集落内のトマト農家さんたちの、トマトの定植がはじまりました。みなさんの畑を観察して勉強しています。これは、トマト師匠の神田さんのトマトの苗です。支柱を立てて定植していきます。神田さんは、今年はニラを混植しています。わたしが今年育てる苗は30本です。これから畝を作って定植していきます。
署名活動の一方、あらゆる手を尽くしていこうと、地権者さんとのやりとりも同時進行していました。「こんなことになるとは思わなかった。自分たちは、ソーラーパネルじゃなくてもいいから、契約を解除してもいいんだよ。」そう意思を示してくれた地権者さん。しかし、地権者さんが事業者に連絡しても「もう何千万もかかっているから無理です」と言われるだけ。人のいい田舎のお年寄りは、事業者に対して太刀打ちできないと思います。わたしは怒って「何千万もかかっていないですよね?そもそも、そういう規模の施設じゃないですよね?」と担当者に電話すると嘘だということを認めました。本契約が済んでいましたが、望みは、契約書にある手付金ももらっておらず、土地代も一切支払われていなかったこと。お金が絡むデリケートな問題なので、いろんな情報に振り回されながらこの事実にたどり着くまで、とても時間がかかりました。わたしとひとみさんで、地権者さんと一緒に、弁護士事務所に同行させてもらいました。そして、年内に間に合うように、急いで弁護士さんを通して契約解除の内容証明を送りました。弁護士さんからは「地域内で、(契約解除の意思表示をした)地権者さんを応援する空気を作ってください。そうすれば止まると思いますよ。がんばりましょう。」とアドバイスをいただきました。地元で生まれ育った地権者さんの応援なら、地域で賛同を得やすいだろうと考えていましたが「彼のことはプライベートで応援してるから、あなたたちのやることには協力できない」と言われることもありました。ソーラーパネルができてしまったら、地権者さんは長い間ずっと「なぜ土地を売ったのか」と言われ続けることになると考えていました。周りの住民に何かあったら、絶対に地権者さんが責められる。今こそ、応援すべき時なのに....そんなこんなで気持ちの浮き沈みが激しいながらも、希望を持ち続けることは決してやめませんでした。そして、少しずつ前進していることも肌で感じていました。「あとは神様お願いします。みんなが幸せに暮らせますように。」毎日、そんな想いでした。つづくもくじ~プロローグ~はじまりの日Episode1 二人だけのミーティングEpisode2 神様からの届け物Episode3 防災に絶対はないEpisode4 地元民がやるしかないEpisode5 そこに愛はあるのか?Episode6 救世主あらわるEpisode7 新しいことを学ぶ日々Episode8 不穏な住民説明会Episode9 土地の売買契約解除にむけて
現在、山口県防府市の方とやりとりをしています。支援してくださった方がお住まいの地域で太陽光発電所計画が持ちあがっており、わたしたちの経験からできることは協力させていただいています。その方は、ソーラーパネルは災害発生時に漏電等のリスクがあることを知り、住民に安全性などの情報がないままに、計画が進むことに不安を感じておられます。情報は以下になります。=======山口県防府市真尾(まなお)地区、予定地は「特別養護老人ホーム跡地他」。広島の事業者で12,000㎡の土地にパネル約4,000枚設置予定。予定地はほぼ全て「土砂災害警戒区域」、一部に「土砂災害特別警戒区域」を含みます。特別養護老人ホームは(H21)2009年7月の豪雨災害(激震災害指定)で土石流に見舞われ、利用者7名の方が死亡。その後関連死と認定された利用者の方5名、計12人の方がお亡くなりになるという被害があった場所です。既存地図には建物が載っていますが、実際は2017年の秋〜冬に取り壊しています。周辺地域は豊かな里山、棚田のある中山間地域で多種多様な生き物が暮らしています。美しい里山の風景と安全の為に、できることがないかと模索しております。場所はこちらになります。指定した地点https://maps.app.goo.gl/HxnnGBRkJJRLtRFM9======計画予定地は、まさに平林のような環境なのだろうと想像できます。一緒に計画見直しに向け動いてくれる仲間を募っています。または有力な情報がありましたらお寄せいただきたいです。既に土地は業者が取得しているようですので、地域内で声を大きくしないと難しいと思います。また、現在は署名を準備されていますので、情報がわかり次第お知らせします。一人ひとりの力は小さくても、集まればとても大きな力になります。現地でがんばっている彼女を思うと、いてもたってもいられませんが、そこに住んでいる人が声をあげることが大事です。サポートはできる限りさせていただきます!
