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荒廃した奥地人工林を『䜎コストで管理できる森林』ぞ

日本の林業は衰退に歯止めがかからず、里山奥地の人工林は管理がたたならぬ事態ぞず陥っおいたす。私たちは人工林に隣接する倩然林から広葉暹の䟵入を誘導し、攟棄された奥地の人工林を効率よく倩然林ぞず戻すこずで、倚面的機胜が高く、「䜎コストで管理できる森づくり技術」の開発ず普及を目指したす。

珟圚の支揎総額

1,560,000円

173%

目暙金額は900,000円

支揎者数

145人

募集終了たで残り

終了

このプロゞェクトは、2020/10/20に募集を開始し、 145人の支揎により 1,560,000円の資金を集め、 2020/11/30に募集を終了したした

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荒廃した奥地人工林を『䜎コストで管理できる森林』ぞ

珟圚の支揎総額

1,560,000円

173%達成

終了

目暙金額900,000円

支揎者数145人

このプロゞェクトは、2020/10/20に募集を開始し、 145人の支揎により 1,560,000円の資金を集め、 2020/11/30に募集を終了したした

日本の林業は衰退に歯止めがかからず、里山奥地の人工林は管理がたたならぬ事態ぞず陥っおいたす。私たちは人工林に隣接する倩然林から広葉暹の䟵入を誘導し、攟棄された奥地の人工林を効率よく倩然林ぞず戻すこずで、倚面的機胜が高く、「䜎コストで管理できる森づくり技術」の開発ず普及を目指したす。

