みなさま、おはようございます。とらいふ武蔵野・運営企画推進室の井口でございます。今日から3月ですね。武蔵野市はここ数日とても暖かく、ところどころで梅の花が咲き誇っています。もうすぐ春ですね。 とらいふぁーむは、先週新たに3基のプランターを増設しました。生ごみ堆肥作りと並走して、これからは合計14基で運営していくことになりました。テラス席も増えました! と言っても実際には、春に向けて休耕中の(何も植えていない)プランターも多く、ご入居者やご家族の方々からは、「(野菜ばかりでなく、)もう少しカラフルなお花などを植えてほしい」といったご意見を頂戴しています。 そうした中、デイサービスセンターに勤務する職員のKさんが、さっそく綺麗な花々を植えてくれました!利用者さんたちも、とても喜んでくれていました。 花粉の季節が本格化する前のこの時期は、日陰にいると肌寒さを感じますが、晴れた日のお昼間であれば汗ばむほど暖かくなり、絶好の「とらいふぁーむ日和」を体感することができます。家族面会に利用していただける機会も多くなり、事務所職員たちの協力も心強く感じるこの頃です。* * * 今月初頭に掲げたとらいふぁーむの旗は、強風によって早速破損してしまいました。ハトメで留めていた部分が引きちぎれました。 特養入所者の中にレザークラフトの達人がいらっしゃるので、その方にお願いして、旗の補修方法を教えて頂きました。 「都市の老人ホームでの多主体による農的活動が、参加者の主観的QOLの向上にどれほど寄与するか」といった内容を、統計的根拠に基づいて定量評価することは困難かもしれません。しかし、現場レベルの「実感」としては、すでに多くの変化を共有しています。たとえば、認知症者の方々をとらいふぁーむにお連れすると、普段はずっと無言・無表情なのに、突然言葉を話し始めたり、笑顔を浮かべたりすることがあります。ご家族も職員もとても驚きますが、こうした光景が徐々に珍しくなくなってきました。これは、とらいふぁーむ事業のひとつの成果に他なりません。 私たちはこれからも、既成概念にとらわれない方法論を柔軟に検討して、福祉文化の創造のために、とらいふぁーむ事業を拡張していきたいと思っています。ほどほどに。 引き続き、応援を(ぜひ、ご参加も!)よろしくお願い致します。とらいふ武蔵野井口佳亮
みなさま、こんばんは。とらいふ武蔵野・運営企画推進室の井口でございます。昨日から、とらいふぁーむでは生ごみ堆肥作りが始まりました!▲前日の下準備で、バケツに『ぼかし』を入れる事務職員のMさん。▲厨房から出た生ごみは、堆肥化を促進するために細かく切ります。▲キャベツの芯などは、包丁でさらに細かくします。▲みんなで手分けして作業をします。▲日光浴をしながら楽しく手指を動かせば、よいリハビリの機会にもなりますね。▲ハサミで切るよりも、手でちぎるほうが早いね。▲先日つくった堆肥ボックスに、生ごみを投入します。▲知識や技術が、次世代に受け継がれていきますように!▲うりゃっ!▲しっかりとかき混ぜます。▲反省会もしました。 とらいふぁーむでの生ごみ堆肥作りの作業は、今後、月曜日と木曜日に実施していく予定です。春を迎えて、暖かくなってきたら、ぜひ気軽にお立ち寄りください。三鷹(みたか)駅から徒歩15分くらいです。▲別のプランターでは...▲豆たちのために、支柱をつけました! とらいふぁーむは、少しずつですが、着実につながりの輪を広げています。みなさまのご支援のおかげです。どうもありがとうございます。良い週末を!(つづく)
皆さまこんにちは。 運営企画推進室の河原です。一昨日、とらいふぁーむにて第一回もしもの会「もしバナゲームをやってみよう♪」を開催しました。今日はその様子をご報告したいと思います。* * *2月5日 日曜日 快晴明るい陽が差し込むデイルームで、午前中から会場設営を始めました。冗談を言いながらテーブルや椅子を動かす井口とは対照的に、私は少し緊張していました。今回の交流会は、とらいふぁーむの基本方針の一つである「ACPの推進」を目的としており、これは私が看護師として長年ずっとやりたかったことだからです。▼とらいふぁーむってなんだ?より抜粋●ACPの推進とらいふぁーむに集う人々が、自分の健康に向き合いながら、時に介護や医療のサービスを上手に使い最期まで自分らしく暮らすことができる、そのために必要な交流や情報を得られるような活動を展開します。※ACP(アドバンス・ケア・プランニング)とは…もしもの時のために、自分が望むケアや医療について、自分自身が前もって考え、自分が信頼できる人たちと繰り返し話し合い、それを共有する取り組みのこと。