辻さんと取りに行った山の幸 ハタケシメジ 日本のほぼ全域で見かけることができるきのこ。 名前からして野暮ったい感じを受けるが、あのホンシメジにも 劣らないおいしさだといわれている。 お味噌汁にしていただきました。 おいしかったです!
~①のつづき~ この場所にはきのこがなくなったので次のポイントに 向かうため、車を走らせました。 すると、イノシシの夫婦らしき2頭が現れました! 猪突猛進とはこのことか!という感じの勢いで車の前を走って行きました。 動きが早すぎて写真を撮り損ねてしまいました・・・。 「イノシシはまだしも、クマがいたら危険ですね」と話をしてると、 なんでも辻さんはクマに何度も遭遇しているらしいです。 話を詳しく聞くと、この林道で一度、危ない思いをしたことがあって、 1.2メートルぐらいの成人のクマが近くまで降りてきたそうです。 これはマズイと思った辻さんは着ていたシャツの前面をビリビリと 力いっぱい引きちぎって大きく広げ、威嚇したそうです。 そうすると、クマもそれ以上近寄ることもなく 山奥に帰っていったそうです。 山に行き慣れたひとでもやはりクマはおそろしい存在のようです。 車はさらに山奥に入っていって、きのこが採れるポイントを いくつか巡り、引き返しました。 本日の山での収穫はハタケシメジでした。
辻さんが仕事の合間を見て、 山に連れて行ってくれました。 きのこ狩りをするときにいつも行く工藝の館近くの 林道に向かいました。 林道に入ると車を運転しながら、外の景色をじっと眺める辻さん。 辻さんはきのこが採れる場所を覚えていて、 そのポイントを探しているみたいです。 きのこが採れるポイントに到着したらしく、車を止め、 きのこ探しの始まりです。 「おお、あった!」 早々と、きのこを見つける辻さん。 ハタケシメジと呼ばれるきのこがありました。 辻さんいわく、このきのこは食べることができ、 おいしいそうです。 私もいっしょにきのこを探します。 しかし、地面を見渡して探してみるものも、 なかなか見つけることができません。 そうしている間も辻さんは次々ときのこを見つけていきます。 きのこ採りも経験がモノをいうみたいです。 そしてようやく私もハタケシメジを見つけることができました! 〜つづく〜
工藝の館には表彰状がいくつか飾られています。 その中で、ひとつ気になる表彰状を見つけました。 「辻さんを森の名手・名人に認定します」とのこと。 森の名手・名人とはなんぞや!?ということで、 認定した機関である国土緑化推進機構のHPを見てみました。 HPによると・・・ “ 森や山に関わる生業や、日本の風土・地域生活に 染み込んだ営為(以下「生業等」という。)のう ち、すぐれた技をもってその業を究め、他の技術 ・技能者、生活者たちの模範となっている達人た ちのことを「森の名手・名人」と称します。 このプロジェクトは、こうした「森の名手・名人」 を顕彰することによって、社会一般に『森を再生 していくさまざまな技術の大切さ』や『山とかか わり続けていくことの豊かさ』をひろめ、併せて、 その技を育んできた地域の自然と当地の気風を守 り育てていくことを目的とします。 ” なるほど、すばらしい賞ですね! さらに、辻さんが選ばえた加工部門の注意書きに このように書かれています。 “「加工部門」では、木材や竹を利用し、それらに手 を加えたり、加工する生業等を行っている者のう ち、森林との関わり等について卓越した見識を有 する者を選定します。 ” ほんと、辻さんにふさわしい賞ですね! この賞を辻さんがいただいたということはどなたかが 「森の名手・名人」としてふさわしいと思い、 この機関に辻さんを推薦したということになります。 しかし、いきさつを辻さんに聞いてもどうして 選ばれたかもわからないようです。 なにか手がかりがないかと継続的に調査しておりますので、 なにかわかりましたらまたご報告いたします。
辻さんがめずらしい木目の作品があるということで こちらを見せてくださいました。 一見すると、なにか模様が描かれている作品なのかと思いますが、 孔雀杢(くじゃくもく)と呼ばれている孔雀の羽根の ような木目を活かした宝石箱なのです。 こちらは黒柿の木になるのですが、 このような孔雀杢があるものは柿の木数十万本に1本の 割合でしかでてこないような大変貴重で高価なものだと いうことです。 もちろん内側も孔雀杢で覆い尽くされています。 この作品は大胆にも孔雀杢を中心にもってきていますが、 どう木目を活かすかは木地師の腕の見せどころですね。