皆さん、こんにちは!監督の古新です。新年度が始まり、皆さん笑顔に溢れていることと存じます。映画の方は、一歩一歩前進しておりまして、現在、カラーグレーディング(色調整作業)を終えることができました。細部にまでこだわり、映画のストーリーにより起伏が生まれるように、色の変化を大胆につけましたので、どんな色合いの映像になるか、ご期待くださいませ。そして、映画は完成直前で、現在は劇伴(映画音楽)の制作に入っております。今回は、予算が大変限られた体制のため、生楽器として、チェロを採用し、音楽を制作しています。演奏をご担当いただきましたのは、樋口了一さんのサポートミュージシャンでもあり、ギターとチェロを使える伊藤ハルトシさんです。皆さんには、特別にどんな音楽が生まれたか、ちょっとだけご紹介させていただきますね。映画は秋口に公開できるように準備を進めております。お亡くなりになった松野さんの想いを形にするべく、映画の資金調達も残り1,000万円を調達する必要がありますので、映画が完成しましたら、公開までは小生は引き続き、資金調達にひた走りたいと思います!◯現在の映画の資金調達状況公開前には、リターンのお届けをさせていただきますので、もうしばらく、温かくお待ちいただけましたら幸甚です。皆さんが感動できる作品をお届けできるように連日作品制作に向き合っておりますので、これからも温かい応援を授けていただけましたら嬉しいです。また逐次、映画の進捗はレポートさせていただきます。本年度も皆さんが笑顔と幸せに包まれますことを心より祈っております!古新 舜拝
みなさん、こんにちは!監督の古新です。みなさん、年末年始はゆっくりとした時間を過ごせましたでしょうか。小生の方は、昨年末まで映画の編集作業をしていて、年末年始はずっと論文の執筆をしていました。実はいま、北陸先端科学技術大学院大学の博士後期課程に在学していまして、この映画がどのようにして生まれるかの過程を文化人類学の視座より明らかにするという活動もしています。映画の完成と共に、博士論文も完成しましたら、ぜひ皆さんにご高覧いただきたいと思います。現在、映画「いまダン」は編集段階でして、3月の完成に向けてひた走っております!昨年3月に企画者の松野さんが亡くなられ、資金調達の責任を古新が全て背負っているために、作品制作と並行して、資金調達を連日行っている次第です。あと1500万円近くの資金が必要なのですが、おかげさまで昨年は、驚くようなご支援のお申し出が続々と届いていました。その中に、「新しい贈与論」さんという団体がございます。共同贈与といって、個人の方々が多数集って、毎月、支援先を投票で決定するという独特な活動をされています。「贈与」といえば、文化人類学者のマリノフスキーは、パプアニューギニア島における「クラ貿易」という仕組みを発見しました。「クラ貿易」とは、パプアニューギニアの東に広がる海域の島々を結ぶ交換制度のことで、島に渡っては、この貝を現地の人に渡して行って、数年にかけて貝を一順させる習慣です。この貝は日常で使われる必需品ではなく、似ている例であれば、高校野球の優勝カップのようなものですね。「クラ貿易」に使われていた貝https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%A9_%28%E4%BA%A4%E6%98%93%29より引用経済的には利益が生まれないため、一見すると無価値に思えるクラ貿易ですが、実はお金以外にも重要な意味があるのです。それは、交換を通じて関係のネットワークが形成されることが目的にあるのです。交換するものを通じて、相手の存在を確認し、島が単独で成り立っているのではなく、近隣の住民との交流の上に成り立っていることを示し、共同体としての意識を諸島全体に芽生えさせる効果が生まれるのです。そんな文化的なコンテクストがある「贈与」ですが、「新しい贈与論」さんのHPには、個人主義や交換経済が蔓延り、人間や人間的関係がますます痩せ細ってゆく現代において、今一度、贈与という観点から社会について考え行動する場をつくりたいと思います。と綴られており、批評家で作家の東浩紀さんは、ほんとうの寄付は、寄付する側も、寄付される側も、そこで資産が移転したことにすら気づかないものなのかもしれない。