今回はオス猫さん1匹の手術でした。発情期になるとシロ(手術済み)を追いかけ廻していた子。時々しか来なかったので、餌場を設置して半月かけて通ってもらうようにしました。カメラを仕掛けると、ほぼ決まった時間に来ていたため、比較的スムーズに捕獲できました。少しでも病気のリスクが減らせるよう、ワクチンも接種し、今朝リターンです。明日からも食べにおいでね。これで発情期のストレスからは解放されて、ほんの少しでも穏やかに暮らしてくれることを祈ります。シロも追いかけ廻されることはなくなるはず……この時期、SNSで「仔猫を保護しました」「仔猫を見つけたけど誰かいりませんか」そんな投稿を多く目にします。しっかりとした譲渡先を探さないと、虐待や動物実験・毛皮目的で売り飛ばす等の里親詐欺も多発しています。そしてそんな犠牲を出さないためには、蛇口を閉めること。TNRを進めていくことです。いつかは犠牲になる命がなくなることを願って……
昨日入院した猫ちゃん、獣医さんが手を尽くしてくださいましたが、今朝亡くなりました。男の子でした。初めは倒れていた、と聞いていましたが、よくよく話を聞くと、連絡してきた知り合いの知り合いの家の玄関のところに棄てられていたようです。飼い猫だったのか、居着いた野良猫ちゃんを遺棄したのか。どちらでも人のすることではない、犯罪です。助けを求めていたであろう物言えぬ命を見殺しにしたんです。今は怒りと悲しみと悔しさしかありません。お腹いっぱい食べさせてあげたかった。人の温もりを伝えてあげたかった。人間がこんなんでごめんなさい。今は苦しみから解放されて、虹の橋を渡った頃でしょうか。少し休んだら生まれ変わって幸せになってほしい。そんな想いを込めて、「福」と名付けて送り出しました。福ちゃん、ひとりぼっちでよく頑張ったね。お疲れ様でした。
午前中に知り合いから、家の近くで死んでしまいそうな猫が倒れていてカラスからも狙われている、と連絡がきました。見殺しにはできない。迷いはありませんでした。まずは段ボールかなにかに入れて、安全な場所に置いてもらい、急いで迎えに行きました。恐る恐る箱の中を覗くと、顔を上げてこっちを見ていましたが、身体を動かすことも箱から出る力もない。顔は目やにで汚れていて、全身も泥々でした。病院に連れて行くと、成猫なのに1.7キロしかなく、骨が浮き出ていました。風邪で喉が痛いのか強制給餌でもなかなか飲み込めず、苦しくなる様子でした。なんとか、なんとか助かってほしい……お願いだから苦しまないで……入院させていただき、先ほど検査結果を聞きに行ってきました。白血病陽性。かなり重度の貧血で、厳しい状況だそうです。遺棄されたのか、野良猫ちゃんなのかはわかりませんが、今までどんなに過酷な毎日を過ごしてきたんでしょうか。人間のせいで、こんなに苦しまなければいけない子たちが山ほど居るのでしょうね。今の私には獣医さんにお願いして、苦しまないでくれることを祈って、待つことしかできません。無力です。でも、獣医さんが最善を尽くしてくださっているので、少しでも、ほんの少しでも、今より楽になってほしい。今より穏やかに過ごせるようになってほしい。無責任な餌やりや、無責任に遺棄することで、不幸な命を増やします。不幸な命がなくなりますように。