これは何をしているかというとヨキ(斧)で炭を叩いて砕いているところです。備長炭は非常に硬く、ヨキを使わないとちょっとやそっとでは割れません。細かく粉にした炭はいろいろな用途がありますが、私はよくご飯を炊くときに炭の粉を入れています。去年1か月、炭の粉をご飯に入れて食べ続ける実験を行ったところ体重が-4.7kg、体脂肪率が-1.4%になりました。実験結果をまとめた動画をYoutubeにアップしてあるのでご覧ください。【備長炭ダイエットの実験】https://www.youtube.com/watch?v=-ztZSJ_BLpA※注意私の場合は実験中何も体調に不調をきたしたりしませんでしたが(むしろ体調が良くなりました)、もし万が一体調に不調をきたしたり、医師から止められた場合は備長炭ダイエットを直ちに中止してください。炭の粉はリターン品にもなっていますので是非お試しください。(今は手作業で炭を粉にしていますが、将来的に粉砕機を購入して粉にします)炭って言ってみればただの炭素の塊なのに、いろいろな用途や効果があり不思議だな~といつも思います。
おもしろ炭作りシリーズとして、バナナの炭を作ってみました。決して遊びでやっているわけではなく、炭づくりの研究の一環です。(遊び心があるのは否定しませんが(笑))一応炭にはなりましたが、脆い炭になってしまいました。これは乾燥が足りないせいだと思います。言い訳になってしまいますが、我々炭焼き職人は、炭焼の間、煙の出方、色、においで窯の中の様子を判断します。バナナは樫とは全然煙の出方が違うし、色やにおいも全く異なるので非常に難しかったです。これからも精進します。<おもしろ炭づくり これまでの結果>ピーナッツ 〇おせんべい ×みかんの皮 ×バナナ ×(一勝三敗)
この仕事をしているとたまに人から「面白そう~私山によく行くんで山登りも平気だし、やってみたい」と言われることがあります。その時大抵「でも我々が登っているのは、あなたたちの感覚で言う「崖」だと思うよ。」と答えます。よくあるハイキングコースは整備されている山なので一般の人でも歩けるようになっていますがガチの山はスパイク付きの地下足袋を履かないときついです。ましてや備長炭の原料となる樫の木は岩の多い谷や崖に生えていることが多く原木の収集は毎回ロッククライミング状態です。表題の写真は原木収集作業中に撮った一枚。傾斜30°以上はありそうです。でも高いところに上ると絶景です。これはこの仕事の特権です。
ちょっと人の顔に見えるな~と思ってこのタイトルにさせて頂きました。もちろんこれは怪奇現象ではなく、炭窯の口の写真です。炭化の最終段階「ネラシ」の段階になりました。口を少しづつ大きくして、空気をわざと入れることにより窯の内部の温度を上げ、今まで残っていた不純物を気化させます。こうすることにより炭素の割合が90%以上という純度の高い炭になり、打ち鳴らすと「キン、キン」という金属音がするようになります。昔の人はこういうことを経験上知っていたなんて、本当に頭が下がります。
太い樫の木はそのまま炭窯にくべられないので1/2もしくは1/4に割っていきます。割った木でできた炭も結構需要があります。木を割る機械は年代物で、時々機嫌を損ねますがよく働いてくれます。





