ビッグニュースです!このCAMPFIREでの水素バイクのプロジェククトを発見した水素吸蔵合金のメーカーの方がiB(株)井上ボーリングにご来社、なんと一番大きな吸蔵合金のキャニスター(ボンベ)をご提供いただけることになりました!(定価36万円のものです。)またiB で実験して水素がなくなったら、2日ほどで再吸蔵?してご支給いただけるというんです。これはありがたい。メーカーさんは株式会社サイテムさんという石川県の会社でわざわざご来社いただき、水素バイクもみていただきました。3.4リッターの148気圧のボンベに比べると、長さも直径もやや小さく1号機にはそのまま詰めます。おまけに内容量は約2倍くらいに増えそうです。iBでは以前にもイワタニ様から水素吸蔵合金のご提供をいただき、一緒にエンジン始動実験をやらせてもらっていました。その時のキャニスターよりもずっとサイズが大きく、取り扱いがしやすい形状です。いぜんの実験の時もエンジンで燃焼するような大量に発生させる使い方だとキャニスターが冷えてしまい、水素の発生がすくなくなってしまう現象が確認されていました。実はiBの水素バイク開発で1号機での実験を切り上げて2号機に移行することを決めた最大の理由がこのことだったんです。1号機は空冷のTY250Sで2号機はガンマ125の水冷エンジンをベースにしています。2号機ではエンジンで温まった冷却水で、このキャニスターを保温しようということを考えていました。これは空冷の1号機にはできないことだったんです。これで2号機の開発がぐっと前進することになります。あと、サイテムさんから教えていただいたことでいくつか特筆できることがありました。1.吸蔵合金での水素の発生圧力は0.2Mpa程度(温度で変わる)これはiBの水素バイクにはちょうど適切な圧力です。この発生圧力が低いおかげで、このキャニスターはたとえば宅配便で運送するこも問題がないのだそうです。そこで将来的にはコンビニなどでも扱うことも可能です。そうなると例えば水素バイクで走っていてガス欠になったら、コンビニでキャニスターを買って積み替えればいい、ということになります。これだと高額な水素ステーションなどはいらない、充電時間も必要ない!ということになりますよね。なんと夢があるお話しでしょうか。2.水素バイクをやっているとしょっちゅう「水素脆性」があるからそんなのダメだ、っていう人がいるんですが、なんと0.2Mpaのような低圧では水素脆性など起こらない、と断言されていました。これは嬉しい。iBではこのあたりの知見がなく、今までは回答にこまっていたことなんですが、これからは水素脆性についても胸を張って回答できますね。ということで、今回のCAMPFIREのプロジェクトは思わぬ支援をいただくことになりました!ありがとうございます。ますます開発に力をいれていきたいと思います。
ここで突然みなさんに質問ですが、2ストのピストンには大体トップとセカンドの2本のピストンリングがついています。4ストのピストンにはそれに加えてもう一組「オイルリング」がついてリング3組の構成になっているものが多いですね。さて、このオイルリングはなんの仕事をしている、と思いますか?多くの方はオイルを掻き落とすのがオイルリングの仕事だろう、と思っているのではありませんか?実は自分もそう思っていました。でも、今回2スト水素バイクを開発するにあたって、あらためて考えてみたんです。2ストの場合には混合気に混じったオイルがクランクシャフトも潤滑するし、そのまま燃焼室にも入ってピストンリングも潤滑する。上から下からオイルがリングまで届くのだろうと思います。ところがそのオイルが潤沢そうな2ストにはオイルを掻き落とす(?)リングはついていない。4ストの場合はクランクケースにはオイルがいっぱい入っていて、これが様々な方法で、シリンダー内壁に届けられるように工夫はされています。でも、下からだけですよね?一見2ストよりは、上までオイルは届きにくそうです。それなのにわざわざオイルリングを追加してオイルを掻き落とす必要がどうしてあるんでしょうか。オイルリングでオイルが掻き落とされ、さらにセカンドリングで掻き落とされ、一体オイルはどうやってトップリングまで届くのでしょう。「さああここで、iBが得意なプラトーホーニングが威力を発揮します。ピストンリングが摺動する面は通常ホーニングの1/10の滑らかさでありながらiBの超絶技巧によって深いオイル溝が刻まれているので、ここに滞留したオイルがトップリングを潤滑するのです。」などとしたり顔で言ったりしていますが、本当にそれだけでトップリングはじゅうぶんに潤滑されるものなんでしょうか。不思議な感じがしますよね。トップリングはずいぶん過酷な条件の下で仕事をしているようにみえます。この辺りのことを色々な人に尋ねてみるのですが(現在ピストンリングメーカーさんにもお問合せをしています。)