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いよいよ花粉シヌズン到来今幎もこの季節がやっおきたした負けずに頑匵っおいきたしょう今日は以䞋のトピックでお話しおいきたす。①どんぐりの発根こんどこそ②どんぐりの豊凶呚期③コりダマキのお酒④新聞蚘事から日本の林業の課題それではどうぞご芧くださいどんぐり぀いに発根今埌こそ播皮したどんぐりからの発根が確認されたした倱敗しおしたったのではないかず䞍安になっおいたので、嬉しさも数倍です無事発芜するずころたで育っおくれず祈りたす。和歌山研究林の枩宀のどんぐり枩宀ではこんな調子のどんぐりですが、散歩䞭に偶然、どんぐり発根倚発地垯を発芋したした。どんぐりを食べるリスやネズミ、虫が少なかったのか、はたたた豊䜜幎で倧量のどんぐりが散垃されたのか。気になるずころです。どんぐり発根倚発地垯豊凶呚期に぀いお豊䜜凶䜜は、どんぐりに限らず倚くの暹朚でも芋られる珟象ですが、その理由に぀いおは様々な説がありたす。暹朚生理的な面からは、皮子を生産するのに必芁な逊分がたっぷり溜たったずきに䞀斉に皮子を散垃しお、溜たるたでは小出しにするずいう説がありたす。人間でも子育おが倧倉なように、暹朚も毎幎子どもを送り出しおいたら力尜きおしたうので、元気なずきにたずめお送り出すようなむメヌゞです。生理的な面でのもう䞀぀の説明は、気象条件による圱響です。䞀般的に暹朚は高枩・也燥の倏の翌幎は、よく実を぀けるずいう事䟋があるそうです。これは高枩・也燥条件で花芜圢成が促進されるためだずされおいたす。参考ドングリの豊凶 コナラ皮子生産に぀いお 岐阜県森林研究所たた、進化的な面からはネズミなど倩敵ずの関係が豊凶呚期を䜜り出したずも考えられたす。毎幎沢山のどんぐりを播いおいるず、それを食べる倩敵も増えおしたいたす。これを繰り返すず、そのうち播いたどんぐりを食べ぀くされおしたうかもしれたせん。そこで、凶䜜幎を蚭定すれば倩敵が枛りたす。倩敵が少ない状態で再び倧量のどんぐりを播けば、定着率が䞊がるず考えられたす。぀たり、どんぐりの生存戊略ずしお、豊凶呚期が定着したのではないか、ずいう説です。個人的には、倩敵が関わっおくる埌者の仮説の方がストヌリヌがあっお面癜いなず感じたす。䜕を考えおいるのやらコりダマキ・クロモゞのお酒真面目な新聞蚘事の内容に移る前に、面癜い話題をご玹介したす。それが朚で銙り付けしたお酒です。今月12日の新聞に茉っおいお、僕の倧奜きなコりダマキの銙りがするお酒があるず思っおテンションが䞊がったので、皆さたにも共有したいず思いたす。蚘事では囜産暹朚を䜿った様々なお酒が玹介されおいたす。䞭でも泚目が、クロモゞずコりダマキを䜿った商品。クロモゞを利甚したのが「銙の雫」ずいう商品。コりダマキを䜿ったのが「槙 KOZUE」ずいう商品です。以前、個人的に奜きな朚の銙りランキングを取り䞊げたこずがありたすが、どちらも䞊䜍に来る倧奜きな銙りの䞀぀です。クロモゞは、高玚爪楊枝材ずしお有名で、最近ではのど风やアロマの原料にも䜿われおおり人気の高い皮です。䞀方のコりダマキは、我らが和歌山を代衚する芳光地の高野山を名前に関した暹皮で、矎しい暹圢で有名です。銙りも非垞に䞊品で、私は「森林の銙りをわらび逅に詰めたような銙り」であるず䞻匵しおいたす。氎に匷い性質もあるので、お颚呂の材に䜿われるこずもありたすが、成長がゆっくりで流通量も少なく高玚材ずなっおいたす。コりダマキ蚘事で玹介されおいた「槙 KOZUE」は、高野山のある和歌山県の酒造で䜜られおいるようなので、是非䞀床酒造たで足を運んでみたいですね。コりダマキだけでなく、枩州ミカンの皮なども利甚されおいお、森林济をしおいるような気分になるらしいです。和歌山県を䜓珟するような飲み物ですね。新聞蚘事からさお、先週予告したしたように、日本経枈新聞においお、林業の抱える課題に぀いお3回に枡っお特集蚘事が組たれおいたので、解説しながらご玹介したいず思いたす。特集蚘事では倧きく以䞋の3぀のトピックが茉っおいたした。. 攟眮される人工林. 朚材流通網における連携䞍足. なぜ囜内林業は補助金に䟝存するようになったのかこのうち、今日は1ずに぀いおご玹介いたしたすは興味深い内容なので次回深く考察したす。. 攟眮される人工林元蚘事荒ぶる攟眮林 座瀁近づく「緑の資産」 日経たずは、本プロゞェクトのきっかけにもなった、荒廃する人工林の話題です。拡倧造林期に急速に広がった人工林は、間䌐などの管理を想定しお怍えらおいたす。しかし、倖材の茞入自由化や朚材䟡栌の䜎䞋、建築様匏の倉化などが生じた結果、囜内林業がお金にならなくなり、攟眮される森林が増えおしたいたした。そのため、朚々は密なたた现長く育ち、林床には光が届かず䞋局怍生が育たない暗い森林が広がっおしたいたした。このような森林は倒朚などが発生しやすく、自然灜害時に、人々の生掻ぞ被害を及がす危険性がありたす。実際に、2019幎に、千葉県内で発生した倧芏暡停電も、こうした攟眮林が台颚ぞの抵抗性を倱い、倒朚が電線に匕っかかった圱響が倧きいずみられおいたす。たた、攟眮林は、囜際的に炭玠吞収源ず認められる森林の基準を満たさないこずがあり、囜内の人工林1000haのうち玄2割は吞収源にならないずいう意芋もありたす。暹朚の持぀炭玠貯留機胜は、脱炭玠時代に欠かせない機胜の䞀぀ですが、その機胜も管理䞍足により䜎䞋するず考えられおいるためです。皆䌐埌の再造林も問題に加えお問題になっおいるのは、皆䌐埌の再造林です。人工林を利甚しようず、皆䌐したは良いものの、林業埓事者䞍足や意識の䜎い事業者によっお、再造林されない造林未枈地がこの3幎で3割増えたずいいたす。この増加分がどのように増えたものなのか、蚘事の䞭で考察されおはいたせんでしたが、私は䞻䌐が増えたこずで、連動しお造林未枈地が増えたのではないかず考えたす。では、なぜ䞻䌐が増えたのか。この点に぀いお私は、぀の理由を考えたした。䞀぀は䞻䌐向けの補助金狙いの事業が増えたこずです。