リターンに書かれております、ご支援頂いた方向けのた試写会の追加日程が決まりましたので、ここに記します。12月8日 15:00から、渋谷にて行います。ご支援いただいた方々は是非ともご来場お待ち申しております。(大変恐縮ですが、金額によりリターンが異なっています)今後とも宜しくお願い申し上げます。取り急ぎ日程のみにて失礼します。
(写真はロケ地にもなった中之条町六合(くに)地区の「ねどふみの里」初めて行った時の写真です。2016年の春でした)私は大学在学中、つまり12年ほど前からドキュメンタリー映画を作ってきました。はじめは秘宝館(日本の性の博物館)のドキュメンタリー映画、蝋人形職人のドキュメンタリー映画、バイブ(性玩具)のドキュメンタリー映画など、サブカルチャーの路線をひた走っていました。しかし、2011年の東日本大震災、原発事故の衝撃から、もう少し地に足のついたものを撮りたいと思い、日本の馬文化のドキュメンタリー映画制作に着手します。(6年かけてなんとか完成し、この度、晴れて「馬ありて」という映画は11月30日11:00より渋谷のシアターイメージフォーラムにて上映を開始します。詳しくはこちら。予告編はこちら。)「馬ありて」の制作途中の2015年、この馬のドキュメンタリーのコンセプトや、進め方に右往左往しすぎ、映画そのものが八方塞がりになりました。「自分はあまりに映画を知らない」と滅多打ちにされたようでもありました。私は映画、映像の勉強はしてきませんでした。大学も文学部でした。もう一度映画を勉強し直そう、やるならシナリオを書こうと一念発起し、赤坂の「シナリオ講座」に通い始めました。私は故・新藤兼人監督作品が大大大好きなので、シナリオ作家協会の一択でした。なぜドキュメンタリーでなくてフィクションを学ぼうと思ったのか・・・やりたかったのに壁が高すぎて目をつぶっていたから。。。かも知れません。もう一つは、私が撮りたいものがことごとく古く、もう完全に消えていることが多い、という理由もあります。サンカもそうでした。現代ではもういないのですから。なので、自分で書くしかない、ということを日頃から感じていました。前にも書きましたが、講座に通っている時から私が書いたシナリオは全てサンカに関してでした。なぜこんなにも固執してしまうのか、自分でもわかりません。しかし、このモチーフで、まず自分が納得のいくものを書きたい、という気持ちはずっと持っていました。数本習作で書き、2015年の冬、いさまスタジオ映画祭の存在を知りました。「シナリオが評価されればその映画が撮れる。ただしロケ地は中之条町にて」私はこの映画祭に飛びつきました。そしてまず、シナリオハンティングのために中之条町へ出かけました。サンカがモチーフなのは決まっているので、中之条の奥、草津温泉の手前、六合(くに)地区にまず向かいました。今思うと勘が鋭いです。そこで、やはり力強い自然に心を打たれました。ここを舞台に書いて応募しよう!と心に決めたのでした。(つづく)(下の写真は六合地区の「殺人(さつうぜん)の滝」本当に殺人があったからこの名前になったんだとか)
いさまスタジオ映画祭が終わり、ちょっとひと段落か、と思ったのですが、映画「山歌(サンカ)」ではまだまだ仕事が残っています。この映画を海外に持っていく大仕事です。題して「中之条から世界へ!!」と風呂敷を広げていきたいと思います。どうかどうかお付き合いくださいませ。先日のいさまスタジオ映画祭にて、本映画で警官役をしてくれた星野恵亮さんが、一緒に登壇してくれた時に言ってくれた、「イワナの撮影が終わった後、笹谷が川に向かい手を合わせていた」ということについて書きます。映画「山歌(サンカ)」ではイワナを釣るシーンがあったり、色んな生き物が登場します。例えば、イワナを釣ると一言でいっても、このシーンを撮るために何匹ものイワナを用意せねばなりません。運搬中に死んでしまうイワナもいます。普段とは違うストレスで弱ってしまうイワナもいます。焼くためにシメられるイワナもいます。