印旛沼探検隊に入ったのは長男が4歳次男1歳のときでした。次男はまだ歩いておらずわたしのおんぶで参加していました。子どもたちには自分で感じて、考えて、選択するということができるようになってほしいと思っていて、いろいろ場面はあるけれど、自然のなかで過ごすということもそれを学べる場だと思っていました。なるべく公園に連れて行ったりしていたけれど、地域新聞で「もりのじかん」が載っているのをみたときにこれだ!!と思って、すぐに行き始めました。「もりのじかん」はただ森の中を歩くだけ(笑)だけれど、このただ歩いてずんずん進んでいくだけなのに、たくさんの出会いがありました。特別なものがなくてもそこにある落ち葉や切り株で遊び始めたり、虫を観察したり、実を食べてみたり、がけをのぼりおりしてみたり。ぐらぐらする丸太を危ないからダメではなくて、どうしたら危なくないか考える。こういう経験ができたことはとてもありがたかったです。長男は慎重な性格ですが、前のを覚えていてまたやりたいと行ってみたり、怖いながらも挑戦しようとしたり、だんだんとずんずんひとりで進んでいったり。次男はお座りで葉っぱで遊んでいた時期からどんぐり見つけてあった~とよちよち歩くようになっていました。転んでも大人がすぐ手を出すのではなくて、大人に見守られて、自分で立ったり。そんな環境でよちよち時期を過ごしたせいか、小さいときからたくさん歩いています。最近は習い事の関係もあり「あそびのじかん」のほうに参加しています。こちらもやりたいことをやってよいところ。火おこしや落ち葉集め、お店やさんごっこなどをしています。大人が、子どもたちがやろうとしていることを信じて見守る。これがすごく暖かくあるので、子どもたちは安心してやりたいことができるのだな~と思います。あと大人自身もめちゃめちゃ楽しんでいるから、楽しんでいる大人をみたら、子どもだって自然と自分が楽しいと感じたことをやるんですよね。筍掘りや田植えなど季節のことにも触れることができて、とてもうれしいです。我が家は子どもだけではなく大人も楽しませてもらっている時間です。トモエ
日曜日森に行く。車で10分ほどの小さな森。毎月1回この森を訪れるようになってから、かれこれ6年。小学校に上る前の小さな子どものいる家族と一緒に森を歩く。子どものペースで歩く。子どもは生き物を見つける名人だ。ついこの間も、じっとしゃがんでる、その目線の先に、1ミリにも満たないほどの真っ白な虫「なんだろう?」、白い虫ぴょ~んと飛んだ。いそいで森の案内人の手を引っ張ってくる。「これなに?」「よく見つけたね、小さいね。」またぴょ~ん、「どっか行っちゃった。」「たぶん〇〇の仲間だな。」聞いてない。質問したくせに、もう子ども聞いてない。でも、それでいい。なんだろうって思った、知っているだろう人を連れてきた。このちっこい虫にも名前があるって知った。それがいい。「小さいのにすごい飛ぶね。」そのハッケンがいい。またある日 、「ここから先は男子だけで行く。おとなも来ちゃだめ。」さっきまで虫かごをめっぐって小競り合いを繰り広げていた3人。そう宣言して草の生い茂る小道を行く。後ろ姿がちょっとかっこいい。おとなが歩いたらあっという間に抜けちゃうような小道。でも、彼らに自分たちだけで行くと思わせた道、自分たちだけで行った道、ソレハドウシテ?おもしろいなぁ。そんな「もりのじかん」を絵本にするという。森に子どもと一緒に出かける魅力を伝える絵本、その文章を書いてよというハナシが来た。絵はオクヒラマユコが引き受けてくれた。森の活動をしながら、絵を描いているイラストレーターだ。どう伝える、森でのおもしろさ、子どもたちのこと、生き物たちのこと、命のつながり、風、雨。絵本・・ストーリーがある方がいいのか、森の何かを主人公にするのがいいのか、考えたよ、考えたというより感じてた。日常生活を送りながらも、森を感じていた。色彩、匂い、空気の湿り気、これまで出会った子どもたち、おとなたち、生き物たち、植物たち、その関わり。筋道立てて考えてたわけじゃない。どうするかなぁ~って、ぼ~としていたって感じ。そんな折、ある彫刻家の展覧会に行った。最後の広い展示室。大きな石が何本も立っていた。私には樹に見えた。あるものは黒々と硬い、あるものはたおやかな、それぞれに個性のある樹に見えた。作家の意図はそうではなかったと思う。素材も石である。作家は、石の話を聞きながら彫るのだと語っていた。石の中に蓄積された地球の歴史、自然の営みを聞きながらということだろうか?確信はもてないし、論理的なつながりを証明することもできないけれど、その彫刻群に触発されて、文がでてきたのだと思う。その夜、第1稿、驚くほど短時間で迷うことなく書き上げた。書くことができた。オクヒラマユコに文を渡した。イメージ膨らむって言ってくれて、嬉しかった。この絵本、同じページを開いた時に、昨日とは違うハッケンがあったり、昨日見つけたものが、今日は目に入らなかったり、そう、まるで森の中にいるときのように。そういう絵本になるとオモシロイナと思っている。手に取る日を楽しみに待っていてくださいな。オオバヒロコ
