《喪失と再生のアートラボ》の参加メンバーたちは、11月の展示に向けて、いよいよ本格的な作品制作へと進み始めています。これまでの6回のワークショップを経て、それぞれが自らの喪失体験をどのように形にしていくかを探り、「プロトタイプ」と呼ばれる試作を通して構想を具体化していきます。たとえば南さんは、展示全体を俯瞰するためのミニチュア模型を制作しました。作品を小さなスケールで再現しながら、空間構成や光の入り方、観客の導線を確認し、大規模なインスタレーションのイメージを練っています。実際の会場での展示を想定しながら、素材や構造の試行錯誤を重ねる姿は、まさにアーティストとしての真剣な実験そのものです。他のメンバーも、心の奥に眠る記憶や感情を掘り起こしながら、それぞれの「再生」の形を模索しています。この期間は、作品の完成に向けた大切な熟成の時間でもあります。展示会場となる北千住BUoYでの本展は、11月22日(土)〜24日(月・祝)の3日間。静かな時間の中に、喪失から再生へと向かうそれぞれの軌跡が現れることを、どうか楽しみにお待ちください。皆さまのご支援が、この試みを支える大きな力となっています。引き続き見守っていただけたら幸いです。