詳しくは本編を見て頂かないと分かりませんが、その他にも色んな命を頂き、この映画は成立しているのです。しかもすべて食べられるわけではなく、その死体を焼かずに川に流す場合もありました。映画のためだけに命が犠牲になった瞬間です。(では食べられたイワナのほうが幸せかと言われると、それは人間の思い上がりのような気もします)だからどうだ、命を大切にしろと何か言いたいわけではないのですが、私は自ら手を下すことに慣れていないと痛感しました。今日食べた鶏肉は誰かがシメています。昨日食べた豚肉もそうです。全部誰かがやっているのです。自ら他の動物の命を絶たせ、手を下すと、その命の重さ、ことの重大さを実感します。だからこそ自分がいかに綺麗事で生きていたかを、改めて、撮影中に痛感していました。感傷ではなく、単純に、昔の人は「自分で」手を下していた。そのことを、この映画で少しでも伝えられれば。。。と思っています。何より、イワナや蛇に臆せずに率先して付き合ってくれた助監督・葛西氏の身体能力、根性にに、この上ない感謝です。最後に、彼が管理してくれた蛇です。3匹のうち2匹は逃げました。
昨日、いさまスタジオ映画祭にて、「山歌『サンカ)」の上映、無事終了しました。ご来場下さった皆様、そして映画祭スタッフの皆様、そして「山歌(サンカ)」キャスト、スタッフチームの皆様、本当にありがとうございました。ご登壇いただいた杉田雷麟くん、小向なるさん、渋川清彦さん、内田春菊さん、白石優愛さん、星野恵亮さん、増田敦さん、そして上野彰吾さん(撮影監督)改めてありがとうございました。思えば、4年ほど前、この映画祭を知り、シナリオハンティングに四万温泉を訪れた時から、この完成披露の場に立つ事を夢見ていました。シナリオを勉強し始めた時から、私が描く物語のモチーフはサンカでした。2016年度の当映画祭のシナリオコンクールに応募し、サンカという珍しいモチーフからか、最終選考まで残り、賞は頂けませんでしたが審査員の坂井昌三先生から激励の言葉を頂きました。その時から自分の道を突き進もうと心に決めました。その翌年もまたサンカをモチーフにシナリオを書き、坂井先生から審査員奨励賞を頂きました。そして2018年に大賞を頂きました。3回も同じモチーフでアタックしたという事も選考理由に加味されたとも思います。だからこそ、「オマケで賞をもらった」言われないような、恥ずかしくないものを作りたいという思いでした。何のツテもないところから撮影監督の上野彰吾さんとの出会い、何度も何度も共にロケハンを重ね、映画祭実行委員の岡安さんや諸角さん、福田さん、役場の唐沢さん、そして審査員でもある松岡さんにひたすら甘え倒し、素晴らしいスタッフと共にドロドロの撮影を終え、煩悶の編集の日々を経てこの日を迎えました。万感の思いでした。家族も含め、あらゆる形で御支援を頂いた方々、関わって下さった方々は感謝しかありません。本当に本当に本当にありがとうございます。ひとまずは完成しました。しかし、あらゆる意味でここからがスタートだと思い息巻いています。今後共「山歌(サンカ)」をよろしくお願い申し上げます。
いよいよ明日11月8日より、群馬県中之条町にて、伊参(いさま)スタジオ映画祭が開幕します。今年の映画祭は例年の2日間開催ではなく、3日間開催で、8日はなんと山崎まさよしさん主演の話題作「影踏み」の先行上映が行われます。残念ながら8日のチケットは売り切れらしいですが・・・。しかし、11月10日「山歌(サンカ)」特別先行上映の日の当日券は、まだお席に空きがあります。群馬県近隣の方は是非ともご参加くださいませ。映画館ではなく、廃校になった小学校の体育館で映画を観る、稀有な体験ができます。そして「山歌」チームも・杉田雷麟くん・渋川清彦さん・小向なるさん・内田春菊さん・白石優愛さん・増田敦さんが来場し、私とともに登壇します。嬉しい限りです。https://isama-cinema.jp/isama2019/main2019.html11月10日、是非是非ご参加を。小さな町の熱い熱い映画祭です。中之条駅から送迎バスが出ています。どうぞお気軽に。