本日、熟成庫が搬入されました。当初、熟成室はプレハブ小屋のようなものを計画していましたが、食品衛生管理者の兼任ができず、乾燥のみの工程であっても新規で営業許可が必要ということがわかり、今ある許可の中でできる熟成庫を購入という選択肢を選びました。準備不足と判断される方もいるかと思います。確かに準備の段階で確認しておかねばならないことでした。しかし、やろうと思った時点で行動しなければ、私は一生準備し続けたことでしょう。そしてその準備が整うことはありません。いろいろ回り道はしましたが、ようやくご支援していただいたお金をこの熟成庫に変えました。少しだけ、一息つけそうです。さて、この後の予定ですが、熟成庫が稼働するには電気工事と水道工事があります。工事が終わりますと、熟成庫のエンジニアが試運転に来られます。その後、保健所の方に施設変更の許可をいただきます。これらが全部無事終わりますと、やっと製造開始という流れになります。楽しみにされている方、もうしばらくお待ちください。そして、引き続き応援よろしくお願いします。
ほうれん草で巻いた生ハムですが、ほうれん草が張り付いていた場所は発色しているように見えます。(色がピンク色に見える)ちゃんとした検査機関で亜硝酸根の残存量を調べないとわかりませんが、もしかしたらほうれん草に含まれる亜硝酸根によって生ハムが発色した可能性があります。まだ仮説ですが、そうなると天然の食材を使って、添加物の亜硝酸ナトリウムと同じ効果を得る事ができる可能性があります。そうであれば、すごい事であると思いますが、そうなるとある疑問が浮上します。「一つの生ハムに大量のほうれん草を使うと、食品衛生法で定められている亜硝酸根の残存量を超える可能性がある。」という事です。なぜなら、天然のほうれん草にどのくらいの亜硝酸根を含有しているかわからないからです。食中毒を防ぐために使用するなら、多くのほうれん草を使おうと人は考えるはず。しかし、亜硝酸根には発がん性のリスクがあるとされています。まぁ生ハムに限らず、同じ食品を大量に摂取し続けるのは体に良くないというのは誰でも想像できます。つまり、「食品衛生法に則り、亜硝酸ナトリウムは添加物として、基準値を超えないように正確に計量して使う方が安全。」と言えます。さて、いろいろな実験をしてきましたが、結局一周回って元の考えに戻ってきました。時間やお金のコストをかけてきたので、意味がなかったように感じるかもしれませんが、この経験は前進しているとポジティヴに捉えたいと思います。また、少々計画が遅れていますが、9月の中旬に熟成庫が設置される予定です。使えるようになったら熟成庫ですぐに作れるよう新しい生ハムを仕込んでいこうと思います。引き続き応援よろしくお願いします。
現在、生ハムにほうれん草を巻いて塩漬けしています。こうなった経緯は、ほうれん草に亜硝酸根が含まれており、添加物として亜硝酸ナトリウムを使用しないでも、同じ効果があるのではないかという仮説を立てたからです。生ハムに直接巻いたのは、バンブーチップを落としやすくするためです。途中から記事を読んだ方は、何のことやらわからないかもしれませんので、過去に挙げている記事を読んでみてください。改めて、亜硝酸ナトリウムをざっくり説明しますと、亜硝酸ナトリウムとは発色剤として食肉加工品に使われることの多い添加物です。効果は発色することだけでなく、味や風味が良くなりますが最大の特徴は食中毒菌を抑制する効果があることです。生ハムを製造する時、亜硝酸ナトリウムを使用しない場合は、使用する時と比べて塩分濃度を高めなければなりません。つまり、亜硝酸ナトリウムを使用しないものはリスクがあるということです。一方で亜硝酸ナトリウムは発がん性のリスクを高めると言われています。こちらに関しては国が依頼した検査機関が動物実験をしてマウスが毎日摂取してもリスクがない量からさらに100分の1の量しか添加できません。つまり人間にリスクはありません。添加物を嫌う方の気持ちもわかりますが、添加物は正しく使えば人間の味方です。ただ、そう言っているだけでは、なかなか分かりあうことが出来ないので、もう少し歩み寄って、添加物ではない亜硝酸根を含んでいる「ほうれん草」を使って何とか同じ効果が得られないかと試行錯誤をしております。つまり天然のものを使うか天然のものではないかの違いです。ここで聞きたいことがあります。「添加物摂取したくない」と「ほうれん草を食べる」→まぁ、わかる(いや、わからんけど笑)「亜硝酸ナトリウム摂取したくない」と「ほうれん草を食べる」→どういうこと?以上。笑
熟成庫の進捗状況をお知らせします。現在、イタリア製熟成庫の購入の手続きを行っている最中です。熟成庫の金額は4,300,000円でクラウドファンディングで支援していただいた額を超えた分は、自己負担します。また、試運転調整費に300,000円、輸送費に180,000の見積もりが上がっています。給水が必要な機械なので水道の工事も必要になりそうです。クラウドファンディングを始める前は、現在製造を行っている大野工場ではなく、北方工場に熟成庫を設置しようと考えていましたが、食品衛生管理者(私の所持している資格)の兼務はできないと保健所の方に指導いただいたため、大野工場に熟成庫を設置することに決めました。そもそも、大野工場には熟成庫の設置するスペースがなかったため、スモークハウスの撤去を決定。決行しましたが、運び出すために大野工場のシャッターを開けたところ、老朽化したシャッターが壊れてしまい動かなくなってしまいました(予想はしていた)。現在は応急処置をしてもらい手動で動かせます。少々、予定と変わってしまいましたが、設備の方は着々と準備が進んでいます。生ハムの方も新たな実験結果が出て、再現性があるか確認中です。以上、新着状況でした。引き続き応援よろしくお願いします。
バンブーシンケン(仮)ですが良い感じに乾燥されてきました。この段階で味見をしてみたのですが・・・、美味しくありませんでした。原因はバンブーチップを落とすときに、水洗いしたこと。一緒に塩も落としてしまったようです。塩味が薄く、腑抜けな生ハムとなってしましました。ポジティブに捉えれば、強めの塩で塩漬けしても塩抜きの工程と同等の効果があるので、使い用はある!といったところでしょうか。または、バンブーチップを直接生ハムにつけない工夫が必要かもしれません。一方で藻塩のみで作った”藻ハム(仮)”は独特な香りと風味で、バンブーシンケン(仮)と比べるとかなり美味いです。ただ、クセがあるので一般ウケはしないでしょう。ポパイ(ほうれん草)生ハムも今のところ、狙った効果が出ていないので、世界を狙うにはやはり奇抜なアイデアのものより王道を選ばなければならないのかもしれません。つまり、世界に通用するものと、みんなのニーズに合わせたもの、だと進むベクトルが違うということ。皆さんの意見は参考にはするけど、聞いてはダメ、ということになります。へんじんもっこに活動しますが、引き続き応援よろしくお願いします。