今回は生ハムにほうれん草を使うという実験をしてみます。こうなった経緯をざっくり話しますと、多くの食肉加工品には亜硝酸ナトリウムという添加物が使われています。この亜硝酸ナトリウムですが発がん性があると言われていて、皆様から大変嫌われているのですが、誤解のないよう申し上げますと国が依頼した検査機関が実験をして、毎日摂取してもリスクがない量からさらに100分の1の量しか使ってはいけないと食品衛生法で定められているんですね。つまり、人体に影響はないのです。一方でこの亜硝酸ナトリウムですが、食中毒菌を抑制するという効果があります。特にボツリヌス菌という死に至る可能性のある食中毒菌を抑制できるので、使った方が安全なものということになります。つまり、「発ガンのリスクが10数%上がる。ただし、基準値以下なら人体に影響はない」と「ボツリヌス菌に汚染されていた場合、死に至る可能性がある」を天秤にかけていることになります。ただ一方で、やはり添加物は摂取したくないという気持ちもわかります。私もそういう方を論破しようと思っているのではなく、添加物のメリットデメリットを知った上で、自分の選択をしていただけたら良いなと思っています。この亜硝酸根、野菜などにも含まれていて、特にほうれん草に多く含まれているそうです。それならば、ほうれん草を材料にしたら良いのではないかというのが、今回の経緯です。全然ざっくりしていませんね。笑もし上手く行ったら、面白いものができそうです。
バンブーシンケン(仮)ですが、2週間ほど乾燥させました。塊が小さいので、早く乾燥すると思いますが、乾燥が強すぎると硬くなってしまうので、そこは見極めたいと思っています。ただ、今はまだ乾燥スペースがないので、熟成庫を設置してからが本番ということになりそうです。現段階での仕上がりは、普通の生ハムに比べて、バンブーシンケン(仮)の方がややphが低い仕上がりになっています。これは竹粉で発酵したと考えられ、再現性があると思っています。反省点としましては、パウダーと認識していた”竹粉”が粉と呼ぶには粒が粗く、生ハムから洗い流す時、全てを取り除くが難しいということです。これからは”竹粉”ではなく”バンブーチップ”と呼ぶようにし、バンブーチップを取り除く際には何か工夫をした方が良さそうです。また、バンブーチップを使っていない藻塩生ハム(仮)は独特な磯臭さが感じられるのですが、バンブーチップを使った生ハムはそのような香りがほとんどありません。これはバンブーチップを使ったことで消臭された可能性があります。まだ、試作の数が少ないのではっきりとは言えないのですが、仮に臭みを消す効果があるなら、思わぬ収穫ということになります。わからないことに挑戦しているので歩みは遅いですが、だからこその面白さがあると思っています。引き続き応援よろしくお願いします!
バンブーシンケン(仮)の塩漬け期間が終わりました。バンブーシンケン(仮)とは竹の粉で塩漬けした生ハムを包んで熟成した生ハム(試作品)です。以前、父が竹粉を畑の土に混ぜると土のphが下がるという話をしていて、生ハムにも応用できないかと閃いて実験してみました。画像の生ハムはこの後、竹粉を綺麗に落としています。次の工程は乾燥なのですが、待ちきれず味見してみました。んっ!!酸味が感じられる!!竹粉を使うと発酵して、酸が増える可能性がある事がわかりました。乾燥が終わったらphを測って、再現性があるか調べてみます。バンブーシンケンの仕上がりが楽しみです。一方で、熟成庫の設置は順調ではありません。当初北方工場に設置しようと考えていたのですが、保健所に相談したところ、食品衛生管理者の兼務はできないとのことで、大野工場に設置しようと考えています。進展がありましたら報告します。今後は、野菜を副材料にして生ハムができないかトライアンドエラーしていきますのでお楽しみに。
”へんじんもっこ熟成生ハム始めます!〜佐渡島のテロワールを求めて〜”のクラウドファンディング募集期間が終了しました!目標金額を超えるご支援をいただきました!また、支援者数も予想以上でたくさんの方に応援していただいき、とても嬉しいです!ご支援・拡散してくださった皆さま、ありがとうございました!募集期間を終えた心境を申しますと、凄くやり切ったという感じが強く、少し気が抜けるような、大の字に寝転んで空を見ながらしばらくボーッとしたいような気分です。もし、そんな光景を見かけたら察してください。笑今回この募集期間30日を振り返ると、やる前と後では自分の考え方や環境が大きく変化したと感じます。自分のことを言うと、自分のことを応援してくれる人が数字に表れ視覚化されたことや応援のコメントから、自信や挑戦へのモチベーションになったことや、反対に「賛同しない・できない」という人の意見も耳に届き、改めて皆様のニーズを確認できたことで大きく考え方が変わりました。また、今回のクラウドファンディングで初めて支援した人というのが、結構な割合でいたという事を聞きました。クラウドファンディングという挑戦する人を応援するコミュニティーを少しでも盛り上げることができたのなら嬉しいですし、これをきっかけにクラウドファンディングへの考えが変化した人もいるのではないでしょうか。さて、少々気が抜けている私ではありますが、プロジェクトはこれからまだまだ続いて行きます。当面の目標は熟成庫や設備の準備と試作品の製造ですね。今日の試作品の製造では面白い発見があって、楽しみながら取り組んでいます。こちらに関しましては、また活動報告でお知らせしていきますので、是非ご覧ください。
クラウドファンディングも残り12時間を切りました。目標は達成していますが、リターンはまだ残っていますので、是非ご支援よろしくお願いします。最後に私の弟から応援メッセージをもらっていますのでご紹介します。今回のプロジェクトでもデビンコのコースチケットを提供してもらいました。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー我が兄、渡邊省吾は幼少期はミニ四駆やプラモデルを作る事にとても熱中してましたね、私は壊す専門でしたが。笑ものをつくることが好きなんだと思います。飽きずに小さい事をコツコツ積み上げていける人で、その点はいつも感心してました。ドイツ行き1週間前には「行きたくない...」と洩らしてたのを覚えてます。出発の日には朝1の船だったので明け方5時頃に「行ってくるわ」とひと言だけでしたが迷いを捨てて覚悟を決めた決意表明のようでした。昔から自己主張が強い性格ではなかったので、今回のクラウドファンディングにチャレンジを表明しする事にとても驚きましたが、裏を返せば自信の表れでもあると思います。皆さんのサポートや応援が励みとなりますので、応援よろしくお願いします。渡邊拓真