桂大介氏が立ちあげる新たなコミュニティは、そんな謎に挑む恐るべき場所だと確信している。と述べられていました。贈与というのは、社会的な枠組みや利害関係を取り払い、相手の存在を滔々と包み込む温かいまなざしなのだと、小生は考えます。そのようにまなざされているこの映画は、「新しい贈与論」さん初め多くのスポンサー様、そしてこのクラファンでご支援くださった方々の愛を受けて、しっかりと形にして皆さん、そして社会に感動を贈与して行きたいと思っております。◯「新しい贈与論」さんのご支援の経緯https://theory.gift/news/nov-2022この作品を産み出して、完成させるまでに、まだまだ試練と向き合っていますが、支えてくださっている方々への感謝の気持ちを大切に、しっかりと前に進んでいきたいと思っています!リターンのお返しもサポートくださっている小川プロデューサーと連携を取りながら、公開前に必ずさせていただきますので、もう少しお時間を賜りたく存じます。本年も皆さんが笑顔と幸せに包まれますことを心より祈っております。今年もどうぞ、よろしくお願い申し上げます!古新 舜拝
皆さん、こんばんは!監督の古新です。早いもので今年も残すところあとわずかとなりましたね。皆さんは如何お過ごしでしょうか。一年振り返ると、さまざまな出来事があったことと思います。小生は昨年の年越しの際には、今年は何が何でも映画の撮影を行うぞという気持ちで年を迎えました。脚本の執筆を連日行いながら、2022年の春あたりに撮影ができるように出張を繰り返しながら、スポンサー様との交渉を行ってきました。実はコロナの関係もあり、2020年〜2021年は、小生の方で受けていた講演のご依頼が軒並みキャンセルになり、会社の売り上げが激減の中、なんとか映画の撮影にこぎつけようと、連日、この作品のことで駆け回っていました。企画者の松野さんは、パーキンソン病を抱えている当事者で、ご高齢でもあることから、松野さんにできるだけ負担をかけてはいけないと、必死に様々な会社さんに訪問しては、この映画の使命をお伝えしていました。そして、なんとかギリギリ撮影ができる予算が集まった今年の3月。協力プロデューサーの小川さんから突然、電話があり、松野さんが急逝したとのご連絡をいただきました。今年の1月あたりから体調が芳しくない松野さんの様子を見ていて、小生はうっすら死期を感じ取っていたので、その時は、松野さんに対して、自分の人生に本当によく向き合ったよ、という労いの気持ちでいっぱいでした。松野さんのご家族様の心情に寄り添いながら、葬儀にも列席させていただき、それから、小生がこの作品に向き合っている意味は何なのかを連日考えるようになりました。難病というのは、誰もなりたくてなっている人はいないはずです。そんな想定外の出来事をどう向き合いながら人間は生きていくのか。その命題を、松野さんは、自身の死をもって小生に投げかけてくださったのだと考えました。人は必ず亡くなります。仕事人間だった松野さんは、現役当時は職場と家庭だけしか居場所がなく、笑顔が全くなかったと息子さんは仰られました。そんな松野さんが映画製作をするようになって、「自分はいま、映画を創っているんだ」と誇り高く仰られて、このような映画を見せられるようになったのです。思い返せば、自分の父親も松野さんと同じような仕事人間。だから深夜帰ってくる父親の形相は鬼のように怖く、小さい頃の小生はものすごく彼に怯えていたのでした。ただ、映画を観ている時の父親の表情はとても柔和で温かったのです。「これが素の父親なんだ」そう思うと、映画には素の自分を取り戻る浄化の力があるのではないかと思ったのです。そして、それを思い返した時、自分が小さい頃に怯え恐れていた父親像を今回の主人公に当てようと考えて、今まで書いていた脚本の不動産会社の総務部の社員という設定を変えて、建設会社の一級建築士という小生の父親の職業とほぼ同じ設定で脚本を書き直したのでした。脚本は、この2年間で15名近くのパーキンソン病の方々を取材し、その方々の生の声や実体験を物語に組み入れました。ですので、この脚本はある種、パーキンソン病当事者の方々の代弁ができているものだと考えています。