クラウドファンディングをご支援いただいた皆様へこのたびは、私たちの取り組みに温かいご支援をいただき、誠にありがとうございます。返礼品の発送について、大切なご報告とお詫びがございます。残念ながら、出荷を予定していた黒豚が急死したことにより、一部の返礼品の発送を延期せざるを得ない状況となりました。現在、残る黒豚についても飼育を続けておりますが、まだ十分に成長しておらず、出荷までにもう少し時間が必要です。生き物を扱うことの難しさ、そして命と向き合うことの責任を改めて痛感しております。【返礼品の発送予定】 ☆1 生ハム:10月中に発送予定 ☆5 その他黒豚返礼品:11月中旬に発送予定 定期便(全3回) 第1回:11月中旬 第2回:12月中旬 第3回:2027年1月中旬 楽しみにお待ちいただいている皆様には、発送が遅れることとなり、誠に申し訳ございません。私たちは、アニマルウェルフェアを大切にする立場として、動物の成長を無理に急がせることなく、適切な飼養管理を続けながら、皆様に返礼品をお届けできるよう努めてまいります。今後、発送予定に変更が生じる場合には、速やかにご報告いたします。ご支援いただいた皆様の温かいお気持ちに応えられるよう、最後まで責任を持って取り組んでまいります。何卒ご理解を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。プロジェクト実行者一同
支援者のみなさま、こんばんは。株式会社アニマルウェルフェア/JAWCO 代表の岩田です。ぼくの原点である「と畜場の16年間」のお話を、聞いてくださってありがとうございました。今日は5月5日。 ゴールデンウィークの後半に入り、こどもの日です。夜の活動報告は、少しだけ肩の力を抜いて―― 「次の世代に、何を渡すか」というお話を、させてください。1|ぼくたちは、何を「渡している」のだろうこどもの日になると、いつも考えることがあります。ぼくたち大人は、次の世代に、何を渡しているのだろう、と。おもちゃ。 教育。 お小遣い。 家族の思い出。そういう目に見えるものは、たくさん渡せます。でも、もっと深いところで―― ぼくたちは、子どもたちに、 「世界の見方」を渡しています。何を大切にし、何を当たり前とするか。 何に手を合わせ、何に目を背けるか。それは、教えるのではなく、日々の暮らしの中で、自然と移っていくものです。2|「文化」とは、食卓から始まる文化というと、なんだか大げさに聞こえます。でも、文化は、いつも食卓から始まります。「いただきます」を言うこと。 「ごちそうさま」で終わること。 食べ物を残さないこと。そういう小さな所作の中に、その家庭が、命をどう見ているか―― それが、染み込んでいきます。子どもは、親の言葉ではなく、 親の所作から、世界の見方を覚えていきます。3|いま、日本の食卓にある「空白」ここで、ひとつ、率直に申し上げます。獣医師として、と畜場に16年立ち続けてきたぼくから見ると、今の日本の食卓には、ある「空白」があります。「いただきます」という言葉は残っているのに、その言葉の指し示す先が、どこかでぼやけてしまっている。スーパーのトレイに並ぶ、きれいに整えられたお肉。 そこから、生きていた動物の姿を思い浮かべるのは、 今の子どもたちには、難しい。ぼくたち大人ですら、難しいのです。これは、誰かが悪いわけではありません。 近代的な流通と、衛生管理と、 そして「見せない」という社会的合意の積み重ねが、 そういう食卓をつくってきました。4|「かわいそう」で終わらせないためにでも、空白を埋めようとするときに、 ぼくが大切だと思っていることが、ひとつあります。それは、「かわいそう」で終わらせないということです。「かわいそうだから、お肉を食べないようにしようね」 そう子どもに伝えるのは、簡単です。でも、それは答えではない、とぼくは思っています。人間は、何かの命をいただかなければ、生きていけません。 それは肉でも、魚でも、野菜でも、同じことです。問題は、「食べる/食べない」ではなく、その命が、生きている間、どう扱われていたか――。ここに目を向けることが、 次の世代に渡したい「命の文化」の、入り口だと思うのです。