「もりのじかん」という場が、いろいろなつながりを創ってくれました。一般の参加者の方々とは違い、保育者を目指す学生と一緒に参加しています。大人に近づいている短大生も、森の中で、子どもたちと過ごすことで、自由な遊びの楽しさや自然の神秘さを実感することができています。クモの巣についた宝石のような水滴や、きれいな姿のまま乾燥したスズメバチの死骸、真っ青な色をした木の実など、子どもだけでなく、大人の目もキラキラにさせてくれる自然の美しさがいたるところにあります。ある学生は、森の中で、子どもからドングリをもらい、「子どもの優しさをもらった」と言い大切に持ち帰っていました。子どもは、つるつるしたきれいなドングリを集めていて、そのうちの一つをプレゼントしてくれたのです。自分の大切なものをプレゼントするという、子どもの優しさと、その気持ちに触れ、成長している学生の姿がありました。また、子育て中の方々だけでなく、保育職の方もいらっしゃり、子どもの成長の話を聞ける学びの場にもなっています。いろいろな人を受け入れていただき、つながりができる場が「もりのじかん(印旛沼探検隊)」だと実感しています。自然の多様性と、人の多様性の循環が生まれる場所に参加できていることに感謝しています。清水一巳千葉敬愛短期大学
こんにちは、6月25日からクラファンをスタートしてあっという間に1週間経ちました。お陰様で目標の30万円を大きく超えて現在51万円、92人のご支援をいただいてます。絵本も96冊まできました。今週中にネクストゴールも達成しそうな勢いです。本当に皆様のご支援に感謝しています。クラファンで目標金額の達成に向かって、勢いよく走っているとツイツイ目的が目標に取り違えてしまって目的を見失うことがあります。私は過去にそんな経験をして大変後悔しました。今回のクラファンは絵本作りが目的だと勘違いしそうになることはありませんか?「絵本を作る」こと、そのために目標達成することは、目的ではありません。絵本はツールであり目的の達成のためのひとつの目標であり、通過点です。絵本を通じて、一人でも多くの子どもが自然にふれる機会が増えて健やかに育つこと。それこそが目的。だからゴールはクラファンの金額的なゴールではないです。目標金額が100万円であっても関係ないです。お一人お一人、一冊一冊の絵本を通じて子どもと自然とつなげること。残り27日間、この絵本は今回のプロジェクトに参加した人の手にしか届かない貴重な絵本です。<現在96冊>今後とも「もりのじかん」のファンを増やしていただけるように仲間を広げてください。よろしくお願いします。
本日は印旛沼探検隊の活動に参加して、その後スタッフとなった方の母親として子どもと参加した時の思い出をお伝えします。------------------印旛沼探検隊スタッフのまゆゆです。私は次男が3歳の頃、今の「もりのじかん」の前身の「ちび探検」という活動から息子2人と参加してきました。入隊のきっかけは、子どもたちを自然に触れさせたいという思いでした。佐倉城址公園で開催されていたちび探検はとにかくスリリングで楽しく、小学校に入学したての長男が毎回イキイキしていたのを覚えています。次男は細い道を歩いたり崖を登ったりするのに、周りのお兄さんお姉さんから遅れを取り、他の皆と随分離れてしまっていたのですが、しんちゃん隊長が何も言わず次男の直ぐ後ろをサポートしながら付いて歩いてくれて、本人の「自分で出来た」を体感させてくださっていたのを今でもよく覚えています。母の私は、遅れてるからショートカットで追いつこうよ️!などとばかり考えていましたが、(あちゃー)この時、ズルズルと崖を転びながら、手をつきながら登った事を次男は小学校へ入っても覚えていて、近所の公園の裏山をお友達と登って遊んだ時「ちび探検で崖を登ってたから、ここを登るのはカンタン」とスイスイ登っていって、お友達やお友達ママさんを驚かせた事がありました。自然から学んだ事、ちび探検に参加して頑張った事が大きくなっても自信に繋がっているんだなと、嬉しく思っています。私の子どもたちは中高生になり、「もりのじかん」の対象年齢では無いのですが、私がスタッフ参加してきた「もりのじかん」の写真を見せたり話をしたりすると、興味を持ってくれるので、幼い頃から自然に触れていた土台があるからかなと思っています。今では私1人がスタッフ参加という事が多くなりましたが、子どもたちはたまに印旛沼探検隊の活動に顔を出して、薪割り、火おこしをしたり高い木によじ登ったり、森で楽しむ時間は親子にとって、とても良いコミュニケーションのツールになっています。印旛沼探検隊の私の大好きな理念《記憶に残る自然と人とのふれあいを、こどもたちに》この絵本が、地域の人との触れ合いの場に繋がる元になると嬉しく思います。