『殺劫 チベットの文化大革命』決定版刊行へ!不屈の作家ツェリン・オーセルに力を!

チベットにおける文化大革命の実態を写真とルポで初めて明らかにした、北京在住のチベット人女性作家、ツェリン・オーセルさんの代表作『殺劫(シャーチエ)――チベットの文化大革命』の邦訳決定版を刊行するプロジェクトです。オーセルさんは中国当局の監視下にありますが、ペンの力で不屈の闘いを続けています。

現在の支援総額

1,814,000

82%

目標金額は2,200,000円

支援者数

161

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2024/07/04に募集を開始し、 161人の支援により 1,814,000円の資金を集め、 2024/09/21に募集を終了しました

『殺劫 チベットの文化大革命』決定版刊行へ!不屈の作家ツェリン・オーセルに力を!

現在の支援総額

1,814,000

82%達成

終了

目標金額2,200,000

支援者数161

このプロジェクトは、2024/07/04に募集を開始し、 161人の支援により 1,814,000円の資金を集め、 2024/09/21に募集を終了しました

チベットにおける文化大革命の実態を写真とルポで初めて明らかにした、北京在住のチベット人女性作家、ツェリン・オーセルさんの代表作『殺劫(シャーチエ)――チベットの文化大革命』の邦訳決定版を刊行するプロジェクトです。オーセルさんは中国当局の監視下にありますが、ペンの力で不屈の闘いを続けています。

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 本日(8月26日)、目標金額の50%を達成しました! ひとえにご支援してくださった皆様方のご理解、ご厚情のおかげです。ありがとうございます。 正直なところ、クラウドファンディングの出版企画の中では本プロジェクトは専門性、学術性が強く、あまり一般的なジャンルのものではありません。それにもかかわらず、本日までに96名もの方から総額110万円を超えるご支援をいただけたことは望外の喜びです。もちろん、文字通りまだ道半ばです。9月21日の終了日まで4週間弱の時間が残っていますので、さらに目標に近づけるよう努力していくつもりです。 すでに皆様には告知済みですが、仮に最終的に目標金額に達しなかった場合も、ご支援金を出版費用として活用させていただき、書籍を予定通り刊行いたします。ご友人やお知り合いへの支援の呼びかけなど活動の拡散に引き続きご協力いただければ幸いに存じます。


胡耀邦とチベット
2024/08/23 15:45

 文化大革命が終わった後のことです。鄧小平の下で改革推進に取り組んだ共産党総書記の胡耀邦は1980年5月、チベットを視察し、文革で疲弊した現地の状況を目の当たりにした後、「チベット人民の生活は目立った向上が見られない。われわれは責任を負うべきかどうか? まずわれわれ中央が責任を負う。8割の責任は中央が負う」と自己批判した上で、地元幹部らをこう叱責しました。「何年もの間、カネの使い方が不適切で、浪費がひどく、カネをヤルンツァンポ川(チベット高原を流れる大河)に捨てちまった!」その発言内容は率直な人柄で知られた胡耀邦らしく、従来のチベット政策の誤りを単刀直入に指摘し、歯に衣を着せない批判と反省の念に満ちたものでした。胡耀邦は今後解決すべき問題の筆頭に「自治の権利」の十分な行使を挙げ、全国面積の8分の1を占めるチベットは「相当に特殊な大自治区」であると強調し、「自治がなければ、全国人民の団結はない。自治とは自主権だ」と明言しました。さらに、「あなた方自身の特殊性に基づいて具体的な法令、法規、条例を制定し、自分たちの民族の特殊な権益を守ること。今後、あなた方が中央の物事をそっくりそのまま適用しようとするならば、批判しなければならない。外地のマネも中央のマネも一切してはならない」と厳命しただけでなく、「チベットで仕事をする漢族幹部は必修の科目としてチベット語を学ばなければならないと思う。さもないと、民衆から遊離してしまう。少数民族を心から愛するというのは空念仏ではなく、彼らの風俗習慣、言語、歴史、文化を尊重する必要がある。いかなる漢族幹部であれ、チベット族の文化を無視したり衰退させたりする考え方は間違っており、民族団結の強化にとってマイナスである」として、民族文化を積極的に擁護するよう訴えました。 以上のように、胡耀邦が力説したのはチベットの「特殊性」を考慮して「自治権」と「民族文化」を重んじなければならないということでした。文革終了までの中国のチベット統治を振り返ると、共産党トップがこうした新政策を打ち出したことは非常に画期的な出来事でした。新政策がその後着実に推進されたとするならば、チベットの民族文化、宗教、社会、教育などをめぐる状況は大きく改善されていた可能性があります。しかし、胡耀邦は「ブルジョア自由化」という名の民主化要求への対応が甘かったとして党内保守派の攻撃を受け、1987年に総書記辞任(事実上の失脚)へと追い込まれました。新チベット政策はこうして実ることなく、頓挫することになります。 翻って、現在の習近平政権のチベット政策はどうでしょうか。ひと言でまとめるなら、胡耀邦がやろうとしたこととは真逆の方向へ動いています。チベットの「特殊性」や「民族の特殊な権益」は認めず、「チベット仏教の中国化」をはじめとした中央の一元化政策にひたすら服従するよう強要しています。チベット人の民族性の核心であるチベット語は軽視され、学校教育では中国語の習得が最優先されています。かつて帝国主義日本は植民地の朝鮮や台湾で現地の人々に日本語を強要し、神社をつくって皇民化教育を推進しました。中国とチベットの関係を考えるとき、避けて通ることができないのは圧迫民族と被圧迫民族の問題です。かつて帝国主義列強の侵略に苦しんだ中国は被圧迫民族の心情を最も理解できる国のはずですが、チベット人を被圧迫民族という観点からはいささかも理解しようとしないところに、チベット問題の、越えがたい断裂があるように思います。