準備中・・・* * *参加者は、ご近所に住むAさん、入居者家族のBさんとCさん兄妹の4名です。大脇施設長と他職員3名が加わり、合計8名でテーブルを囲みました。▼内容①開会挨拶・交流会の概要説明②自己紹介③個人ワーク④みんなでワーク⑤フリートーク今回使用したもしバナゲームには、35枚のカードに重病の時や死の間際に大事なこととして人がよく口にする言葉(痛みがない、誰かの役に立つ、など)が書かれています。個人ワークで35枚のカードから自分にとって最も重要だと思うカードを3枚選び、みんなでワークでその理由を語り合うことで、自分や大切な人の人生について見つめ直したり、介護や医療に関する役立つ情報を得られる機会になることを目的にしていました。参加者の方々からは、「普段聞けないような話が聞けて良かった」「おしゃべりができて楽しかった」などの感想をいただきました。あっという間の2時間で、詳しい内容はお伝えできませんが、世代も立場も違う参加者8名が、それぞれの境遇で感じていることを語り合う有意義な時間となりました。大脇施設長のちょっと不思議な体験談や結婚式の話まで飛び出して、みんなで大笑いする場面もありました。また、あるご家族から「母の病状のことで気持ちが落ち込んでいる時にも、職員の皆さんからの言葉でほっと安心させて貰っている」という嬉しい言葉をいただきました。ご家族のその一言が、日々時間に追われ悩みながら働く職員たちに大きな力を与えてくれます。入館制限が続く中でも、とらいふぁーむという場所を活用して、ご家族と職員の交流ができるような企画をしていきたいと考えています。▼その他、おしゃべりしたこと・もしバナゲームの進め方について(余命半年という条件を外してみては、とらいふオリジナルのカードを作ってみよう、など)・とらいふのお看取りケアについて・武蔵野市が発行するエンディングノートの紹介https://www.city.musashino.lg.jp/kenko_fukushi/koureisha_fukushi/koreishafukushi_service/zaitakuservice/shukatsushien/1024215.html・脳梗塞と不整脈について・相続税対策について・老人ホームの面会制限について* * *閉会後、とらいふぁーむでとらいふぁーむでは、今後ももしもの会を定期開催いたします。こちらの活動報告、ホームページ、施設前の掲示板でお知らせしますので、ぜひお気軽にご参加ください。それでは、午後も良い時間をお過ごしください。とらいふ武蔵野河原優子
皆様、おはようございます。とらいふ武蔵野の井口でございます。 とらいふぁーむでは、春に向けて、育てる植物に関して検討を進めています。近日中に、こちらの活動報告を通じて、皆様にご報告いたします。リクエスト等がございましたら、ぜひ とらいふ武蔵野 までご連絡ください!* * * とらいふぁーむの試みは、端的に言えば、高齢者ケアは本質的に福祉だけでなく社会全体にかかわるものである、という観点を原理にしています。高齢者福祉事業は、決してただ「福祉の専門家たちによって確立された知識と技術を、施設内で利用者に適用する」という活動に限定されてはなりません。2000年(平成12年)に先達たちによって導き出された介護保険法の成立と、いわゆる「介護の社会化」がもたらしたものは、社会集団、家族、個人といった関係のあり方に、ひいては政治にも資本主義にも密接に関わってきました。 老人ホームという施設もまた、利用者と家族、職員やその他の成員がいっしょに形成するひとつの「社会」である以上、施設の内と外の社会を、どのように接続するかが本質的な課題でるといえます。施設の内と外に暮らす人々の共生の場が創造されるとき、利用者は「要介護者(ケアされる人)」を、職員は「ケアする人」を演じることなく、互いに関係を深めることができます。仮に、施設が閉塞した空間である場合には、施設自体も、外の社会を模倣しうる形で(「個人主義」や「自己責任論」に依拠して)諸個人の疎外や地域コミュニティの希薄化を亢進させる場所になりかねません。その意味で、高齢者介護施設という場所をどのように構成するかを考えることは、現代日本を生きる私たち全員にとって、未来世代に対する宿題であるとも言えます。ー GO SLOW:ていねいに生きよう ー 2025年を目前に控えた今、介護職員の「担い手不足」は深刻な課題として現前し続けています。