そして、松野さんから託された「新しいことを挑戦するのには年齢は関係ないこと」「職場や家庭以外にも仲間を見つけて、思い切り人生を愉しむこと」「悩みは一人で抱えるものではなく、その仲間たちと共有してみんなで乗り越えていくこと」を物語の中にたくさん吹き込みました。そして、そこから、この企画に共鳴をしてくれると思ったスタッフさん、キャストさんたちと連日この映画の意義を伝え、語り合い、チームが編成されていきました。社会的にはコロナの状況が少し落ち着いた5、6月でしたので、他の映画の撮影も急に再開されていて、スタッフ編成にはとても苦労を要しましたが、最後には素晴らしい仲間たちが多数集ってくださり、夏野撮影を敢行することができました。今回主演を担う樋口了一さんは、パーキンソン病を抱えながら、演技初挑戦に挑まれました。小生が樋口さんを起用した理由は、松野さんが映画にチャレンジした勇気とパーキンソン病当事者だからこそ知りうる苦悩や葛藤をダイレクトに表現できると考えたからです。ラストシーンは、大円団のダンスシーンがあり、樋口さんはダンスの練習も3週間みっちり向き合われていて、表には見えなお影の努力は凄まじいものだったと思います。樋口さんのこうした行動は、きっと松野さんの想いや関わる関係者の熱力によって生み出されたものなのかもしれません。そして、その樋口さんの熱心な活動に、スタッフもキャストも絆されて、言葉にできない連帯感が現場には生まれました。撮影現場でも当然さまざまなトラブルは多々押し寄せました。そのトラブルが訪れるたびに自分は、これは自分が乗り込めるために訪れている大切な試練なんだ、と如何に他人に責任転嫁せず、自分の人生の学びであるかと考え向き合ってきました。言葉にできない過酷な状況を引き受けたのは、自分の運命であり、試練を乗り越えた先に必ず、何か見えるものがある。現場では、小生もまだまだ至らなく、時として抑えていた感情が溢れ出して癇癪を起こしたり、何でこんなふうになるんだと陰で泣き喚いたりもしました。その度に、支えてくれる仲間たちや、親身になってこの状況を考えてくれる愛方に対して、感謝を忘れずに気持ちを保ってきました。樋口さんやスタッフがコロナに罹り、撮影の一部た一ヶ月延期となり、資金も一千万円近くの追加を余儀なくされました。ですが、これで自分が死ぬわけではない。自分にはこんなにも素晴らしい仲間たちが支えてくれているんだと、ないものではなくて、あるものに目を向けることを意識してまいりました。結果として、最後はなんとかギリギリ撮影を終えることができ、現在は、音楽を制作したり、整音やVFX(視覚効果)の作業をしております。大晦日、一年を振り返って、小生はこの映画を通じてさらに成長させていただきました。それは、「訪れる問題とは、決して問題ではないということ」です。自分が正しいと思い込んでしまうと、自分の考えていることと違うことが起きたときに、そのことを否定してしまったり、ネガティブなイメージを浮かべてしまうのだと思います。すると、それがさらにネガティブな結果を生み出してしまうのだと思いました。自分が今向き合っていることに対して、思いがけないことが起きたときに、それを否定したり、恨むのではなくて、「大丈夫。限られた人生を愉しむ授かりものなんだ」というふうにポジティブなイメージを持つことが大切なんだと感じています。小さな世界で捉えてしまうと、どうしても自分の見ている世界が全てであると思いがちですが、私たちは宇宙という広大な空間の中に存在する小さな存在なのです。だからこそ、目に見ているものだけで物事を考えるのではなく、さまざまな人たちがこの作品に関わってくれて、想いを届けてくれて、今の活動が存在するんだと想像するようにしています。そんな祈りや感謝の気持ちが、一見すると動かせないような大きな出来事を見事に推し進めてくれるきっかけになるんだと感じています。それが今日現在の気持ちであり、そしてこの気持ちは映画「いまダンスをするのは誰だ?」にもふんだんに込めています。そして、この映画のフィロソフィでもある「諦めることを諦めた」は、樋口さんから拝借した言葉でもあり、この映画の魂を見事に言い表しているのだと感じています。どんな状況が訪れても、最後には必ず光がやってくる。だからこそ、結果ではなくてそのプロセスを大切に、自分の心赴くままに人生を進んで行きたい、そして、そんな人が増えてもらいたい。