シャプラニールのバングラデシュ事務所で、家事使用人として働く少女支援プロジェクトの担当をしているマフザ・パルビン職員に話をききました!本日はその時の様子をご紹介します。マフザさんは、家事使用人として働く少女たちの支援センターの運営のモニタリングや、バングラデシュ国内のNGOなどと連携して、ラジオやSNSを使って、バングラデシュ社会に向けて、家事使用人として働く少女たちを取り巻く現状を訴えています。〇事業を行う中で印象に残っている家事使用人の女の子の話を聞かせてください。そうですね、特定の誰かがということではないのですが、おおよその家事使用人の少女たちは初めてセンターに来た時は、何かこう不安を抱えたような、心配そうな、そんな表情をしています。子どもらしい笑顔や表情を見ることはありません。しかし支援センターに通うにつれて、少しずつそんな表情がほぐれていきます。友達と笑ったり、何かを発見したときに驚いた顔など、そんな本来その子たちが持っていた子どもらしい一面を引き出せるという意味で、この支援センター運営の意義を感じています。〇どうして少女たちは家事使用人として働かざるをえないのでしょうか?やはり一番の課題は貧困だと思います。少女たちは貧しい村からあるいは、都市のスラムから働きに来ています。保護者が貧困層であるために、子どもも働かざるを得ないという状況です。今回のコロナ禍においても両親が仕事を失ってしまったケースが見受けられました。このような災害や感染症の拡大など社会状況の大きな変化の打撃を一番に受けるのが貧困層であり、その子どもたちということだと思います。支援センターで少女たちと話すマフザさん〇ラジオやSNSを通じて、家事使用人の少女たちの話をしていますが、どんな反響がありますか?ラジオやSNSだと双方向のコミュニケーションができるので、一般の市民の方が自分事として捉えてくれているような印象を受けます。例えば、娘を家事使用人として働きに出そうと思っていたが、このラジオ番組を聞いて、考えを改めたといったケースもありましたし、隣人が家に家事使用人の少女をおいているが、何かできることはないか。といった当事者の周りの人が問題意識を持つようになってくれるというのは、この課題を解決するために大きな力となると信じています。マフザさんは2017年に来日し、日本全国で家事使用人として働く少女について講演会を行いました。その時、たくさんの日本人の方が真剣に耳を傾け、この問題に関心を持ってくれたことがとても嬉しかったと話していました。コロナ禍に負けず、今後もこの活動が継続できるよう引き続き応援のほど、よろしくお願いします。
コロナ禍でますます厳しい状況に置かれている家事使用人として働く少女たち、そんな少女たちが安心して過ごせる居場所となっている支援センターの運営を続けたい…!活動のあゆみを今、止めるわけにはいかない、そんな思いから始まった今回のクラウドファンディング。すでにたくさんの方にご支援いただき、昨日100万円(達成率31%)を超えました!!それぞれが大変な状況にある中、日本から離れたバングラデシュで家事使用人として働く少女たちに想いを馳せてくださったこと、感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございます。会員総会の様子先日はシャプラニールの会員総会が行われました。初めてのオンライン総会となりましたが、全国から100人近くの会員の方が参加してくださり、このクラウドファンディングについても紹介をしました。この危機をチームシャプラで乗り切りたい!そんな想いでいっぱいです。残り1ヶ月ちょっと、目標金額達成のため全力で頑張っていきますので、引き続き応援の程、よろしくお願いいたします!
支援センターに通う女の子たちの中には、文字の読み書きができず、自分の名前や住所も書くことができない子もいます。文字は彼女たちが生活する上で欠かせないものです。支援センターで行う授業では、食べ物など少女たちの生活に関わりの強い単語を使い、学びへの興味を持ち続けられる工夫をしながら進めています。 文字の読み書きができるようになることは、少女たちの自信にもつながっています。
家事使用人として働く少女たちは、外からは「見えない」存在です。そのためバングラデシュで働く少女たちが全部で何人ぐらいいるのか、正確な統計はありません。年齢がかなり低い子もおり、全体の約25%が6歳から11歳と言われています。 少女たちが家事使用人として働くことになった理由はさまざまですが、彼女たちの家の多くは経済的に厳しいと言えます。親の収入だけでは家族みんなが食べていけず、学校に通うお金もない・・・。そのため、少女たち自身が稼ぎ手となって家計を支えなければなりません。既にお姉さんが家事使用人として働いていて、自分も同じように働くのだと思っている少女もいます。再婚などの理由で新しい家族との折り合いが悪くなり、村から一人働きに出てきいている少女もいます。 本当なら学校に通うはずの年齢の少女たちに、家庭の経済状況や家族の問題によって「働く」という選択肢しか残されていない。そんな状況を見るのはほんとうにやり切れません。教育を受ける権利、自分で仕事を選ぶ権利。その権利を行使できる環境を作っていくのも、私たちシャプラニールの役目です。
すでに45人の方から、80万2000円のご寄付をいただいております!皆さま、本当にありがとうございます。支援をしてくださった方の中には、どうして支援の対象が女の子なのか、男の子への支援はしないのか疑問に思われた方もいるかもしれません。シャプラニールは、バングラデシュの農村から都市へ出てきてストリートチルドレンとして生活する子どもたちを2001年から支援してきました。活動内容は、路上で生活する子どもたちのために、安心して寝泊まりのできる施設を提供するなどです。 その活動の中で、ストリートチルドレンのほとんどが男の子であることに気が付きました。「女の子はどこにいるのだろう。」その疑問から、“隠れた存在”である家事使用人の少女たちにたどりつきました。家事使用人として働く女の子たちは、雇い主の家の中で一日中働いているため、外部の目には触れられず、行政や他のNGOからも取り残されてた存在だったのです。学校にも行けずに雇用主の家で働かされる少女たち。その存在がおかしいと思わない大人たち。その状況を変えるべく、私たちは家事使用人として働く少女たちへの支援を始めました。