5|ぼくが渡したい「命の文化」ぼくが、次の世代に渡したい命の文化は、こういうものです。命をいただくことから、目を逸らさない。 でも、悲観もしない。「ありがとう」と手を合わせる。 そしてできれば、「ありがとう」と手を合わせるに値する命を、選んで食べる。同じ豚の命でも、 狭い場所で閉じ込められていた命と、 広い場所で豚らしく生きた命がある。どちらの命にも、人間として「ありがとう」を言う。 でも同時に、「豚らしく生きられた命のほうを選ぼう」という、 静かな意志を持つ。それが、ぼくが渡したい命の文化です。「動物がかわいそう」という感情論ではなく、 「命の扱われ方を選ぶ」という、ひとつの文化として。6|文化は、買い物から始まるぼくが、安定した公務員を辞めて、 株式会社アニマルウェルフェアを立ち上げたのは――「命の文化」を、経済の仕組みとして、社会に根づかせたかったからです。倫理を訴えるだけでは、文化にはなりません。 法律を待つだけでも、文化にはなりません。文化は、毎日の買い物から、始まります。スーパーで何を選ぶか。 お店で何を頼むか。 誰の畜産を、応援するか。その積み重ねが、何十年もかけて、文化を変えていきます。THE HOUBOQの一頭は、 その文化の、最初の入り口です。7|支援者のみなさまへ明日のこどもの日。 ゴールデンウィークの食卓。もし機会があれば、 お子さんやお孫さん、姪っ子甥っ子と一緒の食卓で、 ふと、「このお肉、どこから来たんだろうね」と、 口にしてみていただけたら嬉しいです。正解を言う必要は、ありません。「お父さんも、お母さんも、わかんないんだよね」 それで、いいのです。問いを、家庭の中で「あり」にする。 それだけで、次の世代の世界の見方は、確実に変わります。THE HOUBOQの一頭は、 そのきっかけのひとつに、なれるかもしれません。ネクストゴールに向けて、 最後まで、共に走らせてください。みなさまにとって、 やさしいゴールデンウィークになりますように。株式会社アニマルウェルフェア/一般社団法人日本動物福祉認証機構(JAWCO)代表 岩田 憲明
支援者のみなさま、こんばんは。株式会社アニマルウェルフェア/JAWCO 代表の岩田です。今日は5月5日、こどもの日。 連休も、もうすぐ終わりますね。夜のお時間に、少しだけ重めのお話を、させてください。獣医師として、そして、これから来る時代を生きていく子どもたちの大人として―― 「AIの時代に、人間が失ってはいけないもの」について、 ぼくなりに、考えてきたことを書きます。1|AIと、向き合う日々正直に申し上げます。ぼくは、AIをとても便利に使わせてもらっています。文章を整える助けにも、調べ物にも、資料の整理にも。 獣医師として、JAWCOの代表として、 日々のあらゆる場面で、AIに頼る時間は確実に増えています。それは、否定しません。しかし、それと同時に――「これは、人間が考えなければいけないことだ」と、ハッとする瞬間も、確実に増えています。今日の活動報告は、その「ハッとする瞬間」のお話です。2|AIは、たぶん、こう答えるたとえば、AIにこう聞いたら、どう答えるでしょうか。「畜産において、もっとも効率的な飼育方法は何ですか?」たぶんAIは、こんなふうに整理して答えてくれます。単位面積あたりの収益最大化のためには、 集約飼育、自動給餌、最適化された餌、 病気予防のための定期投薬――いいえ、文句のつけようのない、合理的な答えです。でも――AIの答えのなかには、豚の「いま」がありません。豚は、土を掘りたい。 豚は、群れで眠りたい。 豚は、走り回りたい。そういう「豚にとっての一日」は、 効率最大化の式のなかには、最初から、項目として存在していないのです。3|「最適解」が見落とすものAIは、与えられた条件のなかで、最適解を出してくれます。でも、「何を条件に入れ、何を入れないか」―― それを決めるのは、人間です。ここに、ぼくは、強い危機感を持っています。AIが導き出す効率は、すばらしい。 でも、その効率の式に、動物の感じる痛みや喜び 環境への長期的な負荷 その地域に暮らす人の誇り そして、命というもの自体の重みこれらが項目として組み込まれていなければ、 最適解は、最適解の顔をした、何かの取りこぼしになってしまう。