一度きりの人生、そして他人とは一緒にならない人生だからこそ、自分の心が歓ぶ選択をしてもらえるように、この映画は必ず来年完成して、公開できるように活動していきます。今日の小生がいるのは、クラウドファンディング並びに日頃から応援してくださる多くの方々のお陰です!クラウドファンディングのリターンは、来年必ずお届けしますので、もう少しだけお時間を賜りたく存じます。来年も皆さんお一人おひとりが笑顔と感謝に包まれながら、益々ご活躍されていきますことを心より祈っております。映画「いまダンスをするのは誰だ?」監督・古新 舜
皆さん、こんばんは!季節はすっかり秋の装いですが、皆さんご壮健にお過ごしでしょうか。おかげさまで、映画「いまダン」クランクアップを迎えることができました。主演で演技初挑戦、パーキンソン病当事者の樋口了一さんが演じる主人公の馬場功一が雨の中、倒れるという象徴的なシーンがラストショットとなりました!ご自身とは正反対の性格の役を見事に演じ切り、最後はスタッフも圧巻の素晴らしい撮影となりました。ここに至るまでにたくさんの応援者、ご支援者の方がこの作品の制作意義を大変よく理解してくださったことが、大変大きな勇気づけとなりました。樋口さんのご体調を考えてのスケジュールでしたが、コロナ罹患での撮影ストップ、ギリギリの資金繰りと向かい合いながらの脚本制作や演出、その他様々なトラブルがありましたが、困難な状況は、自分の人間性を成長させてくれる貴重な学びです!人間は弱く、不安定なもの。決して固定的な存在ではないのです。だからこそ、社会の枠組みに縛られたり、誰かの意見に従ったりするのではなく、自分から積極的に考え、動き、挑戦することで、閉ざされていた世界の闇に光が差し込まれるのです。闇は誰しも抱えている。だから目を背けてはいけないだと感じます。そして、私たち一人ひとりが星のように個性があり、同じものなど全くない。人生に平等はない。ただ、公平に接せられる権利はあるんだ。だからこそ、一人ひとりが、個性の違いを認め合い、相手の存在を承認し、たくさんの対話や理解を深めていくことで、寛容性と包摂性のある環境は広がっていくものだと考えています。人生に正解なんてない。確実にあるものは、自分がいま・ここに生きていて、様々な生命に囲まれて生かされているという宇宙への愛なんだ!この映画は、パーキンソン病という枠組みを超えて、不確かな時代、流動的な時代を生き抜くために、どのように自分をマインドセットしていけば、幸せな人生を送れるかのきっかけをお届けしたいと思っています。小生が生まれてから培ってきた全ての知的リソース、人的リソース、そして日々の感謝を撮影に吹き込みました!素晴らしい俳優陣、スタッフ陣、ロケ地を貸してくださった方、エキストラの方々、クラファン初め、貴重なご支援を賜った方々、パーキンソン病当事者の方々のご声援はじめ、全ての人が存在して、この撮影ができました。全ての関係者皆さんに心より感謝いたします!!この企画を小生に持ち込んでこられた松野 幹孝さんは、天国からずっと小生たちのことを応援してくれていたと思います。撮影が延期になったことで、ご子息の松野裕さんが最終日に撮影現場に来られることになり、感極まっておりました。そう、起きる出来事は、全て最後には良い状態になっていくんだ。途中過程は確かに大変なことがあるかと思いますが、そこから得た学びは、人生を豊かにしてくれる最幸の財産なんだ。作品の完成までまだまだ道のりは長く、編集作業、音楽作業と共に、資金調達も延期になった撮影やVFX、宣伝配給含めると1500万円以上はこれからの費用がかかってきます。ただ、おかげさまで、各地からこの映画、応援したいという方たちが続々と現れていて、本当に心強い限りです。今はやりきった達成感でいっぱいで、撮影後は爆睡し、整体も3時間受けてきたが、身体がガチガチでした。そして、山ほどのメッセージを賜っておりますので、お一人お一人お返しするのに、今月いっぱいはかかると思います!ただ、自信を持って世界を輝かせる作品になると感じています!ぜひ完成をお愉しみにしていてください!!完成までまだまだ長い道のりですが、皆さんの日頃からの温かい応援を背にしっかりと完成まで動いてまいります!監督 古新 舜