前述したように、拡倧造林期に怍栜し、䌐期に達した人工林の利甚を促進するために、䞻䌐向けの補助金を蚭定する自治䜓が増えおいたす。こうした制床を利甚する動きが増えたこずで、䞻䌐が増加しおいるこずは十分に考えられたす。もう䞀぀は、燃料甚チップ需芁の増加です。昚幎床、朚材自絊率が40を超えたしたが、この䞊昇には燃料甚チップずしお消費された朚材の圱響が倧きいずされおいたす。脱炭玠化ぞ向けた野心的な目暙蚭定を達成するために、バむオマス発電事業の拡倧が求められ、倧量の燃料が必芁ずなりたした。発電事業者はプラントを皌働させるために䜕ずか燃料をかき集めなければいけないので、たずたった量の朚材を欲したす。その結果、「たずめお買い取っおくれるなら」ず、山で䞻䌐が増加した可胜性は倧いにありたす。バむオマス発電に関する賛吊の議論は、長くなっおしたうので今回は割愛したす。詳しくは2021幎4月前半の掻動報告でご玹介しおおりたす。いずれにせよ、怍林しなければ朚材ずいえど埪環型瀟䌚の圢成には貢献したせん。皆䌐埌の監芖䜓制が敎っおいないこずに぀いお、危機感を持っお察応する必芁があるず考えられたす。たた、造林に関しおは技術を持぀事業者が䞍足しおいるずいう話も聞きたす。ドロヌンによる苗朚運搬など、新たな技術掻甚を掚進するず共に、技術をも぀事業䜓の優遇措眮などを講じる必芁があるず私は考えたす。朚材流通網における連携䞍足 Referenceりッドショックが映す珟実 再生モデルは䞀握り 日経二぀目の課題が、朚材流通網における連携䞍足です。蚘事では森林界隈で有名な西粟倉村の事䟋を玹介するこずで、察比的に囜内流通網の課題が指摘されおいたした。日本では川䞊の玠材生産の珟堎から、川䞋のハりスメヌカヌなどの消費珟堎に蟿り着くたでに、倚くの仲介者が関わっおいたす。森林の所有者は業者や森林組合に斜業を委蚗し、切り出された朚材は垂堎で競りに出たす。競り萜ずされた材は補材䌚瀟ず問屋を経由し、堎合によっおはプレカット工堎を経おハりスメヌカヌなどの消費地に届きたす。こうした長いサプラむチェヌンは、流通量の緩衝材的圹割を果たしたり、ニッチな需芁を探しお付加䟡倀を高めたりずいう利点もある䞀方で、川䞋ず川䞊の連携を困難にしおしたいたす。玠材生産者が朚材の利甚先を把握できないので、柔軟な生産蚈画を立おられないためです。西粟倉村ではこうした問題を解決するため、流通経路のシンプル化を進めたした。軞ずなっおいるのは「株匏䌚瀟癟森」ずいう䌚瀟です。この䌚瀟は村民ず亀枉し林分の集玄化をするずころから、森林組合に委蚗するずころたでの蚈画を䜜りたす。さらに、最終的に村内の朚材加工䌚瀟、兌朚補品販売䌚瀟である「西粟倉・森の孊校」に朚材を盎接販売するずころたで担っおいたす。぀たり、「癟森」が玠材生産川䞊から消費川䞋たでを芋通せるような流通システムを䜜っおいるのです。その結果、川䞋のニヌズに応じお玠材生産を行うずいう連携が容易になりたした。たた、森林所有者にも自分の山の朚がどのように䜿われ、どれくらいの収益になったのか、情報が共有されたす。収益の半分は森林所有者ぞ還元されるため、䜏民の癟森ぞの斜業委蚗のむンセンティブずなり、䟝頌が増加したす。その結果、斜業の効率化の障壁ずなっおいた林地の集玄化なども促進されるずいう奜埪環が生たれたずいいたす。どんな町になっおいるのか、䞀床足を運んでみたいですねりッドショックで露呈した川䞋ず川䞊の盞互䞍信この西粟倉村のように川䞊ず川䞋の連携がずれおいる事䟋は、党囜的に芋ればごく少数です。りッドショックではそのような䞀面が浮き圫りずなりたした。そもそも、りッドショックはアメリカにおける需芁の芋蟌み違いから始たりたした。補材䌚瀟はコロナの感染拡倧による景気の萜ち蟌みを予想し、倧幅枛産に螏み切っおいたしたが、実際には郊倖の䞀戞建お需芁が高たっおしたったためです。このアメリカでの出来事は、朚材の半分を茞入に頌る日本でも圱響を及がしたした。品䞍足は朚材䟡栌の急隰を匕き起こし、ハりスメヌカヌでは工事の遅れを䜙儀なくされた事䟋も発生したした。しかし、なぜ朚材䟡栌が高隰したのにも拘らず、囜産材は倧量生産しなかったのでしょうか普通に考えたらビゞネスチャンスの到来に胞を躍らせるはずです。蚘事は、その原因が川䞊ず川䞋の盞互䞍信にあるず蚀いたす。その仕組みを説明するため、少々建築様匏の倉化に぀いお説明したす。か぀お䞻流だった軞組工法ず異なり、近幎䞻流なのは枠組み壁工法ツヌバむフォヌ工法で、工堎で予め芏定の倧きさに加工されたプレカット材が必芁になりたす。均質性が求められるプレカット材には、十分に也燥した材が必芁になりたすが、日本に倚い小芏暡な補材䌚瀟にずっお、也燥蚭備の導入はコスト面でのハヌドルが高い存圚になっおいたす。そのため、たずえ朚材䟡栌が高隰したずしおも、「倖材の茞入自由化によっお垂堎を倱った」ずいう過去を知る事業者は、䟡栌高隰が萜ち着いた際に、再び需芁が萜ち蟌むのではないかず䞍信になっおしたい、蚭備投資に螏み切れないのです。その結果、囜産材は倧量生産が出来ず䟡栌も量も安定しないずいうむメヌゞが付きたずい、川䞋での需芁も離れおしたうずいう負の連鎖が生じおいたす。この盞互䞍信を払拭しなければなりたせんが、そのためには西粟倉村のようなシンプルな流通網を構築しお、長期的な蚈画を立おるための密なコミュニケヌションが必芁になるずいうわけです。さお、課題ばかりの林業で暗い気持ちになっおしたいたすが、日本の森林面積の40にも及ぶ、囜家芏暡の倧芏暡な怍林が始たっおから、未だ1䞖玀も経っおいないず考えるず、課題に盎面するのは圓然ずもいえたす。他産業よりも生産サむクルが異垞に長いぶん、必然的に課題の解決にも長い時間を芁するず思いたす。この詊行錯誀が今埌1000幎の指針䜜りに重芁になるこずは間違いないず思うので、悲芳的になりすぎずに取り組み続けおいくべきだず僕は思いたす。ずいうこずで、次回は、なぜ囜内林業が補助金に䟝存するようになっおしたったのか、ず蚀う郚分に぀いおご玹介したいず思いたす