ぼくは、そう感じています。4|事例ひとつ|AIによる「家畜の表情解析」具体的な話を、ひとつ。近年、AIを使った「家畜の表情・行動解析」が、世界各地で実用化されつつあります。 カメラで豚や牛の様子を24時間モニタリングし、 ストレスや病気の兆候を、人間より早く検知する仕組みです。これ自体は、素晴らしい技術です。 獣医師として、ぼくも歓迎しています。でも、ここで問われるのは、 「異常を検知した、その先で、人間は何をするのか」です。AIが「この豚はストレスが高い」と教えてくれた。 そのとき――「環境を変えて、ストレスを減らそう」と動くのか 「投薬で症状だけ抑えて出荷しよう」と動くのか 「効率が悪い個体だから、早めに処分しよう」と動くのかこの判断は、AIにはできません。人間が、自分の倫理観で、決めるしかない。技術は中立です。 それを「命を守る方向」に使うか、「効率最優先」に使うかは、最終的に、人間の生命倫理の問題です。5|事例ふたつ|遺伝子編集と「設計される命」もうひとつの事例を。遺伝子編集技術は、すでに畜産分野でも進んでいます。 病気に強い豚、より大きく育つ牛、 特定の栄養成分を多く含む卵を産む鶏――。技術的には、もう、できるのです。ここでもまた、AIによる遺伝子配列の最適化が、 「効率」をどんどん加速させていく。でも、ぼくは思うのです。「私たちは、命を、どこまで設計してよいのか」この問いに、AIは答えを持ちません。 科学技術も、答えを持ちません。これに答えられるのは、生命倫理という、人間だけが持つ問いの作法だけです。6|動物の扱いは、人間の扱いとつながっているここまで、動物の話をしてきましたが、 ぼくが本当にお伝えしたいのは、もう一段深いところにあります。動物をどう扱うかは、人間をどう扱うかと、つながっている。効率優先で動物を「処理」する社会は、 やがて、効率の悪い人間も「処理」しはじめます。設計された命を当たり前とする社会は、 やがて、人間にもデザインを求めはじめます。これは、極端な未来予想ではなく、過去の歴史が、何度も示してきたことです。だからこそ、ぼくは、 動物のアニマルウェルフェアを問うことが、人間自身のウェルフェアを守ることにつながる――そう、本気で信じています。これが、One Welfareの本当の意味です。7|AIに任せてはいけない問いAI時代に、人間が失ってはいけないもの。 それは何か。ぼくは、こう答えます。「答えのない問いを、自分の言葉で問い続ける力」AIは、答えをくれます。 でも、AIは、「問うべき問い」を選んでくれない。「効率」を問えば、効率の答えが返ってくる。 「コスト」を問えば、コストの答えが返ってくる。でも、「この命を、どう扱うべきか」 「次の世代に、何を残すべきか」 「私たちは、どんな社会で生きたいのか」こういう問いは、人間が、人間の言葉で、問い続けないと、消えてしまう問いです。そして、消えてしまった問いは、 誰にも答えられないまま、 社会の片隅で、静かに腐っていきます。8|こどもの日の夜に、思うこと今日、こどもの日。ぼくは、AIの時代に育っていく子どもたちに、 「AIに答えを聞けるようになる力」より、 「AIに任せてはいけない問いを見分ける力」を、 渡していきたい。そう、強く思っています。技術は進む。 それは止められないし、止めるべきでもない。でも、技術が進むほど、「人間にしかできないこと」の輪郭は、はっきりしてくる。その「人間にしかできないこと」のひとつが、 生命倫理です。そして、生命倫理の最前線にあるのが、 ぼくたちの食卓に並ぶ、命の扱われ方なのです。9|支援者のみなさまへ少し重いお話を、最後までお読みくださってありがとうございます。THE HOUBOQの一頭は、 ただのお肉ではありません。それは、AI時代にあっても、 人間が手放してはいけない「命を見つめる目」を、 ぼくたちなりの方法で、社会に取り戻すための試みです。ネクストゴールに向けて、 最後まで、共に走らせてください。明日で連休最終日ですね、 みなさまにとって、 やさしい夜となりますように。株式会社アニマルウェルフェア代表 獣医師 岩田憲明



