活動の中で、どうしてこの人はここまでしてくれるんだろうという方たちも、たくさんいました。その方たちは、わたしたちの前に彗星のごとく現れて最後まで影で支え、応援してくれました。まず、笛吹市芦川地区の山本真さん。ソーラーパネル反対という意思表示をするために地域が一体となって協議会を作り、しかも、協議会の代表は地元のおじさんです。山本さんたちは、今も声を上げ続けています。わたしのSNSの書き込みにいち早く気づいて、そこからずっとアドバイスをしてくれていました。FIT認定のこと、ソーラーパネルビジネスのこと、どうやって行政と関わればいいか、地域の巻き込み方、施工のことなどなどありとあらゆることを教えていただきました。最初は平林の予定地に来ていただいて、次は、わたしが芦川に行って手抜き工事のために一度壊れた施設の見学に、そして、平林の勉強会にも来て発言してくれました。なんと言っても感謝すべきは、あの地域を二分しない署名のアイデアをくれたことです。署名の趣旨は、賛成・反対ではなく「地域住民が納得するまで、工事を強行しないでください」というものでした。署名については、またあとで書きます。早く計画を止めたいと焦るわたしに対して、山本さんは終始冷静でした。そして、法的には問題がない建設に対して、わたしたちができることは「事業者との話し合いをなるべく長引かせること」しかない、と。それは、こちらもいろんな知識がないと言いくるめられるやつでは.....そもそも、早く諦めて撤収してほしいのに....「どうやって長引かせるんですか.....?」しかし、そこに二人目の救世主が現れるのでした。つづくもくじ~プロローグ~はじまりの日Episode1 二人だけのミーティングEpisode2 神様からの届け物Episode3 防災に絶対はないEpisode4 地元民がやるしかないEpisode5 そこに愛はあるのか?Episode6 救世主あらわる
富士川町役場の担当課は、都市整備課でした。ソーラーパネル建設にあたって事業者は必要書類を提出し、不備がなければ町に受理される。ただ、それだけです。担当課は、書類の不備がないか確認し、出されたものは受理します。土砂災害警戒区域でも?町の景観計画に入っている地域でも?受理します。許可とは違います。受理です。認めたわけではありません。受け取っただけです。町は、自分の仕事を滞りなく遂行しただけです。結果、住民の暮らしが変わってしまうとしても、住民にどれだけ不安があっても、ソーラーパネルができることに変わりがないのに。その言葉の違いがわたしたち町民には理解できません。理解はできますが、納得できませんでした。「景観に配慮してくださいね」とは言ってくれます。しかし、強制力はありません。ソーラーパネルを作ってはいけないという規則がないからということを理由に「町に責任はない」そう言っているように聞こえます。議員さんが、わたしの目の前で役場に電話してくれました。電話口の職員さんは言いました。議「平林に予定されているソーラーパネルはどうなのですか?」町「問題はないです」議「じゃ、あなたの家の前にできたらどう思う?」町「それはちょっと....」平林は、観光三筋と言って「穂積地区」「十谷地区」とともに、自然が残る美しい中山間地域として観光パンフレットも作られています。そこに、景観を壊すものの設置を受理せざるを得ない現状。責任者不在の社会。資本主義経済に飲み込まれて行く美しい自然環境。町は、税金を払っているのは住民なのに、神奈川の事業者の事業側にいると感じずにはいられませんでした。相談した大学の先生からは「あなたの町の職員は、地元に対する愛がないようですね。」というお返事をいただきました。区長さんは「町が決めたんだからどうしようもない」という対応でした。元県の職員さんも同じでした。「受理されているなら、もうひっくり返らないよ」「じゃ、平林にソーラーパネルができてもいいんですね?」「よくはないけど、止めることは無理でしょう」わたしは、東日本大震災の原発事故の時には茨城県つくば市に住んでいました。事故直後は、空気中のヨウ素が通常の200倍にもなり、テレビでは「健康に問題はありません」のアナウンスが流され続けました。しかし、研究機関がたくさんあるつくば市からは、人が消えました。研究者は、健康に問題ないとは思っていなかったのでしょう。わたしたち家族も、親戚のあった九州へ一時避難しました。福島では、自分の故郷に住めなくなってしまったたくさんの人たちがいます。この経験を通じて「国は国民を守ってくれない」ということを知りました。経済のためなら、人の命を簡単に切り捨てるということを見せつけられました。だれかの利益のために、だれかが犠牲になる社会はもうやめたい。そういう社会を、未来の子どもたちに手渡したくない。「国や町はあてにならない、ソーラーパネルは自分たちの手で止めるしかないんだよ。」わたしたちは、チーム内でお互いにそう強く言い聞かせました。つづくもくじ~プロローグ~はじまりの日Episode1 二人だけのミーティングEpisode2 神様からの届け物Episode3 防災に絶対はないEpisode4 地元民がやるしかないEpisode5 そこに愛はあるのか?
防災士さんのお話のあとに、消防署に連絡をしてみました。「平林は、土砂災害警戒区域、孤立集落になる恐れのある立地の場所にソーラーパネルができようとしています。防災の観点から、建設前に業者と話し合うべきポイントを教えてください。」「ソーラーパネルについての対策は取っていません。消防署は、何かあったときには対応します。火災が起きたら連絡をしてください。」防災は自分たちで、対策するしかないんだなと思いました。もし、孤立集落になったときに火災が起きたら、ソーラーパネルには水をかけて消火することができません。陽があたっている間は発電し続けますので、水をかけると感電する恐れがあるからです。外国では、消防士の死亡例も出ています。地域の消防団が、砂(土)や化学薬品を使って消火をすることになるでしょう。ちなみに、化学薬品での消火は、簡単ですが事前訓練が必要となるものです。事業者が設置したものを、有事の際には、自分たちの暮らしを守るために地元民が自ら動かなければならない。やはり、それは納得行くものではありませんでした。一度設置されると20年は稼働しますので、あるお母さんは「自分の息子が消防団に入ったときに消火させたくない」と言いました。それが親心だと思います。写真は、こちらのニュースのものです。つづくもくじ~プロローグ~はじまりの日Episode1 二人だけのミーティングEpisode2 神様からの届け物Episode3 防災に絶対はないEpisode4 地元民がやるしかない
昨日は、菌ちゃん先生(吉田先生)の講演会がありました。雑草だけで元気な野菜を作れる、それが菌ちゃん農法です。先生からいただいた応援メッセージの中にもありますが、遊休農地がまた最適のようです。以前、トマトは連作障害が起きるので、4〜5年開けないといけないと書きました。しかし、お話を聞いて、これなら連作できるのではないかと質問したところ、「理屈では連作できるので、ダメになるまでやってみてください」というお話でした。もし、連作できたらそれは画期的なことだと思います。それには、菌ちゃんと上手に付き合っていく必要があります。自分たちの未来は、自分たちで作る。それは、皮むき間伐の考え方とも同じです。まずはやってみる!楽しんでみる!菌ちゃん先生のお話は、未来に希望が持てるとても素敵な講演会でした。全国で講演されているので、こちらからチェックしてみてくださいね。
10周年記念クイズにチャレンジすると、正解者全員に1000円分のクーポンが当たるそうです。お得に支援できますので、やってみてください!くわしくは、こちらから。