その真因が政治イデオロギーにせよ、パンデミックにせよ、昨今は人と人との「つながり」をますます確認しにくい状況となっています。そのような中で、極言すれば、「自分とは何の接点もない老人の世話をさせるための人手を、できるだけ安価で補填し続けようとすること」では事態の好転は望めません。言うまでもなく、このような視座にある限り、「人手」による不正行為や虐待事件が止まることはあり得ません。 いっぽうで、複雑な法律・制度の制約のもとで運営される福祉事業所の中には、経営と公益のあいだで、いまこの瞬間も筆舌に尽くし難い倫理的ジレンマを抱えながら働いている管理者や職員たちがいます。利用者の人生に大いに関わる「介護」という仕事は、人との「つながり」を感じられるか否かで、その「質」が大きく変動します。種々の制約の中で、「つながり」よりも目の前の作業の「量」に追われ、やりがいを見失い、介護の仕事自体から離れてしまうというケースは珍しくありません。 しかしながら、このような状況は、昨日今日に始まったものではありません。世界中と比較しても先駆的と言える高齢者福祉事業を実装してきた武蔵野市内においては、地域福祉をリードしてきた有志たちがいち早く集い、「地域包括ケア研究会」が発起されました(2022年12月13日発足)。この研究会では、未来世代に対して武蔵野市という場所をどのように継承していくかについて、福祉の視点から濃密な議論がなされています。 とらいふぁーむにおいても、先輩方の叡智にはまだまだ到底及びませんが、自分たちにできることを日々考え、実践していきたいと思っています。もちろんそれらは、「公助【ではなく】互助・共助こそが重要だ」と主張するものではありません。とらいふぁーむの目的のひとつは、イヴァン・イリイチ(Ivan Illich, 1926-2002)の言葉を借りれば、「人間的な相互依存のうちに実現された個的自由」の達成を目指す居場所をつくることであると言えます。ー CONVIVIALITY:おたがいさま ー 私たち「とらいふ武蔵野」は引き続き、法人理念である「人の幸せ・地域の幸せ・福祉文化の創造」を実践して、地域の皆様に必要とされる施設であり続けるために尽力して参ります。今朝の武蔵野市は曇天ですが、大寒波が到来した先週よりは少し暖かく感じます。よい週末をお過ごしください。とらいふ武蔵野井口 佳亮
皆さまこんばんは。運営企画推進室の河原です。今日は皆さまに嬉しいご報告です。先日、昨年末のクラスターで入院されていた最後の一人が退院され、とらいふではようやく全員でお正月を迎えることができました。2月1日 退院されたAさん(奥さまと一緒にお参り)クラスター発生前、とらいふぁーむで奥さまと面会されたAさん。自分から話をすることが殆どなくなっていたAさんが、「これはさつまいもだ」など、次々言葉を発せられ、奥さまを驚かせていました。2月1日退院直後、Aさんと奥さまでとらいふ神社でお参りをして、「またとらいふぁーむにいきましょうね」と約束されていました。* * *BさんとCさんは同じユニットで暮らすお友達です。お二人一緒にコロナに感染され、Bさんは肺炎のためご入院となってしまいました。とらいふの隔離療養室でお正月を迎えられたCさんは、新年のご挨拶をしても、おせちをお出ししても、「本当はBさんとお正月をするはずだったの。二人で一緒にと約束していたのに」と残念そうにされていました。1月30日Bさんのご退院をとても喜ばれたCさん。「美味しいものを食べて、皆さんと一緒に過ごせば元気になるのよ」と繰り返し励ましていました。Bさんは長年老人会で活躍され、毎月レストランで老人会の仲間と食事をすることが一番の楽しみだったそうです。今はそれは叶いませんが、お二人で一緒にお参りしたり、おしゃべりしたり、とても楽しそうにされていました。1月30日 退院されたBさん(お友達のCさん、大脇施設長と)Aさん、Bさん、1ヶ月半にわたるご入院、本当にお疲れさまでした・・・とらいふ神社はお二人のお参りが終わった後、倉庫に丁寧に片付けられていきました。* * *コロナ禍による面会・外出制限が4年目に突入しました。今後もとらいふぁーむでは、屋外面会や園芸活動、イベント開催などを通して、ご入居者の社会的交流の機会をますます増やしていきたいと思います。これからも応援をどうぞよろしくお願いいたします。▼2月5日交流会のお知らせhttps://camp-fire.jp/projects/608808/activities/446531#main(まだ席に余裕がありますので、ぜひご参加ください!)とらいふ武蔵野河原優子