皆様こんにちは!紀宝町ウミガメ公園です。今日の紀宝町はカンカン照りですが、昨日の湿気も残っているのでムシムシしています。リクガメ達もまだ夏の暑さを思い出せないのか、日陰で涼んでいます。さて、本日はカメの最大の特徴である甲羅についてお話させていただきます。カメの甲羅は、表層の「甲板」とその下にある「甲骨板」の2層構造になっています。甲板は人間の爪や髪と同じケラチンという物質でできていて、この物質は甲羅だけでなく表皮や口ばしなどカメの身体の大部分を覆っています。また、1枚1枚が鱗板として独立した構造を持っています。一方甲骨板はリン酸カルシウムという物質でできており、この物質は動物の骨や歯の主成分です。ここまででおわかりの通り、カメの甲羅は硬そうでちゃんと硬いです。この甲羅の発達のおかげでカメ達は身を守ることができ、現代まで生き残ってきたのです。そんなカメ達の心強い盾である甲羅ですが、実はそこからかなり細かく区別されてることはご存じでしょうか。まずはお腹と背中。お腹側が「腹甲」で、背中側が「背甲」です。そこからさらに、背甲の外側一周を「縁甲板」、その1列内側を「肋甲板」、中央1列を「椎甲板」といいます。くるっとひっくり返して腹甲は上から「喉甲板」「肩甲板」「胸甲板」「腹甲板」「股甲板」「肛甲板」と続きます。甲板のゲシュタルト崩壊が起こりそうですが、皆様は大丈夫でしょうか?背甲の鱗板はカメの種類によって数が異なるため、種同定をする時によく用いられます。例えばアオウミガメの助甲板は4対ですが、アカウミガメの助甲板は5対です。そんなのぱっと見でわかるわけないよ!という方はぜひウミガメ公園に通い詰めていただいて、一日中見比べてみてください。すぐに違いが分かるオトナになれるはずです。また、鱗板はまれに形がいびつだったり、数が多かったりの個体差が生まれます。形が左右非対称だと「甲ズレ」、数が多いと「多甲板」として価格が安くなったりしますが、多くは健康状態には影響しないそうです。その子だけの個性と捉えるととてもキュートですよね。ウミガメ公園で保護していたアオウミガメにも、椎甲板が7枚の個体がいましたが、むしろ誰よりも素早くエサに飛びついていました。本日の写真はアルダブラゾウガメのおしりです。お尻の可愛さに我を忘れてしまいそうですが、注目していただきたいのは甲羅の模様の美しさです。生物は基本左右対称ですが、それにしても美しすぎる幾何学模様だと思いませんか。自然に勝る芸術はないと痛感させられます。本日もご覧いただきありがとうございました。SNSでの拡散のご協力、是非よろしくお願いいたします。