なかなか明快な回答が得られていません。実はオイルリングは過剰なオイルを掻き落とす一方で、必要なオイルをシリンダー上部に供給する役割を果たしているのではないだろうか。だから4ストにはオイルリングが必要なのではないだろうか。というのが現状の仮説なんですが、こういうことも含め、全てこれからの2スト水素バイク開発の過程で色々と実験して確かめていくしかないだろうと考えています。2号機もこの後の実験の初期段階では、2ストオイルを供給して、煙を出して走ろうと思っているんです。煙を吐かない2ストの可能性についてお話しすると言いながら期待はずれかもしれませんが、これなら焼き付く心配はないでしょう。そこから始めて最終的には煙を吐かないでも潤滑する方法があるのかどうか、これを試していきたいんです。そして、この方法で期待するような性能を発揮するようなら、オイルの量を減らしていくことになるでしょう。どこかの時点ではきっと焼きつきも経験することになるでしょう。でも、任せてください。そんな時こそ、我々内燃機屋の出番ではないですか!(^o^)むしろここにこそ、内燃機屋が水素バイク開発などというとんでもないことに挑戦する意義があろうってもんです。再メッキでも、スリーブ製作でもドンとこい!です。わはは。(^o^)と言ったところで、実は近々NPRさんがご来社して技術相談に乗っていただけることになりました。続きはその結果をご報告ということにしたいと思います。
iBは今年70周年を迎え、その記念事業として、「水素バイク」の開発に取り組むことを発表しています。さて、ガソリンでなく水素を燃料としてエンジンを動かす、ということになると未来に向けたとても先進的な試み、という風にお感じになる方も多いことと思います。ところがところが!私、発見してしまいました。水素エンジンの可能性を探る途中で、水素自動車についてwikipediaで調べてみると、そこに水素自動車の歴史が書かれていたのです。そして、な、な、なんと!表題の通り世界初の内燃機関自動車はガソリン車ではなく、水素自動車だったのだと言うんです!それも1807年と言いますから、ベンツとダイムラーのガソリン自動車の発明よりも80年程も前のことなんですね。この頃はまだガソリンも流通しているはずもなく、むしろ水を電気分解すれば手に入る水素の方が入手も容易、おまけにシリンダー内に吹き込むにも液体のガソリンより水素の方が簡単だったようなんです。ガソリンエンジンができるにはキャブレター(気化器)の発明を待つ必要がありました。つまり液体のガソリンを気体のようにして扱える工夫が必要だったんですね。いや~、調べてみるもんですね。なんて面白いんでしょう。さて、この世界初のエコカー(?)の図柄があまりにも素敵なので、これを使ってエコバッグを作ってリターンにしました。世界初のエコカーのエコバッグ! これぞジ・エコバッグと言っていいのではないでしょうか。ははは(^o^)どうぞ、リターン購入よろしくお願い致します。
年末恒例ガレージ特集のモトメカニック誌。今回も井上のコラム「内燃機の将来」では水素バイクについてのお話をさせてもらってます。ありがたい。ぜひ、書店でお買い求めください。
こんにちは。皆さまからの応援、励ましのメッセージを目にして感謝と感激の思いにつつまれながら毎朝仕事をスタートさせて頂いております。本当にありがとうございます。 さて、プロジェクト終了まで残り1カ月ほどとなりました。まだまだ応援頂きたいですのでリターンを追加致しました。井上ボーリングのロゴ刺繍入りパーカーです。ロゴがとっても良いデザインで評判も良いのでロゴ刺繍入りパーカーを作ることにしました。井上ボーリングのロゴは、グリーンとレッドのコントラストで パット目を引くのですが、すっきりした印象で親しみ易さを感じるまるいロゴです。最近も「このロゴが井上ボーリングさんだと知らなかった」と言われましたので、まだまだ知られていないのだな・・・と気づかされたんです。余談ですが通常のロゴステッカーをネット販売していまして、こちらもちょこちょこお買い求め頂いてますのでみなさん、あちこちに貼って頂いているのだな~と嬉しく思っています。街中でロゴステッカーが付いてるバイクを見つけることもあり、思わずにっこり笑顔です(^O^)話はもどりまして、このロゴについてですが丁度水素エンジンを考えている頃が背景にあるんです。エコのイメージ、SDGs、古いエンジンを直してきちんと良いものになる事まるっと、まるごとロゴに込めています!今回限定でお作り致しました。(sinceの文字は潰れてしまうので泣く泣く割愛してます)パーカー他、iBデザイン刺繍入りのロングスリーブTシャツ、パーカーとロンTのセットの3パターンご用意いたしました。引き続き応援よろしくお願い致します!