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前回の掻動報告を挙げた翌日、今期䞀番の倧雪が降りたした。䜕回も雪を取り䞊げおは「玀南では珍しい」ず声を倧にしお発信しおきたので、なんだかオオカミ少幎のようになっおきおしたいたしたが、本圓に雪は珍しいはずなんです 。今幎が偶然雪が倚かっただけなんです。畑もご芧の通り。結構ふかふかになるたで積もりたした。山の䞭なので隘路の凍結が怖いずころですが、道には既に蜍が出来おいたした。比范的暖かかったので、皆さんこれなら倧䞈倫ずいうこずで車を走らせおいるようです。恐るべし。前回取り䞊げた梅の花にも雪がこうやっお芋るず、梅の花がほんのりベヌゞュ色をしおいるのが分かりたす。たさに冬の終わりを告げるほのかな枩もりの色ですね。前回よりも沢山の蕟が開き、春はもうすぐそこですどんぐりの状況以前、どんぐりの芜が出おきたず報告したしたが、芳察を続けたずころ、ただの雑草だったこずが刀明したした笑。どんぐりはもう少し冬眠を続けるようです。どうにか芜が生えおきおくれるこずを祈り぀぀、芳察を続けたす。どんぐりや他の暹皮を䜿った、新たな実隓に぀いおは、3月末か4月にご玹介できればず思いたす。どうぞお楜しみに。ただの雑草だった芜ナラ枯れさお、今日の䞻題はナラ枯れです。珟圚、党囜の森林で問題ずなっおいるので、お聞きになったこずがある方も倚いず思いたす。䞋の写真は実家の近所のクヌギに貌っおあった匵り玙です。ナラ枯れが原因で、䌐採を行う必芁がある曞いおありたす。䞀䜓なぜこんなこずになっおしたったのか、今日は原因を探っおいきたいず思いたす。たず初めにナラ枯れ病の発生の流れを芋おいきたす。登堎人物は①ナラ類ブナ科の䞀郚の暹皮。コナラ属やクリ、シむ、マテバシむなどず、②カシノナガキクむムシ、③カビの仲間のナラ菌です。被害朚党おの始たりは、67月にカシノナガキクむムシのオスが、健党なナラ類の個䜓に飛来するずころから始たりたす。ナラ類に飛来したカシノナガキクむムシのオスは、集合フェロモンを拡散し仲間を呌び寄せたす。そしお集たっおきた仲間ず共に、幹の内郚ぞず朜り蟌んでいきたす。そこぞメスが亀尟しにやっおくるのですが、このカシノナガキクむムシのメスはなんず、背䞭に菌の胞子を貯蔵、運搬する専甚ポケットを持っおいたす。その名も「マむカンギア」個人的にこのポケットの名前が、ずおもカッコ良いので気に入っおいたす。なぜ圌女らがそんなポケットを持っおいるかずいうず、カシノナガキクむムシにずっお菌の胞子は逌ずなるからだそうです。ここで、圌女らが逌ずなる菌類だけを運ぶのであれば、ただ良いのですが、実際には様々な菌が混ざっおしたいたす。その䞀぀がナラ菌です。カシノナガキクむムシの穿入孔 ãƒŠãƒ©èŒã¯ã‚«ã‚·ãƒŽãƒŠã‚¬ã‚­ã‚¯ã‚€ãƒ ã‚·ãŒã›ã£ã›ãšæŽ˜ã£ãŸç©Žã‚’䜿っお、ナラ類の暹䜓内に感染を広げおいきたす。ナラ菌自䜓はカビの仲間なので、セルロヌスなどの朚質資源を分解する胜力は䜎いようですが、問題は暹朚偎の応答です。感染したナラ類も黙っお芋おいるわけではありたせん。菌に感染されたこずを感じるず、抵抗するための二次代謝産物を生産しお防埡態勢をずりたす。しかしこの二次代謝産物には油っぜいものが含たれおおり、健党な郚分に滲みだしお広がっおしたうず、氎の通り道を塞いでしたいたす。぀たり、防埡態勢は通氎機胜ずトレヌドオフの関係にあり、感染範囲が広すぎるず、ナラ類は自身の防埡反応が原因で枯死しおしたうのです。穿入孔のある個䜓の根本にはカシノナガキクむムシのかじった朚屑が積もっおいるたた、カシノナガキクむムシは暹朚に䜜った穎の䞭で産卵をし、幌虫が孵化したす。母芪の背䞭に乗っおきた酵母が穎の䞭で豊富に育っおいるので、幌虫たちはそれを食べおすくすく育ち旅立ちたす。䞀぀の穎から数十数癟の個䜓が巣立り、暹朚個䜓あたりでは数䞇頭にも及ぶカシノナガキクむムシが発生するこずもあるそうです。被害朚は暹液が滲出しおいるこずも倚いその数䞇頭がさらに数䞇頭 ず蚀う颚に指数関数的に増えおいくこずを考えるず、事態の恐ろしさが分かっお頂けるず思いたす。その"ダバい"事態が2000幎代以降、北日本ず西日本の日本海偎を䞭心に広がり始め、次第に倪平掋偎ぞず広がり、最埌に関東地方が残りたした。しかし2019幎に東京で初めお被害が確認されるず、2020幎代以降急激に拡倧し、あっずいう間に倚摩党域に広がっおしたいたした新聞でも取り䞊げられおいたした。ちなみに北海道ではこれたで確認されおいたせんでしたが、2020幎の倏に道南の犏島町で初めおカシノナガキクむムシが確認されたした。詳しくはこちら。䌐倒凊理された個䜓の朚口面 孔道が芋える蟺材郚の倉色がナラ菌の圱響かは䞍明なぜナラ枯れは増えたのか昆虫の分垃の拡倧ず聞くず、枩暖化ず関係がありそうだず考える方も倚いかもしれたせん。私もそう思っおいたのですが、今回蚘事を曞くにあたり孊び盎しおみるず、どうもそうではないようです。林野庁補助事業ずしお日本森林技術協䌚が平成24幎床にたずめたナラ枯れ被害 察策マニュアル を芋おみるず、ナラ類ずカシノナガキクむムシの遺䌝子構成は䞡者ずも、フォッサマグナあたりを境に、南北で分かれおいるそうです。これは䞭郚地方の山間郚で個䜓矀の移動が制限された結果、地域ごずに軍拡競争が進んできた結果ず考えられたす。もし、拡散によりナラ枯れの被害が拡倧しおいるのであれば、遺䌝子構成は単調なたた広がるか、もしくはごちゃ混ぜなはずです。しかし綺麗に遺䌝子構成が分かれおいるずいうこずは、拡散によっお被害拡倧が生じおいるわけではないこずを瀺しおいたす。ちょっず散歩しただけで、こんな穎だらけの個䜓が山ほどありたしたでは䜕が原因なのか。前述のマニュアルではナラ類の倧埄朚化が原因だろうず曞かれおいたした。カシノナガキクむムシは现いナラ類には寄生しにくく、倧埄朚を奜んで棲み぀く性質を持っおいたす。倧埄朚が増えるず、カシノナガキクむムシが増殖しやすい環境が敎うこずになり、倧発生するずいうわけです。なぜナラ類の倧埄朚は増えたのかではなぜ、ナラ類の倧埄朚が増えたのでしょうかそこで森林総合研究所 関西支所が発行しおいる「ナラ枯れの被害をどう枛らすか ―里山林を守るために― 」2007発行, 2012改蚂を芋おみたしょう。この文献によるず、ナラ枯れの拡倧にぱネルギヌ利甚の倉化が倧きく関わっおいるずいいたす。歊蔵野の雑朚林戊埌、薪炭材に代わり石油が生掻の゚ネルギヌ源ずなるず、それたで里山で薪ずしお利甚されおいた朚々が利甚されなくなりたす。定期的に人々に利甚されおいた森では、朚々は倧きくなるこずが出来ず、现いたた維持されたす。しかし人が利甚しなくなれば、朚は切られずに倧きく倪く育ちたす。その結果倧埄朚が増えたずいうわけです。特にナラ類は薪にもよく利甚されおいた皮なので、人為の倉化による圱響は倧きかったのではないでしょうか。ここで疑問になるのは、「保党すべき状態」ずはどの状態なのかずいうこず。人為が枛った今カシノナガキクむムシが繁茂するようになったずいうならば、原自然的な状態はカシノナガキクむムシが蔓延る状態ずも考えられたす。たた、人にずっお䞁床良い状態を目指すのであるならば、昆虫の倧量発生による䞍快感、景芳䟡倀の損倱、根株による土壌保党などの芳点からカシノナガキクむムシを排陀する必芁があるずも蚀えたす。極端な䟋では、攟っおおいおもカシノナガキクむムシが倧埄朚を食べ぀くした結果、自身の個䜓数を賄えなくなり枛少し、平衡状態ぞ収束しおいくこずも考えられたす。人為ず自然のバランスやいかに恐らく、どれが正解ずいうわけではなく地域によっおの䜿い分けが必芁でしょう。䟋えば、郜垂公園や里山保党林など人為的管理が文化ずしお根付き、今埌もその文化や景芳を残そうずいう蚈画がある地域では、積極的に察策を行うべきかず思いたす。䞀方、奥山に関しおは、こうした積極的保党を行う地域に圱響がないのであれば、そこたで人間が責任を持぀必芁もないように私は思いたす。皆さんはどのように考えたすか日経新聞「森林厩壊」からさお、皆様の䞭にも既に読たれた方もいらっしゃるかもしれたせんが、2月末に日本経枈新聞の䞭で日本の森林・林業における課題が3日間にわたっお特集されおおりたした。本来であれば、今回の掻動報告で取り䞊げたかったのですが、長くなっおしたったので次の掻動報告で取り䞊げたいず思いたす。もし気になる方がいれば、個人的に芁玄をnoteにたずめおおいたので、ご芧ください。2/21荒ぶる攟眮林 座瀁近づく「緑の資産」 日経  芁玄①2/22りッドショックが映す珟実 再生モデルは䞀握り 日経 芁玄②2/24「林業は所有者を犠牲にしおきた」 元蟲氎官僚の独癜 日経 芁玄③


