
東日本大震災から15年。
NHKで、震災15年〝旅する石”に思いを乗せて とWA ROCKの特集が放送されました。
昨年秋から、今年の2月の八幡さまでのWA ROCK体験会。
そして、酒田へのお届けまでを丁寧に取材していただきました。
石に絵を描き、人から人へと渡っていく、小さな存在。
そこには、それぞれの思いがのせられて、遠くへ、静かに広がっていきます。
その中で紹介されていた、南三陸の“おかあちゃん”。
「カラフルなのが好きなの」
そう言って描いていたのは、花火でした。
赤、青、黄色。にぎやかで、やわらかくて、あたたかい色。
ここで交わされる時間は、
ただの会話じゃなくて、
色を取り戻していく時間。
真弓さんの優しい眼差しが、おかあちゃんの中に、
もう一度“色”を灯していく。
——その言葉を聞いたとき、ひとつの記憶が、ふっとよみがえりました。
震災のあと。避難所や仮設住宅をまわって、編みもの会をしていた頃のことです。
2時間ほど、ただ黙々と手を動かして、毛糸を編んでいく。
そして、できあがった小さなモチーフを、胸にぎゅっと抱きしめて——
「ああ、色が戻ってきた」
そうつぶやく声が、どの避難所でも、何度も聞こえてきました。

仮設住宅での、編みものの時間。
手を動かしながら、少しずつ言葉がほどけていく。
そして、心にも“色”が戻っていった。
それは、ただ“色”の話ではなくて、心の中の景色のこと。
失われてしまった日常の中で、もう一度、自分の中に“彩り”が戻ってくる瞬間。
WA ROCKも、編みものも。
手を動かして、色をのせて、思いをのせて、誰かへと渡っていくもの。
だからきっと、あのおかあちゃんが描く花火は、
ただきれいなだけじゃなくて、“つながっていく色”なんだと思います。
この物語の続きを、いま、かたちにしています。
よかったら、この“色の物語”を、一緒につないでいただけたら嬉しいです。



