みなさん、おはようございます!全国で被災された皆様、そして同じ高知の空の下で被害に遭われたみなさまに、心より深くお見舞いを申し上げます。ニュースから絶え間なく流れてくる、根元からなぎ倒されたビニールハウスや、泥水に深く沈んでしまった水田。そして、大切な暮らしの場を無残に奪い去る床上浸水の痛ましい光景……。映像を見るたび、あの暴風雨の夜、祈るように身を潜めていた自分自身の恐怖と重なり、言葉にならない感情が込み上げてきます。決して、他人事ではありません!毎日泥だらけになりながら、我が子のように手塩にかけて育ててこられた命や作物を、大自然の理不尽な猛威によって一瞬にして奪われる悔しさ、そして底知れぬ悲しみ。同じ生産者として、皆様の無念を思うと胸がギュッと締め付けられ、張り裂けそうです。どうか今は無理をなさらず、ご自身の命と安全を第一になさってください。被害に遭われた皆様の心が少しでも安らぎ、一日も早く穏やかな日常を取り戻せますように。ここ三原村の森の中から、心より、深くお祈り申し上げます。***昨日は朝からすっきりと晴れ渡り、台風がすべての淀みを洗い清めてくれたような、胸のすく素晴らしい1日でした。暴風雨の夜は、「子どもたちは大丈夫だろうか」「小屋は耐えてくれるだろうか」と、生きた心地がしませんでした。夜明けと共に、祈るような気持ちで駆け込んだ鶏舎。そこで私が見た光景は……うれしいことに、子どもたち(鶏たち)はみんな元気いっぱい!私を見つけて駆け寄ってくる姿に、まぶしいくらいの生命の輝きを感じました。みんな、無事で本当によかった。その姿を見て、とうちゃんは元気100倍です!ご心配をおかけしましたが、今回の台風6号の被害状況をご報告します。結論から言うと、みなさんの「祈りの力」のおかげで、奇跡的に大きな被害は免れました。1. 水源の配管山からの配管は寸断なし!水場には、あふれんばかりの澄んだ水が力強くたたえられています。2. 飼料小屋25センチほどの浸水がありました。でも、幸いなことに支援者さまから頂いた製材で、床から50センチ高くした棚を作っていたんです。そこにあらかじめ飼料を避難させていたので、子どもたちの大切なご飯は無事でした!支援者さま 本当にありがとうございました!水の侵入経路はまだ不明なので、これからの原因究明と対策が急務です!3. 開拓小屋・旧教員宿舎兼診療所の周囲先人の方々が遺して下さった排水溝がパーフェクトに機能!あふれることなく、完璧に水を逃してくれました。厳しい自然を知り尽くした先人の知恵と技術に、ただただ感謝です!!4. 鶏舎の周囲こちらも、先人の方々によって作られた「いにしえの道」が、完璧な排水路として機能してくれました。なんと、大雨の後なのに鶏舎の周りは水たまりすらありません!ここでも先人に深く深く感謝です!!5. 鶏舎内部直接の浸水はなかったものの、やはりここは山の傾斜地。下から水が湧き上がることを想定して、前日に「最強の助っ人」福留くんと一緒にあらかじめ大量のおがくずを床に入れておきました。それが立派なスポンジとなって湧き水を吸水し、床が泥だらけになるのを食い止めることができました!おかげさまで、被害はこれくらいで済みました。嵐の中、気にかけてくださったみなさん、本当にありがとうございました!昨日は早朝から、一刻も早く子どもたちに「いつもの日常」を取り戻してあげるための復旧作業に追われました。■ まずは、腹ペコの子どもたちにご飯を!飼料小屋が浸水したままでは、ご飯づくりができません。大急ぎで水をかき出し、すぐさま準備にとりかかりました。「お腹すいただろ、遅くなってゴメンね」そう声をかけながらご飯を出すと、猛烈な勢いで我先にと食べる子どもたち。そのたくましい食べっぷりに、張り詰めていた緊張の糸が解け、思わずホッと笑みがこぼれました。■ 鶏舎内部、子どもたちのおうちを快適に!お腹がいっぱいになったら、次は環境整備です。人間も濡れた布団で寝るのが嫌なように、子どもたちにとっても、ふかふかでストレスのない環境は基本中の基本です。敷いていたおがくずが湧き水を吸ってくれたとはいえ、手で絞れば水が滴るような状況……。時間が経てばゆっくりと水は引いていきますが、子どもたちは四六時中駆け回っているので、濡れた床をカチカチに踏み固めてしまいます。床が踏み固められ、空気が通らなくなってしまうと、今まで大切に育ててきた土着の菌たちが息絶え、終わらない生命の循環が乱れてしまいます。だからこそ、新しいおがくずともみ殻を大量に投入し、濡れた床としっかり混ぜ合わせることで、空気をたっぷりと含ませてあげる必要があります。それは単に床を乾かすためだけではありません。目には見えない生命たちが住みやすい環境に戻してあげるためです。彼らもまた、この森の環境を共に創り上げる大切なパートナー。生命たちが元気に呼吸できるふかふかの土があってこそ、健康な生命の循環がはじまるのです。村内にある製材所やコイン精米所を何度も往復し、おがくずともみ殻を集めては鶏舎へ運び入れる力仕事。そんな泥まみれの作業の最中、なんと村長が「台風、大丈夫だったか?」と心配して駆けつけてきてくれました!村のトップである村長自らが、こんな山奥の農園までわざわざ足を運んでくださるなんて……。その温かいお心遣いと、いつも気にかけてくださる懐の深さに、胸がいっぱいになりました。この村の方々に支えられ、見守られているからこそ、とうちゃんはここで力強く踏ん張ることができるのです。村長、本当に、本当にありがとうございました!さて、そんな温かい気持ちに包まれながらも、水分を含んだ重い床材を、一人で鍬を使って混ぜるとなると、かなりの重労働です……。そこで、最後の仕上げは、子どもたちにも「お手伝い」をお願いすることにしました!※必殺、チキントラクター!鶏たちが地面を足で引っ掻いてエサを探す習性を活かし、機械の代わりに自然の力で土を耕してもらうことです。おがくずやもみ殻を撒きながら、一緒にとっておきのおやつ(桑の実や細かく切ったニンジンなど)を隠しておきます。すると……?子どもたちは「おやつだー!」と大喜び。美味しいものを探す一心で、ひっきりなしに足で地面を掻き混ぜ始めました(笑)とうちゃん一人では途方に暮れる作業も、子どもたちと一緒ならあっという間です。おかげで子どもたちは、おやつを探しながら一生懸命、自分たちのベッドをふかふかに耕してくれました。台風という自然の猛威に怯えた数日間でしたが、先人たちの知恵、みなさんの温かさ、村長をはじめとする地域の方々の見守り、仲間の助け、そして何より子どもたち自身の生命力に救われました。これからも、この目に見える生命と、目には見えない生命。すべてのつながりと循環を大切にしながら、生産者として全力で走り続けます!それではみなさん、今日もよい一日をお過ごしください。