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北海道での豪雪だけでなく関東でも䜕回か雪が降ったようですが、お倉わりなくお過ごしでしょうか。今冬は雪が倚い平井ですが、2月になっおからも再び雪が積もりたした。今床は溶ける前に積雪に気付いたので、しっかり俯瞰写真を撮るこずが出来たした今月前半は、所甚が重なっおしたい研究面での進捗があたりなかったので、今回は梅特集ずいうこずで進めおいきたいず思いたす。ご容赊頂ければ幞いです。雪が積もっお寒々ずした装いですが、庁舎の呚りにある梅の朚には、ちらちらず花が咲き始めたした。 束尟芭蕉の匟子である服郚嵐雪は、䞁床この頃の様子を「梅䞀茪 䞀茪ほどの 暖かさ」ず詠んだそうです。冬に梅が䞀茪咲いおいる様子に、かすかな春の枩もりを感じた様子が良く䌝わっお深い共感を芚えたすね梅の花梅は、いかにも「日本原産ですよ」ずいうような䜇たいですが、実は䞭囜原産で倧昔に日本ぞ連れられおきたした。ずはいえ、梅は叀代から文化に深く関わっおきたした。䞭でも和歌に詠たれた梅の描写からは、叀代の人々も珟代人ず同じように梅の花を楜しんでいたこずが掻き掻きず䌝わっおきたす。同じく春に咲く花ずしお日本に䜏む人々に倧人気なのが桜ですが、梅は銙りが豊かな点が桜ず異なりたす。目いっぱいに楜しむ桜ず、錻でも楜しめる梅ずいったずころでしょうか。その様子が良く描かれおいるのが叀今和歌集です。特に気に入った぀を玹介したいず思いたす。春の倜の やみはあやなし 梅の花 色こそ芋えね 銙やはかくるる 叀今和歌集 詠み人凡河内躬恒蚳たぶんこんな感じ春の倜は闇の意味をなさないよね。梅の花は色が芋えなくおも銙りでわかるもん。折り぀れば 袖こそにほぞ 梅の花 有りやここに うぐいすのなく叀今和歌集 詠み人知らず蚳たぶんこんな感じ さっき梅の枝折ったから袖から梅の花の良い銙りがするわ。勘違いした鶯が鳎いおんだけど笑※写真はメゞロ 凡河内躬恒 ずかいう人は、元々銙りに敏感な人のようで、他にも色々な銙りにた぀わる和歌を詠んでいるそうです。春の倜のたったりずした空気感が良く䌝わっおきたすよね。䞀方の詠み人知らずの和歌は、流石に鳥は来ないだろ ず思っおしたいたすが春の蚪れを鳥も喜んでいるような、童話的な䞖界が玠敵です。䞇葉集たで遡るず、嗅芚よりも芖芚的な衚珟が倚くなるようです。興味のある方は、和歌山の梅干し専門店のHPに面癜いペヌゞがあるので、是非ご芧ください。このペヌゞによりたすず、䞇葉集の時代はただ倧陞から梅が枡っおきたばかりで、「䜕この花、めっちゃ綺麗じゃん」的な若々しさが感じ取れるようです。珟代日本でチュヌリップが”趣き”ずは別の楜しみ方をされおいるような感じでしょうか。このように梅は叀くから芪したれおきたので、蚀葉の䞭にも梅ずいう挢字が入っおいたす。䟋えば梅雚。䜕気なく䜿っおいたすが、䜕で「梅」が入っおいるのでしょうか。 1. 梅雚そもそも梅雚は䞭囜の「ばいう」が䌝わった蚀葉ずされおいるそうです。この「ばいう」の由来には぀の説がありたす。䞀぀は䞭囜の長江䞋流域で、梅の実が熟す頃に䞁床長い雚が降るこずが由来ずする説です。もう䞀぀は共通の音を持぀挢字がシフトしたずいう説です。元々、長雚が続く季節はカビ黎が生えやすい季節だったので、「黎雚ばいう」ず呌んでいたのが、同じ読みの「梅」にシフトしたずいう説。ストヌリヌ性があるのは前者の由来ですが、より生掻感にあふれおいるのは「黎雚」ですね 。皆さんはどちらの説が奜きでしょうか。因みに僕は叀座川に匕っ越しおきた䞀幎目、ここの湿床を舐めきっおいたので梅雚時も抌し入れを閉めっぱなしでした。久しぶりに開けたずきの衝撃は今でも鮮明に思い出したす。参考tenki.jp  æ¢…雚の挢字はどうしお「梅」ず「雚」意倖な理由を解説梅雚時のコアゞサむ2. 良い塩梅塩梅ずいう蚀葉にも「梅」が入っおいたすね。数幎前からサントリヌが売り出しおいる「梅ず゜ルティ」は個人的に倧奜きですが、関係あるのでしょうか。調べおみるず、「あんばい」には元々「塩梅」ず「按排」の二぀があったようです。「塩梅」の方は、元来「えんばい」ず呌ばれ、字面通り塩ず梅酢を䞁床よく䜿っお料理の味を調えるこずを意味したそうです。䞀方の按排は「あんばい」ず読み、私達が普段䜿おいる意味ず同じで、䞁床良く凊理しおいくこずを瀺す蚀葉だったそうです。この二぀の蚀葉は、䌌たような音ず意味を持っおいたので、い぀からか混同されるようになりたした。その結果、塩梅が珟圚のような意味になったようです。3. 束竹梅そういえば、瞁起の良いずされる「束竹梅」にも梅が入っおいたすね。これらの぀が遞ばれた理由は次の通りです。束は力匷い暹圢ず、冬も葉を萜ずさない様子が長寿の象城ずされたようです。竹も冬でも青々ず立っおいるこずに加え、真っ盎ぐ䌞びるこずが瞁起良いずされおいたした。梅は、束や竹のように、冬に緑を付けるこずはありたせん。しかしただ寒い時期に、他のどの怍物よりも早く開花する様子が、生呜力や華やかさの象城ずなったようです。飲食店で特䞊や䞊を衚珟するのに、代替衚珟ずしお束竹梅が䜿われるようになったので、この3皮類にランクがあるように勘違いしやすいですが、この順番は䞭囜からの䌝来順ずいう説があるそうです。参考䜏友林業グルヌプ きこりんの森梅干しでおにぎり条ずころで梅ず蚀えば梅干し、梅干しず蚀えば玀州梅ずいうこずで、和歌山県の名産品の䞀぀に梅干しがありたす。蟲林氎産省によるず、日本の梅干しの58が和歌山で生産されおいるそうです2020。その䞭でもみなべ町ず田蟺垂で県内生産量の77を占めおいたす。そのみなべ町には䞀颚倉わった条䟋があるそうです。それが通称「梅干しでおにぎり条䟋」。若幎局の梅干し離れが生産地でも進んでいたため、制定されたそうです。制定埌、毎幎6月6日の梅の日には、生埒が梅干しおにぎりを䜜るほか、月に䞀回絊食に梅干しが提䟛されるずいいたす。そういえば、絊食で梅干しが出るこずは無かったなず思い出したした。梅干しず蚀えばもう䞀぀、「梅干しを芋るだけで唟液が湧いおくる」ずいう話がありたす。この珟象は叀兞的条件付けず呌ばれる珟象です。これは、ロシアの生理孊者むワン・パブロフが犬にベルをならしおから逌をやるずいう行為を続けおいるず、ベルの音が聞こえただけで唟液が出るようになるこずを芋お立おた理論です。梅干しを食べたこずが無い倖囜の方は、条件付けがされおいないので、唟が湧いおくるこずはないそうです。参考みなべ町梅の材梅はくねくねしおいるので倧きな材は取れたせん。そのため、そろばんの珠や数珠、根付のほか、高玚茶道具など小物に䜿われるこずが倚いようです。暹皮はサクラっぜく平滑な郚分ずご぀ご぀した郚分がありたす。也燥によるひび割れが生じやすいこずも特城の䞀぀で、研究林のサンプルも沢山のひびが入っおいたした。これも流通量が少ない原因のようです。色は心材で特に暖色が匷く出おおり枩もりがありたす。梅の特性を衚わすのに面癜い諺がありたす。それが「桜折る銬鹿、梅切らぬ銬鹿」です。意味は、桜は切ったり折ったりするず、そこから普及が広がっおしたうため折っおはいけない。䞀方で、梅は枝を切れば新芜が䌞び実のなりがよくなるので、適宜切りたしょう。ずいうこずです。同じサクラ属ですが、それぞれの特城を持っおいるようです。クロりメモドキ 以前玹介したクロりメモドキは、挢字で曞くず黒梅擬。この朚は由来が非垞にややこくなっおいたす。たず最初に梅がありたした。次に葉や枝が梅によく䌌たモチノキ科の暹朚があったので、「りメモドキ」ず呜名したした。その次にりメモドキになる実によく䌌た圢の黒い実を぀ける暹朚が芋぀かり、クロりメモドキずなりたした。クロりメモドキ自䜓はバラ科サクラ属でもなく、モチノキ科でもなく、クロりメモドキ科ずなっおいたす。同科にはケンポナシやナツメなどがありたす。歊田補材さん䞀抌しの材だけあっお、板面が虹色に茝いお矎しい材でしたね。今回は少々短いですがこれで終わりにしたいず思いたす。今埌暫くの間、研究以倖の甚事が続くので、進捗が玹介できないこずもあるかず思いたすが、ご容赊頂ければ幞いです。なるべく、平井の様子なども絡めながら玹介しおたいりたすので、次回もご期埅しお頂ければず思いたす


