >>詳細、参加申し込みはこちら
皆さまお久しぶりです。 早いもので、記念イベントから1年が経ちました。返礼品カレンダーにも掲載しているとおり、明日11月26日は岡部隕石落下から61年目の記念すべき日です。 この1年はメンバーが多忙のため具体的な活動ができなかったのですが、記念碑の周囲に車止めを兼ねた柵を作るべく、業者さんと打合せをしてきました(現在は写真のとおり、山﨑さん自ら設置したプラスチックのポールが立っています)。記念碑も綺麗な状態で安心しました。 斜面はこの秋の台風のためかなり土砂が流失していましたが、落下地点を示す標石の周囲は、山﨑さんが植えた植物や土留めの柵のおかげで無事でした。名産・深谷ネギもかなりの被害を受けたとのことです。 記念碑建立にご支援いただいた岡部郷土文化会が出版する『岡部史話』第39号にも、記念碑のエピソードが3ページにわたって掲載されました! 山﨑さんご夫妻によると、近隣でもこの『岡部史話』で初めて知ったという方がいるらしく、告知が足りなかったと反省しきり。一方、みなさまのブログやgooglemapなどに訪問コメントが掲載されているのは嬉しいことです。今年も、岡部隕石を伝えていくための活動を行っていきます。
7月26日(金)に、第13回「こころざし深谷科学塾」が開催され、市内の小中学生約40人が記念碑を訪れました。落下地点で山﨑さんの話を聞いた後、東京・三鷹市の国立天文台で大型望遠鏡などの観測施設を見学、4D2Uドームシアターで最先端の宇宙を体験したそうです。 7月11日には「はやぶさ2」が小惑星リュウグウへの第2回タッチダウンを成功させたばかり。「はやぶさ2」のサンプルリターンも楽しみですが、畑仕事をしていて「小惑星のかけら」が落ちてくるというのも、やはりすごい話です。 身近な体験談を聞いて、宇宙に関する子どもたちの関心もますます高まったのではないでしょうか? ※『星ナビ』8月号「ひろば」に熊谷高校地学部の見学レポートが掲載されています。
昨年11月25日の記念講演会では、40年以上前に撮影された貴重な8ミリを上映しました(2018年9月21日のレポート「8mmフィルム発見!」参照) このフィルムは岡部中学校で理科の先生をされていた田嶋嶽さんの遺品で、息子の健一さんにご提供いただいたものです。落下17年後の昭和50年(1975年)に岡部隕石を取材した映像で、少年時代の健一さんご自身も登場します。おそらく中学校の授業などで上映したのではないでしょうか?見たことがあるという方もいるかもしれません。 インタビューの録音テープが無くなってしまったのが惜しいですが、撮影期間は約半年!編集も凝っていてなかなか見ごたえがあります。 ※動画は無音です(約10分) [00:00]岡部隕石の紹介。大きさ比較はタバコのハイライトという時代でした。落下地点を地図で説明 [01:29]落下地周辺の風景。ゴルフ場のシーンだけやけに尺が長い [02:38]隕石の落ちた瞬間。味のあるイラスト [02:53]山﨑さんと健一少年。落下地点には目印の枝が立っています [03:58]山﨑家でインタビュー。30代の山﨑さんと、落下の瞬間じつは同じ畑にいたという母上も登場 [06:00]現在と比べるとずいぶん少ない上野・国立科学博物館の隕石コーナーとテレビに映る村山定男先生 [07:12]岡部隕石まとめ、太陽系と隕石、アリゾナのバリンジャー・クレーターのテレビ映像 [08:48]田嶋先生からのメッセージ、ラストシーンは岡部の秋の風景 ちなみに田嶋健一さんは現在、航空写真家として活躍されています。2019年5月30日(木)から6月5(水)まで、東京・新宿でグループ展を開催されますので、ぜひご覧ください。 Aero Graphic Trust JAPAN “AGT-J”写真展「Par Avion 3」アイデムフォトギャラリーシリウス(新宿御苑前)
10万円コースの返礼品は「岡部隕石レプリカ」と除幕式参加権(前述)でした。 現在、国立科学博物館に展示されている本物の岡部隕石は研究用にスライスされ半分ほどしか残っていないので、昭和34年(1959)に山﨑さんが科博から贈られたレプリカをもとに製作しました。(※大きさや形状などによりますが、科博に隕石を寄付すると、レプリカが寄贈者に進呈されます。山﨑さんのレプリカは石膏製ですが、米田成一先生によると「今後は3Dプリンタで作ることになるかも」とのこと) 60年記念レプリカの目標は、できる限り本物の質感と重さを再現すること。シリコンで型取りし、レジンキャスト(合成樹脂の流し込み)で成形しました。レジンは比重が軽く、実物の重さ(194g)には及ばないので、鉛の重りを鋳込みます。隕石の体積とレジンの比重、鉛の比重から必要な分量を調整した結果、重量194g±1g(つまり重量誤差約0.5%以内)という高精度なレプリカを作ることに成功しました。 表面の彩色は特殊な塗料と顔料を使って仕上げています。焦げや錆の風合い、隕石特有の光沢を再現するのに苦労しました。 出来上がった60年記念レプリカは、ビロード内装に特注の焼印を施した桐箱に納め、支援者の皆様にお渡ししました(上の写真)。 山﨑さん所有のオリジナルレプリカも、賞状書士さんに箱書きしてもらった桐箱に入れてお返ししました(下の写真)。 11月25日の記念講演会では、来場いただいた方から抽選で1名様に60年記念レプリカをプレゼントしました。その幸運に恵まれた方のお名前が「オカベ」さんだったという偶然に、会場はおおいに盛り上がりました。