本書の予価
2024/08/20 13:31

本書の予価が確定しました。B5判(週刊誌大)の上製ハードカバーで、7,500円(税込8,250円)です。単行本としてはかなり高額な書籍となりますが、本書は写真が多いことや印刷部数が限定1,000部と少ないことに加えて、昨今の印刷費、用紙代など諸経費の値上がりにより、このような価格設定に至りました。リターンでご説明してあるように、1万円以上のご支援を頂いた皆様方にはメーンの返礼品として本書を謹呈させていただきます。ご期待に十分応えられるような内容、装幀の本に仕上げるつもりですので、本年12月の刊行までしばらくお待ちいただければと思います。


 文化大革命期に破壊されたラサのシデ・タツァン(学堂)の廃墟。オーセルさんは「まるでラサの巨大なケロイドのようである」と、そのすさまじい惨状を形容しています。シデ・タツァンの廃墟は2018年にすべて撤去され、元の場所にかつてのシデ・タツァンに似せた建物が再建されましたが、それで仏教破壊の歴史が帳消しになったわけではありません。 フランスのチベット研究者、ロラン・デエは自著『チベット史』の中で、文革期の狂瀾怒濤の様相をこう記述しています。 「文化大革命の間、チベット自治区は今までにない過酷な宗教弾圧を受けた。1966年夏紅衛兵が『世界の屋根』を行進し、熱狂的献身で『四旧』(旧い考え、旧い文化、旧いしきたり、旧い風習)を追放し、撤廃した。8月6日、彼らはジョカン寺を略奪し始め、小便所と屠殺場に変えた。9世紀の仏教弾圧者ラン・ダルマ皇帝の『中国人末裔』の出現である。千年以上の歴史を持つ文化の組織的破壊の始まりであった。10年後紅衛兵が残したのは、国中に6000程あった寺院、礼拝所の内わずか10余りであった。つるはしとダイナマイトにより、チベットは広大な遺蹟の荒野と化した。仏像は壊されるか、中国(成都、北京)に持っていかれ、中国自身がその消滅に気付き動揺する1973年まで、何百トンと積み上げられるか、溶かされた」(ロラン・デエ[今枝由郎訳]『チベット史』春秋社、2005年、340頁) ちょっと想像していただきたいと思いますが、外来の政治運動によって奈良や京都の宗教文化遺産がこのような形で組織的に軒並み破壊されたとしたら、日本人は果たしてどこまで精神的に耐えることができるでしょうか。文革期にチベットで起きたことは単なる物理的な破壊にとどまらず、まさしくチベット人の精神文化を根底から破壊し、凌辱する行為であったのです。


 「国家安全」を名目に、その筋が国内各所で様々な手段を講じて人々の言動を監視している社会では、ときに(いや、「しばしば」と言うべきかもしれませんが)「ミステリー・ドラマ」のような出来事が起きます。オーセルさんが『殺劫 チベットの文化大革命』を台湾で刊行し、その後もチベット・ラサで継続取材を行っていたときのことです。彼女はこんな不思議な事件に遭遇しました。日本では想像もできないことでしょうが、これもかの国の知られざる現実です。以下、彼女の回想です。                  ◇ ……およそ2ヵ月間、私は炎天下を東奔西走し、撮影したフィルムは19本に上った。しばらくラサを離れるつもりはなかったので、旅行に来ていた漢人の友人がラサを発つ前に別れを告げにわが家を訪れた際、それらのフィルムをできるだけ早く現像するため、彼女に持っていってくれるよう頼んだ。当時、その場には私たちのほかには誰もおらず、2人の間では電話でフィルムの話をしたこともなかった。ところが、翌日、彼女は空港の安全検査を通過しようとしたところ、フィルムを入れたリュックサックに「果物ナイフ」があるとの指摘を受けた。その「果物ナイフ」は彼女が見たこともないものだったが、警察は有無を言わせずにリュックを持ち去り、荷物は彼女の見えないところで「詳細なチェック」を受けてから、搭乗機の離陸直前に返却された。驚いた彼女はあたふたと搭乗し、飛行機が着陸してからリュックの中身をあらためた。私の19本の富士リバーサル・フィルム120は、コダックの135ネガフィルム10本と富士のネガフィルム5本に変身してしまっていた。  現在、このすり替えられた15本のネガフィルムは、記念品の一つとして北京の自宅で保管している。試しにそのうちの1本を現像してみたが、何も写っていなかった。私がラサで苦労して撮った作品はこのようにして国家機関がつくり出したブラックホールの中に消えてしまった。いったい、当局は私の友人がフィルムを持ち運ぶことを、どのような方法で察知したのだろうか? 私には思いつかない。わが家に盗聴器や監視カメラがひそかに仕掛けられていたのだろうか? それとも、数キロメートルも離れたラサ公安局の信息大廈〔情報ビルディング〕の屋上に備えつけられた高倍率望遠鏡がわが家の窓を覗いていたのだろうか? 彼らがどんなハイテク技術の手法を用いたにせよ、私をそれ以上に驚かせたのは、国家の法律を代表する部門が意外にもあのような手段で私のフィルムを取り上げてしまったことだった。


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