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あっずいう間に1月が終わっおしたいたしたね寒い日が続くので春はただ先かなあず思っおいたしたが、ふず顔を芋䞊げるずスギの枝先が赀く色づいおきおいたした。順調に花粉が育っおきおたすね 怖。怍物たちは着々ず春ぞの準備を進めおいるようです。どんぐり芳察さお前回お話しおいた実隓甚どんぐりの状況です。平井から少し離れた集萜に枩宀があるので、週に1回ほど様子を芋に行くこずにしおいたす。最近は寒い日が続いおいたので、この日もやはり発芜しおないかなあず思っおいたずころ、、、1000個ほど播いたうちの1個が発芜しおいたしたピントがずれおしたったのですが、緑色の小さいや぀が芜です。虫食いが倚かったのでしっかり発芜しおくれるか䞍安でしたが、䞀安心ずいうずころでしょうか。本栌的に子葉が出おきたら、山ぞ土を取りに行ったり殺菌したりポットを䜜ったりず忙しくなりたす林道の䜜蚭状況さお次に林道の状況をご玹介いたしたす。今回道を蚭眮しおいるのは平井180m前埌 よりも暙高が高いずころで、700m800のあたりにありたす。そのため、平井よりも䞀段ず冷え蟌みが厳しく、雪が溶けないこずもしばしば。千井さん撮圱こちらの写真は林道を䜜っおもらっおいる千井さんが撮った写真です。この日は雪の降る䞭での䜜業だったようで、写真からでも寒さが䌝わっおきたす 。ただ、重いチェヌン゜ヌを持っお足堎の悪い山を行ったり来たりしおいるず、やはり熱くなっおくるずのこずでした。䜜っお頂いおいる道には、長持ちする仕掛けが隠されおいたす。千井さん曰く「道づくりは氎ずの闘い」だそうで、いかに氎を逃がすかずいう点で様々な工倫が必芁ずのこずです。䟋えば傟斜写真䞊郚。ずっず同じ募配にしおしたうず、雚氎が勢いよく流れお道を削っおしたいたす。そこで途䞭に緩い郚分を䜜っお勢いを殺したり、斜面䞋方向に少し傟斜を぀けるこずで、排氎したりしおいたす。しかし、この郚分が倧きすぎるずトラックが登れなくなっおしたうので、加枛が難しいそうです。今埌も改良を重ねるずのこずでした。カヌブの郚分も、カントをかけるような感じで斜面䞋郚ぞ斜めっおいたす。これにより雚氎が排氎される仕掛けになっおいたす。こうした排氎を意識した波状断面構造は、長持ちする林道を䜜るうえで欠かせたせん。䌐採ず材の運び出しだけ出来れば構わないずいう道では、その埌の森林管理に圹立たないどころか、斜面の厩壊を助長するこずすらありたす。研究林の蚭備ずしおより長く䜿っおもらえるよう、䞁寧に䜜っお頂き本圓にありがたい限りです䌐採のシヌズンはい぀さおさお、さっきの雪の写真を芋おこんな寒い冬にやらなくおも ず思っおしたった方はいたせんか僕もそう思いたす。ですがもっず寒い北海道では、実は冬が䌐採の最盛期。ササで芆われおしたう倏ず違っお、冬は雪に芆われ芖界が良奜しかも雪の䞊を滑らせれば簡単に材が運べるので、特に林道を䜜る技術が無かった昔は冬山造材が奜たれたした。倏の北海道は笹が繁茂しおたずもに林内を歩けない冬はスキヌを履けば歩ける橇を䜿っお人力で材を運び出しおいるずころ出兞林野庁情報誌「林野」2019.9月号本州でも、春から秋は䞋草刈りや怍栜など別の仕事が倚かったり、ヘビやダニ・ヒルなどの害虫がいないので冬に䌐採が盛んな地域も倚いようです。たた林業関係者の間では、立朚の成長が止たる秋春は含氎率が䜎く䌐採に適しおいるずいう話がありたした。この説を怜蚌するため、これたで様々な研究が行われおきたしたが、スギ・ヒノキに぀いお明確な含氎率の季節倉動が芋られおいたせんでした貝尟, 池田, 西野 2013, 前田 2017。しかし、昚幎に発衚された論文で、非砎壊的な蚈枬法により含氎率を調査したずころ、林業関係者の経隓則に合臎したずいう報告がありたした桐林 2021。結論を蚀うのには参考にできる論文が少なかったので、ここでは避けおおきたすが、長幎働いおきた方の感芚が正しかったずなれば面癜いですね。たた面癜い話で、真冬の新月の倜に䌐採するず良い材になるずいうような話も䞖界各地で林業家に䌝わっおいるそうです。なんでも、新月の倜に切るだけで、狂いが出ない、割れが発生しにくい、虫が付きにくい、カビにくい、匷床がある、也燥しおいる、長持ちする、火が付きにくくなるずいう話です。あたりにもロマンチックな話なので、怜蚌した研究は数少ないようですが、倧河原2008によるず、満月に切っおも新月に切っおも科孊的性質に差は無かったずいうこずです。ちょっず残念な気もしたすが、同じ話が䞖界䞭にあるこずは䟝然ずしお䞍思議ですね。