実際に問題は山積みだけど、法的には問題のないソーラーパネル計画。これを止めるには地元の声を届けるしかありません。賛成・反対の署名は、小さな地域を二分する。じゃ、どうすればいいか?芦川の山本さんのアドバイスにより「地元住民が納得するまで、工事を強行しないでください」という内容で、町、県、事業者の三者に提出する署名を集めることにしました。法的に問題ない計画にわたしたちができることは、着工までの時間を稼ぐことだけでした。署名開始が12月。メンバーで手分けしましたが、民生委員でもあるメンバーのひとみさんが、集落のほとんどのお年寄りの家を一軒一軒丁寧に説明しながら集めてくれました。ひとみさんの日頃の信頼があってできたことです。署名の第一回目の集計は、2021年1月2日。わたしたちに、ゆったりと新年を祝うお正月の余裕はありませんでしたが、プレイベートを削ってまで、大切なものを守るために自分は二の次で力を注いでくれる仲間がいることがうれしくてなりませんでした。集計の結果、区内は、平林区人口228人(人口から未就学児を除く人数)中170人の75%の賛同を得ることができました。そして、電子署名も含めると区外も合わせて累計2,879人の署名が集まりました。山本さんがお住まいの笛吹市芦川地区の九割近く集めた反対署名には勝りませんが、それでも大健闘の数字でした。そして、1月7日に町の担当課に署名を提出した様子が地元新聞に掲載されたのは2021年1月8日でした。つづく~プロローグ~はじまりの日Episode1 二人だけのミーティングEpisode2 神様からの届け物Episode3 防災に絶対はないEpisode4 地元民がやるしかないEpisode5 そこに愛はあるのか?Episode6 救世主あらわるEpisode7 新しいことを学ぶ日々Episode8 不穏な住民説明会Episode9 地元の声を届ける
2020年11月5日。いよいよ住民説明会。1回目の説明会には、若い担当者が一人来ただけでした。「なぜ住民説明会をすると言っていたのに、しなかったのですか?」「コロナで開催できずに申し訳ありませんでした。」コロナ騒動前から動いているので、説明会はできたはずです。業者側もわたしたちも、すべてボイスレコーダーで録音し、住民からの質問に「あなたでは話にならないから」と、次は上司を連れてくるということで閉会しました。議事録は、回覧板で区内に回しました。一緒に、住民勉強会も企画し案内も回しました。11月23日。2回目の住民説明会。どちらの会も、住民側が主催ということで、会場設営、暖房準備、受付、回覧板での周知、すべてわたしたちがやりました。本来は、業者側がやるべきことです。事業者の環境部長は、最初から威圧的な態度でした。最初の挨拶ではマスコミに対して「悪意のある報道はしないでください」ということを言いました。他の地域ではトラブルはないと言っていたけれど、後日、他地域のトラブルで、そういう報道があったものだとわかりました。土砂災害警戒区域に作ることに対して、「何かあったらどうするのか?」という質問に、「壊れたら直します」という回答に心がざわめきました。この業者には作ってほしくないと思ったのです。そして、たくさんのやりとりに時間が足りないまま閉会になり、「法的には問題がないので作ります」ということが後日のUTYのニュースで放映されたのでした。つづくもくじ~プロローグ~はじまりの日Episode1 二人だけのミーティングEpisode2 神様からの届け物Episode3 防災に絶対はないEpisode4 地元民がやるしかないEpisode5 そこに愛はあるのか?Episode6 救世主あらわるEpisode7 新しいことを学ぶ日々Episode8 不穏な住民説明会