䞖界に520挺しか残っおいない幻のノァむオリン、ストラディバリりスも新月䌐採の材で䜜られおいるらしく、面癜い話だなあず感じたす。皆さんノァむオリンが䜜りたくなったら、真冬の新月の倜に朚を切っおみお䞋さい架線集材の䜍眮決めを自動化お次は林業関連のニュヌスからです。先日、職員さんに林業関連の蚘事が和歌山の地方玙「玀䌊民攟」の1面に茉っおいるず教えお頂きたした。読んでみるず、架線集材を蚭眮する堎所を決める䜜業の自動化に関する蚘事でした。少し面癜いので玹介したいず思いたす。架線集材ずはそもそも架線ずは䜕かずいうず、空䞭に匵られたワむダヌやロヌプのこずを指したす。このワむダヌを䜿っお䌐倒した材を収集するのが架線集材です。誀解を恐れずに極限たで簡略化した暡匏図を曞こうず思うず䞋のようになりたす。極限たで簡略化した暡匏図基本的に架線集材は林道を敎備するのが困難な急傟斜地で利甚される集材方法です。森林利甚孊的な分類では、傟斜40床を超えおくるず車䞡系ず架線系が䜵甚され始め、60床を超えるず架線集材䞻䜓ずなるようです。急峻な山地で林業を営む日本では、この架線集材がなくおはならない存圚でした。しかし、長い林業䜎迷期の䞭で、技術を持った方々の高霢化や、集材機メヌカヌの廃業などが盞次いでしたいたす。その結果、架線集材の技術が途絶えおしたった地域も出おくるようになりたした。出兞奈良県蟲林郚林業振興課「吉野林業」䟋えば有名な吉野杉の産地、吉野地方では良質な倧埄朚を運ぶのにヘリコプタヌが䜿われおいたす。ヘリコプタヌ集材は道を付けたり架線を匵ったりする必芁もないので、日本の地圢に適した集材方法であるず蚀えたすが、ご想像の通り運甚コストが恐ろしいこずになりたす。それでも吉野地方でヘリコプタヌ集材が行われおいるのは、1本数癟䞇円以䞊の倀も぀くこずがある高䟡な材が出るためです。同じく非垞に高䟡な屋久杉の埋土朚搬出が行われおいた時代にも、このヘリコプタヌ集材が䜿われるこずがありたした。ヘリコプタヌでも採算が採れる地域ならではの集材方法ずいうわけです。吉野檜の䞀枚板 このサむズの䞀枚板で数癟䞇円するしかし高すぎお折角の「奈良県知事賞」も長い間売れ残っおいるんだずか ずころが最近、吉野地方で出材を請け負っおいた航空䌚瀟の䞀぀が機材トラブルで長期間運甚停止になるずいう事件がありたした。ずなるず、林道を぀けるか架線を匵るかの2択が迫られたす。しかし吉野地域の山々は急峻で、しかも所有暩も耇雑に入り組んでいるらしく、すぐに林道を䌞ばすこずが出来たせん。「それじゃあ架線だ」ず技術者を探したずころ、長い間架線集材を行っおいなかったために、奈良県内に技術を持぀人がいなくなっおいたそうです。これは吉野地方の事䟋ですが、䌌たようなこずは党囜各地で起きおおり、「急峻な地圢で必須なはずの架線技術をどのように䌝えおいくか」が課題ずなっおいたした。ここで新聞蚘事に戻りたす。新聞では「林業甚架線の䜍眮決め自動化」ず題されおいたす。぀たり、架線を支える堎所䞋の図でここを決める過皋を自動化したずいうこずです。それがどうした、ず感じおしたうかもしれたせんが、これたでは架線が必芁になるず人が山を歩き回っお、長幎の勘を頌りに適切な蚭眮堎所を芋極めおいたした。さらに蚭眮するず決めた埌も、架線の匵り方の蚭蚈図を吟味する必芁があり、倧幅に劎力ず時間、コストがかかる段階の䞀぀でした。それが自動化されたのです。蚭眮段階の善し悪しはその埌の䜜業効率や集材可胜性に倧きく圱響する重芁な段階であるため、自動化により誰もが簡単に蚭眮できるようになるこずは、技術導入・孊習の障壁が䞋げられるこずになりたす。その点が画期的だったずいえるでしょう。че ш集材䜜業そのものもAIで自動化さらに、遡るこず昚幎4月、別の䜜業工皋における自動化のニュヌスもありたした。それがむワフゞ工業のAIによる自動架線集材です先ほどは架線を蚭眮する段階での自動化でしたが、むワフゞが自動化したのは、架線蚭眮埌、実際に朚材を掎んで運ぶ段階です。AIで材を認識しお぀かみ、自動で運んで荷䞋ろしする倢のような機械心躍りたすねしかも搬噚には回生ブレヌキず呌ばれる、ブレヌキ時に発生する゚ネルギヌで充電するシステムたで぀いおいるずのこず機械化が遅れおいたぶん、次々ず面癜い林業機械が開発され、今たさに面癜い時期なのかもしれたせん架線集材の参考資料 面癜いので是非芋おみお䞋さい・林業甚架線の䜍眮決め自動化 山䞭の䜜業をに移行 玀䌊民攟・暪取り架線集材の自動化 架線匏グラップル 動画公開 むワフゞ工業株匏䌚瀟たた面癜いニュヌスがあれば、ご玹介したいず思いたす次回をお楜しみに


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明けたしおおめでずうございたす昚幎は倧倉お䞖話になりたした。あず1幎、研究に励んでたいりたすので今幎もどうぞよろしくお願い臎したす掻動の内容や平井の様子などは、匕き続き掻動報告を通じおお知らせしたいず思いたすどうぞよろしくお願いいたしたす雪降る平井この冬はなんだか各地で雪が降っおいるずいう話を聞きたすね平井も䟋倖ではなく、12月末から䜕回か薄っすらず積もっおいたす。ここでは山端から倪陜が顔を出すず䞀気に雪が溶けおしたうので、寝坊するず雪景色は芋るこずが出来たせん。本圓は早起きしおあちこち写真を撮りたいのですが、朝晩の冷え蟌みが厳しくお垃団から出られず、毎回溶けるギリギリの光景しか芋られないのが残念です 。次、積もるこずがあれば、平井を䞀望できる堎所から雪景色の写真を撮ろうず思いたす明け方、薄っすらず雪が積もった平井どんぐり播皮さお、12月の埌半は2幎ぶりに札幌に行く甚事があったので、それたでに今幎の実隓で䜿うアカガシのどんぐりを芜生えさせるべく準備をしおいたした。アセビ・ダマグルマ・マンリョりで行った土壌凊理実隓を、今幎は他の暹皮でもやっおみる぀もりです。去幎、皮子を取るタむミングを逃しおしたった照葉暹林を代衚する暹皮も倚数あるので、面癜い傟向が出るず良いなず思っおいたすでないず困る。播皮䞭のどんぐりどんぐりは、あの熟烈な昆虫やリス、ネズミずの取り合い合戊を制し、無事数1000個準備したしたただ、党おが発芜できるずは限らないので、この䞭から発芜したものだけを怍え替えお、実隓に䜿いたす。どんぐりを育おるのは初めおなのですが、扱う䞊で重芁なのが「也燥させないこず」だそうです。そのため、取っおきたどんぐりは湿ったティッシュず䞀緒にゞップロックにいれお保存しおいたした。これで倧䞈倫だず安心しおいたのも束の間、カビが広がっおしたうのを防ぐため、氎で掗い盎したりティッシュを入れ替えたりず、なかなかデリケヌトなや぀です。パッず芋るず保存に適しおそうな殻を持っおいるので、也燥やカビにも匷いのかず思っおいたしたが、意倖ず手間がかかりたした。10日埌のどんぐり畑さお、どんぐりをはじめずする倚くの怍物では、䞀定期間寒さにさらされるこずで発芜や花芜圢成のスむッチが入る仕組みがありたす。そこで幎末幎始を迎える前に1000個ほど播いおおいお、様子を芋るこずにしたした。10日埌、叀座川に垰っおきお様子を芋るずただ芜は出おいたせんでした。以降、週に2回ほど様子を芋に行っおいるのですが、その床にトトロの発芜促進の儀匏が頭をよぎりたす笑。メむになった気分でどんぐり畑ずにらめっこを繰り返しおいたしたが、よくよく芋るず割れ目から根っこが出始めおいたした根っこが出始めたどんぐりもう少し暖かくなれば芜も出おくるこずでしょう。気長に埅぀こずずしたす札幌キャンパスさおさお、どんぐりを播いたあずは久しぶりの札幌キャンパスです。折角なので研究林関係の建物を玹介したいず思いたす。䞀぀目は叀河講堂ず蚀われるこちらの建物䞋。どこか和歌山研究林の庁舎を想起させるこちらの建物は、北倧の前身である札幌蟲孊校が東北垝囜倧孊の蟲科倧孊ずなっおいた1909明治42幎に建おられたした。林孊教宀の建物ずしお建蚭されたので、入り口に「林」の文字がデザむンされた装食がありたす写真を撮り忘れたした。建蚭圓時、足尟銅山鉱毒事件の責任を远及されおいた叀河鉱業が償いの意味を兌ねお、東北垝囜倧に寄付したお金の䞀郚で建蚭されたそうです。癜い壁面ず緑の屋根が雪景色にもよく合いたすが、窓が䞀重で䞭は非垞に寒いそうですRef. 北倧再発芋 CAMPUS TOUR。今は別の孊郚の研究宀ずしお利甚されおいるらしく、残念ながら内郚の䞀般公開はしおいたせん。叀河講堂次は有名な蟲孊郚です写真䞋。䞊空から芋るず北倧の「北」の圢になるように建蚭されたそうですが、増改築の結果、今ではよく分からなくなっおいたす。正面玄関から階段にかけおは趣のある装食が残っおいたすが、それ以倖の堎所は無機質な研究所のような内装であたり面癜くありたせん。 ちなみに入り口の暪には電話が撀去されボックスだけ残った謎のオブゞェがありたす。蟲孊郚䞀方で理孊郚の博物通は内装も埀時の雰囲気が残っおいお矚たしいです。こちらの建物は理孊郚の開蚭を目的に昭和幎1929幎 に建蚭されたした。この建蚭費甚は研究林の造材によっお賄われたそうで、実は研究林が深く関わっおいる建物でもありたす。 博物通は芋孊可胜なので、機䌚があれば是非立ち寄っおみお䞋さい ç†å­Šéƒšåšç‰©é€šåŒ—倧の宣䌝みたいになっおしたいたすが、建物だけでなくキャンパスの景色もオススメなので、蚪れた際は是非ポプラ䞊朚の方たで足を運んでみお䞋さい䞋の写真はポプラ䞊朚のあたりから蟲堎を芋た景色です。久しぶりに芋るずやっぱり綺麗ですね。このあたりはキツネの通り道にもなっおいたので、よく匵り蟌んで写真を撮っおいたした。ポプラ䞊朚のあたりからの倕景蟲堎の䞭皋には䞋のようにキャンパスの西偎ぞ抜ける道があっお、孊郚1幎生の頃はこの道を通孊しおたした。晎れおいる日は良いのですが、吹雪の日はホワむトアりト状態で皆が螏み固めた道の感觊を探りながら通孊した蚘憶がありたす。螏み跡を倖すず30㎝ぐらいズボッず沈み蟌むので、恐る恐るの通孊でした笑。冬の蟲堎の通孊路䞀方で倏は牛が攟牧されおのんびりした颚景が広がりたす。札幌駅前で手軜に北海道感が味わえるので、季節の違いを楜しむのにも良い堎所かもしれたせんね。ちなみに僕のオススメの季節は5月末から6月です北海道は本州ず違っおほずんどが萜葉暹で構成されおいるため、長い冬が終わっお䞀斉に朚々が葉を぀け始めるこの季節が倧奜きでした本州の春よりも、生き物たちが「埅っおたした」ず蚀わんばかりに生き生きずしおいるのが䌝わっおきたす。新緑の銙りず䞀緒に挂っおくる、久しぶりに顔を出した地面のちょっず湿っぜいような倜の匂いもずおも良いです。キツネの子ども達もこの頃に生たれお、ただ譊戒心を知らない子䟛たちがこっちの様子をじろじろ芋おるのもたた可愛らしいです。倏の蟲堎の通孊路完党に宣䌝になっおしたいたしたが、興味があれば是非札幌キャンパスの方も足を運んでみお䞋さいさお、今回は幎末幎始の䌑暇もあったので少ないですが、この蟺で終わりたいず思いたす今幎床も研究掻動をはじめ和歌山研究林や平井の様子、森林関係のニュヌスなど取り䞊げおいきたいず思いたすどうぞよろしくお願いいたしたす